もくじ
この記事では、「やりたい仕事がなくても焦らなくていい理由」や「やりたい仕事がない場合の対処方法」について、解説していきます。
「やりたい仕事がない……」と悩んでいる方にとっては、一見の価値ありです!
ぜひ最後までご一読ください。
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【結論】やりたい仕事がなくても焦る必要はない
やりたい仕事がなくても、焦る必要はありません。
世の中で働いている人の多くが、必ずしもやりたい仕事をもっているわけではありません。
そもそもやりたい仕事があったとしても、それを確実に仕事にできるわけでもないんです。
それに、やりたい仕事を実現することだけが、働く理由ではありませんよね。
- 生活のために、できることを仕事にしたい
- なるべく給与を上げて、趣味に使えるお金を増やしたい
- プライベートと仕事はきっちり分けて、ストレスなく仕事をしたい
仕事に対する向き合い方は、上記の例のようにそれぞれです。
くわえて厚生労働省が発表した資料「令和2年転職者実態調査の概況」も見てみましょう。
当資料には、自己都合退職者の退職理由を性別・年齢別に調査した項目があります。
その資料によると「満足のいく仕事内容ではなかったから」を選択した人の割合は、以下のようになりました。
退職理由に【満足のいく仕事内容ではなかった】を選択した割合(性別・年齢別)
全体 | 男性 | 女性 | 20~24歳 | 25~29歳 | 30~34歳 | 35~39歳 |
---|---|---|---|---|---|---|
26.0% | 28.4% | 22.8% | 25.2% | 31.4% | 19.2% | 25.0% |
参考:厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」P16 表16
全体の26.0%という数値は「労働条件が良くなかったから」という退職理由(28.2%)に次いで多い結果となりました(全体で2番目に多い退職理由)。
また、25~29歳で31.4%と高い傾向にあることも、興味深い点です。
30代を目前にした若年層にとって、仕事内容は働くモチベーションに大きな影響を与えている可能性があるのでしょう。
一方、同資料には転職者が「現在の勤め先を選んだ理由」を調査した項目もあります。
そのなかにある、現在の仕事を選んだ理由「仕事の内容・職種に満足いくから」を選択した人の割合は、以下の通りです。
【仕事の内容・職種に満足いくから】を選択した割合(性別・年齢別)
全体 | 男性 | 女性 | 20~24歳 | 25~29歳 | 30~34歳 | 35~39歳 |
---|---|---|---|---|---|---|
41.0% | 42.0% | 39.6% | 46.1% | 44.9% | 48.4% | 34.1% |
参考:厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」P22 表21-1
「仕事の内容・職種に満足いくから」を選択した転職者の割合は、なんと全体で41%もあり、他の理由を抑えて1位となりました。
しかも、どの性別や年齢層においても4割近くの人が、転職によって満足のいく仕事に就けていることが分かります。
特に20代は今後のキャリアを見据え出す時期なので、今の仕事を続けていて良いのか悩んだり、疑問を抱いたりするのは自然なこと。
どの年代であっても、転職によって「やりたい仕事」に就いて満足している人が4割以上いることをを踏まえると、今やりたい仕事がなくても、必要以上に焦る必要はないのではないでしょうか。
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
物事に向き合う「自分軸」を探してみよう
ユニバーサルスタジオジャパンを再建・V字回復したことでも有名なマーケター・森岡毅さんの「苦しかった時の話をしようか」という本があります。ご自身の娘さんに向けた内容でありながらもキャリアに悩む若者へ向けたメッセージが詰まったものです。
そのなかでは、「自分の強みを探し、その強みを活かして仕事をしよう」というメッセージが強調されています。
今あなたが好き・興味があることも、時代と共にその仕事がなくなったり、飽きたりすることもあるでしょう。一方で、あなた自身の物事への向き合い方は、時代を通じて変わることがありません。
- 人を巻き込んで仕事をするのが好き
- 戦略を考えるのが好き
- 人に評価されるのが好き
このように、まずは「物事へ向き合う自分軸」を探すところから始めてみましょう。
ここからさらに、「やりたい仕事がなくても焦らなくていい理由」を詳しく見ていきましょう。
1.20代でやりたい仕事がすぐに見つかるとは限らないから
