もくじ
いっそのこと、ニートになろうかなぁ……。
では、具体的にどうすればニートになれるか、考えたことはありますか?
人がニートになりたいと思うとき、どんな心理が働いているのでしょうか。
また、ニートになるメリットやデメリット、そして具体的にいくらの金額が必要なのか、解説していきます。
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そもそもニートとは
そもそも、ニートの定義とはなんでしょうか。
ニートとは「Not in Education, Employment or Training」の頭文字をとった言葉で、直訳すると「勉強、仕事、求職活動(のためのジョブトレーニング)もしていない人」を指しています。
ただ単に無職の人のことでもなく、長期休暇や休養を楽しんでいる人のことでもありません。
ましてや、現在は働いていないが求職活動中の人を指す言葉ではない、と覚えておきましょう。
ニートになりたい場合の主な理由
なんだか自由そう。
多くの人がニートになりたいと思うのは、それなりの理由があるからです。
「ニートになりたい=働きたくない」ということかもしれませんが、「働きたくない」と感じる理由には様々な背景があります。
ニートになりたい理由について、代表的なものを確認してみましょう。
職場の人間関係に疲れた
仕事を辞める理由としても多く挙げられるのが、人間関係。
もし転職したとしても、次の職場で構築しなければならず、常につきまとう問題です。
その際、また人間関係に悩まされる可能性を恐れ、働きたくないと感じるのもうなずけます。
職場の人間関係に疲れてしまい「働きたくない=ニートになりたい」と考える人は多いようです。
労働環境が悪かった
勤務先が自分の求める働き方に合っていない場合も含め、労働環境が悪いから働きたくないと考える人もいます。
こちらも前述の人間関係と同じく、転職しても、労働環境が改善するとは限りません。
人によってその企業の労働環境が合うかどうかは異なりますが、場合によっては、いわゆる「ブラック」な職場に当たってしまう可能性もあります。
合っている環境を見つけるまで転職を繰り返したり、合っていない職場に無理やり自分を合わせることにストレスを感じてしまう人は、ニートになりたいと考えるようです。
働くことにやりがいを見出せなかった
自分に合わない仕事を選んでしまうと、やりがいを感じることができず、ただただ無気力に仕事をしてしまうことになります。
働きながらやりがいを見つけられれば良いですし、キッチリと「仕事は仕事」と割り切れれば良いですが、そうもいかないものです。
多くの人が1日8時間前後仕事をすると思いますが、やる気もなく無気力なまま、毎日8時間過ごすと心身共にストレスを感じてしまいます。
今の仕事にやりがいを見出せないと、「働くことそのもの」が嫌になってしまい、ニートになりたいと感じるようになります。
自分の時間がほしい
長時間労働や通勤時間が長いなどの理由で仕事に追われ、自分が自由にできる時間が少ないと感じる方もいます。
8時間労働がそもそも自分の生き方に合っておらず、もっと自分が自由にできる時間がほしいという方もいるでしょう。
自分の時間がもっとほしいと思う人は、仕事を辞めてニートになりたいと感じるようです。
心に余裕がなくなっている
これまでお伝えしてきた理由のどれか一つではなく、人間関係、仕事のつらさなど、様々な要因が重なったことで、ニートになりたいと思うようになる人もいます。
一つひとつなら耐えられる問題でも、それらが重なったり、タイミングが悪く普段なら解決できたはずが、重い問題に発展したりすることもあるでしょう。
そういった積み重ねによって心の余裕がなくなってしまい、ニートになりたいと思うことがあるケースもあります。
ニートになることのメリット
ニートになりたいって気持ちがよく分かるし、分かってもらいたいな。
そしてニートになることにも、ある程度のメリットはあります。
ここでは、ニートになることのメリットを解説していきます。
職場の人間関係から解放される
ニートになることで、ひとまず職場の人間関係の悩みから解放されるのは大きなメリットです。
仕事の人間関係で悩み、心身共にバランスを崩してしまう方もいます。
