この記事では、社会人三年目の年収を軸にして、平均がどのくらいか、年収に関わるであろう変化はどんなことがあるのかを解説します。
年収を上げるための方法もご紹介しているので、気になる方はぜひ確認してみてくださいね。
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社会人三年目の平均年収は約294万円
社会人三年目の平均年収は、おおよそ294万円程度です。
これは、厚生労働省の調査をもとにして、社会人三年目が属していると考えられる25歳~29歳の平均月収を12か月分で計算したものです。
計算の中に賞与は入っていないものの、社会人三年目は調査対象である25歳~29歳の中ではかなり若いほうなので、実態はもう少し少ないかもしれません。
とは言え、その一つ前の年齢区切りである20歳~24歳の平均年収は約262万円ほどでした。
社会人一年目や二年目と比較して、社会人三年目は確実に年収が上がっていると考えて間違いないでしょう。
参考:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査:学歴別」
社会人三年目で起こる年収に関わる変化とは
社会人三年目では、多くの変化が起こります。
それは年収にも関わる、キャリア上の変化といっても過言ではないでしょう。
ここでは数多くの変化のなかから、9つに絞ってお伝えしていきます。
一人前になったとみなされる
大きな変化としてまず知っておいてほしいのは、社会人として一人前になったとみなされることです。
例えば、営業職なら自分だけでクライアントと商談をしたり、新規開拓のための提案を任されるといった具合です。
1、2年目を経て、もう社会にも慣れてビジネスマナーも身につき、一人前として認識されるようになるでしょう。
これまでより難しい仕事が増える
一人前になったとみなされることで、これまで先輩社員が行っていた「普通の仕事」が回されてくるようになります。
社員教育のために用意されていた育成目的の業務は終わり、一段階難しい仕事が増えてきます。
前述の営業職を例にするなら、ルーティンワークやルート営業だけでなく、新規開拓や既存顧客への新規提案などが当たります。
リーダーシップが求められる場面が増える
社会人三年目ともなれば、今まで以上にリーダーシップが求められる場面が増えていきます。
後輩社員やアルバイトに指示を出したり、業務上の指導を行ったりする機会も生じるでしょう。
場合によっては、部下をもつ可能性もあります。
部下への指導は、ただ後輩に教えたりするよりもリーダーシップが求められる難しい仕事です。
リーダーシップを発揮できるとできないとでは、今後のキャリアプランにも大きな影響があるでしょう。
自分を含めた同期の立ち位置が決まってくる
ゼネラリストとして色々な業務を担って、ゆくゆくはマネージャーになるのか。
それとも、スペシャリストとして特定の業務の専門家になるのか。
そういった方向性が定まってくるのもこの時期です。
仮にもともと専門職としての採用だったとしても、任される仕事の内容が分かれてきます。
例えばITエンジニアとして採用されたとして、後進の育成を任されるのか、技術的な開発の責任者になっていくのか、それとも開発部門の統括を担うのか、道は様々です。
このように、同期同士の間でも道が分かれ、どういった社会人として歩んでいくのかが明確になり始めるのが社会人三年目なのです。
仕事に慣れてたことでやりがいや工夫にも目が向くようになる
仕事に関してやりがいを求めたり、自分なりの工夫が実を結び始めるのが社会人三年目です。
慣れるのに必死だった1年目、慣れたことをこなしてきた2年目を経て、仕事にやりがいを求められるほど余裕ができるようになってきたと言い換えることもできるでしょう。
自分で業務上の工夫もできるようになってきますし、工夫の差によって、同じ部署の同期同士でも成果に差がつき、その差が定着してくる時期でもあります。
成果が上がることが当然になってきた人はキャリアアップすることもありますし、そうでない人はまた別の道が示されるかもしれません。
社内評価が明確に分かれてくる
前述した成果の差が定着してくることとも関わっていますが、社会人三年目になると、会社内での評価が明確に分かれてきます。
「できる社員だ」と思われているのか、それとも「もう少しがんばってほしい」と思われているのか、出世が期待されているのか、そうではないのか。
そういった、これまでの3年間に積み上げられてきた評価によって明確に差がついてきます。
