しかし最近はリモートワークで対応できる職種の幅も広がっています。
本記事では、リモートワークのメリット・デメリットやリモートワークが可能な仕事について解説します。
リモートワークを希望している人はぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。
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リモートワークとは
リモートワークという言葉は聞いたことがあると思いますが、どのような定義があるのでしょうか。
テレワークや在宅ワークとの違いについても解説します。
1.リモートワークの定義
リモートワークは「Remote(遠隔)」と「Work(働く)」を組み合わせた造語です。
リモートワークとは、オフィスに出社せずに、会社以外の場所で仕事をすることを指します。
コワーキングスペースやカフェなどで仕事をするのも、リモートワークの1つです。
インターネットやクラウドサービスを利用して情報やデータを共有し、チャットやビデオ通話などでコミュニケーションを取りながら業務を行うのが一般的です。
2.テレワーク・在宅勤務との違い
リモートワークと混同しやすい働き方として、テレワークや在宅ワークがあります。
ここでは、リモートワークとテレワークや在宅勤務の違いについて説明します。
リモートワークとテレワーク
テレワークとは、ICTを活用し、場所や時間を有効に活用できる柔軟な働き方のことであり、厚生労働省によって定義が示されています。
テレワークは「Tele(離れて)」と「Work(仕事)」を組み合わせた造語です。
リモートワークと同一の意味で使われることが多いです。
リモートワークと在宅勤務
在宅勤務は、テレワークを「働く場所」という観点から分類したときに、所属する勤務先から離れて自宅で仕事をする働き方のことを指します。
リモートワークと同様で、メールやチャット、電話などを使って業務を行います。
リモートワークとの違いは、働く場所が自宅に限定されていることです。
参考:厚生労働省「テレワークについて」
3リモートワークの実施率
総務省「令和4年通信利用動向調査」を見ると、テレワークを導入している企業の割合は5割を超えて令和3年からほぼ横ばいの状態です。
「今後導入予定がある」企業は令和3年よりも2.0ポイント減少しており、コロナ対策の必要もなくなり、今後はあまり増えていかないことが予想されます。
また産業別のテレワーク導入状況では、多くの産業でテレワークの導入割合が伸びているのが分かります。
特に「情報通信業」が9割以上導入している他に「金融・保険業」においても8割以上が導入しています。
反対にテレワークの導入割合が減っている産業もありますが、これはコロナ対策の必要がない場合、会社に出勤する方が業務に支障がない業種もあるためだと考えられます。
コロナ禍をきっかけに多くの企業でテレワークを取り入れるようになり、業種や職種によっては働き方の選択が可能になったといえるでしょう。
参考:総務省「令和4年通信利用動向調査」
リモートワークのメリット
自分がリモートワークをしたいかどうか考えてみてください。
1.好きな場所で働ける
リモートワークは自宅やカフェ、コワーキングスペースなど、好きな場所で仕事ができるのがメリットです。
オフィス内では集中できない人でも、リモートワークであれば自分に合った環境で仕事ができるため、モチベーションや生産性が向上するでしょう。
また自宅で働くことで仕事と両立して育児や介護ができるようになります。
これまでは育児や介護を理由に退職せざるを得ないケースもありましたが、リモートワークの導入により、仕事と育児・家事・介護などとの両立が可能となります。
育児や介護の時間に合わせて、働く時間を柔軟にできる点もリモートワークのメリットといえるでしょう。
2.通勤の必要がない
リモートワークはオフィスに出社しないため、「朝早く起きて混雑した電車に乗って出社する」という通勤のストレスが減ります。
また車で出勤する人は「渋滞した道路を運転しなくて済む」など精神的に余裕を持って過ごすことができるでしょう。
これまで通勤時間に充てていた時間を資格取得の勉強や読書など、有意義に過ごすことが可能になります。
リモートワークによって、精神面と時間に余裕ができ働きやすい環境が構築されるため、業務を効率的に進めることができるでしょう。
3.人間関係のストレスが減る
リモートワークを行うことで職場の人と直接顔を合わせて対話する機会が少なくなるため、職場内の人間関係に悩まされずに済むでしょう。
