もくじ
私たちの生活には、家電製品やIT機器、ゲーム機や工場で稼働している産業用ロボットなど、さまざまな電子機器が関わっています。
そして、それらのシステム開発を行っているのが組み込みエンジニアと呼ばれる人たちです。
名前からしてゴリゴリの専門職というイメージが強いですが、未経験からスタートできる仕事もあります。
ただ、未経験からスタートをきるとしても、プログラミングに関する勉強は最低限必須。
ということで、今回は、未経験から組み込みエンジニアを目指す場合に必要な資格やスキル、勉強方法、組み込みエンジニアの気になるあれこについて詳しく解説していきたいと思います!
▼この記事のまとめ
- 未経験から組み込みエンジニアを目指すなら資格取得がおすすめ
- 組み込みエンジニアを目指すならC言語の勉強は必須
- C言語を学ぶ方法は大きく独学とスクールの2つ
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組み込みエンジニアに必要な資格・スキル
専門的な知識や技術が求められる組み込みエンジニアの仕事ですが、実は組み込みエンジニアになるために必ず取得しておかなければなれない資格というものはありません。
ただ、未経験からのチャレンジをする場合や、組み込みエンジニアとして働き始めその後転職する場合などは、関連資格を持ってる方がスキルが視覚化され、就職や転職には有利といえます。
では、組み込みエンジニアに関連する資格にはどのようなものがあるのか見てみましょう!
組み込みエンジニアにおすすめの資格
現在、組み込みエンジニア向けの代表的な資格としては次の5つが挙げられます。
- ETEC(組み込み技術者試験制度)
- 基本情報技術者試験(FE)
- 応用情報技術者試験(AP)
- エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)
- OCRES(OMG認定組み込み技術者資格試験)
この中でも特に未経験者におすすめの資格は以下のETEC(組み込み技術者試験制度)です。
公式HPETEC(組込み技術者試験制度) | JASA(一般社団法人 組込みシステム技術協会)
ETEC(組み込み技術者試験制度) | |
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概要 | 一般社団法人組込みシステム技術協会が実施している。合格不合格はなく、組み込みエンジニアとしての知識を数値化するもの。800点満点の試験結果をもとににA・B・Cのグレードで判定される。試験には「クラス1」と「クラス2」の2種類があり、「クラス1」は「クラス2」で500点以上のスコアを取得している人のみ受験対象となる。 |
受講料 | クラス1:20,000円(税別) クラス2:15,000円(税別) |
受験方法 | 日本全国にあるピアソンVUE社公認試験会場にて随時受験可能 |
ポイント | クラス2であれば実務未経験者でも受験が可能。ただし、グレードC判定の場合は「組み込みの技術や知識が不十分」と判断されるため、最低でもグレードB以上を目指したいところ。 |
実務経験がなくても受験可能で、さらに随時受験ができるため、力試しのような感覚で是非トライしてみてください。
以下の「基本情報技術者試験(FE)」「応用情報技術者試験(AP)」については、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が運営する国家資格。
さらに、いずれの試験も組み込みシステムに特化しているわけではなく、ITに関する幅広い知識を問われる試験のため、IT系の分野で仕事をするのであれば是非取得しておきたいところです。
基本情報技術者試験(FE) | |
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概要 | IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が運営している国家資格。ITエンジニアの登竜門的試験で、ITに関する基本的な知識や技能、実践的な活用能力が問われる。 |
受講料 | 7,500円(税込) |
受験方法 | CBT方式により、年2回の一定期間に実施 |
ポイント | 合格率は例年20~30%程度と決して高くはないものの、出題される問題自体は決して特殊な内容ではないため、ITの基礎的な知識があり、なおかつ試験に向けてきちんと勉強をしておけば決して難しい試験というわけではない。 |
公式HP | 情報処理推進機構:情報処理技術者試験センター:情報処理技術者試験制度:制度の概要 |
応用情報技術者試験(AP) | |
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概要 | IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が運営している国家資格で、ITエンジニアとしての応用的な知識や技能があることを証明することができる。受験制限などはなく誰でも受講可能。 |
