技術職を目指す方の中には、自分に適性があるのか不安になる方もいるでしょう。
就職・転職活動を始めてから、もしくは働き始めてから「自分には向いていない」とならないように、早い段階で向いている人の特徴を知っておくのがおすすめです。
この記事では、技術職に向いている人の特徴や、未経験でも就職・転職するためのポイントを解説します。
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技術職の向き・不向きはたしかに存在する
製造業やインターネット産業を含め、安定して高給のイメージが強い技術職。
向き不向きはどの職種にもありますが、特にその傾向が強いのが技術職です。
技術職に向いている人の特徴・傾向については、以下でより詳しく見ていきましょう!
技術職に向いている人の特徴・傾向
技術職に向いている人には、以下のような特徴・傾向があります。
- 自主学習が得意である
- 関連する専門学科を卒業している
- 本質的な思考ができる
- 物事の因果関係について考えることができる
- 定量的に考察することが得意である
- 技術そのものが好きである
- 社会貢献をしたい意欲がある
全部当てはまらないなら、向いてないってこと?
当てはまる項目が一つでもあれば、技術職に向いている要素を持っている可能性があります。
もちろん当てはまる項目が多いほど、技術職が向いている傾向にありますが、全ての項目に当てはまる必要はありません。
自分はどれに当てはまるのか確認しながら見ていきましょう!
自学自習が得意である
まず、コツコツ自分で学習できる人は、技術職で活躍できる可能性が高まります。
なぜなら、研修制度が整っている企業を除いて、OJTて学んでいくケースが多いからです。
OJTとは、「On the Job Training」を略した言葉で、実際に仕事をしながら必要なスキルを学んでいく教育訓練法のこと。
人から教わるのを待っているだけではなく、自学自習を続けられる人の方が、活躍しやすい傾向にあります。
関連する専門学科を卒業している
就職先・転職先と関連した専門学科を卒業できていると、知識の面で未経験者よりも一歩リードしている状態です。
また、領域によっては理系大学の修士・博士を出ているか、研究室がどこだったかなども関係してきます。
本質的な思考ができる
本質的な思考ができないと、課題に直面した際、表面的な解決方法しか考えることができません。
簡単にいえば、根本的解決ができるかどうか、ということになります。
技術職は、マニュアル化された業務ではないことの方が多く、表面的な問題解決ではどうにもならないからです。
例えばIT系の技術者の場合、システムにトラブルが起きた際、トラブルの元を解決しないと、また同じようなトラブルを起こすことになり、表面的な解決では意味がありません。
IT系の技術者に限らず、技術職全般で同じことが言えます。
物事の因果関係について考えることができる
本質的な思考だけではなく、AならばB、BならばCと、物事の因果関係を辿りながら、原因を追及できる考え方も必要です。
物事の因果関係について考えられる人は、問題点を見つけて現状を分析できるので、よりスムーズに問題を解決に導くことができます。
物事を論理的に説明することも可能になるので、他者に何かを伝える際にも役立つでしょう。
因果関係について考えるのが苦手だと感じる人は、身の周りの因果関係に興味を持ち、掘り下げるよう心掛けてみるのがおすすめです。
例えば、「大好きな友達から遊びに誘われたが気分が乗らない」のであれば、「昨日、夜更かししていて眠い」「体調が悪い」「友だちとは遊びたいけど遊ぶ場所がいやだ」など、原因を深掘りしてみる癖をつけてみましょう。
定量的に考察することが得意である
物事の考察においては、具体的に数値化して考える定量的な考察、事実などから推測する定性的な考察の、2種類の考え方があります。
どちらもビジネスマンには必要な考察ですが、技術職では、定量的な考察がより求められます。
例えば、商品の研究から製造まで行う開発職の場合、「売れる商品を作る」や「20代の人が購入したくなる商品を作る」が定性的な考え方。
上記ではどれだけ売りたいのか、どんな人がどれくらい興味を持つ商品を作りたいのかが分かりません。
