もくじ
第二新卒の転職ってやっぱりやめとくべき?
入社後すぐ、例えば入社後1年未満などで短期離職を考えているそこのあなた!
「できればすぐにでも辞めたい」という気持ちと「さすがに今辞めたら早すぎるよね……」という後ろめたさの狭間でとても苦しんでいるのではないでしょうか?
中には、辞めたい気持ちを誰かに打ち明けたものの「今辞めるのはやめとけ!」「もう少し様子をみたら?」といった言葉をかけられた人もいることでしょう。
結論から言うと、短期離職した第二新卒の就活はそう甘くはありません。
ただし、頭ごなしに「絶対に辞めない方がいい」というわけではなく、結果的に「辞めて良かった」となるケースもあるのは事実。
そのため「辞めるか辞めないか」についてはじっくり考えてから、というのが現時点での正しい答えといえます。
その点に関しては、この記事で一緒に考えていきましょう!
この記事のまとめ
- 第二新卒の転職はどうしてもネガティブなイメージがあり不利になりやすい
- 現在の職場がブラック企業の場合や異業界・異職種に転職したいなら辞めてOK
- 第二新卒が転職するならキャリアプランを明確にし、現職を続けつつの就活が吉
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まずは「やめとけ」といわれる第二新卒の転職における現状を確認!
まずは「やめとけ」といわれることが多い第二新卒の転職について、現状を確認していきます。
25歳までを第二新卒とする企業が最多
株式会社リクルートキャリアが行った人事担当者向けのアンケート調査では、第二新卒を25歳までとする企業が23.4%で最多となりました。
次に多いのが21.3%で30歳、次いで26歳や28歳と回答する企業が多い結果に。
第二新卒の定義は企業によって異なりますが、一般的には25歳までというのがひとつの目安といえます。
参考:リクルートエージェント「第二新卒が転職成功するための方法は?転職活動のポイントまとめ」
20代前半の転職率は増加傾向にある
マイナビジョブ20’sが実施した「【2023年更新】第二新卒とは? いつまで?転職市場で求められているのは本当か?」によると、20代前半の転職率は令和2年から増加傾向です。
20代前半はちょうど第二新卒の年代にあたるため、転職する第二新卒は増加しているといえます。
割合としては、20代前半全体の約3割程度が転職していることが分かります。
参考:マイナビジョブ20’s「【2023年更新】第二新卒とは? いつまで?転職市場で求められているのは本当か?」
企業の8割が第二新卒の採用に積極的!
先ほど紹介したマイナビジョブ20’sの調査データでは「第二新卒の採用に対して企業がどれほど積極的か」も示されています。
この調査結果では、第二新卒に該当する20代前半~中盤の年齢層に対して、企業の84.2%が「積極的に採用する」と回答しています。
意外と多くの企業が第二新卒の採用に積極的であり、世間では「やめとけ」といわれることが多い第二新卒の転職へのイメージが変わりますね。
やりがいのある仕事を求めて転職する第二新卒が多い
実際には、どのような理由で転職する第二新卒が多いのでしょうか?
ここで、PR TIMESが実施した「20代意識調査」の結果を見ていきます。
職歴3年未満の第二新卒が転職した理由について、最も多かったのが「もっとやりがい・達成感のある仕事をしたい」で31.6%となっています。
次に多いのが29.7%で「給与・年収をアップさせたい」、第三位が24.3%で「残業を減らしたい・休日を確保したい」です。
第四位は21.8%で「希望の勤務地で働きたい」となっております。
この調査結果からは、やりがいや達成感のある仕事を求めて転職する第二新卒が多いことが分かります。
また給与や残業、休日といった労働条件の改善を理由として転職する第二新卒も多いです。
参考:PR TIMES「【20代意識調査】第二新卒の転職理由は、「もっとやりがい・達成感のある仕事をしたい」が31.6%で最多。コロナ禍で、「残業の削減・休日の確保」を理由にした転職は減少。」
第二新卒での転職はやめとけと言われる5つの理由とは?
