もくじ
激務でブラック企業も多そうな不動産業界ですが、離職率は実際のところどのくらいなのでしょうか?
この記事では、厚生労働省のデータを基に、不動産業界の離職率やブラックなイメージが強い理由を紹介します。
- 不動産業界に進むべきか迷っている
- 不動産業界の実態を知りたい
という人はぜひ読んでみてください!
- 不動産業界の離職率はどのくらい?
- 不動産業界が“ブラック”と言われる理由
- 不動産業界のブラックな苦労話
不動産業界の離職率は、ズバリ13.7%
厚生労働省の調査によると、平成30年における不動産業界・物品賃貸業界の離職率は13.7%でした。
離職率が高い業界ベスト3は以下の通り。
- 宿泊業・飲食サービス業:26.9%
- 生活関連サービス業・娯楽業:23.9%
- その他サービス業:19.9%
全業界の平均値は14.6%ですので、不動産業界の離職率は平均以下です。
不動産業界でも働き方改革が進み、離職率は低下傾向にある
「働き方改革法案」は平成30年6月に可決されました。
適用開始は平成31年4月からですが、早めに対策を始めた企業も多いでしょう。
社員の健康維持や多様な働き方を実現するため、企業側には、
- 残業時間を原則月45時間以内、年360時間以内とする
- 年10日以上の有給休暇がある社員には、5日以上の有給を取得させる
といったことが求められます。
不動産業界も例外ではありません。
特に一部の大手不動産会社は、平成30年の段階で、
- 残業時間の見直し
- 有給休暇の取得推進
などの業務改善をいち早く進めていたため、離職率も低くなったといえるでしょう。
不動産会社は今後も離職率を抑える努力をしていく
少子高齢化に伴い、どの業界でも優秀な人材の確保は急務の課題といえます。
不動産業界でも、
- 残業時間の削減
- 有給休暇の取得推進
- ITシステムの導入による業務効率化
- パワハラ防止法に基づくハラスメント抑制対策
などによって働きやすい環境を整え、離職率を抑える対策を続けていくでしょう。
離職率以外に原因が?不動産業界が“ブラック”と言われる理由
確かに「不動産会社はどこもブラック企業では?」と思っている人も多いようです。
なぜ不動産業界にはこんなに悪いイメージがあるのでしょうか?
ここでは、5つの理由を紹介しますのでチェックしてみてください。
土日休みでない場合が多いから
基本的に土日休みではないことは、不動産会社がブラック企業と思われる1つの理由です。
土日にはたくさんのお客様が来店するため、不動産会社は休むわけにはいきません。
みんなが休むタイミングで働いているため、ブラック企業というイメージを強く持たれるのでしょう。
基本的には、毎週水曜日が休みです。
これは「契約が水に流れないように」というゲン担ぎ。
週休2日としている企業も多いのですが、お客様対応などで実際には週1日しか休めない場合もあります。
- 絶対に週2日の休みがほしい
- 友人と休日のタイミングを合わせたい
という人には向かない業界かもしれません。
年間休日が“多くない”かつ“休日でもお客様対応がある”から
厚生労働省の調査によると、不動産業界の平均年間休日は110.8日です。
この数値は、全業界の平均値「108.3日」とほぼ同じといえるでしょう。
ただ、
- 情報通信業界:121.1日
- 金融・保険業界:121.2日
と年間休日が120日を超える業界もあるため、これらの業界と比較して「不動産業界はブラック」と感じる人もいるかもしれません。
さらに、不動産の営業職の場合は、休日でもお客様から電話やメールが来ることもあります。
- 営業成績を伸ばすために休日でもお客様対応をする
- 連休中でも出勤して仕事をする
といったケースもあるため、ブラック企業のイメージが強まるのでしょう。
とにかく“実力主義”の世界だから
不動産業界の営業は、とにかく“実力主義”です。
インセンティブ制度を導入している会社も多く、たくさんの契約を取ればその分だけ報酬もアップするというケースも多いでしょう。
逆に、「契約を取るために努力するのは当たり前」と言われる業界です。
不動産業界は、
- 同僚とも競争しながら成績を上げたい
