もくじ
「弊社の志望度を教えてください」という質問は、実は回答によっては、一撃でお見送りもあり得ます。
面接で必ずといっていいほど聞かれるこの質問は、単なる意欲確認にとどまらず、合否を左右する重要な質問なのです。
では、どのように答えると高評価につながり、またどのような回答がNGなのでしょうか。
この記事では、人材支援会社UZUZの代表、岡本啓毅氏による解説動画を元に、面接で「志望度」を問われた際の答え方について、面接官の意図から内定を獲得するための具体的な回答方法まで詳しく解説します。
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この記事の監修者

岡本啓毅
株式会社UZUZ 代表取締役
1986年生まれ、北海道出身。第二の就活を運営する「株式会社UZUZ」を立ち上げ、数多くの就職サポートを実施してきた。“自らと若者がウズウズ働ける世の中をつくる。”をミッションに、Twitterで「仕事をウズウズ楽しむ情報」を、YouTubeで「就職・転職で使える面接ノウハウ」を発信。SNSの累計フォロワー数は9万人を超える。
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面接官が「会社への志望度」を確認する理由は?
面接官は、なぜ志望度を確認するのでしょうか。
その背景には、企業の採用活動における戦略的な意図と、面接官個人の考え方の両方が存在します。
まずは質問の意図を正しく理解し、適切な回答ができるよう準備を整えましょう!
1.入社確度を知りたいから

志望度とは、「その企業にどのくらい入社したいか」をあらわす意欲のことです。
面接官が志望度を聞く意図として多いのは、「どれくらい入社したい意欲があるのか」「内定を出したら承諾してくれる可能性がどれくらいあるのか」を把握したいケースです。
なぜなら、企業の採用活動は、内定を出せば終わりではありません。
内定を出した応募者が「実際に入社してくれるかどうか」が、採用活動においては重要です。
多くの時間とコストをかけ、ほかの優秀な候補者を落としながら選考を進めたにもかかわらず内定辞退されてしまうことは、企業にとって大きな痛手となってしまいます。
だからこそ、面接官は志望度を聞くことで入社への本気度を測り、内定辞退のリスクを判断しようとしているのです。
2.人となりを知りたいから
もう一つ、志望度を聞く意図としてあげられるのが「人となりを知るため」というケースです。
会社との相性を重視する場合、志望度を聞くことであなたの価値観や人となりを知ろうとすることもあります。
- 「数ある企業の中からなぜ当社を選んだのか」(なにがポイントになったのか)
- 「どのような軸で就職活動をしているのか(そのなかで、なぜ当社なのか)」
「なぜ当社を志望するのか、その志望度はどのくらいか」という質問の背景には、上記のようなより深い部分を探る意図が隠されているのです。
例えば「御社の〇〇という事業の根底にある思想に共感し、社会に役立てる活動ができると感じた」という回答からは、「この人は、就活において社会貢献を重視する人なんだな」と判断することができます。
このように志望動機や志望度を深掘りすることで、その人が企業文化や職務内容とどれくらいマッチしているかを見極めようとするケースもあるのです。
なかでも選考の「初期段階」に志望度を聞かれる場合、人となりを知りたい意図で質問している傾向にあるでしょう。
3.その他:企業の採用戦略と進行フェーズによって異なる

志望度を聞く目的は、「入社確度」や「人となりを知る」ためであるケースは多いです。
しかし、それだけには留まりません。
企業の採用戦略や選考の進行フェーズによっても変化するため、上記2点以外にも様々な意図をもって質問されることがあるのです。
例えば、選考中から「この人を採用したい!」と感じている場合、もし志望度の回答がいまいちだったら「内定承諾してもらえるように自社をしっかりアピールしよう」と考えているケースもあります。
このように、その後の応募者とのコミュニケーション戦略を練るために、志望度を確認するケースもあるのです。
ほかにも、そもそもの採用戦略や面接官の好みによって、選考判断基準の一つとして応募者の志望度の高さを重視する場合もあります。
志望度を聞く目的は一つではないため、様々な可能性を考慮したうえで回答を考えることが大切です。
基本的に「志望度を聞かれる」=「好感触」だと思ってOK!