そこでまずは、「第二新卒での転職はやめておいた方が良い」と言われる理由について、背景を詳しく解説をしていきますね。
- 企業から「またすぐ辞めそう」と思われる
- 転職理由が曖昧/辞めたいだけ
- これといったスキルが身に付いていない
- 希望の仕事に転職できないこともある
- 自分に合った転職先を見つけにくい
1.企業から「またすぐ辞めそう」と思われる
入社後1年未満、ましてや2~3ヶ月などの超短期間で退職した場合には、面接の前から「またすぐ辞めそう」とネガティブに捉えられる可能性が高いです。
その結果、退職理由によっては採用されにくくなることも。
倒産や家庭の事情など、どうしても退職せざるを得なかった場合であれば企業側も理解を示してくれる場合もあるでしょう。
しかし、基本的には「本人に何か問題があるのでは?」と思われる覚悟が必要です。
企業側は、採用や入社後の教育にかけたコストや時間を無駄にしたくないと考えるもの。
そのため、短期離職をしている人は、それだけで採用を躊躇されてしまうのは仕方がないことなのです。
2.転職理由が曖昧/辞めたいだけ
新卒入社の場合、いってみれば最初の1年間は会社や社会人生活に慣れるための期間のようなものです。
そのため、短期離職をした場合、仕事を通じて自分の適性や得意・不得意を理解することも現実的には難しく、退職理由はおのずと、曖昧なものになってしまいがちです。
- なんとなく自分に合わないと思った
- イメージしていた会社と違った
そうなると、企業側には「甘い」と判断され、当然採用には至りません。
新卒で入社後、3年以内に離職する人の割合は3割程度というのがもはや定説になりつつあります。
会社を辞めたい人にとってこの数字は「3割もいるんだ!」と心強いかもしれませんが、逆にいえば残りの7割は離職していないわけです。
そのため、少数派であることには違いありません。
つまり、短期離職するのであれば「たいした期間働いてもいないのに何がわかったの?」と思われないような、面接官を納得させられる理由が必要なのです。
3.これといったスキルが身に付いていない
第二新卒は、以下の理由から採用されやすい面も持ち合わせていることは事実です。
- 基本的なビジネスマナーが身に付いている=新卒よりも教育コストがかからない
- 新卒に近い若さがあるので会社のカラーに染まりやすい
しかし短期離職であればあるほど、実務での結果を残すには至らず、身に付いているスキルといえば上記の基本的なビジネスマナー程度でしょう。
そのため、面接時においても「前職では◯◯の業務で△△ができるようになりました」といった実績やスキルをアピールすることも難しくなってしまうのです。
4.希望の仕事に転職できないこともある
第二新卒の転職は、新卒時の就活と比べて、希望の仕事に就けない可能性が上がります。
特に、大手企業になるほど新卒採用に力を入れているため、第二新卒での入社は難しくなるでしょう。
さらに、前職での仕事内容や頑張ったことなどを細かく聞かれることも多く、アピールできる実績がない人は「転職をやめとけ」と言われがちです。
第二新卒の場合、そこまで大きな実績は求められませんが、せめて前職の仕事にどんな姿勢で取り組み、何を得たのかは明確に答えられるようにしておきましょう。
新卒カードが使えない分、希望の仕事に転職できるとは限らないため、注意が必要です。
5.自分に合った転職先を見つけにくい
自分に合った転職先を見つけにくいことも、第二新卒が転職をやめとけと言われる理由の1つです。
第二新卒の場合、前職での業務経験が短いため、どうしても経験した仕事が限られてしまいます。
特に新卒1年目で退職した場合は、新卒の時と比べて、判断材料がほとんど変わりません。
例えば「営業職が向いてないと思ったので、他の職種に第二新卒で転職したい」と考えるケースにおいて「本当に営業が向いていないのか」は、よく考える必要があるでしょう。
- 職場環境が合わなかっただけの可能性はないか?
- 同じ営業でも、顧客や商材が変われば活躍できないか?