その自衛手段として、ニートになることは選択肢の一つでもあるのです。
時間的余裕ができる
ニートになれば、仕事をしていた時間がまるごと自分の時間になります。
時間的余裕が生まれることで、それまで手がつかなかった趣味や、やりたかったこと、やるべきことができるようになります。
転職する際の合間などに一時的に仕事のことを考えない時間を設け、その期間を使ってリフレッシュしたり、自分の人生を見つめ直すといった行為は有意義です。
一時的に精神的な余裕ができる
仕事の人間関係からも、時間的制約からも、仕事そのものからも解放されることで、精神的な余裕ができます。
ニートになりたい理由の項でも解説してきましたが、多くの場合、様々な原因によって「心の余裕がなくなること」が、ニートになりたいと感じるに至った原因です。
精神的な余裕を作って心に余裕をもてれば、また心身共に健康に働けるようになります。
ただし、注意すべきは、いつまでもニートでいると、結果的に精神的な余裕がなくなってしまうことです。
収入がないと経済的にも不安になりますし、働いていないと周囲の視線が気になったり、負い目を感じたりしてしまいます。
精神的な余裕ができるのは一時的なものである、と覚えておきましょう。
ニートになることのデメリット
それから目を背けていては、ニートを語ることはできません。
ここからは、ニートになることのデメリットを具体的に解説します。
経済的な不安がある
仕事をしていないと収入がないため、経済的に不安になります。
親の収入やこれまでの貯蓄に頼っても、限度があるでしょう。
いずれ両親が定年を迎えて収入が減る可能性もありますし、年齢的には両親のほうが自分よりも先に亡くなるでしょうから、そのときの収入源も考えなければなりません。
貯蓄でまかなっている場合は、収入源によるプラスがない限り、いつかは底をつきます。
働くことに不安があっても、経済的にニートができなくなる点は大きなデメリットです。
社会的なつながりを失ってしまう
人は社会性がある生き物であり、社会のなかで役割を果たし、他者との関わりのなかで自己承認していくものです。
多くの人の場合、それは仕事によるつながりがある程度の比重を占めています。
仕事によるつながりを失い、社会的なつながりもすべてなくなってしまうと、苦痛を感じる場合が多いのです。
仕事をしていないと社会とのつながりを失ったように感じ、いざニートをやめようと思っても思うように踏み出せなくなってしまう可能性もあります。
社会的な信用を失ってしまう
アルバイトも含めて仕事をしておらず、求職活動もしていないとなると、社会的な信用を失ったと感じるでしょう。
周囲の視線がつらくなってくるばかりか、実際に関わりがある人や親戚などからウワサをされることもあります。
加えて、定職に就いていないとローンを組んだりできず、クレジットカードの新規発行もしにくくなってしまいます。
そういった積み重ねから、自分自身が「私は社会的な信用を失ってしまったのだ」と負い目を感じるようになってしまうのです。
その結果、引きこもりなどになって余計に精神的につらく感じるかもしれません。
また、事実として一度ニートになると、再就職する際の選考で必ず空白期間の説明をしなければならないため、しっかり対策していないと再起することも難しくなります。
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
期間を決めてリフレッシュに使うならあり
無期限でニートになることには大きなデメリットがあります。
ですが、期間を決め、必要な予算を割り出して資金を貯めて、一定期間だけニートになることにはメリットもあります。
転職の合間などにいきなり次の職場で働き始めるのではなく、働いていたら取れないような長期休暇として利用してみましょう。
そうすることで、前述した「ニートのメリット」を最大限、享受できるでしょう。
次の職場が決まっている場合は厳密にはニートではありませんが、決まっていない状態で仕事を辞め「次の転職活動を開始するまでの期間」であれば、ニートと呼べます。
より良い職場を探すための英気を養う期間として使うのであれば、ニート期間も非常に有意義になるのではないでしょうか。
ニートになるために必要な資金
一生分のお金を貯めてからニートになろうかな!?
