
ネットでも「既卒は不利」ってよく見かけるから不安だな……。

この記事の監修者

岡本啓毅
株式会社UZUZ 代表取締役
1986年生まれ、北海道出身。第二の就活を運営する「株式会社UZUZ」を立ち上げ、数多くの就職サポートを実施してきた。“自らと若者がウズウズ働ける世の中をつくる。”をミッションに、Twitterで「仕事をウズウズ楽しむ情報」を、YouTubeで「就職・転職で使える面接ノウハウ」を発信。SNSの累計フォロワー数は9万人を超える。
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既卒の内定率の実態

既卒の内定率
株式会社マイナビによる「2024年度 既卒者の就職活動に関する調査」によると、2024年度の既卒者の内定状況は49.3%で、前年より14.5ポイント増加していました。
この結果から、既卒も市場環境によって内定率が大きく左右されることが分かります。
特に現在のような売り手市場では、企業側が人材確保を優先し、既卒者にも積極的に門戸を開く傾向が強まります。
そのため、適切な準備と行動をすれば、十分にチャンスを掴める状況にあるといえるでしょう。
参考資料:マイナビキャリアリサーチLab「2024年度 既卒者の就職活動に関する調査」
新卒との比較
一方、株式会社マイナビの「2025年卒大学生活動実態調査(10月中旬)」によると、2025年卒業予定の10月中旬時点での内々定率は90.5%で、前年より4.5ポイント増加しています。
この結果から新卒者に比べると既卒者の内定率は低く、新卒と既卒では依然として「内定獲得のスピードや確実性」に大きな差があるということが分かります。
参考資料:マイナビキャリアリサーチLab「2025年卒大学生活動実態調査(10月中旬)」
既卒者の内定率が低い理由

ここでは、既卒の内定率が低いと言われる背景を整理していきます。
正しく理解して、今後の対策に活かしてくださいね。
「新卒一括採用」を採用している企業が多い
日本の多くの企業は、毎年春に一斉に新卒を採用する「新卒一括採用」の仕組みを採用しています。
そのため、多くの企業では採用を新卒に合わせて設定しており、卒業後に就職活動を始める既卒者は「企業の採用スケジュールに乗りにくい」という壁に直面しやすくなります。
同時期に多くの学生を採用し、一斉に研修を行うことを前提としているため、既卒者はこの枠組みに入りにくいと判断されることがあります。
もちろん既卒者の可能性を評価し、積極的に採用している企業もありますが、全体的に見ると、新卒に比べて応募できる求人が限られているのが現状です。
ブランク期間に不安をもたれてしまう
既卒者にとって、卒業から就職までの空白期間が、選考で不利に働くケースがあります。
企業側は「なぜ卒業後すぐに働かなかったのか」「この期間に何をしていたのか」を気にする傾向があります。
納得感のある説明がないと「意欲が低いのでは?」「職務に対する責任感が弱いのでは?」と判断されてしまうこともあるでしょう。
ただしアルバイトや資格取得など、成長や努力が伝わる活動をしていたのであれば、それはむしろプラスに評価されます。
大切なのは「その期間に何を考え、どんな行動をしてきたか」を明確に伝えることです。
即戦力として評価されにくい
企業が採用活動を行う際は、できるだけ早く現場で活躍してくれる人材を求める傾向があります。
特に中小企業やベンチャー企業では、教育にかけられる時間やコストに限りがあるため、即戦力となる人材が優先されやすいのが実情です。
新卒は「ポテンシャル採用」としてゼロから育てる前提がありますが、既卒になると「卒業から時間が経っている=何かしらの経験があるはず」と思われることもあります。
それにもかかわらず、実務経験やスキルがないと「採用後に教育が必要な人材」と判断され、選考で不利になりやすいです。
裏を返せば、アルバイトやインターン、資格取得などで実務に近い経験を積んでいれば、評価される可能性があるということです。
完全な即戦力でなくても「入社後に早期に活躍できそう」と思ってもらえるかどうかがカギとなります。
既卒でも内定が出る人の特徴

その人たちは何が違うのかな……?
既卒でも評価される人のポイントを紹介するので、自分の行動にどう活かせるかを考えていきましょう。
就職への意欲がはっきり伝わる
企業は「既卒」というだけでマイナス評価をするわけではありません。
むしろ「本気で働きたい」という意欲が強く伝わる人には、ポテンシャルを感じて前向きに評価するケースも多いです。
志望動機に「なぜその業界・職種を選んだのか」「その企業で何を成し遂げたいか」が具体的に盛り込まれていると、企業側も納得しやすくなります。
働きたい理由を自分の言葉で語れる人は、面接でも印象に残りやすく、積極的に採用される可能性が高まります。
空白期間の過ごし方を前向きに説明できる
既卒者が選考でよく聞かれるのが「卒業後は何をしていましたか?」という質問です。
このとき、ただ「就活してました」と答えるだけでは評価につながりません。
例えばアルバイトを通して社会経験を積んだ、資格取得の勉強をしていた、家族の都合で一時的に活動を控えていたなど、具体的に伝えることが大切です。
空白期間に何を考え、どう行動していたかを前向きに伝えられると、信頼度がグッと上がります。
大切なのは、ブランクをマイナスにせず「そこから何を学んだか」「それをどう活かそうとしているか」を伝える姿勢です
自分に合った業界・職種を研究している
既卒者の中には「とにかく早く内定がほしい」と焦ってしまい、職種や企業をあまり選ばず応募してしまう人もいますが、企業側はその姿勢を見抜いています。
一方で自分の適性や興味をふまえて業界研究・職種研究をして「なぜこの会社で活躍できると考えるのか」を説明できる人は、選考でも説得力が増します。
「社会に出る準備を確実にしている人」という印象を持ってもらうことがポイントです。
基本的なビジネスマナーやコミュニケーション力がある
社会人経験がない既卒者でも、挨拶や言葉づかい、メールのやり取りなど、ビジネスマナーを意識している人は好印象を持たれます。
また面接では、話の聞き方や質問への答え方など、日常的なコミュニケーション力が重要視されます。
難しいスキルではなく「相手の話をよく聞いて、自分の言葉で伝える」という姿勢を持つだけでも十分に評価されます。
普段の行動やアルバイト経験などを通して、社会人としての振る舞いを意識しておくことが内定への一歩につながります。
監修者コメント
ブランク期間の説明は「正直さ+前向きさ」が大切
空白期間について問われたとき、隠すのではなく正直に伝えることが信頼につながります。
ただし、単なる説明だけでなく「そこで何を考え、今どう行動しているか」を具体的に語れると印象が変わります。
企業が見ているのは「過去の経歴」よりも「これからの可能性」です。
正しく準備すれば、チャンスを広げることができます。
空白期間の上手な伝え方について解説しているこちらの記事も、参考にしてください。