このように、慎重に自己分析することが大切です。
経験値が少ない第二新卒の転職では、自分の得意不得意をきちんと把握できておらず、何度も転職を繰り返す人が多いのも特徴です。
自己分析ができるほどの経験を積んでから、自分に合った転職先を探すのも視野に入れてみましょう。
第二新卒で転職する3つのメリット
第二新卒で転職するメリットは、大きく以下の3つです。
- 未経験職種に転職できる
- 若いので応募できる求人が多い
- 新卒のときより就職活動(転職活動)がシンプル
メリットとデメリットの両方を理解してから、第二新卒で転職するかどうかを決められるといいですね。
以下、それぞれの詳しい解説をしていきます。
1.未経験職種にも転職できる
第二新卒は「未経験職種に転職しやすい」というメリットがあります。
多くの業界では、30歳を過ぎると未経験の業種・職種への転職が難しくなり、35歳を過ぎるとさらにハードルが上がります。
そのため、特に未経験の業種・職種に転職したい場合は、少しでも早く行動した方がいいでしょう。
それに、今の仕事に興味がなくなってしまった状態で、渋々続けても得られるものは少ないです。
今の仕事が自分に合っていないと思ったら「自分に合った仕事」を考えて、転職するのは十分ありです。
ただし「本当に次の業種・職種に切り替えても問題ないか」はよく考えましょう。
きちんと分析してからでないと、短期離職を繰り返すことになりかねませんし、周りからも「やめとけ」といわれます。
自分1人での自己分析が不安ならば、転職エージェントのような専門家に相談するのも1つの手です。
2.若いので応募できる求人が多い
どの業界においても、転職は若い人の方が有利です。
20代と30代では「年齢だけでこんなに変わるのか!」と思うほど、応募できる求人数に違いがあります。
企業が若い人を欲しがるのは、主に以下の理由です。
- 仕事を覚えるスピードが早い
- 体力がある
- きちんと育てれば、より長く活躍してくれる
- ポテンシャル採用がある
- 人件費がかかりづらい
- 部下が年下だと指導しやすい
また、一部公務員の求人では「30歳まで」などと年齢制限が設けられているものもあります。
歳を重ねると、年齢制限に引っかかることが増えていくので、転職するなら若いうちに行動を起こしましょう。
3.新卒のときより就職活動(転職活動)がシンプル
第二新卒は、新卒の時より就職活動(転職活動)がシンプルです。
新卒の時は、以下のステップで就活を進めた人も多いのではないでしょうか?
- インターン
- エントリーして書類選考
- SPIなどの学力試験
- 面接(中には4次面接まで)
これらのステップを経て、ようやく内定という企業も珍しくありません。
しかし、第二新卒は2次面接くらいまでしかなく、採用に至るまでの期間も手間も一気に減ります。
早い人だと、1か月程度で内定をもらう人もいます。
第二新卒が転職する3つのデメリット
- 転職回数が増えてしまう
- 親をガッカリさせてしまうかもしれない
- 大手から転職すると社会的信用や福利厚生が下がる
今は「転職が当たり前」となっている時代です。
ですが、不必要に転職回数を増やすと、将来にも影響を与えてしまいます。
以下3つのデメリットをよく理解して、慎重に判断しましょう。
1.転職回数が増えてしまう
転職回数が増えると、不利になることはあっても、有利になることはありません。
なぜなら、転職回数が多い人は、以下の印象を持たれやすいからです。
- 計画性がなく、勢いで行動する
- 理想が高く、環境への不満が多い
- 自己分析ができていない
個人の能力や実績にもよるので、一概に「転職は◯回までならOK」とは断言できません。
ただし、目安として、3回以上の転職経験があると「理由が気になる」と感じる採用担当者は多いようです。
転職回数が多くなった場合は、必ず「相手が納得できるような理由」を説明できるようにしておきましょう。
2.新卒ほど研修が整っていないことも
第二新卒で採用された場合、新卒ほど研修制度が整っていないことが多いです。
新卒採用では、大勢に対して濃い研修を一気に行えます。
「入社して最初の1か月は、まるっと研修期間」なんてことも珍しくありません。
一方で第二新卒で採用された場合、新卒時のような充実した研修はまず受けられないでしょう。
第二新卒の研修は「OJT」になるケースも多く、OJTとは「On the Job Training」の頭文字を取ったもので、職場での実践を通じて基礎知識を身につける教育手法です。
