もくじ
専門分野を学んでも「やりたいことがない」と悩んでいる人は多くいます。
しかし、社会人経験が少ないのだから、なりたいものが見つかっていなくても決しておかしくはありません。
この記事では、理系に向いてる職業と、なりたい職業がないときの見つけ方を解説します。
- 理系に向いてる仕事の特徴
- 理系に向いてる職業6つ
- なりたい職業がないときの見つけ方
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理系は就職に有利って聞いたけど本当?
厚生労働省の調査によると、大学を卒業した人で、文系の就職率は98.2%、理系の就職率は97.2%でした。(*1)
結果だけ見ると、文系も理系も就職率にそれほど差がないことがわかります。
しかし、専門的な知識を求められる技術職に関しては、理系が有利といえるでしょう。
「手に職をつけられる」「世の中の影響を受けにくい」「高収入が望める」などのメリットを得やすいため、「就職に有利」と言われるのではないでしょうか。
参照:(*1)厚生労働省「平成30年3月大学等創津業者の就職状況」
理系に向いてる仕事の特徴とは?
理系に向いてる仕事は、以下の3つの特徴があります。
- 専門性が高い
- 数字を多く扱う
- 論理的思考が必要
専門性が高い
専門性が高い仕事に就くには、特定分野の知識やスキルを高める必要があります。
1つの分野のスキルを学ぶことに長けている理系出身者は、専門性が高い職業が向いているといえるでしょう。
職種や業種によっては、大学や専門学校などで学んできた知識を活かせるチャンスもあるかもしれません。
データ分析など、数字を多く扱う
数字に強い理系出身の人は、数値やデータから物事を分析する仕事が向いています。
理系出身の人は、学生時代からデータの分析や研究を行っているため、数字に慣れている人が多いでしょう。
数字に対する強さは即座に身に着けられるものではないので、活かさない手はありません。
論理的な考え方が必要
理系出身者には、論理的な考え方ができる人が多くいます。
数学や物理など、論理的思考が必要不可欠な学問を学んできたからです。
論理的な考え方は、社会人として欠かせない要素の1つでもあります。
製品の魅力を相手が納得できるよう具体的に説明したり、分析結果をもとによりよい製品を開発したり、研究や開発を行う仕事で大いに役に立つでしょう。
論理的にメリットを紹介できる能力があれば、営業職も向いているかもしれません。
理系学生に人気がある企業ランキング
就活サイトCAMPUS CAREERが公表した「25年卒大学生が選ぶ 就職人気企業ランキング」では、2025年に卒業予定の理系学生を対象にアンケート調査が実施されています。
理系全体においては、ソニーグループが第一位、NTTデータが第二位、トヨタ自動車が第三位となっています。
次いで順位が高い順に、第四位が野村総合研究所(NRI)で第五位がパナソニックホールディングス、第六位が富士フイルム、第七位がAGCです。
第八位は富士通、第九位が日立製作所で、第十位にはアクセンチュアがランクインしています。
この調査結果を見ると、ソフトウェアやシステムの開発などのIT分野、電機や自動車の製造、半導体などの素材開発といったメーカー分野が多いことがわかります。
参考:就活サイトCAMPUS CAREER「25年卒大学生が選ぶ 就職人気企業ランキング」
【学部別】理系出身者の主な就職先
理系といっても様々な学部が存在し、どのような業種や職種に就職する人が多いかはそれぞれ異なります。
ここでは理系出身者の主な就職先について、学部別に詳しく見ていきましょう。
工学部
工学部では、物理学や数学、機械・電気工学といった「ものづくり」に関わる学問を専攻するケースが多いです。
そのため工学部の出身者は自動車や機械類、半導体のメーカーへ就職することが多いといわれています。
そのほかソフトウェアやアプリケーションの開発を行うIT企業へ勤める人も少なくありません。
職種としては、研究開発職や設備設計技術職、システムエンジニアやインフラエンジニアで活躍する道があります。
理学部
理学部で専攻する学問は学科によって異なりますが、物理学・化学・生物学・地学といった分野を学ぶことが多いです。