対して、「100万個販売する」や「20代の5人に1人は興味を持って購入したくなる商品を作る」が定量的な考え方。
目標が明確なので、筋道が立てやすく、やるべきことが分かりやすくなります。
常日頃から、具体的な数値が気になる人は、技術職に向いているといえるでしょう。
技術そのものが好きであること
「技術を通じて世の中の人の暮らしを豊かに・便利にすること」にワクワクできる感覚はそもそも必要ですが、一方で「技術そのもの」が好きであることは重要です。
好きな仕事と嫌い(興味がない)な仕事では、働く意欲に違いが生まれ、成果にも影響します。
とくに技術職の世界は、どんどん最新技術が登場するため、知識・経験を常にアップデートしていく必要があります。
それらの最新情報をキャッチしたり、試してみたり……といった行動は、技術そのものに興味がある人の方が、苦を感じずに積極的に取り組んでいきやすいでしょう。
興味関心のない仕事内容の職種に就くよりは、好きな仕事内容の職種に就いた方が、あらゆる面でいい影響を及ぼすということです。
好きな仕事なら、長く続けられる可能性、成長できる可能性もグーンと上がりますよ。
社会貢献をしたい意欲がある
日々の業務は、思いのほか地味なのが技術職。
「社会貢献をしたい」「人の役に立つ開発がしたい」といった意欲があれば、日々の地味な業務も、苦労して作り上げた製品が世のため人のためになると考え、頑張ることができます。
意欲がない、もしくは低い場合、地味な日々の業務に嫌気がさしてしまうかもしれません。
業務が多くて大変なときも、社会貢献をしたい意欲は、心の支えになります。
技術職に向いていない人の特徴・傾向
向いていない人の特徴は、以下の通り。
- コツコツと学び続けることができない人
- 論理的な思考が不得意な人
- 人との関わりが薄いとモチベーションが下がる人
自分に当てはまるところがないかどうか、確認していきましょう。
コツコツ学び続けることができない人
技術分野は、学習量が仕事の成果とある程度比例しやすいジャンルです。
そのため、自分でコツコツ勉強を続けられないと技術職として長く活躍するのは難しいでしょう。
コツコツ学ぶ習慣が今はないけど、できるようになりたい人は、毎日30分でも自習する癖をつけることをおすすめします。
自習する際は言語の勉強、最新技術のキャッチアップ、資格取得の勉強をしてみるなど、できるだけあなたが興味のある技術分野の内容を学ぶようにすると良いです。
そして重要なのは、時間の長さではなく、毎日続けることです。
毎日続けることで、習慣になり、自然とコツコツ学ぶ力が身につきますよ!
論理的な思考が不得意な人
「向いている人の特徴・傾向」で上述した通り、技術職は論理的思考が求められる職業です。
そのため因果関係、定量的な考察、本質思考などができない人は、技術職に向いていません。
しかし、今からでも身につけることは可能!
常日頃から、何事も具体的かつ論理的に考えるよう意識することで、十分に改善できます。
人との関わりが薄いとモチベーションが下がる人
技術職は黙々と作業するケースが多いので、営業職のような日々いろんな人と会っている仕事とは違います。
人との関わりが少ないことが原因でモチベーションが下がりやすい人は、技術職だと意欲が持続しない可能性があるでしょう。
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
向き不向きは自分だけで判断できないことも
技術職の向き不向きをざっと説明しましたが、詳しい部分は、自分だけでは判断できないものです。
自分だけで判断する場合、思い込んだり勘違いしたりしているケースもあるため、就職・転職エージェントなどの第三者を交えて向き不向きを検討することをおすすめします。
第三者に他己分析をしてもらうことで、自分の新たな一面を発見できることもあります。
「コツコツ学習する」や「論理的思考」などは、生まれ持っての素養ではないので、仮に不得意だとしても、本を読んだりセミナーに参加したりすれば、克服することが可能です。
何十時間かの訓練で身につけることができるので、「自分には不向きだから」と諦める必要はありませんよ。
こちらの動画を見れば、簡単に自己分析を進められます。
合わせてご覧ください!
