もくじ

ただ、商業高校で学ぶ内容は実務に直結するものも多いので、就活に有利になりやすく、就職を選ぶ人が多いのは確かです。
この記事では、商業学校を卒業した人が就きやすい職種、商業高校卒の強みや在学中に取得しておくとよい資格について解説します。
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そもそも商業高校ってどんなところ?

商業高校ではビジネスの現場で、すぐに役立つような知識やスキルの習得に重点をおいた教育カリキュラムが組まれています。
そのため資格や検定の取得を推奨したり、ビジネスマナーの講習を行うなど、就職に有利になるような取り組みが多いのが特徴です。
商業高校から就職する人はどれくらいいるの?

商業高校の学生の卒業後の進路を示す資料があります。

出典:公益財団法人全国商業高等学校協会「高校の商業教育」
昨今では進学する人も増えているようですが、それでも3割以上の人が就職を選んでいることが分かります。
一方、文部科学省の資料によると、普通高校の進路で就職を選ぶ人は、6.3%と少数派です。
この数字は普通高校に比べ、商業高校は圧倒的に就職を選ぶ人が多い傾向を示しています。
高卒で就職するメリットとデメリットは以下の記事で解説しています。
ぜひ合わせてお読みください。
参考:文部科学省「高等学校卒業者の学科別進路状況」
商業高校の卒業生が就職しやすい職種は?


ここでは、商業高校を卒業した人が就いている職種を具体的に見ていきましょう。
公務員
公務員は景気に左右されず安定的な職業のイメージが強いため、商業高校からの就職先として人気があります。
学歴に左右されず試験に合格すれば採用されることも、商業高校から公務員を目指す学生が多い理由の1つです。
地元の自治体の役所などに採用されれば、県外に出ることもありませんので、慣れ親しんだ土地で安心して仕事ができます。
定時で帰れることも多いため、ワークライフバランスを充実させやすい点も魅力です。
事務職
事務職は書類の作成や整理、電話応対や来客応対、データ入力など、会社の業務がスムーズに回るようサポートを担う職種です。
経理事務や会計事務であれば、商業高校で学ぶ簿記の知識が活かせるため、商業高校卒の人に人気の職種となっています。
また、事務職はパソコンを使用する業務も多く、商業高校で基本的なパソコンスキルが身についていれば、スムーズに業務に入っていける点もメリットでしょう。
販売職
小売業における販売職は人手不足もあり、若い人材は歓迎されやすい傾向にあります。
大手企業でも高卒を受け入れている企業が多いようです。
販売職に就くと店舗に配属され、多くは販売や商品管理の業務にあたることになります。
基本的なビジネスマナーや、コミュニケーション力が備わっていれば、スムーズに業務に入れるでしょう。
その点、商業高校の出身者は即戦力として期待されるのです。
サービス職
飲食や宿泊などのサービス業は小売りの販売職同様に人手不足のため、若手人材が歓迎される傾向にあります。
サービス職は現場で顧客に直接対応し、サービスを提供するところから仕事は始まります。
基本的なビジネスマナーやコミュニケーション力が武器になり、長く働くことで接客技術が身につく点がメリットです。
サービスのプロフェッショナルとして、活躍できる点が大きな魅力です。
生産職
生産職は、メーカーの工場でライン作業に従事するなど、製造工程のスタッフとして働く職種です。
生産職も、若くて体力のある人材は歓迎されるでしょう。
高卒者を積極的に採用する大手企業も多いようです。
中には黙々とこなせるような業務もあるため、人とコミュニケーションをとりながら進める仕事に対して苦手意識がある人にも、おすすめの職種です。
専門技術職
システムエンジニアやプログラマーなど、IT分野の専門技術職に就く人も多いようです。
IT分野も慢性的な人手不足であり、若手人材を育て戦力化しようとする傾向が強い業界です。
商業高校で学んだ人は基本的なパソコンスキルを身につけているため、抵抗なく仕事に入っていけるでしょう。
プログラミングやインターネットに関する専門スキルが身につけば、転職によるステップアップもしやすい職種です。
商業高校の卒業生が就職先で活かせる強みとなる力とは