そのため、仕事をしながら学んでいかなければならないので、就職してすぐの時期は大変かもしれません。
3.大手から転職すると社会的信用や福利厚生が下がる
これは大手から中小企業に転職したい人は、押さえておきたいデメリットです。
社会的信用の高さや福利厚生の充実度は、企業規模に比例する可能性が高く、特に大手から中小企業に転職した人は、福利厚生のギャップを感じやすいでしょう。
大企業と中小企業では、同じ年収でも実質的な待遇には差があることも多いです。
- 残業代が分単位で支払われる
- ボーナス
- 退職金
- 特別休暇
- 留学支援制度
- 最寄り駅からの通勤バス
- 社内食堂
- 社内託児所
- 社員寮
また、社会的信用も、大企業の方が圧倒的に大きいです。
社会的信用は、家を買うなどのローンを組む際、有利になります。
データで解説|実際に退職した第二新卒の割合
厚生労働省が発表しているデータでも、直近20年以上、新卒入社(大卒)の3年目までの離職率はほぼ3割をキープしています。
年度 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 3年目までの合計 |
---|---|---|---|---|
2017年度 | 11.6% | 11.4% | 9.9% | 32.8% |
2016年度 | 11.4% | 10.6% | 10.0% | 32.0% |
2015年度 | 11.9% | 10.4% | 9.5% | 31.8% |
2014年度 | 12.3% | 10.6% | 9.4% | 32.2% |
2013年度 | 12.8% | 10.0% | 9.1% | 31.9% |
参考元:厚生労働省「新規学校卒業就職者の在職期間別離職状況」
捉え方によっては「早めに見切りをつけている人が意外と多い」と取ることもできますし、反対に「継続して働いていれば離職しようと思わなくなる」と取ることもできますね。
とはいえ、全体で見ると第二新卒(学校を卒業後1~3年程度)で離職している人は3割で、少数派であるということはよく覚えておきましょう。
コロナウイルス流行による第二新卒転職市場の状況
新型コロナウイルスの感染拡大が影響し、新卒採用の人数を削減している企業が増えている、といったニュースもあり、コロナ禍での就活が気になる人は多いかと思います。
ここで、リクルートワークス研究所が2020年12月に発表した全国の4,561社を対象とした調査データを見てみましょう。
2022年新卒者の採用見通しが「減る」と答えた企業は11.6%であるのに対して「増える」と答えた企業は7.7%。
「減る」のポイントが「増える」のポイントを上回るのは11年ぶりとのことで、やはり新型コロナウイルスの感染拡大による影響は就活市場にも及んでいることがわかります。
コロナ禍によって経営に大打撃を受けている飲食店・宿泊業、それに関連する卸売業などはやはり採用人数を減らす傾向が強いようです。
しかしその一方、建設業や医療・福祉といった慢性的な人手不足を抱えている業界では、コロナ禍においても採用人数を増やす傾向にあります。
つまり、コロナ禍だからといって全ての業界での求人が減っているわけではないのです。
そのため、コロナ禍の今転職を考えるのであれば、自分が目指す業界の動向を良く調べてから動いた方が賢明といえるでしょう。
- リクナビネクスト:8,342件
- doda:28,725件
- エン転職:3,243件
- マイナビ転職:11,340件
参考:リクルートワークス研究所「ワークス採用見通し調査」
こんな第二新卒は転職やめとけ!失敗する人の特徴
まずは就活のプロ目線で、思わず「転職はやめとけ!」と言いたくなる「失敗する人」の特徴をご紹介していきましょう。
退職理由を企業や人のせいにしている
短期離職をする人は、実際の仕事内容よりは、職場の雰囲気や人間関係など、自分が想像していた環境とのギャップで辞めたいと思ってしまっている人が少なくありません。
ただし、それは本人との相性が関係することでもあり、必ずしも「環境が悪いから」とは言い切れない場合があります。
つまり、厳しい言い方かもしれませんが本人にも原因があることが多いのです。
そのため、他責思考で以下のように思っている方は注意が必要です。
- あの会社ではやりたい仕事をさせてもらえなかった
- 上司や同僚が自分のことをわかってくれなかった
このように思っている方は、面接でも「また辞めそう」と思われやすいですし、仮に転職することができても、転職先でまた同じ状況に陥る可能性は高いです。
