組み込みエンジニアは、需要が高まっている職種の1つ。
クライアントへの納期や突然のトラブル対応などがあるため、激務だと言われることも少なくありません。
そこでこの記事では、厚生労働省のデータを参考にしながら、組み込み系エンジニアの仕事の実態を紹介します。
組み込みエンジニアになりたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 組み込みエンジニアの仕事は本当に激務なの?
- なぜ組み込み系エンジニアは激務になるの?
- 組み込み系エンジニアの転職事情は?
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組み込みエンジニアの仕事は激務なの?
厚生労働省が発表しているデータも参考にしながら、どのくらい激務なのか見ていきましょう。
組み込みエンジニアの仕事は激務のケースもある
厚生労働省が2018年にIT系企業を対象に行った調査によると、組み込み系を含むエンジニアの月平均所定外労働時間は以下のとおり。
30時間未満という回答が全体の78%を占めています。
つまり、約8割の人が1日1〜1.5時間程度の残業をしているといえるでしょう。
一方、調査の直近1ヵ月において、80時間を超える残業をした従業員の比率は以下のとおりです。
「80時間を超えて働いた従業員はいない」と回答した企業は60%であり、残りの約40%の企業は「80時間を超えて働いた従業員が何割かいる」と回答しています。
この調査は、組み込み系以外のITエンジニアも8割以上含んでいるため、調査結果がそのまま組み込み系エンジニアに当てはまるわけではありません。
ただ、納期前などの忙しい時期は当然あります。
毎日残業ばかりではありませんが、激務になるタイミングもあることは覚えておきましょう。
IT業界の働き方調査から見た仕事の実態!有給休暇は取れる?
前項と同じ厚生労働省の調査によると、IT系企業における有給休暇の取得率は以下のとおり。
「有給休暇取得率は60%超〜80%以下」と回答した企業が最も多く、45%でした。
つまり、約半数の企業の従業員は、6割以上の有休を取れているといえるでしょう。
どんな業種でも有休を全て使えることは少ないため、6割も取れれば働きやすい環境といえます。
ただし、忙しくてどうしても有休が取りにくい時期もあることは覚悟しておきましょう。
若くないと務まらない?
確かに、残業が発生することもあり体力が必要な仕事であるため、若いほうがプログラミングの現場でバリバリ働けるとはいえるでしょう。
30歳を過ぎると少しずつ体力が衰えてくるため、IT業界では「35歳が定年」と言われることもあります。
また、IT業界の成長スピードは早いため、常に新しい技術を身につける努力も必要です。
そのため、若くないと務まらないと思われがちですが、働き方を変えていけば年をとっても働けます。
- 若いうちは現場でコーディング作業を行う
- 年を重ねたらスタッフをまとめるマネージャー業務を行う
といったキャリアプランを考えておくことで、組み込みエンジニアとして長く働けるでしょう。
組み込み系のエンジニアが激務になる理由
組み込み系のエンジニアが激務になる理由
- 慢性的な人手不足
- クライアント企業に振り回されてしまう
- 厳しい納期
順番に詳しく解説していきますね。
慢性的な人手不足
組み込み系エンジニアが激務になってしまう1つ目の理由は、慢性的な人手不足です。
以下の転職求人倍率が示すとおり、組み込み系エンジニアは多くの会社が取り合っています。
- Webエンジニアを含むインターネット専門職:5.66倍
- 組込・制御ソフトウエア開発エンジニア:4.77倍
- 建設エンジニア:4.22倍
1人の組み込みエンジニアを4〜5社が取り合っている状態ですね。
今後もITやIoT技術の進歩により、組み込み系エンジニアの需要が高い状況は続くでしょう。
結果として人手不足になる会社もあり、1人にかかる負担や残業が増えることも予想されます。
参考:PRESIDENT Online:今、カネで奪い合いになる「人気職種」
クライアント企業に振り回されてしまう
クライアントから依頼を受けて、組み込みシステムを作るケースも多いでしょう。
スムーズに仕事が進む場合もありますが、
- 機能追加の依頼
- 仕様の変更指示
などが途中で入ってきて、急に忙しくなってしまうことも……。
クライアントあってこその仕事のため、突然の変更でも断れない場合もあるのです。
納期に余裕がある場合は良いのですが、間に合わせるために仕事量が増えてしまうこともあります。
厳しい納期
厳しい納期が設定されることも、組み込み系エンジニアが激務になる理由の1つです。
クライアントから無理なスケジュールで依頼を受けることもあるでしょう。
また、組み込み系以外のシステムでも同様ですが、作業中にバグが発生することもあります。
改修作業に追われ、納期がさらに厳しくなってしまうこともあるのです。
激務とウワサの組み込みエンジニアの転職事情
前述のとおり、組み込みエンジニアの求人倍率は高いため、転職のチャンスは大きいといえるでしょう。
ただし、転職先の分野が限定されるなどの事情もあるので、詳しく解説していきますね。
意外と知識や経験が限定的で広く転職先があるわけではない
組み込みエンジニアになるには、専門的な知識や経験が必要です。
ただ、幅広い知識が求められるというよりは、ある分野に特化したスキルが必要とされます。
企業は、家電系システムや自動車系システムなど、開発しているシステムに関連する知識をもった人材を求めます。
そのため、現在IT系の仕事をしているのであれば、同じような分野の転職先を狙ったほうが内定をもらいやすいでしょう。
必要とされるのは新しいことを吸収する力
組み込みエンジニアを含むIT系の仕事に就くためには、新しいことを吸収する力が必要です。
ITやIoT技術は常に進化しています。
クライアントや開発するシステムが変われば、
- 新しいプログラミング言語の習得
- 新しいネットワーク技術の理解
などを求められることもあるでしょう。
常に勉強して、新しい知識や技術を吸収することが大切です。
転職の面接でも、前向きにスキルアップする姿勢をアピールしましょう。
未経験でも組み込みエンジニアに転職可能?
組み込み系システムの開発経験がない場合は、
- 専門書を読んで勉強する
- オンラインの学習サイトを利用する
- スクールに通う
といった方法で知識を身につけるのがおすすめです。
分野ごとに特化したスキルが求められるため、ある程度、転職先をイメージしておいたほうが効率的に学習できるでしょう。
また、IT系の仕事を経験したことがないのであれば、実際のシステム開発に関わるより、管理職やマネージャー的なポジションを目指すほうがよいかもしれません。
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仕事の実情を知って組み込みエンジニアを目指そう!
この記事では、激務と言われる組み込みエンジニアの実態を紹介しました。
今後も求められる職種であり、忙しい時期もありますがやりがいのある仕事であるといえるでしょう。
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