理学部の主な就職先としては、化学製品や医薬品のメーカー、インフラ業界が挙げられます。
そのほかコンサル業界で論理的思考力を発揮したり、金融・保険業界でアナリストやアクチュアリーといった専門職で活躍したりするケースもあるようです。
さらに、高校や大学の教員という道もあります。
農学部
農学部は、植物や動物を生産するための技術や知識を学ぶ学部です。
農学部を卒業した後は、食料や環境に関連する分野へ進む人が多いといわれています。
例えば、食品や医薬品・化粧品のメーカーで研究職・開発職・品質管理職に携わる学生が多いようです。
また種苗メーカーで育種家として活躍したり、動物園や水族館で飼育員として勤めたりするケースもあります。
理工学部
理工学部はその名の通り、理学部と工学部の領域を両方学ぶ学部です。
理工学部の主な就職先としては、化学メーカーや半導体メーカーのほか製薬会社が挙げられます。
そのほか高校や大学の教員、学芸員として勤める人やIT業界へ進む人もいるようです。
またコンサル業界や金融・保険業界の専門職を選択するケースも珍しくありません。
理系に向いてる職業6選
紹介するのは、以下の6つの職業です。
- SE(システムエンジニア)
- AIエンジニア
- プログラマー
- データサイエンティスト
- 研究開発職
- MR
SE(システムエンジニア)
SEとは、ソフトウェアの設計・開発をする人のことを指します。
後述するプログラマーとよく混同されがちですが、SEの仕事は、プログラマーが構築するシステムの元となる仕様書を作る仕事です。
クライアントの依頼をもとに、ソフトウェアの仕様や機能を決めたり、情報システムの開発を行ったりします。
テストまで担当し、問題がないかチェックするのも役割の1つです。
- コミュニケーション能力がある
- 対応力がある
- 論理的に考えられる
- 学ぶ意欲がある
- 適応力がある
- 納期を守れる
AIエンジニア
AI(人工知能)とは、 「Artificial Intelligence(アーティフィシャル・インテリジェンス)」を略した言葉です。
一般的には、人間の言葉を理解・認識し、コンピュータを介して知的行動を行う技術を意味します。
身近にあるものだと、スマートフォンの音声認識や自動車の自動運転などがAIを活用した技術です。
近年、AIは様々な分野で用いられており、急速に発展しています。
AIエンジニアとは、AI技術を使ったシステムを開発する技術者のことです。
AIの専門知識はもちろん、プログラミング技術やITに関する知識やスキル、論理的思考などが求められます。
データの学習や分析を繰り返し行い、目的を果たすAIを構築することが仕事です。
- 将来性の高い仕事に就きたい
- 論理的に考えられる
- 問題解決能力がある
- AIに興味がある
- 最先端技術に興味がある
- プログラミング技術がある
プログラマー
コンピュータを動かすプログラム言語を使ってプログラミングを行う仕事です。
システムエンジニアが設計した仕様書をベースに、さまざまなシステムやソフトウェアを作ります。
バグを見つけるのも、プログラマーの重要な仕事の1つ。
プログラムが正確に動作しない場合は、システムエンジニアと協力して修正・改善する必要があります。
- プログラミングが好き
- 論理的に考えられる
- コミュニケーション能力がある
- 何かを作ることに達成感や喜びを感じる
- 粘り強い
データサイエンティスト
新しいデータ分析の専門家として、データをもとに経営者などの意思決定者をサポートする仕事です。
SQLなどの多少のプログラミング言語についての知識を持ち合わせながら、自らデータをもとに分析を行います。
システムエンジニアやプログラマーとは違い、開発をすることはなく、マーケター寄りの仕事です。
データサイエンティストは「データをもとに課題を答えに導くプロフェッショナル」といわれています。
データサイエンティストとして働くには、統計解析やITの技術、幅広い知識が必要です。
- コツコツ作業をするのが得意
- 論理的に考えられる
- 情報分析が得意
- 最新の技術や情報に興味がある
研究開発職
主に、新しい技術や知識の研究をする仕事です。