実際にいくら必要なのか、見てみましょう。
生活費は人それぞれで異なり、地方や都市部、持ち家があるかないかでも変わるため一概には言えませんが、概算は可能です。
単身世帯の1ヶ月で必要な支出は、総務省「家計調査 家計収支編 単身世帯」によると、だいたい15万5千円ほどとされています。
ただしこれは、持ち家の人や地方のため家賃が少ない人も含めた平均であるため、家賃金額は34,918円となっており、実際の家賃よりもかなり低く設定されています。
仮に低めに見積もって15万5千円だと仮定しても、1年間でおよそ200万円近くの金額がかかります。
収入がないため所得税は支払わないにしても、上記に加えて国民年金や住民税などの支払いがあります。
さらにこれは、何も問題が起こらずに生活できた場合です。風邪を引いたり体調を崩して医者にかかったり薬を買えば、医療費がかかります。
家電が壊れて買い替えれば大きな出費となります。
多少の余裕を見て、最低限の生活をするためには、1年間で最低でも250万円程度の貯金が必要だと考えておきましょう。
参考:総務省「家計調査 家計収支編 単身世帯」
働かない生き方に必要な資金がどのくらいか、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事も合わせてご確認ください。
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
よほど資産・貯蓄がある場合は「セミFIRE」を目指すのもあり
FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の略語で、一時期話題となりました。
これは「経済的自立と早期リタイア」を意味しており、仕事をしなくても生活できるような経済基盤を作って仕事を辞めることを示しています。
ニートと似ていますが、働かなくても何かしらの収入源があるか、または十分な貯蓄があり経済的に自立しているので、経済的な不安がない状態です。
「早期リタイア」という言葉の通り「今すぐ仕事を辞める」というよりは、定年よりも前の40代や50代でリタイアして、早めに第二の人生を始める、というニュアンスです。
前述のとおり1年間に最低250万円かかると仮定したとき、あなたが今20歳で残りの人生が60年だとすれば、単純計算で現時点で1億5千万円あればFIREできます。
もし今40歳で、残りの人生が40年だとするなら1億円です。
また「働きたいときにやりたい仕事をして、少しだけ収入を得る」という「セミFIRE」という考え方もあります。
物価変動などもあるため、どちらかというとFIREよりもセミFIREのほうが現実的ではないでしょうか。
資産や貯蓄がある場合は、ニートになるよりもセミFIREを目指してみるのも良いかもしれません。
ニートにならずに転職を考えるのも1つの方法
どうせいつかは働くなら、計画的に転職することがおすすめです。
様々な仕事の悩みからニートになりたいという心理に陥る、というのはこれまでお伝えしてきた通りです。
勢いで仕事を辞めてそのままニートになるのではなく、計画的に転職することをおすすめします。
例えば、職場の人間関係や労働環境に悩んでいるのがニートになりたい理由なら、職場を変えれば解決する可能性があります。
自分の力で探すのが難しいのであれば、キャリアのプロに相談してみるのも手です。
転職の悩みを相談でき、しかもマッチした求人も紹介してもらえるエージェントサービスの利用を検討してみてください。
エージェントはキャリアのプロで、今までも様々な悩みを解決してきています。
あなたに合った解決策を提示してくれるでしょう。
エージェントに相談すれば、「どうせ転職しても人間関係は改善しないんだ」といった諦めを払拭できるかもしれません。
どうしてもニートになるのであれば明確な理由を
すでにニートになっている場合や、心身の健康のためにはどうしてもニートになる期間が必要だと決めている場合は、明確な理由付けをしておきましょう。
- 心身をリフレッシュさせる時間である
- 自分と向き合って、仕事観や人生観を見つめ直す
- 様々なインプットをして、自分の人間的な深みを醸成する
- とにかく思い切り、趣味ややりたいことをやり切る
上記で挙げた例のように、次のステップに移るために必要な時間であることを明確化してニート期間を利用すれば、有意義なものにできます。
もし現在ニートで、その後のキャリアプランが心配である方は、前述したエージェントに相談してみましょう。
私たちUZUZもエージェントサービスを提供しているので、検討してみてください。
ニートの状態から再度就職するに際して、就活でどのように伝えればいいか気になる方は以下の記事もご確認ください。
ニートになりたい人からのよくある質問
本気でニートになりたい…やるべきことは?