またリモートワークではチャットやビデオ通話などでコミュニケーションを取るため、直接話すのが苦手な方にとってコミュニケーションの負担が減る点もメリットです。
仕事終わりに気乗りしない飲み会に誘われることも少なくなり、プライベートの時間を充実させられるようになります。
リモートワークのデメリット
リモートワークには様々なメリットもありますが、デメリットもあります。
ここではデメリットとその対策についてもお伝えします。
1.コミュニケーション不足になりやすい
リモートワークでは、オフィスのように同僚や上司と顔を合わせる機会が少なくなります。
メールやチャットなどのやり取りが中心になると、コミュニケーションが淡白になりがちで、疎外感や孤独、不安を感じたりすることもあるでしょう。
コミュニケーション不足によって情報共有が上手くいかず、業務に支障をきたしてしまうこともあるかもしれません。
対策としては、コミュニケーションをより深く図れるようにチャットツールなどを意識的に使ったり、ビデオ電話などで顔を合わせて話す機会を作るようにすると良いでしょう。
2.仕事の評価がされにくい
オフィスで仕事をしていれば、その人の仕事ぶりを他の人が見ることができます。
しかしリモートワークでは働いている様子が直接見えないことから、仕事の成果でしか評価できません。
成果を残せない場合は「きちんと仕事をしていないのでは」「さぼっているのではないか」と疑われ、正当な評価がされないこともあります。
そのため「成果を出さないといけない」という焦りやプレッシャーを感じることもあるかもしれません。
対策として、勤怠や仕事の進捗状況、成果などは、できるだけ細かく報告すると良いでしょう。
3.自己管理が難しい
リモートワークは一人で仕事をすることが多く、スケジュール管理や業務の進捗管理などは自己責任となります。
特に自宅で仕事をする場合は、仕事とプライベートの境界線が曖昧になりがちで、業務の進みが悪くなり、オフィスで仕事をするとき以上に長時間労働になる人もいるでしょう。
上司や同僚の監視の目がないため、自分を律しないと誘惑に負けてしまう恐れがあるため、きちんと自己管理ができない人は、リモートワークに向いていないといえます。
対策として、オフィスで働くときのようにタイムスケジュールを作るなど、オンとオフの切り替えをすると良いでしょう。
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
リモートワークで働く際の注意点
リモートワークにより仕事を行う際は、業務の効率化のため以下の3点に注意しておきましょう。
1.働く環境を整える
自宅で仕事をすると公私の境界線が曖昧になったりするため、業務に集中できる環境づくりがポイントです。
例えば、自宅に業務用デスクを設置したり、仕事用の部屋を決めたりすることが有効です。またモチベーションが保てるように服装を変えることも効果が期待できます。
2.いつも以上に報告・連絡・相談を意識する
リモートワークは一人で作業をするため、オフィスにいるときと比べてコミュニケーションの機会も減少します。
このことを理解して、意識的に報告・連絡・相談を行いましょう。
メールやチャットを使う場合は、相手に分かりやすい文や表現にすることが大切です。
3.自己管理能力を高める
リモートワークは同僚や上司の目が届かないため、誘惑に負けて怠けたり、逆にオンとオフの境界線が曖昧で働きすぎたりしがちです。
そこで、オフィスで働く以上にスケジュールをしっかりと立てて、自己管理能力を高める必要があります。
逆に仕事のことを考えすぎないように、適度な運動やリフレッシュも効果的です。
リモートワークに向いている人と向いていない人の特徴
リモートワークができる仕事に就いていても、リモートワークには人によって向き不向きがあります。
リモートワークに向いている人と向いていない人の特徴を解説します。
リモートワークに向いている人
リモートワークを滞りなく行うには、一定のスキルが必要です。
出社していればそれほど大きな問題にならないことでも、リモートワークをするうえではトラブルにつながることもあります。
以下にリモートワークに向いている人の特徴を解説しますので参考にしてください。
- 一人で仕事をすることが苦にならない
- 自己管理ができる
- コミュニケーション能力が高い
- 基本的なビジネスマナーがある
1.一人で仕事をすることが苦にならない
単独行動が好きな人は、リモートワークという働き方が合っている人だといえるでしょう。
リモートワークは基本的に一人で作業に取り組むことになります。