商業高校では、以下に挙げる能力の育成を目指してカリキュラムが組まれています。
- マーケティング力
- 経済を読み取る力
- 簿記・会計スキル
- 情報処理能力
- ビジネスマナー
- コミュニケーション
- マネジメントスキル
これらのスキルは、ビジネスの現場で実践的に役立つものであり、大きな強みとなるでしょう。
マーケティング力
商業高校ではマーケティングについて学ぶカリキュラムがあり、市場調査の方法や消費者行動の分析、広告や販売促進について学習します。
顧客が満足するサービスや製品を提供する上で、マーケティングの知識は必須です。
これらを、高校教育の中で学んでいることは大きな強みでしょう。
経済を読み取る力
経済活動の仕組みや企業活動について学ぶため、現在あるいは将来の経済動向を読み取る能力が身につきます。
どのような仕事に就いても、経済への関心があれば世の中の動きに敏感になるため、強みとして活かせるでしょう。
この強みに若い感性が加われば、斬新なアイデアで製品やサービスの発案もできるかもしれません。
簿記・会計スキル
商業高校では、簿記・会計もカリキュラムに含まれるため、実務的なスキルが身についていることも大きな強みとなります。
適切に会計処理を行い財務諸表を作成するスキルは、企業の意思決定に欠かせないものです。
簿記・会計スキルのある人材は、企業にとっても貴重な戦力とみなされるのです。
情報処理能力
商業高校では、高度で専門的な情報処理教育がカリキュラムに含まれています。
基本的な表計算や文書作成アプリケーションの操作はもちろん、Webサイト制作やプログラミングも学習済みです。
情報通信ネットワークやシステム構築など、実際のビジネス現場を想定したIT教育を受けています。
若くして、IT分野で即戦力として活躍できる素養を持っている点は、かなりの強みとなるでしょう。
ビジネスマナー
商業高校のカリキュラムは、ビジネスマナーの教育にも力を入れている点が特徴です。
社会人としての心構えや仕事への向き合い方をはじめ、身だしなみや言葉遣いなど、基本的なビジネスマナーの習得を日常の学生生活の中に取り入れています。
基本的なビジネスマナーが身についている人材は、周囲に安心感を与えるものです。
先輩社員や上司から信頼され、スムーズに仕事に入っていけるでしょう。
コミュニケーション
商業高校は、教育カリキュラムや日常の学生生活において、コミュニケーションスキルの向上に力を注いでいます。
コミュニケーションは、仕事をスムーズに進めていく上で必須のスキルであり、どの企業の選考基準でも重視しているスキルの1つです。
普段から意識的に、コミュニケーションスキルが高められる環境で過ごしていることは、日々の仕事において大きな強みとなるでしょう。
マネジメントスキル
商業高校にはマネジメントを専門に学ぶ学科もあり、企業経営に欠かせない財務諸表や、マーケティング知識を身につけます。
加えて、経済活動の仕組みや、企業経営に必要な経営資源などについても詳しく学びます。
こうした学びを通じて、企業を運営する上での総合的なマネジメントスキルを身につけている点が強みとなるでしょう。
監修者コメント
ビジネスマナーとコミュニケーション力は強力な武器になる
商業高校で学び基本的なビジネスマナーが身についている人材は、企業から高く評価されます。
入社後に、一から教える必要がなく教育コストが抑えられるため、若くして基本ができている人材はとても重宝されるのです。
コミュニケーションスキルも強力な武器になります。
先輩社員や上司から仕事を教えてもらうにあたって、信頼され可愛がられた方が、よりよい環境で仕事を覚えられます。
自分から積極的にコミュニケーションをとってくる新人に対して先輩社員や上司は、仕事をしっかり丁寧に教えたくなるものです。
商業高校の就職先で役立つ資格・検定