転職の目的が明確になっていない
例えば、レストランで注文したメニューがテーブルに運ばれてきた時、想像したものと多少違っていたとしても、ほとんどの人は注文したものをひとまずは食べると思います。
明らかに違うメニューが運ばれてくれば「違います!」と店員さんにも言えます。
しかし「なんとなく思ってたのと違うんで……」と言って、快く違うメニューに変更してくれるお店はそうはないでしょう。
これは仕事でも同じで「ちょっと違うかも」「自分にはもっと別の仕事が合うかも」と思っても、一度自分が決めた仕事は、ある程度続けてみないとわからない部分は多いものです。
ましてや入社後の短期間での判断が必ずしも正しいとは限りません。
転職をするからには「◯◯のような働き方をしたい」「◯◯のスキルを身に付けたい」といったはっきりとした理由や目的を持っておくことが大切です。
はっきりとした目的や理由がないと、企業側も快く受け入れられませんし、面接を受けても「また辞めそう」と思われてしまいます。
転職するなら絶対大手企業がいい!と思っている
このように「ブランドイメージ」「安定性」「高収入」などのイメージから大手の転職を希望している人は、厳しいようですがその考えは改めた方が良いかもしれません。
リクルートワークス研究所が行った「第36回 ワークス大卒求人倍率調査」によると、従業員5,000人以上の大手企業の求人倍率は0.42倍。
これは景気の良し悪しに関係なく、求人倍率の平均値1.83倍を下回っており、この数値はここ10年ほぼ横ばいで変わっていないのです。
そのため、企業側にとってはわざわざ短期離職をしている、悪く言えば経歴に“キズ”がある第二新卒を採用するメリットは特にないのです。
会社の規模だけで転職を考えることはとても危険です。
転職するのであれば、事業内容や将来的な需要なども見据えながら企業選びをすることが大切です。
参考:リクルートワークス研究所「第36回 ワークス大卒求人倍率調査(2020年卒)」
転職するからには給料アップを狙おうと思っている
そもそも今の職場で結果を出していなければ、よっぽどのことがない限り第二新卒で年収を上げることは難しいです。
「給料さえ良ければそれでいい!あとはどんなに辛くても頑張れる!」というのであれば、給料の高い就職先に狙いを定めて就活するもの良いでしょう。
だた、もしそこまで給料に対して強い思い入れがあったのであれば、現在の仕事に就く前にそのことは考えなかったのでしょうか?
短期離職を考えたのは、何か別の理由があったのでは?
いくら給料が良くても、やりがいが感じられなかったり、心身に不調をきたすようなブラック企業だとしたら、結局また離職して、ゼロからのスタートになってしまいます。
今の時代、ひとつの企業で長く働き続けることが必ずしもベストだとも言えませんが、長く働きたいと思える企業に転職できるならそれに越したことはありません。
仮に給料が良い会社にこだわるとしても、また次に転職することになった際に、次に繋がるスキルや実績を身に付けられる企業を選ぶようにしましょう。
転職先に期待しすぎている
転職先に期待しすぎている人も、転職が失敗しやすいので要注意です。
なぜなら、こういった人は「転職すれば今の悩みが解決する」と思っているからです。
転職はあくまでも環境の変化であり、転職先があなたの悩みを解決してくれるわけではありません。
「自分が努力してスキルアップする」この姿勢を忘れないようにしましょう。
また、そもそも転職の理想が高すぎると、次の就職先がなかなか決まらず、転職期間が長引いてしまいます。
第二新卒の転職なら尚更、気をつけたいポイントです。
理想が高すぎると「無職期間が長引く」→「余計に企業からの印象が悪くなる」→「なかなか採用されない」という悪循環に陥る可能性もあります。
今すぐ転職しても「やめとけ」といわれない第二新卒の特徴
まだ転職しない方がいいケースをお伝えしてきましたが、反対に「今すぐ退職していい人」もいます。
下記に該当する人は、次の就活の際に面接官にネガティブイメージを持たれない可能性があるので、転職を考えても良いでしょう。
- パワハラ・セクハラが横行している、ブラック企業に勤めている
- 違う業界・職種に転職したい
- 体調不良が現れている
1つずつ解説します。
パワハラ・セクハラが横行している、ブラック企業に勤めている
もしパワハラやいじめを受けている場合や、毎日深夜まで残業が発生しているなど明らかにブラックな環境であれば、まずは自分の身を守ることを優先しましょう。