20代は、社会人としても人間としても、まだまだ駆け出しの時期。
キャリアやスキルに限らず、様々な経験が不足している状況です。
つまり20代のうちは、様々な経験を積んで、自分のスキルの幅を増やしたり深度を深めたりする時期ということ。
できる仕事が多くなれば、自然とやりたい仕事が見つかるケースもあります。
そもそも20代でやりたい仕事を見つけられている人は、実はそんなに多くないのです。
見つけたと思っても、その仕事を良く知らずにイメージだけで思い込んでいるなど、正しい認識ができているとも限りません。
まだ「やりたい仕事が見つかる時期ではない」ので、焦らなくていいのです。
2.「やりたい仕事」が自分にとって良い仕事とは限らないから
やりたい仕事を見つけられたとしても、それが必ずしも自分にとって良い仕事とは限りません。
例えば、「良い仕事」を構成する要素には以下のような要件が挙げられます。
- 仕事内容
- 給与
- 福利厚生
- 働きやすさ(労働時間、育休などの使用率)
- 将来性
仮に、あなたが「やりたい仕事」を見つけられたとしましょう。
しかも運良く、仕事内容が「やりたい仕事」と合っている会社を見つけられました。
ですがそれは、上記の要件における「仕事内容」に満足できるのみなのです。
その他の条件である「給与」や「働きやすさ」が満足いくものではなく、給料が低くてサービス残業が当たり前だったとしてたら、あなたにとって「良い仕事」であるとは言えませんよね。
「やりたい仕事」がないからと焦るのではなく、「自分にとって良い仕事かどうか」という視点で仕事を探すほうがおすすめです。
3.やりたいことを模索しながらでも就職はできるから
そもそも、実際の職場で働かずに「その仕事がやりたい仕事か」を判断するのは難しいでしょう。
想像だけで判断して「やりたい仕事に違いない」と思っても、現実と違っていることもしばしばあります。
まずは就職して、業務をこなしながらその仕事が自分に合っているかどうかを判断するほうが現実的です。
むしろ、就職して働きながらのほうが、よりリアルな「やりたい仕事」を見つけることができるようになるのではないでしょうか。
やりたい仕事が見つからない理由
「やりたい仕事がなくても大丈夫!」と言われても、「どうせ働くならやりたい仕事を見つけたい」こう思う気持ちも、とてもよくわかります。
“やりたい仕事を探しているのになかなか見つからない”という方は、もしかしたら以下3つの特徴に当てはまっているかもしれません。
- 自分の強みや得意なことを把握していない
- 何かに熱中・没頭した経験が少ない
- 世の中に存在する仕事を把握していない
まずは、自分がどの特徴に当てはまるのか把握してみるのもおすすめです。
1.自分の強みや得意なことを把握していない
何度か解説しているように、最初からやりたい仕事が明確になっている人は少ないものです。
ですが、「自分ができることや得意なこと」を仕事にし続けていくうちに、やりたい仕事が見つかるケースが多々あります。
なぜなら「自分のできることや得意なこと」は仕事の成果が出やすく、認めてもらいやすいから。
同僚・先輩・上司から認めてもらうことで自信にもつながり、任される範囲が広がり、給与にも反映されていくでしょう。
そうなれば、結果として「その仕事が好き」になり「やりたい仕事」に変わっていくのです。
しかし、自分の強みや得意なことを把握していなければ、このループに入ることができません。
2.何かに熱中・没頭した経験が少ない
今までの人生で、何かに熱中・没頭した経験が少ない場合は、やりたい仕事が見つかりにくいのではないでしょうか。
「やりたい仕事」は、強い興味ややりがいと切り離して考えることはできません。
例えば、ものづくりに没頭した経験があれば、製造や開発に「やりたい仕事」を見つけられるかもしれません。
接客のバイトに熱中したのであれば、販売や営業にやりがいを見出せるでしょう。
このように、やりたい仕事は過去に熱中・没頭した経験をもとにすると見つけやすいのです。
もし何かに熱中・没頭した経験が少ないのであれば、それを軸にしてやりたい仕事を探すのは難しいかもしれません。
別の軸でやりたい仕事を探すか、そもそも仕事探しに「やりたい仕事かどうか」を持ち込まないという手もあります。
3.世の中に存在する仕事を把握していない
単純な話ですが、より多くの仕事を知っているほうが、やりたい仕事を見つけられる可能性が高くなります。
やりたい仕事が世の中に存在しているとしても、それを知らなければ気づくことができません。
あるいは、思い込みやイメージが先行して避けていたが、実際は自分に合っている仕事だったというケースもあるでしょう。
やりたい仕事を見つけるために、まずは「仕事や職種そのもの」に対して幅広くかつ少し詳しく理解する必要があるのです。
やりたい仕事がない人におすすめの就活の軸5選