高い専門性が求められる研究開発職では、理系の専門性を活かすことができます。
- コミュニケーション能力がある
- 探求心がある
- 粘り強い
- 論理的に考えられる
MR
MRとは、製薬会社の営業マンを意味します。
製薬会社に勤務し、医師や薬剤師などの医療関係者に自社の医薬品の情報を提供したり販売する仕事です。
他にも、医師や薬剤師から得た医薬品の効果や副作用などの情報を、開発担当者にフィードバックする役割も担っています。
- コミュニケーション能力がある
- 論理的に製品のメリットを説明できる
- 実力主義
- 社会に貢献したい
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
理系以外の資格やスキル、知識が必要になる場合もある
理系に向いてる職業を6つご紹介しましたが、中には、理系以外の資格やスキル、知識が必要になる仕事もあります。
なりたい職業を見つけたら、どんな資格やスキルが必要なのか、調べてみるといいでしょう。
資格を取るのが大変だと感じる人は、無資格や未経験でも就ける職業がおすすめです。
専攻分野以外の業界に就職する人も多い
理系学生が「なりたい職業がない」と感じている場合、専攻分野以外の業界にも目を向けてみるのがおすすめです。
実際に、理系出身者の全員が専攻分野の業界へ就職しているわけではないようです。
ディスコによる「 学生モニター調査」によると理系学生のうち、57.1%の人が専攻分野に関わる就職を行っています。
その一方で、専攻分野とは関係ない理系就職をした人は32.0%で、文系就職をした人は10.9%も存在するのです。
つまり理系学生全体の4割もの人が、専攻分野以外の業界へ就職していることになり、決して少数派ではないことがわかります。
自分の専攻分野以外の業界にも目を向けて柔軟に就活を行うことで、なりたい職業を見つけられるかもしれません。
参考:キャリタス就活「理系学生必見!みんないつから始めてる?理系学生ならではの就活スケジュール」
なりたい職業がないときの見つけ方
なりたい職業がどうしても見つからない場合には、以下の4つの見つけ方を試してみてください。
- 就職エージェントに相談してみる
- 専攻分野以外にも目を向けてみる
- やりたくないことをはっきりさせる
- 得意なものや興味があるものを考える
- 自分が熱中できるものを振り返る
- 条件で探す
就職エージェントに相談してみる
「なりたい職業がない……」と悩んでいる理系学生は、就職エージェントに相談してみてはいかがでしょうか?
就職エージェントでは書類添削や模擬面接といった対策だけでなく、企業研究や自己分析など就活全体のサポートを行います。
「なりたい職業がない」と思っている人は、実は専攻分野以外の業界を知らなかったり、自分がどんな軸で企業選びをしたいのかがわかっていなかったりといった可能性があります。
そこで就職エージェントを利用し、業界や企業の研究、自己分析を充実させることで、自分がなりたい職業を見つけやすくなることでしょう。
これまで数多くの就活生を見てきた就職エージェントが、第三者の目線でアドバイスを行うため、自分を客観的に見つめ直す良いきっかけにもなるかもしれません。
専攻分野以外にも目を向けてみる
理系学生の4割もの人が、専攻分野以外の業界へ就職しています。
一般的には文系の就職先と思われている業界や職種でも、理系出身者ならではの強みを活かせるケースは意外と多いものです。
例えば、金融・保険業界では数学的手法でアプローチするアナリストやアクチュアリー、化学や生物学の知識を活かすMRなどが挙げられます。
そのほか文系出身者が多い仕事でも、理系出身者ならではの論理的思考力や分析力が重宝されるケースもあることでしょう。
やりたくないことをはっきりさせる
なりたい職業はなくても、やりたくないことはあるはずです。
例えば「コンビニで夜勤のバイトをしたときに生活リズムがおかしくて体調を崩したから、生活リズムが不規則になる仕事はいやだ」など。
過去の経験や理想の働き方からやりたくないことを考えてみてください。
やりたくないことがわかれば、おのずとやりたいことが見つかるかもしれません。
得意なものや興味があるものを考える