それほどまでに酷い職場環境であれば、きっとこの先理解を示してくれる採用担当者も現れるはずです。
ただし、上司は単純に仕事のことで指摘や注意をしただけなのに、自分勝手な思い込みで「酷いことを言われた!」と決めつけてしまっている人も少なからずいます。
そのため、このように「会社に問題があるのでは?」と感じた場合は、一人で抱え込んだり、早々に退職してしまうのではなく、まずは第三者に話を聞いてもらいましょう。
違う業界・職種に転職したい
全く異なる業界や未経験職種に転職したいという強い意志があるのなら、一日でも早く転職した方が良いケースもあります。
なぜなら、未経験者をOKとしている企業では、その背景に「採用してから育成していこう」という考えがあるので、なるべく若手を採用したいと思っているからです。
そのため、違う業界や職種に転職をしたいと考えるのであれば、短期離職もやむを得ないと思ってもらえるような転職理由を考える必要があります。
体調不良が表れている
すでに体調不良が表れている場合は、早めに休職して、体調の回復を最優先に考えましょう。
目安として、以下の症状が出ている場合は危険信号です。
- 以前と比べて、やる気が出ない
- 明らかにミスが増えた
- 人との関わりを避けるようになった
- 以前は楽しめていたことが楽しめない
- 飲酒量が増えた
このような状況で仕事を続けると重症化してしまい、今よりも回復に時間がかかってしまいます。
まず休職を検討し、難しいようであれば思い切って退職しましょう。
特に仕事が原因で、体調不良をきたしている場合は、すぐに休むことが大切です。
第二新卒で企業から採用されやすい人・転職成功する人の特徴
「辞めても良い第二新卒とは?」でお伝えしたような理由がない限り、短期離職はできるだけ避けたいところですが、そのような状況でも見事転職を成功させた人も当然います。
ここからは第二新卒で企業から採用されやすい、転職に成功する人の特徴をご紹介していきます。
退職したい理由が他責ではない
百歩譲ってめちゃくちゃポジティブな理由から短期離職するに至ったとしても、短期離職というだけでネガティブなイメージは持たれやすいものです。
大切なのは、短期離職に至ってしまった理由の中にある自分の非を認めて、そこから何を学んだかをきちんと相手(企業側)に伝えることです。
もし面接まで進むことができたのであれば、面接官は「なぜ短期離職したのか」「これからどうしたいのか」など、あなたという人間に興味を持っているはずです。
その場合は、次の手順で退職理由やこれからのことについて伝えてみましょう。
- 短期離職することになった理由(あくまでも自分に非があることを軸にする)
- その時に感じたこと
- 自分を客観視した場合、どのように見られていると思うか
- この経験や反省を今後どう活かしたいと考えているか
誰にだって失敗はつきもの。
企業側は失敗から何を学んだのか、失敗を成長に繋げられる人かどうかを見ているので、自分の言葉で伝えられれば大丈夫です!
何か実績を出している
第二新卒の転職は、これまでの実績があまり求められないとはいえ、アピールできる実績のある人は有利でしょう。
特に、以下のような「数字で伝わる実績」があると理想です。
【例】 ・営業成績が同期100人中3位 ・売上目標180%達成 ・昨対比から30%のコストカットを実現 |
特に若くして実績を出していると「短期間で成果を出せる優秀な人」と思ってもらえやすく、採用においてはとても有利です。
自分のキャリアプランが明確になっている
短期離職により生まれる「また辞めるんじゃないの?」という企業側からの疑いの眼差し。
そんな疑いの眼差しを跳ねのける方法はズバリ「キャリアプランを明確にする」ということ!
明確なキャリアプランがあれば、企業側は、過去ではなくこれからの未来に目を向けてもらいやすくなります。
- 自社とマッチした人材かの判断
- 入社後どのように活躍してくれそうかのイメージ
そこで、短期離職をした第二新卒におすすめなキャリアプランの考え方を紹介します!
- 短期離職から学んだことを踏まえて自分の目標を考える
- 現状、自分が持っているスキルと持っていないスキルを洗い出す
- 目標を達成するために身に付けるべきスキルを洗い出す
- スキルを身に付けるにはまず何をすべきかを考える
「過去は過去」と切り捨ててしまうのではなく「過去があるから現在がある」という考え方のほうが、理想とする未来像への説得力も増しますよ!