加えて様々な資格を取得すれば、さらに大きな強みになるでしょう。
ここでは、商業高校在籍時に取得・合格しておけば、就職先で役に立つ資格を紹介します。
日商簿記検定
簿記とは企業の経営活動を記録し、計算・整理して経営成績や財務状況を明らかにする技能です。
日商簿記検定は、日本商工会議所や各地域の商工会議所が主催する検定試験で、簿記の技能を証明する検定試験として、多くの商業高校で受験が推奨されています。
1級・2級・3級、簿記初級・原価計算初級の5つのレベルの検定からなり、1級を取得すれば、税理士試験の受験資格が得られるなどかなり高度な会計知識が身につきます。
企業の経理や会計部門を目指すのであれば、必須の資格といえるでしょう。
参考:日本商工会議所「簿記 日本商工会議所の検定試験」
情報処理検定
公益財団法人「全国商業高等学校協会」が主催し、以下の能力を有していることを証明する検定試験です。
- コンピュータのハードウェアやソフトウェアに関する知識
- ビジネスにおける実務的表計算ソフトウェアの活用
- データベースソフトウェアの活用
- プログラミングに関する技能
ITパスポートや基本情報技術者試験など、より高度な検定試験の足がかりとなるものと位置付けられ、基礎的なIT技能を高める目的で全国の商業高校で受験が推奨されています。
下記、5つのレベルで構成されています。
- ビジネス情報1級
- プログラミング1級
- ビジネス情報2級
- プログラミング2級
- 情報処理検定3級
参考:公益財団法人 全国商業高等学校協会「情報処理検定試験」
商業経済検定試験
商業経済検定は経済に関する一般的な知識、マーケティングや法律など、経済活動に関わる幅広い知識を有していることを証明する資格です。
公益財団法人「全国商業高等学校協会」が主催する検定試験で、商業経済の基礎から企業の基本原則、企業活動を取り巻く法体系を幅広く身につけられます。
実務に直接役立つ検定資格ではありませんが、勉強することで幅広く世の中の動きを見る習慣がつきます。
高校在籍中に取得しておきたい資格の1つです。
参考:公益財団法人 全国商業高等学校協会「商業経済検定試験」
日本語ワープロ検定試験
日本情報処理検定協会が主催する検定試験です。
日本語ワープロソフトの活用を通じて、入力速度や文書処理能力の向上を含めた、総合的なパソコン活用のスキル向上を目的としています。
4級から初段まで6段階のレベルが設定されており、レベルが上がれば入力速度や正確性に加えて、表やグラフを挿入するなど書類としての完成度を求められます。
分かりやすく見やすい書類や資料を、スピーディーに作成するスキルが身につくため、事務職に就いた際にはかなり役立つでしょう。
参考:日本情報処理検定協会「日本語ワープロ検定試験」
ビジネス計算実務検定試験
商業活動に必須である計算実務能力を測る検定試験で、ビジネス活動に必要な計数の知識や計算能力の向上を図ることが目的とされています。
3級から1級まで3段階のレベルが設定され、それぞれに、普通計算部門とビジネス計算部門が設けられています。
普通計算部門 | 四則計算・乗除定位法・補数計算等の基本的な計算能力を測定する |
ビジネス計算部門 | ビジネスの諸活動に必要な計算の知識を測定する |
計算能力の向上により数字に強くなることが期待できるため、実務を行う基礎体力を養うことにつながるでしょう。
参考:公益財団法人 全国商業高等学校協会「ビジネス計算実務検定試験」
まとめ

商業高校で学んだ人は、高卒で就職しても最初からある程度のビジネススキルを有しているので、すぐに活躍できる可能性が高いでしょう。
ただ、活躍するためには、自分に合った会社に入ることが大切です。
高校生の就職は学校とハローワークだけが情報源になりがちであるため、情報不足から自分にぴったりの企業と出会うのは難しいです。
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