もくじ


本記事では休職後の転職の進め方や、転職を成功させるためのポイントを解説します。
休職中で転職に不安を持っている人や、これから休職を考えている人は最後まで読んで、ぜひ参考にしてください。
この記事の監修者

岡本啓毅
株式会社UZUZ 代表取締役
1986年生まれ、北海道出身。第二の就活を運営する「株式会社UZUZ」を立ち上げ、数多くの就職サポートを実施してきた。“自らと若者がウズウズ働ける世の中をつくる。”をミッションに、Twitterで「仕事をウズウズ楽しむ情報」を、YouTubeで「就職・転職で使える面接ノウハウ」を発信。SNSの累計フォロワー数は9万人を超える。
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休職後に転職する人はどのくらいいるの?

厚生労働省の「労働安全衛生調査(令和5年)」によると、メンタル不調により1ヶ月以上休職した従業員がいる事業所の割合は、10.4%に上ります。


参照:女の転職type「メンタル休職について」
48.8%の人は、転職に成功していることが分かります。
また、元の職場に戻る人の方が少数派で、休職が長引いたり、退職したものの次の仕事に就けていない人もいます。
メンタルを病んだ原因が職場にある以上、環境を変える必要性を感じる人は多いのでしょう。
メンタル不調による休職という不利な条件をはねのけて転職を成功させるには、ポイントを押さえた転職活動を行う必要がありそうです。
退職を決断する際のポイントやタイミングについては、以下の記事でも詳しく解説していますのでぜひ合わせてお読みください。
参考:厚生労働省「令和5年労働安全衛生調査(実態調査)の概況」P3
休職後の転職は不利になるのは本当?


企業の休職に対するイメージが悪くなりがち
病気が長期の休職が理由である場合、採用する企業側は応募者の健康状態に対して不安を感じることがあります。
同様の理由で、再び休職するリスクがあるかどうかを気にする企業が多いためです。
また、休職によるブランクがあると、キャリアの連続性がなく、スキルや経験が途切れたと判断し「採用後の業務に対応できないのでは」という懸念を抱くこともあります。
このように応募先の企業は休職経験がある応募者に対して、再発のリスク、職場適応力、ストレス耐性、長期的な勤務が可能か、といった点を懸念します。
そのため、休職した応募者に対しあまり良くないイメージを持ってしまうことがあるのです。
転職に不利になるかは休職理由による
もし休職したことがあったとしても、理由によっては不利にならないこともあります。
例えば、留学して語学力を身につけたり、必要なスキルを磨いたりしていた場合にはむしろ、評価される場合もあります。
また、病気や家族の都合などのやむを得ない事情の場合も、転職時にはすでに病気が完治していたり、介護の必要がなくなったのであれば、ほぼ影響を及ぼすことはありません。
しかし、精神疾患で休職した場合、本当に回復しているかどうかが分かりづらいこともあり、企業が採用を渋るケースもあるでしょう。
休職していたことは履歴書に必ず書く必要はない
休職していたことを、転職活動時に履歴書や職務経歴書に書くべきか悩む人もいるのではないでしょうか。
休職後に職場復帰しているなら、その会社での経歴に影響はないため、特に書かなければならないわけではありません。
しかし、企業は応募者について、休職期間も含めたキャリア全体を知りたいと考えているため、応募書類には休職した期間を含めることがおすすめです。
休職した事実や期間を伝えていなかったことが採用後に判明した場合「経歴詐称」と捉えられ、会社からの信頼を損ねてトラブルになることも考えられます。
また、通院の必要があるなど、業務に影響を及ぼす可能性がある場合は、前もって伝えておく必要があるため、必ず履歴書などに休職の件を書くようにしましょう。
休職後の転職活動の進め方