志望度を聞かれることは、面接官が応募者に興味をもち、採用を検討している証拠です。
落とそうと思っている人に対しては、そもそも志望度に関する質問をするケースは少ないため、安心して良いでしょう。
まずは第1段階を突破したことを自信に持ち、落ち着いて回答するようにしましょう。
志望度を聞かれることは「チャンス」でもあるため、せっかく掴んだチャンスを逃さないためにも、質問への答え方はしっかり準備しておくことが重要です。
監修者コメント
セットで聞かれる「他社の志望状況」も答える準備をしておこう
面接官は、志望度と同時に他社の志望状況や進行度について尋ねることがあります。
これは応募者の就職活動全体を把握し、自社への入社可能性をより正確に判断するためです。
また、自社の志望理由と他の志望企業に違和感がないかも確認することで、「志望理由に嘘がないか」なども判断しようとしています。
例えば「御社の挑戦的な社風に魅力を感じました」という志望理由にもかかわらず、別の志望企業が安定思考だったり、挑戦の少ないルーティンワークだったりすると、、少し違和感がありますよね。
他社の選考状況について聞かれた際にも、慌てず誠実に答えられるよう準備しておくことが大切です。

岡本啓毅
他社の選考情報の答え方は以下の動画でも解説しているので、合わせて確認してみてください。
「志望度」の答え方はどうするべき?
面接官が志望度を聞く意図を理解した上で、いよいよ具体的な答え方を考えていきましょう。
志望度に対する回答は、状況や自身の考え方によって使い分ける必要があります。
ここでは、いくつかの回答パターンとその注意点について解説します。
おすすめの答え方は「第一志望です」

もっとも無難であり、かつ合格率を上げる確実な回答は「第一志望です」と答えることです。
面接官からの評価がどんな高い場合も、低い場合も、どんな状況であっても「第一志望です」という回答であれば評価が下がることはありません。
むしろ入社意欲の高さが伝わり、プラスの評価につながる可能性があります。
ただし、この回答をする際は、「なぜ第一志望なのか」という明確な理由を添えることが大切です。
第一志望である理由も合わせて答えられるように、準備しておきましょう。
第一志望ではない&嘘をつきたくない場合は「悩んでいること」を素直に伝える

正直に「第一志望ではない」と伝えたい場合や、複数の企業で選考が進んでいて迷っている場合は、素直に「悩んでいる」という気持ちを伝える方法もあります。
ただし、この回答をする際は、ただ「悩んでいる」と伝えるだけでなく、「なぜ悩んでいるのか」という背景を具体的に説明することが重要です。
これを怠ると、「企業研究が不十分なのでは?」と判断されて評価が下がってしまう可能性があります。
例えば「A社の〇〇という事業には強く惹かれますが、御社の〇〇という点も魅力的に感じており、まだ決めかねています」といった形で背景を説明しましょう。
それぞれの企業の魅力を理解していることを示すことで、「しっかり自社を研究してくれている」「その観点で悩んでいるなら仕方がない」と思ってもらえる可能性が高まります。
なお、この回答は選考前半では有効な場合もありますが、最終選考に近づくほど「まだ決めていないのは優柔不断ではないか」と思われるリスクが伴うため、注意が必要です。
「なぜ志望度が◯◯なのか」という背景を伝えることが大事!

面接官は、年に10人、50人、場合によっては100人以上の学生に会っているので、嘘をつかれることにも、嘘を見抜くことにも慣れています。
第一志望であることの背景を伝えなければ「本当は第一志望ではない」と見抜かれるか、あるいは本当に第一志望だとしても「企業研究が甘い」と判断されてしまいます。
そのため、「なぜ志望度が◯◯なのか」という背景の回答はじっくり練っておきましょう!
- なぜその会社に魅力を感じているのか
- 入社して何を実現したいのか
という点を具体的に語ることで、説得力のある回答になり、入社への本気度を効果的に伝えられます。
志望動機を効果的に伝える方法を詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
監修者コメント
就活が成功するかどうかの「9割」が準備で決まる!
就職活動の成否は、高いコミュニケーション能力や瞬発力などで決まるものではありません。
むしろ企業のことをしっかり調べているか、面接の練習をしたかなど、事前の準備が成功のほとんどを占めるといっても過言ではないのです。
これは社会に出てからも同じで、高いコミュニケーション能力だけで社会を渡り切れるものではありませんし、仕事に置いては丁寧な準備が何よりも大切といえます。
採用する側もそのことを十分に理解しているため、コミュニケーション能力さえあればいいとは考えておらず、たとえ口下手でも、しっかりと準備して臨んでいることが伝われば、「採用したい」と感じるものです。
志望度に関する質問に答える際にも企業研究や自己分析などをしっかりと行い、下準備の丁寧さや綿密さで勝負するようにしましょう。

岡本啓毅
【失敗事例】志望度で避けるべき答え方3選
ここでは、面接で志望度を尋ねられた際に避けるべき回答パターンを3つ紹介します。
これらの回答は、面接官に悪い印象を与えて選考を不利にしてしまう可能性があります。
回答に関する対策を知っておき、内定を逃すことのないようしっかり確認していきましょう!
1.あたふたしながら答えてしまう

志望度に関する質問は、面接で「ほぼ聞かれる」といってもいいほど鉄板の質問です。
この質問に答える準備をしていないと、面接官は「準備不足だな」「入社への意欲が低いな」と判断してしまいます。
質問された際に言葉に詰まったり、あたふたしてしまったりする姿は、企業への興味が薄いと受け取られかねません。
なので、質問の意図を理解し、事前に自分の言葉で答えを準備しておくことが重要なのです。
- 入社確度を知りたいから
- 人となりを知りたいから
- 他にも企業の採用戦略や面接官の好みなど様々な意図がある
この記事でお伝えした3つの意図を意識しながら、焦らず回答の準備を進めましょう。
2.第一志望ではないことをストレートに伝えすぎてしまう

