
就活を頑張って入社した会社が、今後の成長が見込めないとしたらどうでしょう。
収入も上がらないし、ポストも限られてきます。
もしかしたら、倒産やリストラという最悪のケースになってしまうかもしれません。
そうならないためには、就活を始める前にこれから伸びていく業界を、しっかり見極めることが大切です。
この記事の監修者

岡本啓毅
YouTube「ひろさんチャンネル」運営 / 株式会社UZUZ 代表取締役
北海道出身。第二の就活を運営する「株式会社UZUZ」を立ち上げ、数多くの就職をサポート。“自らと若者がウズウズ働ける世の中をつくる”をミッションに、YouTubeでは「就職・転職で使えるノウハウ」を発信中。X、TikTokなどSNS等の累計フォロワー数は13万人を超える。
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基礎知識|日本経済の先行きは?
日本経済は今後数年、緩やかな回復基調を維持すると見込まれています。
ただ、大手企業を中心に賃上げの流れは加速しているものの、中小企業にその流れが波及していないことから、大幅な成長は見込めない状況です。
しかし今後、急激な物価上昇が落ち着けば、消費者の購買力も改善傾向に向かう見通しもあります。
一方で、世界各地での紛争など、地政学リスクの高まりは不確定要素であり、下振れの懸念要因でもあります。
また、政策面では消費税減税など短期的な需要喚起策よりも、半導体やAIなど先端技術や成長分野への重点投資、さらにリスクに備えた危機管理投資が重要とする見解も根強くあります。
全体として、日本経済は外部リスクに左右されつつも、構造改革と投資の方向性が成長の鍵を握る局面にあるといえるでしょう。
参照:大和総研「第228 回日本経済予測(改訂版)」
監修者コメント
今後の採用環境はどうなる?
今後10年の労働市場は、人口減少を背景に人手不足が常態化していく見込みです。
製造業をはじめ、外国人労働者の受け入れが企業成長に欠かせない分野もあるため、法整備が進み、外国人の受け入れが加速するという見方もあります。
一方、日本の求職者にとっては、人手不足が追い風となるでしょう。
採用難は継続し、企業は、様々な層の人材を受け入れる流れが加速します。
求職者にとって優位な状況が続くため、自由度の高い働き方が可能になり、転職がしやすくキャリア選択の幅も広がっていくでしょう。
企業が働き手を選ぶのではなく、働き手が企業を選ぶ時代になっていくのではないでしょうか。

岡本啓毅
今後10年で伸びていく業界3選


ここからは、今後10年で伸びていく可能性のある業界について見ていきましょう。
SaaS業界
SaaS(サース)とは、「Software as a Service」の略で、クラウド上でサービスを稼働させ、インターネットを介してユーザーがサービスを利用する仕組みです。
人手不足が深刻になる中、多くの企業はバックオフィス業務を中心にDXを推進し、業務の省力化を進めています。
かつて、システムの導入においては自社内のサーバーに構築するものが主体であり、高額なコストが必要でした。
SaaSによるシステムの提供形態が一般化するにつれ月額制など、より安価でのサービス提供が可能になりました。
総務省が提示している資料によると、世界的にSaaS市場の規模は拡大していることが分かります。
【世界のパブリッククラウドサービス市場規模(売上高)の推移及び予測】
引用:総務省「令和5年 情報通信に関する現状報告の概要」
2018年では799億ドルであったSaaSの市場規模は、2026年の予測値では3,283億ドルと、4倍以上の伸びが見込まれています。
多くの企業が業務のデジタル化をはじめとしたDXを加速させるため、今後も成長が期待される分野であることは間違いなさそうです。
EC業界
ECとは「Electronic Commerce」の頭文字をとった略で、電子商取引のことを指します。
インターネットを介して、企業が一般消費者に商品やサービスを提供する、BtoCの商取引です。
2020年のコロナ禍以降、対面のサービスが敬遠されたことをきっかけに、大きく市場規模を伸ばした経緯は記憶に新しいところです。
経済産業省による、市場規模の推移と予測を見てみましょう。
【BtoC-EC市場規模の経年推移(単位:億円)】
引用:経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」
コロナ禍による巣ごもり需要が落ち着いた現在も、堅調な伸びを示し2024年には261,225億円と、順調な伸びを示しています。
今後も、この傾向には拍車がかかるものと見られています。
AI業界
AI(Artificial Intelligence)とは、人工知能のことで、コンピュータが機械学習により、人間の知的活動を代替する技術です。
近年、ビジネスへの導入が加速し、様々な分野で活用が進んでいます。
例えば、従来コールセンターでオペレーターが担っていた顧客対応業務を、AIを用いたチャットボットで代替するケースが出てきました。
また、社員教育の分野で、AIを相手に営業ロールプレイングを行うなどの例も挙げられます。
市場規模の推移と予測を見てみましょう。
【世界のAI市場規模(売上高)の推移及び予測】
引用:総務省「令和6年版 情報通信白書の概要」
2021年には960億ドルであった市場規模は、2030年の予測値では18,470億ドルと、ほぼ20倍の伸びが見込まれています。
ChatGPTをはじめとした生成AIの普及も進み、AIは今後のビジネスや生活において不可欠なものになっていくのではないでしょうか。
今後、最も成長が期待される分野といえるでしょう。
監修者コメント
AIの普及によりなくなる仕事もある?
AIが普及し活用が進むことにより、一定のルールに則った定型的な業務はAIに代替され、雇用がなくなるといった論調が一時期ありました。
しかし、今では定型業務はAIにより自動化が進んでも、業務タスクの一部がAIに置き換わるだけで、業務そのものがなくなるわけではないという見方も一般的になっています。
顧客対応の例でいえば「よくある質問」のような一次対応は、確かにAIで代替可能です。
しかしその先の、重大な判断を要する個別の対応については、これまで通り人間が行うしかありません。
このように、仕事の一部がAIに置き換わるだけで、人間が行う業務との棲み分けが加速していくと思われます。
AI時代を生き抜く仕事選びについては以下の記事でも解説していますので、ぜひ合わせてお読みください。

岡本啓毅
まとめ
人手不足が加速する中、求職者に有利な状況は今後も続くと見込まれています。
しかし、不安定な世界情勢など不確定な要素もあり、経済成長が大きく見込まれる状況ではありません。
また、外国人労働者の流入やAIの普及により、わたしたち日本の労働者の働き方にも変化が起きています。
この先10年で求められるのは、こうした変化に柔軟に対応し、新たな価値を創造できるような働き方です。
最新の技術や経済動向、世界情勢に敏感にアンテナを立てておきましょう。
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