素直でやる気がある/熱意や気持ちをアピールできる
たとえ短期離職をしていても「素直な人だな」「この熱意は本心だな」と企業側に思ってもらうことができれば、内定を獲得できる確率がグッと高くなります。
はっきり言って、企業側は第二新卒のスキルや実績にそれほど期待はしておらず、ポテンシャルで採用されることの方が多いのです。
そのため、このような印象を与えることが大切です。
- 一緒に働いたら面白そうだな
- 自分のことをよくわかっているな
- 失敗を経験しているからこそ成長が期待できそうだな
- ちゃんとした理由があってうちの会社を選んでいるな
そのためには、言葉だけで熱意をアピールするのではなく、行動で示すことも必要です。
応募書類に書けるスペースや面接時間は限られていますので、次のポイントを意識して効率よくアピールをしましょう。
- 企業に応募する前にしっかりと履歴書を作り込む
- 面接の前にその企業のことをよく調べ、頭に入れておく
- キャリアプランを明確にするなど自分のこともよく考える
「頑張ります!」という言葉は誰にでも言えることですが、「きちんと感」は日々の積み重ねがあってこそ。
「笑顔+きちんと感」で「色々あったみたいだけど、この人なら頑張ってくれそう」と思ってもらえるように努めましょう。
行動しながら考えられる
行動しながら考えられる人も、転職に成功しやすいです。
ここでいう行動とは「転職活動」を指します。
どれだけ深く考えたとしても、行動しないと分からないことは多いでしょう。
例えば、実際に転職活動をしてみると、以下のような気付きが得られます。
- 履歴書の自己PR欄で、もっと〇〇をアピールできた
- 面接でよく聞かれるのは、こういう質問だと分かった
- こういった回答をしたら、ウケがよかった
考えているだけでは前に進まないことも多いので、行動しながら考えられる人は、早く転職のコツを掴めて成功しやすいといえるでしょう。
第二新卒転職の注意点と成功のコツ
ここまで第二新卒の転職についてさまざまな角度から解説をしてきましたが、最後に第二新卒が転職する場合の注意点と成功のコツについてお伝えします!
次の職場が決まる前に退職しない
短期離職者にありがちなのが「今が辛すぎるから一日でも早く辞めたい!」との思いから、とりあえず先に離職してしまうパターン。
しかし、離職してしまえばキャリアはそこでストップし、すぐに「空白期間=無職生活」の始まりです。
空白期間には、柔軟に就活のスケジュールに対応できるというメリットもあるものの、その間の収入は無くなりますし、就職先が決まらなければどんどん焦りが生じてしまいます。
また、空白期間が長くなればなるほど面接時に「この間は何をしていたの?」といった質問をされる確率が高くなってきます。
そのため、理由がないならば、可能な限り次の職場が決まるまでに退職することは控えましょう。
- 仕事を続けることで心身のバランスを崩しそうな状態にある
- 激務で有給なども取れず就活する時間が全く持てない
- キャリアチェンジのためにスクールに通いたい
実際に転職した先輩たちは、前の仕事を続けながら転職活動を行っているのでしょうか?