どれも転職活動におけるメリットとデメリットがあります。
まずは「休職後に復職してから転職活動」と「休職後に退職してからの転職活動」の2つを比較してみましょう。
1.休職後に復職してからの転職活動
一度復職することで、休職した理由が解決できたとみなされ、休職によるブランクを最小限に抑えることができます。
これにより、採用担当者に対してキャリアの連続性を示すことができ、転職活動における不利な要素が軽減されます。
また、仕事をしながらゆっくりと転職活動に取り組めるため、焦らずに自分に合った企業を探して、より良い条件の企業を見つけるチャンスが広がるでしょう。
デメリットは、復職後にすぐに転職を考えている場合、現職の同僚や上司から不信感を抱かれる可能性があることです。
休職の原因が職場環境にある場合は、復職することで負担やストレスを感じて、再度健康に影響を与える場合、転職活動が困難になることが考えられます。
また、通常業務をこなしながら転職活動を行うことは、時間的にも精神的にも大きな負担になり、なかなか進められないこともあるでしょう。
2.休職後に退職してからの転職活動
休職後、そのまま退職してから転職活動を始めた場合、時間やエネルギーを全て転職活動に充てることができます。
面接や企業リサーチ、スキルの習得などに集中できるため、転職の成功率が高まる可能性があります。
また、ストレスから解放され、気持ちにも余裕があるため、前向きな気持ちで転職活動に取り組むことができるでしょう。
しかし、退職後の転職活動は収入が途絶えるため、経済的な不安が生じることがあります。
転職活動が長引いた場合、貯金の減少や生活費の圧迫がストレスとなりかねません。
空白期間も長くなるため、空白期間に何をしていたのかと、採用担当者から疑念を抱かれることもリスクの一つです。
さらに、休職から退職に至った経緯について採用担当者から詳しい説明を求められる場合があり、これが転職活動の障壁になる可能性もあります。
休職中の転職活動は問題ないの?

休職中であれば、現在の職場に影響を与えることなく、転職活動に専念できることが大きなメリットです。
しかし、誠実な行動であるかというと疑問が残ります。
体調不良で休職している場合、転職活動に力を入れすぎてしまうと、療養に支障をきたし、結局転職できなくなってしまうかもしれません。
また、なぜ復職ではなく転職を希望しているのか、理由を明確に伝えることができなければ、採用担当者に前向きなイメージを持ってもらうのが難しくなる場合があります。
監修者コメント
休職中に転職活動をしていることが応募先企業にバレる理由
休職中に転職活動をする場合、休職中であることを応募先の企業に伝える必要はありません。
しかし、内定後や転職後に休職している、あるいは休職していたことが以下のようなきっかけでバレる可能性があります。
- 源泉徴収票
- 住民税の納税額
- 傷病手当金の受給歴照会
- SNSの投稿など
面接などで休職について問われたにも関わらず、嘘をついて休職を隠していた場合などは虚偽があったとみなされ、内定取消や解雇につながるため注意が必要です。
休職中の転職活動についての注意点や、おすすめの転職時期についてはこちらの記事にも解説しているので、参考に読んでみてくださいね。

岡本啓毅
休職中に転職活動をすることのリスク

ここでは、休職中に転職活動をするリスクを見ていきます。
応募先の企業から疑念を抱かれる
休職中であることを面接で聞かれた場合は、嘘をつかず正直に答えなくてはなりません。
しかし、休職中であることを直接聞かれなければ、あえて伝える必要はないと考える人もいるかもしれません。
ただ、それは誠実な行いといえるでしょうか。
入社後に休職の事実が知られた場合、仮に解雇や内定取り消しにならずとも、大切な情報を隠す、信頼できない人物という印象が残ります。
体調不良を押して面接を受けても、ベストコンディションではないため、印象は悪くなりがちです。
そのような状態で面接を受けても、良いパフォーマンスは期待できません。
面接官も業務に耐えられるか懸念を抱くため、選考で不利になってしまう恐れがあります。
在籍中の企業からの信用を失う
今の会社に復職を考えていないとしても、会社に籍を置いていることは変わりません。
休職とは、会社が本人の抱える特別な事情に配慮して、休みを特別に許可するものです。
そうした状況で、特別な事情の解消(療養など)に専念せず転職活動をするのは、会社は言語道断と思うはずです。
信用を失うのは当然であり、もし、復職をしたいと気持ちが変化した場合、その道は断たれてしまいます。
就業規則で禁止されている場合は、処分の対象となることも免れません。
体調が悪化する恐れがある
病気による休職であれば、本来なら休職期間は療養に専念すべき期間です。
医師より休職の診断書が出ているということは、休養が必要ということです。
病気を押して転職活動をした負荷が引き金になり、病状が悪化する可能性は決して低くありません。
無理をしたことにより回復が遅れると、就業規則によっては「休職期間満了による退職」の対象となることもあります。
病気が回復しないばかりか、職を失い、転職先も決まっていないという状態になる恐れがあるのです。
休職後の転職を成功に導く5つのポイント