周囲に人がいないため、誰にも邪魔されず黙々と自分のペースで作業することができ、会社で働くよりも、集中して効率的に業務を進められる可能性があるでしょう。
ただオフィスや現場で働いている人に直接質問ができないため、オンライン上でコミュニケーションを取り、ある程度自力で職務を遂行できる能力が必要になります。
2.自己管理ができる
オフィスに通勤する仕事であれば、始業時間までに間に合うように朝起きたり、勤務時間中も、仕事をせざるを得ない環境に身を置いたりできます。
しかしリモートワークは一人で取り組むため、自分が仕事をしている様子を上司や同僚が見ていません。
よって自分自身をコントロールして仕事を進める能力が必要です。
自分を律して業務に集中できる人は、自分のペースで仕事ができる分、業務の質をより高められるでしょう。
3.コミュニケーション能力が高い
リモートワークは対面で直接的な会議や話し合いが難しいため、コミュニケーション力が大切になります。
対面であれば伝えられることでも、電話やメールのように顔が見えない状態でのやりとりになると、上手く伝えにくいケースも珍しくありません。
そのため文面から相手の考えや意図を正確に読み取ったり、相手を理解したりするために丁寧に聞き取ったりする能力が必要になるでしょう。
また相手に対して自分の考えや指示を分かりやすく伝える能力も求められます。
4.基本的なビジネスマナーがある
リモートワーク時もオフィスに出勤している時と同様にビジネスマナーは欠かせません。
社内でのマナーとしては、リモートワークに関する会社の規定を守ることがあげられます。
例えばリモート会議への出席方法やチャットツールの使い方など、会社で定められたルールを把握して守る姿勢が求められるのです。
取引先など社外の人とリモートワークでコミュニケーションする時は社外のマナーが大切になります。
リモートワーク時の対応が対面時と異なっていたりすると、自社と取引先との信頼関係に影響する場合もあるでしょう。
お互いが顔の見えない状態で仕事をすることが多いリモートワークでは、一層の注意が必要です。
「メールやチャットにはできるだけ早く返答する」「丁寧な言葉遣いを心がける」などを徹底しましょう。
リモートワークに向いていない人
リモートワークを始めてから「やっぱりできない!」とならないために、どんな人がリモートワークに向いていないのかをあらかじめ知っておくことも大切です。
以下にリモートワークに向いていない人の特徴を解説しますので参考にしてください。
- やる気がない/仕事が嫌い
- 一人だと仕事ができない
- オン・オフの切り替えができない
1.やる気がない/仕事が嫌い
今の仕事が好きではない、あるいはやる気がない人がリモートワークをすると、さらにモチベーションが下がることにもなりかねません。
人の目がなくなるため仕事をさぼったり適当にこなしたりしがちで、その結果会社からの評価が下がり、さらにやる気を失うという悪循環になりやすいといえます。
2.一人だと仕事ができない
オフィスで大人数で仕事をしていれば目の前の仕事に向き合わざるを得ませんし、ある程度の緊張感も生まれます。
リモートワークは一人で仕事を進めていくことになるため、もともとの集中力が低い人はなかなか業務に集中できず、思うように仕事が進まず、苦痛になることもあります。
一人で仕事に集中できないなら、カフェやコワーキングスペースで仕事をするのも一つの方法です。
ただし、会社のルールや機密情報の取り扱いなどには注意が必要です。
3.オン・オフの切り替えができない
リモートワークは仕事とプライベートの境界が曖昧になりやすいため、オンとオフの切り替えが苦手な人には向いていません。
境界線を上手く分けられず仕事をすると、仕事の効率が下がり、期待される業務をこなせない可能性があります。
リモートワーク可能な仕事7選を紹介
具体的な仕事を7つ紹介します。
1.ITエンジニア
ITエンジニアは、リモートワークができる代表的な職業で、リモートワークのしやすさとニーズの高さから案件数が多く、報酬や業務内容も幅広いのが特徴といえます。
プログラムの仕様やシステムの方針を決めるための打ち合わせは必要になりますが、それ以外の作業のほとんどはパソコンで行います。
サーバーエンジニアなど、物理的な作業が必要なITエンジニアはフルリモートをするのが難しい場合もあります。
Webエンジニアやプログラマーはどこにいても仕事ができ、納品もオンライン上で行えるため、特にリモートワークに適しているといえるでしょう。
ITエンジニアに興味がある方は、以下の記事もぜひ参考にしてください!