岡本啓毅
既卒の内定率を上げるための4つの具体的対策



正しい対策を講じることで、内定率を大きく上げることができますよ。
1.自己分析を深めて「軸」を明確にする
既卒の就活でよくあるのが、とにかくどこでもいいから就職したいと焦ってしまうことです。
しかし企業側は、応募者の就職意欲や目的意識を見て評価しています。
そこで重要になるのが、自分の価値観や得意なことを言語化する自己分析です。
自己分析を深めるには、以下の手順で取り組むのががおすすめです。
- アルバイト・部活・学業・ボランティアなどを振り返り「やりがいを感じたこと」や「工夫したこと」を思い出し、共通点を探す
- 振り返った経験から、自分が得意なことや苦手なことを言語化する。
- 「どんな仕事が向いていそうか」「どんな環境で力を発揮できそうか」を考え、職種や業界選びの軸にする
自己分析ができていると、志望動機や自己PRにも一貫性が出て、選考でも説得力がアップするでしょう。
2.志望動機と自己PRで「具体性」を出す
選考で大きな差が出るのが、志望動機と自己PRの内容です。
ありがちな失敗として「どこにでも通用しそうな抽象的な内容」になってしまうケースがあります。
例えば「御社の成長性に惹かれました」「人と関わる仕事がしたいです」などは、他の応募者と差がつきにくい表現です。
なぜその企業なのか、どんな経験や考えが背景にあるのかを具体的に伝えるようにしましょう。
自己PRでも具体的なエピソードを伝え、実体験ベースで話すことで印象に残りやすくなります。
3.既卒歓迎の求人に的を絞って応募する
既卒者が就活を成功させるためには、求人選びも重要です。
全ての企業が既卒を積極的に採用しているわけではないため「既卒・第二新卒歓迎」などの求人を中心に探すのが効率的です。
また「未経験歓迎」「ポテンシャル採用」などのキーワードにも注目してみましょう。
これらの求人を出している企業は、スキルよりも人柄や意欲を重視する傾向があり、既卒者にとってチャンスのある職場です。
求人サイトだけでなく、既卒向けの就職エージェントを利用すると、効率良く希望に沿った企業とマッチングできます。
4.面接対策を万全にする
既卒者が面接で失敗してしまう原因の一つに、準備不足があります。
緊張してうまく話せなかったり、想定される質問への回答が曖昧だったりすると、せっかくのチャンスを逃しかねません。
そこで、事前に「既卒に多い質問」とその回答例を用意しておくのがおすすめです。
例えば「卒業後は何をしていましたか?」「なぜ新卒で就職しなかったのですか?」などはよく聞かれる質問です。
空白期間をポジティブに説明できるよう、何度も練習しておきましょう。
さらに基本的なビジネスマナー(身だしなみ・言葉づかい・時間厳守など)もチェックしておくと、社会人としての信頼感を持ってもらえます。
監修者コメント
自己分析を徹底することが大切
新卒以上に、既卒の就活では「自分で考えて動く力」が大切です。
なんとなく就職活動をしていると、面接でも気持ちが伝わりにくくなってしまいます。
まずは、自分がどんな仕事をしたいのか、どんな働き方をしたいのかを、自分の言葉で整理しましょう。
もし一人で悩んだら、就職のプロに相談してみるのもおすすめです。
就職エージェントを活用すれば、自分では気付かなかった強みや、合いそうな仕事が見えてくることもあります。
既卒の多くが求人の探し方に悩んでいます。
以下の記事では、既卒が求人を探す具体的な方法を解説していますので、読んでみてください。

岡本啓毅
まとめ
既卒になると内定率はやや低くなる傾向はありますが、それは決して不利な立場ではなく、対策次第で挽回できる立場です。
自己分析を深めて軸を明確にし、具体的な志望動機や自己PRを用意することで、企業に意欲を伝えることができます。
大切なのは「過去よりもこれから何をしたいか」を前向きにアピールする姿勢です。
焦らず、自分に合った方法で1歩ずつ準備していけば、既卒でも十分に内定を勝ち取れます。
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