IT業界と一口に言っても、ソフトウエアの開発からネット広告まで、その事業内容は多岐に渡ります。
実際の仕事内容も異なるため、就活の際は、
まず「IT業界で何をしたいのか」を明確にしておかなければなりません。
また、大手もベンチャーもそれぞれ有名企業があるなかでの就活対策は、
『IT業界だからこうしたほうがよい』とひとくくりにできない点も大きな特徴です。
「じゃあ、どうしたらいいの?」というみなさんのお悩みに答えるべく、
IT業界の就活対策についてまとめました。
「IT業界」就活のポイント
IT企業の種類
IT業界という大きなくくりの中には、さまざまなスタイルのIT企業が存在します。
大きく分類すると以下のように分けられ、それぞれ違う職種・仕事を担っています。
- 通信(docomo、ソフトバンク、auなど)
- WEB/ネット広告(ヤフー、楽天/、サイバーエージェントなど)
- ハードウエア(富士通、日立など)
- ソフトウエア(マイクロソフト、Appleなど)
- Sler/情報処理システム(IBM、NTTデータなど)
これらの中でもまたさらに細分化されていたり、ソフトウエア企業がハードウエアの開発も進めていたりと、企業によって取り組んでいる内容は多岐に渡ります。そのため、就活の際はまず、どのIT分野に進みたいのかを考えておく必要があります。
IT業界の大手とベンチャー
IT企業の大きな特徴が、ベンチャー企業の多さです。IT業界を目指す人ならば、大手かベンチャーか、という部分で一度は悩むことになります。というのも、大手とベンチャーでは、求められている人材が異なるケースが多く、就活対策にも大きな違いがあるためです。
すべての企業が該当するわけではありませんが、大手企業では、柔軟性や協調性といった「会社に入ってうまくやっていけるか」という部分を重視して見られることが多いです。会社の規模が大きくなるとその分一緒に働く人の数も増えます。
そのため、実際に仕事をするうえでの技術と同じくらい、「“みんな”と共に働いていくことができるか」という点がチェックされやすくなります。
反対に、ベンチャー企業では、「すぐにでも第一線で働いてほしい」という想いがあることが多いため、「スキルがどのくらいあるのか」という部分が重視されます。少人数でまかなっている企業が多いため、一次面接から役員や社長が出てくることもしばしば。
多くの人とうまくコミュニケーションを取れる能力も大切ですが、面接をする幹部と気が合うことや目指すものが同じであることの方が、ベンチャー企業では有利に働くこともあります。
大手とベンチャーそれぞれの違いを詳しく見てみたい方は、こちらの記事も参考にしましょう。
実は理系に向いている!?ベンチャー企業への就職を考える!
IT業界で働く上での服装
IT業界に勤めている人の服装は、柔らかめのスーツタイプからジーンズスタイルのようなカジュアル系までさまざまです。そのため、就活生にもそこまでかっちりとした堅い服装を求めないケースがほとんどです。
大手であれば、スーツスタイル、ベンチャーならオフィスカジュアルをイメージして就活に臨みましょう。
スーツであれば、色は黒・濃紺・グレーが無難ですが、細めのストライプ地でもOK。女性は、スカートだけでなくパンツスタイルも可能です。ヘアスタイルも、濃い目なら茶色でもいい、というところも多いので、周りの様子やOB・OG訪問で先輩に聞いてみるとよいでしょう。
また、面接の際「私服OK」「私服で来るように」という企業もあり、特にIT業界は、他業界と比べて、私服で参加する機会も多いです。そうした場合には、もちろん私服でいいのですが、面接や採用試験に行くのだということは忘れず、ジャケットを羽織るなどポイントは押さえるようにしましょう。
女性は、デザイン性のあるノーカラージャケットとふんわりとしたスカートスタイルがおすすめです!
注目の職業別対策
IT業界のなかでも、注目の職業を2つピックアップしてご紹介します。
ITエンジニア
ITエンジニアとは、ITにかかわるエンジニアの総称です。システムを作るシステムエンジニア(SE)、プログラマー(PG)、ネットワークを構築するエンジニア(NE)、データベースに関わるエンジニアなどその種類はさまざまです。
しかし、企業によって、「エンジニア」と呼ばれる職種がどのエンジニアを指しているのかは異なるため、まずは「どのエンジニア」になりたいのかを明確にしておきましょう。
必要なスキル
エンジニアには種類があるとお伝えしてきましたが、最低限必要なスキルは共通しています。それが「プログラミングスキル」です。
ITエンジニアは、どのエンジニアになってもプログラミングは基本となるため、このスキルをもっていないと勉強するところから始めなければなりません。
そして、今は、プログラミングは自宅にいながらネット上で学ぶことができます。
たとえ、プログラミングの科目を専攻していなくても、学生のうちに自力で身につけることができるのです。そのため、エンジニアを目指した面接で「プログラミングスキルはありません」と答えてしまうと「やる気がない」「本気ではない」と受け取られてしまうこともあります。
エンジニアを目指すのであれば、プログラミングスキルは必ず磨いておきましょう。
Webデザイナー
IT業界の職種として、エンジニアやプログラマーと同じくらいパッとイメージされるのがWebデザイナーではないでしょうか。デザインをするといっても、実際にはプログラム言語を覚えるなど地道な作業が多く、センスだけでなく深い知識やプログラミングスキルも必要な職種です。そのため、理系の人にも向いている職業だといえます。
ポートフォリオ
Webデザイナー志望として、面接を受けるときに提示を求められるのが「ポートフォリオ」です。ポートフォリオとは、これまで手がけた作品をまとめたものを指します。
Webデザイナー志望であれば、実際に作ったことのあるWebサイトを印刷してファイルにするのが一般的です。html/cssで作ったサイト、WordPressなどを利用して作ったもの、ECサイトなど種類を揃えておくと、なおいいでしょう。
「どこに力を入れたのか」「作るときに気をつけたこと」などを聞かれることもあるので、考えをまとめたり、作ったときのことを思い出しておいたりしておきましょう。
専門性と向上心が大切
Webデザイナーは、「ただサイトが作れる」だけでなく、「ここに強い!」という専門性や日々進化するWebの世界のなかで常に勉強し続けられる能力を見られます。
面接では、ポートフォリオに入れた実績だけでなく、向上心ややる気も見せていきましょう。
まとめ
「10年後、20年後には人工知能が活躍し、IT業界で人間が扱う仕事は減っていく」という予測もありますよね。
そのなかでも生き残っていける人材になれるかどうかも、これからIT業界へ飛び込んでいく就活生にとって、大きなカギとなります。
どの分野でどんな職種につきたいのか、自分のなかの方向性をまとめて、就活に臨みましょう!