期待されている人は、社内でも期待の大きな部署に配属されたり、若くしてマネージャークラスに抜擢されたりといった人事異動が行われることもあるでしょう。
当然、年収はキャリアアップした人のほうが高くなります。
ライフイベントについて考える機会が増える
ストレートで社会人になったとしたら、社会人三年目は25歳~26歳程度の年齢感です。
仮に今すぐではなくとも、結婚などのライフイベントについて真剣に考える機会が増えてくる時期でしょう。
この会社で育休を取って復帰できるか、それとももっと良い待遇の会社に転職するか。
あるいは、仕事の調子が良いから、ライフイベントよりも仕事を優先させるか。
会社になじめていないから転職を考える、というのも、ある意味では大きなイベントになりえます。
このように、自分の人生と会社の関係性を深く考えるようになるのが、社会人三年目です。
将来のキャリアについて考えるようになる
ライフイベントと同様、社会人三年目で深く思い悩むことになるのが将来のキャリアについてです。
2年間働いてきたことで、自分なりに仕事論やキャリア観も定まってきているでしょう。
加えて、会社内での立ち位置も明確になってきています。
このままこの会社にいるのか、それとも転職するのか、いるとしてもいつまでいるのか、転職するならどのような会社に転職するのか。
何にせよ、社会人三年目はキャリアプランをしっかり立てられるだけの経験と十分に悩めるだけの知識が身についてくる時期です。
転職を考える機会が増える
ライフプランや将来のキャリアを考えたとき、どうしても転職の可能性を検討する機会は増えていきます。
同期の中で明確な差が生まれたことで「自分の場所はここではないのかも」と思うことがあるかもしれません。
今の会社で出世コースに乗ってうまくいっているからこそ、外部に出てもっと自分の実力を試してみたいと考える可能性もあります。
すなわち、会社からの評価が高い人はもっと上を目指したくなり、評価が低い人は自分を高く評価してくれそうな会社を探したくなります。
また、特に根拠はないものの「3年間は同じ会社で働くべき」というイメージが強いです。
それに引きずられて1年目2年目は我慢していたものの、3年目になったことを機に転職を考えるという人も増えてきます。
様々な要因が重なり、社会人三年目は転職について考える機会が増えてくるのです。
社会人生活において、なぜ3年目が節目になるのか詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
社会人三年目は年収だけでなく「やりがい」や待遇も気になってくる時期
社会人三年目ともなると、業務を工夫して効率を上げたり成果につなげたりできるようになってきます。
その結果、自分や同期たちが成果を残した、伸び悩んでいる、といった話を聞く機会が増えてきます。
自分の会社だけでなく学校の同級生の近況なども耳に入ってくるでしょう。
中には、年収が飛び抜けている人や、最年少マネージャーに任命された人、新人MVPを獲得した人など、輝かしい話題を耳にするかもしれません。
社会人三年目になったのは自分だけではなく、そして自分と同じ会社の同期たちだけでもないのです。
これまでに社会的なつながりがあった同級生たちも、そしてつながりがない同じ年代の人たちも、みんな社会人三年目になり、様々な変化を経験しています。
このような自分と他人との比較を経て、仕事に求める「やりがい」や「待遇」、そして仕事哲学などの仕事観が醸成されていくのです。
社会人三年目におすすめの年収を上げる方法
ここまでは、社会人三年目に起こる年収に影響を与えるであろう変化を見てきました。
それでは、実際にどうすれば年収を上げられるのでしょうか。
ここでは4つに絞ってお伝えしていきますので、それぞれ確認していきましょう。
成果を上げて昇給する
まずは分かりやすいのが、成果を上げて昇給を目指していく方法です。
スキルアップや資格を取得するなどして業務効率を上げ、成果を残し、社内評価を上げていきます。
先輩社員や同期で評判が良い人、活躍している人をロールモデルにして、まずは真似してみるのもいいでしょう。
昇給すれば当然年収は上がっていきますし、早い段階で昇給ペースを上げていけば、その分最終的な年収の上がり幅も大きくなっていきます。
例えば、給与テーブル上で1段階昇給するまで1年かかる人は、2段階目まで昇給するのは最低でも2年目以降です。
ですが、半年で給与テーブル上で1段階昇給できれば、次の半年で2段階目の昇給も狙えるかもしれません。
賞与アップを狙う
賞与が出来高制やインセンティブによる影響が大きい場合、賞与アップを狙うのも効果的です。
