生物学を専攻した経験をいかし、就活を希望する人は少なくありません。
生物学を専攻した場合には食品や医薬品などの就職先がありますが、いずれも狭き門として知られています。
とはいえ、狭き門だからといって、早々に諦めてしまうことはできませんよね。
そこで今回は、生物分野を専攻している大学院生の方のために、生物の知識をいかし活躍することができる業界をご紹介します。
UZUZが徹底サポート!
「生物」を専攻した大学院生の就活メリット
ではまずは、「生物」を専攻した大学院生の就活メリットについてお伝えしていきます。
「研究開発職」では、学部よりも修士の方が有利!
研究職は基礎研究がメインの仕事、研究開発職は基礎研究での結果を踏まえた上で、具体的な製品を作り上げることが主な仕事となっています。
引用元:理系就活生は必見!知っていそうで意外と知らない3つの職業
研究開発では、基礎研究だけではなくその結果を受け、製品化に繋がるための研究を行います。
学士よりもより専門的な知識を持っている修士が歓迎されることもあり、修士を対象にした募集も多くあります。
製品化までの道のりは長く、10年以上の歳月がかかることも珍しくありません。
単に知識をアピールするだけではなく、研究への取り組み方や試行錯誤したことなど、目的をもって研究に取り組んでいたことをアピールできると良いでしょう。
ただ、注意しておきたいのは、就活スケジュールの変更によって夏の学会と就活の面接が重なってしまうケースが多い点です。
早めに情報収集を行うだけではなく、スケジュール管理をしっかりとすることが大切です。
生物以外の強みをアピールできることも!
生物専攻と一口に言っても、研究内容は多岐にわたりますよね。
たとえ生物でも、分析化学や量産化そして薬物動態や情報分析など、付随する得意分野があることも珍しくありません。
基礎研究以外のアピールポイントがあると、より就活を有利に進めることができます。
例えば、バイオインフォマティクスを学んだ方は、生物の知識だけではなくプログラミングや統計解析などの経験をアピールしてみましょう。
生物以外の経験を洗い出してみることで、生物専攻であってもIT業界などを視野に入れることもできるので、より選択肢を広げることができます。
「生物」を専攻した大学院生に人気の就職先とは?
「生物」を専攻した大学院生は、どういった会社に就職しているのでしょうか?
ここでは、人気の就職先をご紹介していきます。
バイオテクノロジー
バイオテクノロジーを専門で行う企業はまだ国内では少ないですが、生物専攻の学生からは非常に人気を集めている業界の1つです。
協和発酵キリンは、キリンHD の傘下で、独自の抗体高活性化技術に強みを持っています。
タカラバイオはバイオテクノロジーを駆使した遺伝子治療、3位のコスモバイオは研究用の試薬や機器などの分野で活躍している企業です。
業界自体はニーズが高く、特に先端技術に携わる企業は今後も手堅い成長が期待できるでしょう。
しかし、最先端のバイオテクノロジーに触れながら研究・開発に携わることのできる求人は少なく、専攻をいかしたいというだけでは就職が難しいことも。
特に協和発酵キリンでは、開発職の求人に際し、自分で考え行動する力だけではなく、グローバルな視点やチームワーク力などを求めています。
医薬品メーカー
医薬品は、生物だけではなく化学専攻の学生にも人気が高い業界です。
- 武田製薬
- アステラス製薬
- 第一三共製薬
などは、国内だけではなく世界的な展開をしており、グローバルな舞台で活躍したいと考えている人にピッタリの企業です。
少子高齢化が進行するにつれて、医薬品のニーズはますます高まっていますが、ジェネリック医薬品が推奨されており、医療費を抑制しようという方向の流れがあるので苦戦を強いられると予測されています。
これらの医薬品メーカーでは、革新的な創薬を行うために、研究・開発に力を入れる企業が多く、研究職やMRの求人が豊富です。
「生物」専攻の大学院生向けの意外な仕事とは?
先程は「人気の就職先」をご紹介しました。
ここからは、生物専攻の大学院生の“意外”な就職先をご紹介していきます!
メディカルイラストレーター
生物専攻の知識をいかし、医療系専門書の挿絵を制作するイラストレーターです。
手描きではなくパソコンでイラストを制作することが多く、PCのスキルが求められますが、入社後にテクニックを学ぶことも可能です。
イメージの差異がないよう打ち合わせを重ねることも珍しくありませんので、コミュニケーション能力が大切です。
イラストレーターは在宅で仕事をすることも可能なため、妊娠出産や介護などによる急な環境の変化があっても仕事を続けやすいというメリットがあります。
サイエンスライター
特に先端のバイオテクノロジーの分野では、知識を有したライターが不足しています。
またWEBの発達により、紙媒体だけではなくWEB媒体でもライターのニーズが多くあり、情報配信をしたいと希望している企業は沢山あります。
フリーランスでいきなりサイエンスライターになることは、収入面を考えるとあまりお勧めできません。
しかし、例えばバイオ関係のWEBサイトで社員として執筆をするなら、収入が安定し専門的な知識をいかすことができます。
また、ゆくゆくは独立して、フリーライターとして活動することも夢ではありません。
ただし、その他の業界のライターと異なり、サイエンスライターは学術論文の費用が高額で経費が多くかかることで知られているため注意が必要です。
書くことが好きなだけではなく、文献就職にも興味があるという人は、専門誌やWEB媒体の募集に目を向けてみても良いかもしれません。
特にオウンドメディアを運営し自社の魅力をアピールしたいという企業が増えてきているため、ベンチャー企業やWEBマーケティングを行っている企業に注目してみると多くの求人を見つけることができるでしょう。
おわりに
生物専攻の大学院生の方のために、専門性をいかせる就職先をご紹介しました。
生物学専攻は専攻をいかした就職先が少なく、倍率が非常に高いことで知られています。
就活に失敗しないためにも、早めに情報収集を行うだけではなく、専攻にこだわりすぎずに視野を広げた就職活動を心がけてくださいね。
就活と研究の両立に悩んだら、UZUZの理系キャリアアドバイザーに、お気軽にご相談ください!
UZUZが徹底サポート!