本気でニートになりたいなら、まずやるべきことは、期間と必要資金を決めることです。
何度かお伝えしてきましたが、ダラダラと続けるとデメリットが多くなってしまいますが、しっかりと期間と目的を決めておけばメリットを享受できます。
いつまで、と決めれば、前述した「1ヶ月最低15.5万円」の金額感をもとに、必要資金が決められます。
必要資金が決まったら、次にやるのはその資金を貯めること。
資金を十分に貯められたら、退職手続きを滞りなく行えば、晴れてニート生活を開始できます。
くれぐれも、決めた期間を超えてニートを続けることがないようにしましょう。
順番にすると、以下のとおりです。
- 期間と必要資金を決める
- 資金を貯める
- 退職してニートになる
- ニート期間を満喫する
- 期日になったらニートから復帰する
仕事をしたくないからニートになりたい
仕事が嫌だからニートになりたいという方もいます。
ニートになるにはまとまった資金が必要だとお伝えしました。
残りの人生で働かなくてもいい最低貯金額は、状況によりますが、だいたい1億円から1億5千万円の間くらい。
それだけのお金を稼ぐには、少なくとも一生懸命に働く必要はありそうですよね。
仕事を辞めてニートになるために、やりたくない仕事を必死にしなければならないというのも皮肉な話です。
仕事をしたくないからニートになりたいという方は、まずは自分に合う仕事を探すところから始めてみてください。
そのような方は、実は働くことそのものが嫌いなのではなく、今の働き方が合っていないだけというパターンもあるためです。
いきなりニートになってしまうと、取り返しがつかなくなることも多々あります。
今の仕事場で働きながら、別の部署を見て見たり、勉強してみたり、副業でやりたいことにチャレンジしてみるのも良いでしょう。
一度ニートになってしまうと就活においてどのようなデメリットがあるのか、以下の記事でも解説しています。
できればニートになりたくないけど…
できればニートになりたくないけど、今の状況に耐えられないからニートになるしかないのではないか、という相談もよくあります。
そのような方は、仕事を辞めてニートになる前にぜひ、試してみてほしいことが3つあります。
- 環境を変える
- 行動を変える
- 思考を変える
まずは環境を変えてみましょう。
働くことが嫌なのではなく、単純にその仕事が合っていないだけ、というパターンもあります。
また、実は「通勤時間が長いのが嫌なだけ」という場合もあります。
転職したり、場合によっては引っ越すだけでも仕事への意欲が出てくることもあります。
続いて検討してほしいのは、行動を変えてみること。
睡眠不足や慢性疲労は、実は日々の生活習慣が原因で、仕事は関係ないかもしれません。
しっかり睡眠時間をとる、軽い運動を毎日する、といった行動を変えるだけで意欲が湧き、仕事でも成果を上げられるかもしれません。
そうなってくると、さらに仕事が楽しくなってきて会社で認められ、さらにやる気が出てきて……という好循環を生む可能性もあります。
最後は、思考を変えることです。
ニートになりたいと考える人は実は怠けているわけではなく、何事も完璧にこなそうとするあまり、それができない自分が嫌になっているだけという可能性もあります。
完璧にできないのならやらないほうがマシだ、という0か100かという極端な思考です。
完璧主義にならず、適度なところで手を抜くような考え方ができれば、意外と仕事が楽しくできるようになります。
また、ついネガティブに考えてしまうクセがある方は、「失敗したら嫌だ」「仕事が楽しいわけがない、やりがいなんてない」「何もしたくない」と思ってしまうでしょう。
ですがこれまで示してきたように、最低でも1億円~1億5千万円の資金がない限りは、仕事を続けなければならないのです。
どうせニートになるのが現実的ではないのなら、ポジティブに楽しんでいけるようなポイントを見つけたほうが、同じ仕事をするにも得ではないでしょうか。
無理やりにでも楽しめるポイントを見つけ、嘘でも楽しんだつもりになっていれば、いずれ本当に楽しいと思えることを見つけられるようになっていきます。
まとめ
ニートになりたい人がなりたい理由は、主に以下の5つでした。
- 職場の人間関係に疲れた
- 労働環境が悪かった
- 働くことにやりがいを見出せなかった
- 自分の時間がほしい
- 心に余裕がなくなっている
人それぞれ理由は異なります。
ただ、ニートになるのは良いことばかりではなく、あまり良くない影響もあります。
ニートになることのメリットとデメリットは以下のとおり。
- 職場の人間関係から解放される
- 時間的余裕ができる
- 一時的に精神的な余裕ができる
- 経済的な不安がある
- 社会的なつながりを失ってしまう
- 社会的な信用を失ってしまう
特に経済的不安は、生活をしていくことを考えると、避けては通れません。
ニートになるために必要な資金は1年間でだいたい250万円程度。
残りの人生が何年あるか次第ですが、一生ニートでいるなら、最低でもだいたい1億円~1億5千万円ほどの貯金が必要です。
ニートはダラダラと続けることはデメリットがある一方で、期間を決めてしっかりと割り切って活用すれば、メリットを得られることも分かりました。
- ニートになったほうがいいかすぐに転職したほうがいいか
- どのようにニート期間を使ったらいいか
- ニートから抜け出すにはどうしたらいいか
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ニートになりたいと本気で思っているなら、それはもしかしたら、心身からの切実な赤信号かもしれません。
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