この記事を読んでいる方の中には、やりたい仕事がないからといって、適当に就職先を決めようとしている方もいるかもしれません。
しかしそれは、一番やってはいけない就活の方法です。
就活の軸を一切もたず仕事を探してしまうのは、失敗の元。
この項では、やりたい仕事がない場合におすすめの“仕事を決める就活の軸”について解説していきます。
- 自分にとってのメリットがあるかを考える
- 自分の強みや得意なことを分析する
- やりたくないことを考える
- 将来性があるかを考える
- ほかの職種や業種についてリサーチする
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
1.自分にとってメリットがあるかを考える
自分にとって良い仕事かどうかの要素として、以下の5項目をお伝えしました。
- 仕事内容
- 給与
- 福利厚生
- 働きやすさ(労働時間、育休などの使用率)
- 将来性
やりたい仕事を軸に就活を行うのは、まさに上記の「仕事内容」にフォーカスして仕事を探している状態です。
そのほかの要素である、給与/福利厚生/働きやすさ/将来性に目を向けて仕事を探すのも良い方法です。
これが、自分にとってメリットがあるかを考えるという方法になります。
給料・ボーナスはどの程度か、昇給率はいいか、福利厚生は充実しているか、専門的な技術は身につくのかなどは、仕事探しの大きな軸になるでしょう。
2.自分の強みや得意なことを分析する
「自分のできることや得意なこと」を仕事にすることで、働きながら「やりたい仕事」を見つけるという方法は前述しました。
このループを始めるためにも、まずは自分の強みや得意なことを把握しておきましょう。
3.やりたくないことを考える
これまでは「やりたい仕事」を軸にお話ししてきました。ですが反対に、「やりたくないこと」を軸にする方法もおすすめです。
なぜなら、どんなに「やりたいこと」ができる仕事でも、雑務などの「やりたくないこと」をやらなければならないことで嫌いになってしまう可能性があるから。
またこの方法には、「やりたいこと」よりも「やりたくないこと」のほうが、はっきりと明確な考えに辿り着けるという点もメリットとなります。
例えば、「お客さんとのコミュニケーションは少ないほうがいい」と考えているとしましょう。
そういう人は、営業や接客、販売の仕事は避けたほうがいいでしょうし、少なくともそれらは「やりたい仕事」にはならないはずです。
このように「やりたくないこと」を深堀りすれば、就活での譲れない条件も見えてくるのです。
4.将来性があるかを考える
前述した、自分にとって良い仕事かどうかを見極める要素のなかに、「将来性」の項目がありました。
特にこの将来性に注目してみるのもおすすめです。
例えば、「少子高齢化の影響で業界が縮小していかない」「業務のなかで専門性を身につけてスペシャリストになり、代替されにくくなる」などの観点を考えておきましょう。
現時点では良い仕事であっても、社会的ニーズが下がったり代替されたりしてしまうと、いずれ良い仕事ではなくなってしまうかもしれません。
「将来性があるか」という観点だけ特別に重視してみるのも、軸を作るための手段として有効です。
5.ほかの職種や業種についてリサーチする
やはり、幅広く様々な仕事の知識をもっていたほうが就活では有利になります。それに、その過程で思わぬ業界でやりたい仕事が見つかるかもしれません。
多くの場合において仕事探しは“消費者”の目線で行ってしまうものです。
「華やかな商品を作っている」「面白そうなサービスを提供している」
だから、志望する。といった具合です。
ですが実際に働くときには、“提供者”の側として自分に適性があるか、やりがいを感じるかが重要になります。
消費者目線ではなく提供者の目線で判断するためには、これまであまり注目してこなかった職種・業種も、一度確認してみることをおすすめします。
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
職種や業種のリサーチだけでなく「業界研究」も行おう
就職活動でより広い視点をもつためには、様々な業界について知ることが大切です。
体系的に理解するのであれば、おすすめは東洋経済新社から出ている「会社四季報 業界地図」を読むこと。
業界ごとの中長期での動態予測、トレンドだけでなく、気になる業界別年収ランキングなども掲載されています。
細かく調べていく前に、まずはざっとでもいいので「会社四季報 業界地図」に目を通してみましょう。
やりたい仕事を探すときの注意点
「やりたい仕事」を見つけたと思っても、実際に就職してみると「こんなはずではなかった」と後悔してしまう可能性もあります。
また「やりたい仕事」にこだわりすぎると、なかなか就職が決まらず貴重な時間を浪費してしまうことにもなりかねません。
