回路設計は、近年新しいものがどんどん生まれている最先端電子製品の開発において重要な仕事といえます。小型電子製品や、スマホやタブレットなど、今や生活にはなくてはならないものを作る上で必要な職業である回路設計。 回路設計の基礎知識から業界の動向まで、回路設計を目指す方に有意義な情報をまとめてみたので参考になさってください。
「回路設計」の基礎知識】
回路設計とは
電子機器に内蔵される機械の電子回路を設計していく仕事です。 主に論理設計という電子回路全体の中でも概念にあたる部分の設計を担います。電子機器が動く一番ベース部分の開発に携われる重要な仕事といえます。
回路設計の業務内容
生み出される電子製品には、必ず仕様書というものが存在します。みなさんもご存知の通り、今の電子製品はすべて高性能であるが故に仕様書はとても複雑に作られています。 回路設計では全体のタスクを細分化して、一つずつ設計していきます。仕事を進めていく際は「CAD」というPCで扱うソフトを使って進めていきます。
「回路設計」に向いている性格とは?
ロジカルシンキングが身についている人
ロジカルシンキングとは、論理的に物事を考えられる力のことです。ここでいう「ロジカルシンキングが身についている人」とは、仕様書をしっかりと読み解いて、順序立てた上で作業工程を組み立てることができる人を指します。
とても複雑な仕様書をいかに単純化して、一つ一つのタスクに落とし込めるかで作業効率は激変します。複雑なものを簡単に考えられる力は、すぐにつけようと思ってつけられるものではありません。日頃から計画的に行動パターンを決めたり、リスト化して行動する人は向いている性格と言えますね。
英語が好きな方
電子機器はすべてが日本で作られているわけではありませんよね。新しい情報や、過去の蓄積データなどの重要なものは英語で作られていることが多いです。その際に英語が全く読めないと、情報に乗り遅れてしまうことになります。
最低限でも、英語の読み書きはできることが望ましいです。従来からあるものを量産するのであれば話は別ですが、新しいものを追っていく時には必要なスキルといえます。設計に関しての勉強と合わせて、語学力も日々向上させていく必要があります。
周りと連携をとるのが上手な人
回路設計では、仕様書を全体の内容を細分化して各々に落とし込んで仕事を進めます。そのため、一人きりでできる仕事ではありません。自分一人の仕事が完璧にできたとしても、周りの設計者のものと噛み合わなければ無意味になります。その上、周りの開発者とうまく連携がとれなければ、進捗報告や状況把握ができなくなります。
「コミュニケーションをとるのが苦手だから、黙々と仕事ができる設計者になりたい」という方には少し厳しい世界かもしれません。逆に言えば、何か一つのプロジェクトを、強力しながら進めることが得意な方にはぴったりの仕事といえます。
最新の電子機器に目がない人
最新電子機器に携わっている以上は、今リリースされているものの動作を確認する必要があります。ただ単に好きな人もいれば、仕事に役立てるための独自の知識を手に入れようとしている設計者もいます。 既に出回っているものだけでなく、日本以外で取り扱われているものにも目を向けると、どんどん視野が広がります。
「これは何故この動きをするのだろう?」と考える癖がつくことで、仕事の際にも同じような発想をすることができます。 新しいスマホやPC出るたびに、とりあえず家電量販店に足を運ぶような人にとっては、願ってもない職業ですよね。
「回路設計」業界の動向
かなりのスピードで設計が複雑化している
回路設計の仕事は、日々複雑化しているのが現状です。世界各国の強豪達は、新しい製品を世にリリースするためにどんどん新しいものを作り続けています。そのスピードについていくためには、毎日新しい情報、新しい技術を仕入れる必要があります。
技術力、知識力、共に必要となる仕事ですので、取り残されてしまうと仕事がなくなることにつながる可能性もあります。そのため、今の回路設計者はかなりのスピード感をもって仕事をすることが求められています。
転職が難しくなりつつある
回路設計の仕事への転職は、かなり厳しい条件が提示されることが多いです。「実務経験3年以上」、「実務経験者優遇」など、経験者に対しては好条件の求人がある反面で、未経験者には厳しい入り口となっています。
この理由としては、スピードが必要な仕事に対して未経験者の育成に時間をあまり充てられないことに原因があるといいます。これから回路設計の仕事に就きたいと考える方は、実務に就いている方よりも速いスピードで成長する必要があるといえそうですね。
まとめ
回路設計の仕事は、これからの日本のデジタル産業を支えるためには欠かせない仕事です。5年後には、今では想像ができないようなデバイスが開発されているかもしれません。そういった仕事の根底を担っているのが、設計者たちの血の滲むような努力の賜物です。
「利便性」を求めている我々使用者以上に、設計者達は考えを凝らしているのです。回路設計の仕事は、理系出身で技術が好きな人にとって、5年後、10年後の未来を変えることもできてしまう重要な仕事といえます。
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