得意なものや興味があるものを考えれば、なりたい職業が見つかりやすくなります。
特に、「なぜ得意・好き・興味があるのか」を考えるのがポイントです。
よく分からない人は、適職診断をしてみましょう。
おすすめなのが、UZUZのLINE公式アカウントで配信している「適職診断」。
適職診断は、簡単な質問に直感的に答えるだけで、ぴったりの職業がわかるシステムです。
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自己分析しておけば、面接時の自己PRにも役立ちます。
詳しい内容は、以下の動画で詳しく解説しています。
自分が熱中できるものを振り返る
過去に自分が熱中してきたことを振り返れば、熱中できる職業が見つかるかもしれません。
今までに自分がどんな場面で熱中していたのか、思い出してみましょう。
なぜ、どうしてそうなっているのか調べることに熱中するタイプなら研究系の仕事、人のためになることに熱中するタイプなら世の中や人に貢献できる仕事がおすすめです。
条件で探す
なりたい職業が特にない場合、条件がいい職場を探す方法が効果的です。
以下の条件を参考に、希望に合う職業・企業を探してみましょう。
- 仕事内容
- 待遇
- 将来性
- スキルアップできるか
- 福利厚生
同時に希望条件の優先順位もつけておくと、より自分に合う企業を見つけやすくなります。
仕事内容
「好き」や「得意」の視点で考えるのがおすすめです。
好きなことは、やっていて楽しいと感じること。
得意なこととは、他の人よりも上手くできたり苦労なくできたりすることを意味します。
前述した「やりたくない仕事」が含まれていないかも確認しましょう。
前職の仕事は何が嫌だったのかを考えることも大切です。
人間関係が嫌だった人は、職種自体は同じでも問題ないでしょう。
仕事内容が嫌だった人は、職種自体を変えることを検討するのもよいかもしれません。
これまでの経験や知識を活かしたい場合は、活かせる仕事をおすすめします。
経験したことない分野の仕事が含まれる場合は、未経験でも問題ないか確認しておきましょう。
待遇はいいか
待遇とは、給与や勤務時間、休日など、雇用する側の労働する側に対する取り扱いを指します。
働き出してから待遇を変えてもらうのは難しいので、転職前によく確認しておきましょう。
長期的な給与アップを目指している方は、評価制度の有無や昇給制度についても調べておくことが大切です。
将来性はあるか
将来性のある職業なら、離職せずに働き続けられる可能性がアップします。
会社の将来性を調べるには、近年の会社の成長度合いを見るのがおすすめです。
事業の拡大、業務改善、社内システムの効率化などを積極的に行っていて成長傾向にある会社なら、現時点では将来性があるといえます。
会社単体ではなく、業界全体の将来性について調べてみるとさらなる情報を得ることが可能です。
働きながらスキルアップできるか
働きながらスキルアップできれば、会社内でキャリアチェンジしたり、もっと待遇の良い企業に転職することができます。
自分の頑張り次第でよりやりがいのある仕事や条件のいい仕事につけるのが、働きながらスキルアップするメリットです。
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
身近な人に話を聞いてみるのも1つの方法
なりたい職業が見つけられない場合、親や家族、先輩など、自分よりも年上の人に意見を聞いてみるといいでしょう。
特に就職している人なら、就職前や就職後の悩み、良かった点や悪かった点なども聞くことができるかもしれません。
なりたい職業がない人でも就職できる
なりたい職業が見つからなくても就職できるので、心配することはありません。
就職活動を進めていく中で、やりたいことやなりたい職業が見つかる場合もあります。
就職してからやりがいや目標を見出すのも、1つの方法です。
責任を持って仕事に取り組む姿勢と意欲があれば、なりたい職業がない人でも就職できます。
まとめ
なりたい職業がない理系出身の方も、心配する必要はありません。
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