- 体育会系の世界でバリバリ働きたい
という人には向いている業界ですが、コツコツと努力しながらスキルアップしたい人はブラックな業界と感じることもあるでしょう。
拘束時間が長くサービス残業も多いから
不動産業界には、朝8時に出社して夜9時に退社するという会社も多くあります。
「夜9時に帰れればマシ」という声も聞きます。
一般的な仕事と比べると拘束時間は長いため、「不動産業界はブラック」というイメージが強まるのでしょう。
「月に何時間まで」と決まっている会社も多く、全ての残業代をもらえるケースは少ないでしょう。
さらに、残業代は全くもらえない会社もあるのが事実……。
不動産業界を目指すなら、効率的に仕事を進めて、早い時間に退社する努力が必要です。
基本給が安いから
基本給が安いことも、不動産業界のイメージを悪くしている理由の1つです。
契約を取れれば報酬がアップする会社もありますが、安定してもらえる給料が安いのは辛いですよね。
- 1日12時間勤務
- 月25日出勤
- 月給20万円
の場合、時給換算すると700円以下になってしまいます……。
もちろん、毎日残業ばかりというわけではありませんが、楽して稼げる業界ではないことは覚悟しておきましょう。
【経験者が語る】不動産業界のブラックな苦労話
仕事の苦労は会社や職種によって異なりますが、1つの“経験談”として参考にしてみてください。
契約を取れないと社内で居場所がなくなる……
どんな業界でも苦労することはあると思いますが、不動産業界の苦労としては「契約を取れないと社内で居場所がなくなる」ということが挙げられます。
自分の気持ちの問題ではありますが、同僚が多くの契約を取っている中、自分だけ契約を取れないと非常に居心地が悪くなりがちです。
会社によっては、
- 契約を取れないと給料を下げられる
- 「数字を出せないなら辞めてほしい」という思いをぶつけてくる
という場合もあります。
そもそも営業に向いていない人もいますし、不動産自体が高価な商品であるため、売るのは難しいもの……。
居場所を失って、辞めていく人も多いのです。
不動産以外の業界でも仕事の成果は重視されやすい
確かに不動産業界には苦労も多いため、安易な気持ちで就職するのはおすすめできません。
ただ、どんな業界にも苦労はあります。
- クライアントへの納期が厳しくて残業が発生する
- 製品のミスが見つかってお客様へ謝る必要がある
など、仕事をする上で辛い場面や時期は必ずあるでしょう。
本当に自分のやりたい仕事であれば、多少の苦労は乗り越えて成長できます。
楽そうな業界を探して就職するのではなく、自分の興味や目標をしっかりと把握して、進むべき道を決めましょう。
まとめ:不動産業界の離職率は低い!とはいえ“激務”の場合も……
今回は、不動産業界の離職率やブラックなイメージが強い理由を紹介しました。
離職率は13.7%という低い数値ですが、
- 大手企業なのか中小企業なのか
- 営業職なのか事務職なのか
など、一口に「不動産業界」といっても、企業規模や職種によって仕事の忙しさは異なります。
たとえば営業職は、既に述べた通り“激務”になる場合が多いため、「不動産業界で実力をつけたい!」と深く考えずに飛び込むと、短期離職に繋がる可能性が高いので注意しましょう。
不動産業界の実態や職種について、しっかり学んでから仕事を決めても遅くはありません。
私たちUZUZは、不動産業界を含むあらゆる業界の実態や企業情報に精通しています。
個別のキャリアカウンセリングを通してあなたの適職を一緒に考えた上で、ベストな就職先を紹介することも可能です。
もちろん、単に就職先を紹介するだけでなく、実際に内定を勝ち取れるまで全面的にサポートします。
しかも、全てのサービスは完全無料!
登録も簡単にできますので、ぜひお気軽にご相談ください。
この記事に登場したキャリアカウンセラー
新卒時は、IT機器・ITシステムなどの新規提案を行う企業に営業職として入社。その後、企業の採用問題に向き合いたいと考え、UZUZへの転職を決意。
現在はUZUZ内一の癒し系キャリアカウンセラーとして活躍中!
望月のキャリアサポートを受けたい方は、こちらからご登録をお願いします!