未経験からIT技術職に就職・転職するためのポイント
市場規模が拡大し続けているIT業界。
IT市場の需要に人材の供給が追い付いていないので、未経験の人にも就職・転職の門が開かれているのです。
経済産業省「IT人材需給に関する調査(概要)」によると、中途採用を行う企業の半数以上が、未経験者を採用していることが分かります。
未経験からIT技術職への転職・就職を目指すならば、以下の4つのポイントを押さえておくことが大切です。
- IT技術の概要から理解する
- eラーニングなどで初心者向けの講座に参加する
- 未経験の文系職でも働ける企業をリサーチする
- 一人でリサーチするのは難易度が高いので、エージェントに相談する
未経験からIT技術職への就職・転職をもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もおすすめです。
参考:経済産業省「IT人材需給に関する調査(概要)」
IT技術の概要から理解する
IT技術職といっても、実際の職種や仕事内容はさまざまなので、まずはIT技術の概要から理解するようにしましょう。
IT技術と聞くと難しく感じられますが、電車やバスに乗る際に使うICカードや、自動車の自動運転システム、自分のスマホに入っているアプリなど、身の回りで多く活用されており、現代では身近な存在です。
以下は、未経験でも就職・転職できるIT技術職の一例。
- プログラマー
- フロントエンドエンジニア
- アプリケーションエンジニア
- テストエンジニア
- インフラエンジニア
- ネットワークエンジニア
- サーバーエンジニア
より細かくみた時に、あなたが興味のある技術分野はどのような職種に分類されるのか?
実社会で、どのように役立っているのか?
など、まずは技術職の概要から理解していきましょう!
eラーニングなどで初心者向けの講座に参加する
eラーニングとは、パソコンやタブレット、スマートフォンを使ってインターネット上で学習すること。
ネットワークを介して学習できるeラーニングであれば、いつでもどこでも受講できます。
IT技術を学べる初心者向け講座の中には、無料の講座もあるので、試しに受けてみても良いでしょう。
10〜20時間ほど学習すれば、ざっと雰囲気がつかめます。
未経験の文系職でも働ける企業をリサーチする
IT技術職の求人を出している企業の中には、未経験や文系NGの企業も存在します。
未経験の人、文系出身の人がIT技術職に就職・転職する場合、まずは未経験・文系出身でもOKな企業を探さなければならないのです。
とはいえ未経験と文系歓迎の企業であっても、面接で「IT技術については全く分かりません」と答えるのはナシ。
上述したようにeラーニングを受講したり、ITI技術に関する書籍を読んだりして、自分のできる範囲で学び、知識をつけておくことが大切です。
IT技術に関して学んでおけば、意欲があるとみなされ、就職・転職しやすくもなります。
就職・転職を成功させたいのならば、学習してから企業をリサーチし、面接を受けると良いでしょう。
一人でリサーチするのは難易度が高いのでエージェントに相談を
一人でIT技術職の求人をリサーチするのには、限界があります。
なぜなら、一般には公開されていない求人が多数あったり、そもそも探し方が間違っていたりすることがあるからです。
正しい方法で探さないと、就職・転職するまでの期間が長くなるだけでなく、希望条件に合う企業が見つからない可能性もあります。
スムーズに就職・転職活動を進めたいのならば、エージェントに相談するべきです。
エージェントの中でも、求人数が多いところがおすすめ。
求人数が少ないところだと、紹介してもらえる数も少なく、選択肢が狭まってしまいます。
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まとめ
技術職に向いているのは、論理的な考え方ができてコツコツ自主的に学べる人です。
どちらも生まれ持った素養ではないので、向いている特徴が当てはまらない方でも、後天的に身につけることができます。
未経験から技術職への就職・転職を目指すのならば、人材の需要が高いIT技術職がおすすめですよ。
またIT技術職に就きたい場合、IT技術をeラーニングや書籍を学んでから就職・転職活動を始めると成功確率も高まります。
まずは、就職・転職に向けて学習するところからスタートするのも良いでしょう。
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