今期は特にがんばって部署目標の120%達成を目指す、大型契約でインセンティブを獲得する、といった方法で賞与アップを狙う方法もあります。
賞与アップの条件は給与体系に関連した就業規則や給与テーブルに関する会社資料などに記載されているので、あらかじめ確認しておきましょう。
良い成果につながっていると評価されれば、結果的にさらなる昇進や昇給につながる可能性もあるためおすすめです。
給与テーブルがより良い会社へ転職する
同業界の同業種でまったく同じ業務をやっていても、会社が違うだけで給与は変わってきます。
それは会社の方針や収益体形が異なっているためであり、より厳密には給与テーブルが違っているために起こることです。
現在の会社よりも給与テーブルがより良く、年収が高い会社を探して転職することもできるでしょう。
社会人三年目は、仕事のやり方も覚えて社会人として一人前と見なされ、それでいて社風に染まり切っておらず若者としての吸収力も残っているため、比較的転職しやすいのです。
そして、そんな状態になった社会人三年目の社員たちが各社から転職していくため、「三年目の社員が転職したので、同じくらいの中途を採用したい」という需要も増えています。
その枠を狙って、より給与テーブルが良い会社を目指すのは年収アップのために効果的なのではないでしょうか。
どのような仕事の給与が良い傾向があるのか、もう少し詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。
転職エージェントに状況を相談してみる
年収アップについて考える前に、まずはまずはキャリアアドバイザーやエージェントに話を聞いてみるのがおすすめです。
社会人三年目になったばかりでは、自分が勤めている会社の給与水準が、業界や同年代と比べてどの程度なのかもよくわからないですよね。
もしかしたら、すでに業界内では高めの給与をもらっているのかもしれません。
そして、そういった業界の常識を知らなければ、転職したとしても年収が上がるとは限りません。
例えば、みなし残業代などを給与額に含めて提示したり、業績給が最大になったときを例示してそれが一般的な給与だと感じるように記載するなどが行われることもあります。
また、最初のうちは上がり幅が良いものの、後半の給与上昇は停滞していくというタイプの給与テーブルもあります。
給与テーブルは良く見えるものの、実際にそのテーブルに従って昇給できている人は数えるほどもいない、という場合もあるでしょう。
このように、企業やキャリア情報のプロの目を通して初めて分かることもあるため、最初にエージェントに相談してみるのはおすすめなのです。
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
業界や業種を変えたいなら副業から始めるのもあり
同じ業界・職種でも、給与テーブルによってもらえる年収が異なる場合もありますが、そう簡単に「今と同じ業務だが給与だけが高い会社」を見つけられるものでもありません。
もっと簡単な手法として、より高給の業界や職種に転職する方法があります。
社会人三年目であれば、新しいことに挑戦して自分の可能性を探ってみたいと思う時期でもあるでしょう。
ただし、いきなり異なる業界や職種に転職するのはハードルが高いと感じるかもしれません。
そんな時におすすめなのが、いきなり転職するのではなく、まずは副業から始めてみることです。
そうすれば、その業界や職種が自分に合っているかどうか見極めることができます。
しかし、副業をする場合には会社規定で副業が許可されていること、現在の自分のライフスタイルとして副業をする余裕があることが前提となることは覚えておきましょう。
現職で禁止されているなら、そもそも副業は行うべきではありません。
また、副業をすることによって本業がおろそかになってしまったり、忙しさから日々の余裕を失ってしまうとしたら、それこそ本末転倒です。
自分の状況を考えて「副業も選択肢の一つ」くらいに考えておくのが良いかもしれませんね。
まとめ
社会人三年目の平均年収は、概ね294万円程度です。
そして社会人三年目ともなれば、一人前と見なされ、任される業務も複雑化していきます。
その中で、将来的な年収の伸び率などにも関わる大きな変化に直面していくでしょう。
三年目は、それぞれの成果に応じた評価が明確に出てきて、ライフイベントやキャリアについても真剣に考え始める時期です。
今後の進退を考慮したりキャリアプランを考えたとき、転職の考えが頭をよぎることもあるでしょう。
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