2.イラストレーター・Webデザイナー・Webライター
イラストやロゴ、アイコンなどを製作するイラストレーター・Webデザイナー・Webライターも、働く場所を問わずどこにいても仕事ができます。
オンラインで打ち合わせをしたあとはそれぞれが自分の仕事を行い、成果物を納品して完了となるため、パソコンとインターネット環境があれば、働く場所は自由に選択できます。
Webデザイナー・Webライターに興味がある人は以下の記事も読んでみてください。
3.翻訳
翻訳は、外国語を日本語にしたり日本語を外国語にしたりする仕事です。
原文をもらってパソコンを使って仕事ができるため、リモートワークが可能になります。
また打合せが必要な場合もオンラインでできるため、自宅やカフェなど仕事をしやすい場所を自由に選ぶことができるでしょう。
4.カスタマーサポート
一般的にはオフィスで仕事をする印象も強いカスタマーサポートですが、リモートワークもできる仕事の一つです。
お問い合わせなどのメールやチャットの返信を主な業務とするポジションがある企業も比較的多く、その場合はパソコンがあればリモートでの対応も可能です。
電話での業務を行う場合は、雑音が入らない作業空間を整える必要があります。
5.コンサルタント
コンサルタントは企業の課題を浮き彫りにし、その改善策を提案していく仕事です。
特にITコンサルタントはビジネスチャットツールやWeb会議ツールを用いて打ち合わせや会議を行うことが多いので、リモートワークしやすいといえるでしょう。
コンサルタントの仕事は、データ分析や情報収集、資料作成などに費やす時間も比較的多くなるので、そのような業務はパソコンがあれば場所を問わず働けます。
6.事務
事務業務のIT化が加速したことから、事務系のリモートワーク案件数も非常に増えています。
資料作成やデータ入力などのパソコン業務中心の一般事務はリモートワークが可能といえます。
また会社宛の電話番号を社用携帯などに転送設定することで、電話への対応も可能です。
ただし会社宛に届いた書類のチェックや整理・来客対応などリモートワークでは難しい業務もあります。
そのためフルリモートではなく、オフィス勤務とリモートワークを組み合わせて働くケースもあるでしょう。
7.営業・セールス
営業・セールスは商品やサービスを紹介し、販売や契約までつなげる仕事です。
個人業務がほとんどで顧客とのやりとりが主な仕事のため、顧客とオンラインでの打ち合わせが可能であればリモートワークでも働けます。
顧客との対面が必要な場合は、自宅などから直行・直帰ができます。
最近はリモートワークが可能な環境が増えてきたため、そのような場所を利用しながら資料作りをして、商談やプレゼンに臨むことが可能でしょう。
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
リモートワークを実現する方法とは?
会社に所属しながらリモートワークを実現するためには、それが可能な企業に就職する必要があります。
リモートワークが可能な職種に就いていたとしても、会社の規定としてリモートワークが認められていなければ、出社せざるを得ません。
現在勤務している会社でリモートワークが認められていない場合は、次の3つのいずれかの方法を取ることになります。
1.リモートワーク求人に応募する
リモートワークが前提の求人情報に応募して採用されれば、リモートワーカーになれます。
転職サイトや転職エージェントなどを利用して探してみましょう。
2.リモートワークも可能な企業へ転職する
基本はリモートワークではなくても、状況に応じてリモートワークが可能という制度を設けている会社もあります。
このような会社に転職すれば、月の半分はリモートワークを行い、残りは出社するといった働き方を選択しやすくなります。
3.フリーランスとして働く
会社への所属にこだわらず、フリーランスとしてリモートワークを実現するのも一つの方法です。
フリーランスとして活動しているITエンジニアやイラストレーター、Webライターなどは、業務委託でリモートワークを行っているケースが多い傾向にあります。
まとめ
リモートワークを導入している企業の割合は以前より増えており、リモートワークできる職種も多くなっています。
リモートワークができれば、時間を有効に使うことができたり、通勤や人間関係のストレスなどが軽減し、業務に集中しやすくなるというメリットがあります。
柔軟な働き方ができるためワークライフバランスがとりやすくなりますが、すべての人にリモートワークが適しているわけではありません。
リモートワークが自分に合った働き方かを良く考えて、判断すると良いでしょう。
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