じゃあ、実際に転職を成功させるためには、特にどんなことに気をつけたらいいかな……?
では、休職後の転職を成功させるためのポイントを5つ解説します。
1.心身の状態を万全に整える
体調不良で休職している場合は、転職活動を始める前に、まずは自分の健康状態をしっかり整えましょう。
治療・療養に専念し、しっかりと心身の状態を整えることが大切です。
早く復帰しなければと焦ると、療養が中途半端になって再発しかねず、転職活動が思うように進められない可能性があります。
新しい職場でのスタートをスムーズに切るためにも、体調が回復していることは欠かせません。
また、心身の安定が、面接など転職活動においても自信にもつながります。
2.休職の理由をポジティブにする
休職後の転職活動では、休職理由について聞かれることは避けられません。
休職の理由はごまかさず正直に伝えることが大切ですが、ただ伝えるだけではネガティブな印象を持たれてしまうこともあります。
そのため、病気療養のため休職していた場合は、今は回復しており、業務に支障をきたさないことを明確に伝えるようにしましょう。
また病気の療養に限らず、休職期間中にどのように自己を見直し、どんな改善を図ったかを前向きに説明できるように準備することが大切です。
スキルアップのために休職していた場合は、どのように勉強し成果を挙げたかを具体的に伝えると採用担当者に好印象を持たれるでしょう。
3.キャリアビジョンを明確にする
応募書類の志望動機や自己PR、面接において転職先での将来のキャリアビジョンを明確にすることも有効です。
将来のビジョンを通じて、自分がどのように成長し、応募先企業にどのような形で貢献できるかを具体的に伝えることが大切です。
そうすることで、休職後の転職が単なるリセットや逃避ではなく、自己成長や新たな挑戦を目指していることを示せます。
また明確な将来のビジョンを持っていることは、目的意識が高いことの表れといえるでしょう。
企業にとって目的意識のある社員は、業務に対するモチベーションが高く、長期的にも会社に貢献してくれる可能性が高いと評価され、採用の判断に好影響を与えます。
4.休職の事実を正直に伝える
休職していた事実は、変にごまかそうとはせず正直に伝えた方が、逆に誠実な印象を持ってもらえるものです。
病気による休職の場合、選考に不利になる可能性は残りますが、入社後に不信感を抱かれ働きにくくなってしまうよりも、正直に伝えた方が得策です。
正直に伝えれば会社にが事情を理解してもらうことができ、入社後の配属や業務量の調整など、一定の配慮をしてくれる可能性もあります。
5.現在は問題なく働けることを伝える
休職の原因となった病気やケガが回復しているのであれば、現在は問題なく働ける状態であることをはっきり伝えましょう。
客観的な根拠として、就業可能である旨の医師の診断書を提出することも良い方法です。
ただ、会社は慎重を期すために、自社の指定する医師や産業医の診察を指示する場合もあります。
その際は、指示通りに診察を受け、状態を確認してもらいましょう。
監修者コメント
応募先企業の面接で休職理由を聞かれた時の答え方が大切
応募先の企業での面接の際に休職理由を聞かれた場合、まず大切なことは正直に伝えることです。
嘘をついてしまうと、受け答えがぶれてしまい不自然な印象を持たれてしまいます。
また「2.休職の理由をポジティブにする」でもお伝えしたように、ポジティブに言い換えることが大切です。
面接を通して、あなたの真面目さや前向きな態度をアピールすると、採用担当者に安心してもらうことができ、採用されるチャンスが高まるでしょう。
休職後の転職活動ではありませんが、退職・転職理由の作り方について解説した以下の記事も参考として読んでみてください。

岡本啓毅
休職後の転職活動では転職エージェントに相談を
休職後の転職活動で体調に不安が残る場合、できる限り負荷のかかる状況は避けたいと考えるのではないでしょうか。
負荷を避けるためにも、転職活動のプロであるエージェントに頼ることが得策です。
担当のキャリアアドバイザーから、個人の事情に沿ったアドバイスをしてもらえるため、休職後の転職活動の心強い味方となってくれます。
情報収集をはじめ応募書類の作成や面接の対策、求人の紹介など手厚いサポートを受けることで不安がなくなり、自信を持って転職活動に臨めます。
不安が少しでも取り除かれれば、安心して就活にじっくり取り組めるでしょう。
きっと良い結果につながるはずです。
まとめ
休職後の転職は休職理由によっては不利になることもありますが、休職理由をポジティブに伝えることで、採用担当者に良いイメージを持ってもらうことができます。
そのため、焦りすぎず体調の回復を優先したり、必要なスキルをしっかりと身につけて、将来どのようなキャリアを築いていきたいのかを自分の中で明確にすることが大切です。
休職後のどのタイミングで転職するかによっても、それぞれにメリットやデメリットがあるため、転職活動の進め方が変わってきます。
そのため「休職後の転職活動の進め方」で解説した内容を参考にして転職活動を進めてください。
休職後の転職活動について不安を持っていたり、上手く進まず困っている人はUZUZに相談してください。
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