受講料 | 7,500円(税込) |
受験方法 | 全国の主要都市の試験会場にて、春期と秋期の年2回実施 |
ポイント | 合格率は例年20%程度であるため難関資格の部類に入り、就職活動にも有利に働く。会社によっては資格手当が付く場合もある。独学も無理ではないが、自信が余りない人はスクールなどに通う方法もおすすめ。 |
公式HP | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:制度の概要:応用情報技術者試験 |
なお、「エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)」は国家資格ですが、合格率は例年17%前後と低く、試験日も年1回かつ実務経験者向けの試験です。
そのため、実務経験を積んでから取得することで、転職する際に有利に働く資格といえるでしょう。
また、「OCRES(OMG認定組み込み技術者資格試験)」については、世界130ヶ国以上で試験が実施されている国際資格のため、資格を取得すれば世界で通用する組み込みエンジニアであるという証明になります。
ただ、2020年4月以降は英語でのみPearsonVUEというコンピューター試験で受験可能となったため、こちらも未経験者にとっては少し敷居が高い試験であるといえるでしょう。
組み込みエンジニアになるために身に付けておきたいスキル
未経験から組み込みエンジニアを目指す場合は、プログラミングの基本的なスキルは必ず身に付けておきたいところです。
組み込みエンジニアの場合は、C言語、C++、アセンブリと呼ばれる言語を使うことが多いのですが、その中でもとくにC言語は汎用性が高いためまず最初に勉強しておきたい言語です。
そのほかのスキルとしては、コンピューターに関する基礎的な知識ですが、これらは先ほどご紹介した基本情報技術者試験(FE)や応用情報技術者試験(AP)の資格を取る際に学ぶことが可能です。
また、組み込みエンジニアがシステムに使用する部品は海外から取り寄せることが多いため、ある程度の英語力があると仕事もスムーズにすすめることができます。
そして、組み込みエンジニアは他の多くのITエンジニアと同様、チームで仕事をすることがほとんどですので、最低限のコミュニケーションスキルも必要でしょう。
組み込みエンジニアになりたい!勉強内容や、おすすめの勉強方法
最近ではITエンジニアがよく使用するプログラミング言語の代表格としてPythonやJavaScriptなどが挙げられることが多く、実際にこれらの言語を学ぶ若手も多いのは事実です。
しかし、組み込みエンジニアの場合は、先ほどもお伝えしたC言語系が用いられることが一般的なため、組み込みエンジニアを目指すのであれば、まずはC言語の勉強は必須。
そして、C言語を修得したら、C++やアセンブリ、Javaといった他の言語についても学んでいくと言う順番がおすすめです。
独学で学ぶか、スクールで学ぶかについては、それぞれに次のようなメリット・デメリットがあるため、自分の性格やライフスタイルにはどちらのタイプが合っているかを良く考えてみましょう!
1.独学で学ぶメリットとデメリット
独学の場合は、組み込みエンジニア向けの専門書籍を読んだり、プログラミング言語をWeb上で学べるサイトがあるため、そのようなサイトを利用しながら自分のペースで学んでいくことができます。
専門書籍は購入する必要がありますが、プログラミングを学べるサイトの中には無料のものもありますので、コストを抑えて勉強できるという点は独学の大きなメリットといえます。
ただ、わからない部分が出てきた場合に確かな答えを得られない可能性や、スケジュール管理やモチベーションの維持が難しいという点は独学のデメリットでもあります。
2.スクールで学ぶメリットとデメリット
スクールで学ぶ場合は、実際に教室に通う通学制のスクールと、通学の必要がない通信制スクールの2種類があります。
通学制のスクールのメリットは、決められた時間に教室に行けば勉強ができるのでスケジュール管理が苦手な人でも勉強をすすめやすいこと、不明点はすぐに質問ができることなどが挙げられます。
また、実機を用いた実務に近いカリキュラムがあったり、一緒に学ぶ同期がいることでモチベーションの維持ができるといった点も大きなメリットです。
ただ、費用はそれなりにかかってしまうというのはデメリットといえるでしょう。
通信制のスクールは、3万円程度の料金で毎日15分、3ヶ月程度のe-ラーニングが受けられるものもあり、費用は通学生と比較するとかなり抑えられるメリットはあります。
だだし、質問したいタイミングで質問できなかったり、モチベーションの維持が難しいという点では独学に似たデメリットがあるといえるでしょう。
おすすめの組み込みエンジニアスクール3選
そこで!
