今回の不動産業界の種類は、
- 投資用マンション
- 競売物件
- 家賃保証
以上3つについて詳しく見ていきましょう。
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【投資用マンション】ライバルは海外!国内でできることは?
自分で住むのではなく、あくまで投資と割り切って購入する人に向けてマンションを販売する仕事です。
購入してもらったマンションの賃貸まで世話することも多いです。
投資用マンションの市場規模
景気に大きく左右される業界です。
また、「投資用」と考えている人の目は今、国内より海外に向いています。
高度成長をしている国の方が、はるかに安心して投資できるからです。
そのため、現在は投資用マンション販売の市場規模は小さくなっていると言わざるをえません。
投資用マンションの現状
好景気が続けば、マンションは値上がりしますので、どんどん売れます。
そのため、リーマンショック前のプチバブル時代には、サラリーマンがワンルームマンションを投資用に購入することも多くありました。
しかし、リーマンショックを挟んだ今、投資用マンション購入者は大きく変わりました。
サラリーマンの購入者は極端に減っています。
代わりに増えたのが、株式投資で成功した人が不動産投資に鞍替えするケースです。
また、相続税対策で購入する人も多いです。
ターゲット層が数年前とは大きく変わっています。
投資用マンションの課題
投資用マンションの販売は、主にワンルームマンションがターゲットになります。
結局のところ、最も課題になるのは販売力です。
時代や景気によって、ターゲット層は変わりますよね?
ターゲット層をきちんと見極めることが求められます。
また、売れ残ってしまった時の再利用法も課題です。
賃貸として使うのか?
別の角度からのアプローチが可能なのか?
各企業の臨機応変な対応が求められます。
投資用マンションの展望
今後、日本の景気が回復すれば、当然不動産も値上がりします。
そうすれば、今姿を隠しているサラリーマン投資家もまた顔を出してくれます。
ただし、景気が良くなる保証はまったくありません。
そのため、投資用マンションとしての事業は縮小していくと予想されます。
海外に顧客を奪われる形になっていきます。
日本の好景気を期待するよりも、発展途上国に期待した方が、はるかに現実的だからです。
実際に行う業務とは?
電話セールスが主な仕事になります。
名簿を頼りに「投資用にワンルームマンションを購入しませんか?」と1日中電話をかけ続けます。
脈があったお客さんに対しては、更に詳しい営業をしていきます。
電話をかける人と、実際に出向いて詳しい説明をする人は分かれているケースが多いです。
入社直後は、もちろん電話係。
他の業種のテレアポによく似ています。
【競売物件】訳あり物件を安く購入!
裁判所に差し押さえられた競売物件を購入します。
安く買ったその物件を高く売り、その差額で儲けるビジネスです。
競売物件の市場規模
市場規模は2010年以降、どんどん縮小しています。
その原因は、競売物件自体の減少です。
物件が出て来なければ成り立たないビジネスですので、こればかりは仕方がありません。
競売物件の現状
既に多くの企業が、競売物件から手を引いています。
それはいくつかの理由が重なっているからです。
まず、落札金額の高騰です。
落札金額が上がれば上がる程、ビジネスとしての旨味はなくなります。
次に、一般参加者の増加です。
ライバルが増えたことが原因で、落札金額が上がっているとも言えます。
最後に、競売物件自体が減ったことです。
物件自体が減ってしまえば、薄利多売にシフト変更することもできません。
総合的に、どんどん旨味がなくなっているのが現状です。
競売物件の課題
競売物件だけを使ってのビジネスは、既に困難な状況です。
課題を解決するには、競売物件以外の活路を見出だすことが必要になっています。
競売物件の展望
インターネットの普及と共に、今後は一般人の参加が増加することが予想されています。
そうなってしまえば、さらに競争が激化して旨味のないビジネスになってしまいます。
競売物件だけのビジネスは成り立たないというのが、大方の予想です。
もちろん、他の不動産業務と平行してやっていけるのであれば、生き残れる業者はあります。
しかし、競売物件オンリーでは将来的な見通しは明るくはありません。
実際に行う業務とは?
裁判所に通い、競売予定になっている物件を閲覧することから始まります。
いくらで落札するかを社内で検討し、その後、競売の手続きを行います。
商品が手に入ったら、リフォームをして販売します。
右から左に転がすだけではありません。
様々な手続きを踏む必要があります。
また、販売の段階になったら、通常の中古マンション販売と同じような流れになります。
リフォーム業の面と、マンション販売の面も持っています。
【家賃保証】賃貸借り主の保証人を請け負います
家賃未払いのトラブルを避けるために、賃貸住宅の借り主から家賃の3割から9割の保証料を取ります。
万が一、借り主が家賃を滞納した時に、肩代わりをする形になります。
家賃保証の市場規模
2008年から2012年の間に2倍以上の売り上げになっています。
つまり、市場規模はこの数年で倍以上になっています。
これは高齢化社会が主な理由です。
単身で賃貸契約をしたい高齢者には、なかなか連帯保証人がみつかりません。
ですので、家賃保証を利用するケースが非常に増えているのです。
市場規模は約500億円です。
家賃保証の現状
あまり表立って語られることはありませんが、非常にニーズは高まっています。
高齢者が増えたこと、外国人労働者が増えたこと、これらが原因です。
結局のところ保証人がいない人のためのサービスですので、対象者が増えている今、需要は大きくなっています。
家賃保証の課題
ニーズは高まっていますが、同時に大きな課題も抱えています。
それは、どこまで審査を厳しくするべきか、という課題です。
審査が厳しければ、保証制度を利用する人自体が減ってしまいます。
すなわち、売り上げの減少です。
逆に、審査を緩くしてしまうと、滞納する人も増えます。
回収できれば良いですが、回収できなければ損をしてしまいますよ。
このバランスが最大の課題です。
また、ライバル企業の増加も問題の1つです。
需要が高まっているのが明らかな業界です。
そのため、新規参入してくる企業も少なくありません。
ライバルが増えれば、報酬も減らさなければなりませんし、審査も緩めなくてはなりません。
家賃保証の展望
高齢化社会は今後も加速していくのが、わかりきっています。
ですので、今後もこのビジネスの需要はますます高まっていきます。
実際に行う業務とは?
主な仕事は2つです。家賃保証システムの普及と顧客管理ですね。
営業先は不動産会社です。
自分達の家賃保証を採用してもらえるように、営業をします。
電話営業、もしくは飛び込みになります。
営業先はある程度決まっていて、先方も理解しています。
そのため、営業といっても、他の不動産営業に比べればはるかに楽です。
もう1つが、顧客管理です。
こちらは結構大変です。実際に滞納してしまった人に、家賃の支払いを催促しなければなりません。
いわば、借金の取り立てです。
家賃を滞納するくらいですから、回収は当然楽ではありません。
以上が投資用マンション/競売物件/家賃保証についての解説です。
それでは次の記事でお会いしましょう。
全8回:不動産業界知識シリーズ
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