嘘をつきたくないからといって、「御社は第二志望です」とストレートに伝えてしまうのは避けるべきです。
面接官の立場に立って考えると、自分が勤務している会社を「二番手以降だ」とはっきりと伝えられるわけなので、正直に言ってあまり気分がいいものではありません。
面接官によっては、「本気で就職したいわけじゃないのに、なんでわざわざ面接まで来たの?」と思われてしまうかもしれません。
嘘をつかずに正直な態度でいることは大切です。
しかし、相手の気持ちを考えずに本音をぶつけるだけでは、社会人として求められるコミュニケーション能力に欠けると判断される可能性があります。
企業によっては「二番目なら、他の第一志望の人を採用しよう」と考え、選考から外してしまうケースもあるかもしれません。
正直に伝えたい場合は、「悩んでいる」というニュアンスで迷っている背景を丁寧に説明すると良いでしょう。
3.「第一志望群です」と答えてしまう

「第一志望群です」という回答は、一見すると丁寧で誠実な印象を与えそうですが、実際はマイナスの評価につながる可能性があります。
面接官は、「第一志望であれば第一志望と答えるはずだ」と受け取ります。
つまり「第一志望“群”」というのは「第一志望ではない」ことを遠回しに伝えていることになります。
さらに、言葉を濁してごまかしているような印象を与えるため、ストレートに「第二志望以下です」と答えるよりもかえって印象が悪くなる可能性すらあるのです。
この場合も「他の企業と悩んでいる」と伝えるのが無難でしょう。
ほかに受けている企業について答える際には、以下の記事も参考にしてみてください。

「内定を出したら入社しますか?」と聞かれた場合の答え方
志望度に関する質問の派生として、面接の終盤で「内定を出したら入社しますか?」と聞かれることがあります。
この質問は、志望度よりもさらに踏み込んだ、入社への最終的な意思確認です。
「内定を出したら入社しますか?」と聞かれた際の答え方も合わせて押さえておきましょう。
第一志望なら本気度が伝わるよう「入社する」と即答する

もし、その企業が第一志望であれば、迷うことなく「はい、入社します」と即答しましょう。
この質問は、入社への本気度や覚悟を確認するためのものです。
即答することで、「この会社に絶対に入りたい」という強い熱意が面接官に伝わります。
また、伝え方のポイントは「真面目な雰囲気」をつくって本気度が伝わるような声のトーンと表情に改めること。
真剣な表情で入社意志を即答することで覚悟が伝わり、企業側も安心して内定を出すことができます。
第一志望以外なら「時間がほしい」と答える

もし第一志望ではない、あるいはまだ他の企業とも比較検討したいと思っている場合は、正直に「時間がほしい」と伝えることも一つの選択肢です。
「第一志望なので内定承諾する」と即答できたほうが好印象ですが、そうできない状況も当然あり得ますよね。
とはいえ、「他の企業が選考中で、その企業のほうが志望度が高いので結果を待ちたい」と伝えてしまうと、当然ながら評価は低くなってしまうでしょう。
なので、その際は「就職は人生にとって重要な決断なので、最終的に決断する時期まで少し時間をもらいたいです」のように工夫して回答してみてください。
ただしこのような回答をすると、「入社しないかもしれない」と判断されて、内定を出さない面接官もいるため、ある程度のリスクがあることを理解しておきましょう。
まとめ
面接における「志望度」に関する質問は、単なる形式的な質問ではなく、応募者の入社意欲、企業との相性、そして人となりを深く探るための重要な質問です。
面接官が質問する意図を理解し、自分の状況に合わせた適切な答えを準備することで、合格へ大きく前進できるでしょう。
第一志望なら自信をもって「第一志望です」と答え、そうでない場合でも正直に「悩んでいる」と伝えつつ、その背景を説明することで誠実な姿勢を示すことができます。
この質問を乗り越えるためには、企業研究を徹底し、自己分析によって自分の考えを明確にしておくことが不可欠です。
もし答え方に迷う場合は、就職・転職エージェントに事前に相談するのがおすすめです。
UZUZも就職・転職エージェントを運営しており、これまで6万人以上を支援してきました。
この記事の元になったのは私たちUZUZの代表である岡本啓毅氏の動画であり、ご相談いただければ動画やこの記事で解説した以上の様々なテクニックやコツを専任のキャリアアドバイザーがしっかりあなたにお伝えします。
志望度の答え方に悩んでいる方はもちろん、少しでも就活に不安がある方はぜひ一度ご連絡ください。
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