ここからは組み込みエンジニアを目指す方向けに、C言語が学べるおすすめのプログラミングスクールを3校、ご紹介していきたいと思います。
ウズウズカレッジ 組み込みエンジニアコース
- 「完全eラーニング型」により自分のペースで学習可能
- 業界最安値なのに個別指導が受けられる
- 受講後には就職率95%の就職サポートあり
- 年齢制限なし
20代の就活に特化した転職エージェント・ウズキャリが運営するスクール。
教材は全て動画化されているため、演習もeラーニングで可能です。
また、必ず担任講師がつき、講師は現役エンジニアやエンジニア経験者のため、学習以外にも、実務に関する質問や相談にも対応することができます。
受講期間は1~3ヶ月で、受講料は月額サブスク制で、44,000円(税込)。
カリキュラム終了後も期限なしで就業サポートを受けることができます。
※本コースの新規申し込みは現在停止しています。現在は以下の3コースを用意しています。
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KENスクール 組込みCプログラマー養成コース
- 組込みの基本的な知識・制御・仕組みをマスターできる
- 開校30年での蓄積したノウハウと実績
- 現場さながらの実機環境に触れることができる
開校30年を超えるスクールで、新宿をはじめ、銀座、横浜、名古屋、梅田、札幌、福岡などに校舎を展開。
個別指導にこだわりを持っており、演習中も講師が教室を巡回し、自力で解決するためのサポートを行っています。
受講期間は6ヶ月(96時間)で、受講料は435,600円(税込)。
また、新宿本校と池袋校など、複数の校舎を併用することも可能で、自分で自由に学習ができるよう、各校舎ではパソコンも無料で開放しています。
WINスクール C言語プログラミングコース
- 北海道から鹿児島まで全国各地に拠点を構えている
- オンラインレッスンでは常に講師が受講生の作業を確認
- 即戦力として活躍できるよう実務の現場と同環境を整備
300種以上の実践講座を持つパソコンスクールとしても知られているスクールで、全国に拠点を持つほか、オンラインレッスンにも対応しています。
年間1,400社以上の社員研修の受託も行っているため、実践的なカリキュラムが受けられる点も大きな特徴です。
「C言語プログラミングコース」は14回・35時間(受講料:税込169,400円)と16回・40時間(受講料:税込189,200円)の2つのコースがあります。
組み込みエンジニアに関してのよくあるQ&A
ここからは、組み込みエンジニアへの就職に興味を持っている人から質問されがちな内容に対してわかりやすく回答していきたいと思います!
年収っていくらくらいなの?
組み込みエンジニアの平均年収は、当然ながら経験やスキル、勤務する企業によっても異なります。
ただ、正社員として勤務した場合の平均年収のボリュームゾーンとしては、20代で400万円前後、30代で500万円代、40代で600万円代といったところでしょう。
しかし、組み込みエンジニアは現在深刻な人材不足に陥っているため、使えるプログラミング言語が豊富だったり、英語力があるなど市場価値の高い人材になるとさらなる高収入が見込めます。
フリーランスの組み込みエンジニアの中には年収1,000万円を超える人もいるようです。
組み込みエンジニアの気になる年収については、以下の記事でも詳しく解説していますので、是非ご覧ください!
激務って聞くけど本当?
毎日が激務というわけではありませんが、残業が発生する日があるのは事実です。
組み込みエンジニアに関わらず、IT系エンジニアの約8割程度の人は平均して1日1時間~1.5時間程度の残業をしているとの調査結果もあるため、残業は少なからずあると考えておいてよいでしょう。
組み込み系エンジニアの仕事は、クライアントありき。
そのため、クライアントによっては無理なスケジュールで依頼がくることもあり、そのような場合は一時的に納期が短くなり残業が多くなることもあります。
また、作業中に想定外のバグが発生して残業になってしまうことも…。
以下の記事を読めば、なんとなく組み込みエンジニアを取り巻く環境が理解できるかと思いますので、是非ご一読ください!
仕事の難易度ってどのくらい?
基本的に、組み込みエンジニアの仕事では次のような流れに沿って業務が行われています。
- 製品企画
- システム設計
- ハードウェア/ソフトウェア設計
- 実装(プログラミング)
- テスト
- アフターサポート
この中でも、特に1~3までの過程については、組み込みエンジニアのメインの仕事となり、個人の能力にもよりますが、数年単位での実務経験やスキルが必要になってきます。
しかし、例えば5のテストなどは未経験からでも携れることが多いため、未経験で入社する場合は、まずは5のテストや4の実装から任されることがほとんどでしょう。
いきなり難しい仕事を任されるということはないので、その点については安心して大丈夫かと思います。
詳しい仕事内容などについては以下の記事でご紹介していますので、参考にしてみてください。
組み込みエンジニアの将来性は?
なぜなら、例えばインターネットと連動した自動車や、身近なところではスマートウォッチなど、現在進行形でITやIoTの技術が進歩しており、今後もその需要は増え続けることが考えられるからです。
また、一般的に組み込みシステムで使われるプログラミング言語がC言語である一方、現在若手のプログラマーが学ぶプログラミング言語はJavaが主流。
そのため、C言語系を扱える若いエンジニアが不足しており、慢性的な人手不足になっているのです。
組み込みエンジニアへの就職に関する情報は以下の記事で詳しく解説していますので、将来性や求められるスキルが知りたい方はこちらも是非チェックしてみてくださいね。
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