ここでは、株式会社ビズヒッツが実施した「転職活動に関する意識調査」の結果を見ていきましょう。
この調査では転職経験のある男女500人を対象にアンケート調査が行われました。
「自分の経験上、働きながら転職活動したほうがいいと思うか、辞めてから転職した方がいいと思うか?」という質問について約7割の人が働きながらの転職が良いと回答しました。
「働きながら転職活動したほうがいい」と答えた人が74.2%で、「辞めてから転職活動したほうがいい」の25.8%を大幅に上回っています。
つまり、実際に転職を経験した人たちの大半が、今の仕事を続けながらの転職活動がベターと考えていることから、やはり次の職場が決まる前に退職しないことは大切といえます。
参考:PR TIMES「「働きながら転職活動」と「辞めてから転職活動」どっちがいい?経験者500人アンケート調査」
第二新卒を積極的に採用している業界や企業に応募する
第二新卒で転職したいなら「第二新卒を積極的に採用している業界や企業に応募すること」を意識しましょう。
あなたがどれだけ優秀であったとしても、人手が足りている企業だと、応募しても採用されない可能性が高いです。
見極めるポイントは「第二新卒枠」が設けられていることです。
専用の枠がある分、採用もされやすいと考えられます。
ただし、第二新卒枠を設けている企業は、以下の特徴を持つことが多いです。
- 採用計画どおりに、新卒を採用できなかった
- 若手不足で、積極的に若手を採用したい
これらの背景は、よく理解しておきましょう。
第二新卒を募集している企業の例は、以下の記事にまとめているので、参考にしてください。
志望動機は業種・職種・会社ごとに作る
未経験職種に応募する際には、業種・職種・会社ごとに、志望動機を作りましょう。
業種・職種・会社のそれぞれに対して「なぜこの仕事をしたいか」の説明があると、採用担当者にも志望動機が伝わりやすいです。
「上記3つを満たせるのが御社です」のようにいわれると、該当する企業はそう多くないため、説得力が増すでしょう。
一方、面接で志望動機を聞かれた際によく回答される「御社の理念に共感したからです」のような一方向からの回答は、どうしても浅く聞こえがちです。
志望動機は必ず聞かれる内容であるうえに、多くの就活生が悩む項目なので、ここで明確な志望動機を回答して、他の就活生と差をつけましょう。
詳しい志望動機の作り方は、以下の記事にまとめているので、参考にしてください。
譲れない条件と譲ってもいい条件を決めておく
就活では「譲れない条件」と「譲ってもいい条件」の両方を決めておくのが大切です。
転職先にあれこれ求めたくなる気持ちも分かりますが、条件をつけすぎると該当する企業が少なく、就活が難航しやすいです。
なので、まずは「これだけは譲れない!」という条件を、以下のように絞り込みましょう。
譲れない条件は、3つ以内が望ましいです。
- 対面営業をしなくていい
- 年収は300万円以上
- 将来的なスキルアップが期待できる
これが決まったら、次は譲ってもいい条件(あれば嬉しいが、なくてもOKというもの)を、以下のように書き出します。
- 残業は多少あってもいい
- 転勤は可能
このように、あらかじめ「譲れない条件」と「譲ってもいい条件」を決めておくと、自分の優先順位も明確になって転職活動を進めやすくなるので、おすすめです。
長く働きたいという意欲を伝える
面接では「長く働きたい」という意欲を伝えるのも大切です。
多くの企業は、採用するなら「長く働いて欲しい」と考えるからです。
短期の離職が多いと、また新しい人を採用して育成しなければならず、時間もお金も大きなコストが発生します。
ただし「長く働きたい」というだけでは、アピールとして不十分なので、以下のような熱意も合わせて伝えましょう。
- 御社なら、前職で感じていた不満を解消できそう
- 今までの経験やスキルが活かせそう
- 自分の適性と合っており、やりがいも感じられる
転職のプロの力を借りる
最近では転職サイトもAIを使って適職診断や、企業からのオファーがあるなど様々なコンテンツや機能が充実しています。
求人情報も毎日更新されているので、転職サイトを利用する前に、まずは転職エージェントに今後のキャリアについての相談をしてみるのもおすすめです。
転職エージェントでは、キャリアカウンセリングや自分にあった求人の紹介、応募書類の添削や面接対策を無料で受けられるため、働きながらでも効率よく就活を進められます。
ただし、転職エージェントによって得意とする業界や求職者のタイプも違うため、自分に合った転職エージェントを選びましょう。
第二新卒の転職であれば、ウズキャリを利用してくれると嬉しいです!
ウズキャリのキャリアカウンセラーの多くは第二新卒や既卒など「若い時に就活で苦労した」という経歴の持ち主。
Web面談なども行っていますので、気になった方は是非ウズキャリに登録してみてくださいね!
まとめ
第二新卒の転職は、面接でネガティブな印象を持たれやすいことやスキルがあまり身についていないことを理由として「やめとけ」といわれることが多いものです。
しかし、第二新卒の転職には「未経験職種に転職できる」「若いので応募できる求人が多い」などと若いうちの転職だからこそのメリットもいくつか存在します。
初めての転職で何から手を付けて良いのか迷ってしまう第二新卒も多いと思いますので、転職活動全般をサポートしてくれる転職エージェントの力を借りてみてはいかがでしょうか?
本記事で紹介したポイントを活かして、自分が納得できる転職活動を行ってくださいね。
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