こうした事態を避けるために「やりたい仕事」を探すときは、以下の4点に注意してください。
- 好き・憧れだけで探さない
- 100%満足できるとは限らないことを知る
- 活躍する姿がイメージできるか考えてみる
- 本当にやりたい仕事か検証してみる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
好き・憧れだけで探さない
好きなことや、憧れだけで仕事を選ぶの危険です。
憧れの仕事に就けたとしても、外からは見えなかった厳しさや苦労を経験して「こんなはずではなかった」と後悔してしまうことも、あるかもしれません。
また好きなことを仕事にしたら、プライベートで好きなものに触れた時に面白味を感じられなくなってしまうこともあります。
そもそも、今の自分にぴったりな求人があるとも限りません。
好き・憧れだけで仕事を選ぶのではなく、自己分析をしっかり行って、興味の向くことや得意なことを洗い出して、仕事探しをすることが大切です。
100%満足できるとは限らないことを知る
就職活動を進めていくと、自身の求める条件にすべてマッチする仕事は、なかなか見つからないことが分かっていきます。
100%自分が満足できる仕事は、「ない」と思っておいたほうが良いでしょう。
対処法としては、仕事に求める「譲れないものは何か」を絞り込んでみることです。
自身が求める条件すべてにマッチしなくても、譲れない条件を満たしていれば、満足できる仕事をできる可能性があります。
そうすることで、仕事選びの選択肢も広がってくるでしょう。
活躍する姿がイメージできるか考えてみる
「やりたい仕事」と思えるものが見つかったときは、その仕事をしている姿をイメージしてみましょう。
そのイメージのなかで、あなたは活躍しているでしょうか。
いくら「やりたい仕事」であっても、活躍しているイメージが沸かないのであれば、それは「向いていない仕事」かもしれません。
仕事のやりがいは、自身の活躍が会社や人の役に立ち、貢献を実感することで育まれていくものです。
「やりたい仕事」であったとしても、能力を発揮できず活躍できなければ、やがて行き詰ってしまうのではないでしょうか。
本当にやりたい仕事か検証してみる
本当に自分がやりたい仕事なのか、いくつかの視点で検証してみることも大切です。
やりたいと思える仕事を見つけたときに、なぜその仕事をやりたいと思ったのか理由や原因を振り返ってみましょう。
明確なきっかけがなければ、一時的な思い込みである可能性があります。
その他、「やりたい仕事」に関する知識をどれくらい持っているのか、その仕事をするために具体的な行動を起こしているかを検証してみましょう。
いずれも浅い場合、それは本当に「やりたい仕事」ではないのかもしれません。
やりたい仕事を見つけるための主な方法
- 適職診断テストを試してみる
- 就職イベントに参加する
- 就職エージェントに登録する
それぞれ解説していきます。
1.適職診断テストを試してみる
「適職診断」というツールが世の中にはいくつも存在しています。端的に自分に向いている仕事が分かるので、これらのツールの利用を検討してみてください。
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また、質問に答えることで自分の要望を深掘りできるため、実は自己分析としても使えます。
自分の強みを把握したり、自分にとって良い仕事の要素は何か、また「やりたくないこと」は何かを洗い出すことに役立ちます。
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2.就職イベントに参加する
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3.就職エージェントに登録する
やりたい仕事がなくて悩んでいる方には、就職のプロであるエージェントに相談してみるのもおすすめ。
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まとめ
20代でやりたい仕事がないのは、決しておかしいことではありません。
むしろ「20代をかけて見つけていく」くらいの気持ちで問題ないのです。
様々な経験を積んでいくうちに自然と見つかりますし、もし見つからなくても正しい軸で職種・企業を選んでいれば、幸せなワークライフを過ごすことが可能です。
「自分ひとりで仕事を選ぶのが不安」「プロに教えてほしい」という方は、どうぞ就職エージェントであるUZUZにご相談ください。
UZUZに在籍しているキャリアアドバイザーは、全員が既卒・第二新卒の経験者。皆さんと同じように「仕事」に悩んできた過去があるため、皆さんが不安に思う気持ちが良く分かります。
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