規格外のスケールで社会に大きく貢献できる
プラントなどの産業設備はとにかく大規模です。特に近年では、案件の肥大化が進み、1000億円を超えるプロジェクトも
数多く見受けられるようになりました。中でも国際石油開発帝石(INPEX)が現在進めているオーストラリアでのイクシスLNGプロジェクトは、1兆円を超える特大案件であり、業界の中でも大きな注目を集めています。
その規模の大きさからエンジ会社も一社だけでは対応できないということで、日揮、千代田化工、KBR(アメリカの大手)の三社によるジョイントベンチャー(JV)が組まれることになりました。(JCKと呼ばれるジョイントベンチャーです)
このように、プラント大型案件ではJVが頻繁に組まれます。JVを組むというかたちで競合他社と共に仕事をする機会が多いというのもこの業界の大きな特徴ですね。
また、仕事のスケールが大きいということは、社会に与える影響も大きいということが分かります。(イクシスで生産されるLNGの7割で日本への年間供給量の1割を賄えます)
大きなことを成し遂げて、その上で国のエネルギー事情に貢献したい!という使命感あふれるような方にも向いている業界かもしれません。
3.どういった人材が求められているか?
学歴
単刀直入に申し上げますと、日本ではエンジ会社の数がそもそも少ないという理由から、新卒の選考に関しても選考倍率が非常に高いという特徴があります。
また、エントリーしてくる学生の大半が旧帝大・早慶レベルなので、確実に内定を取りたいなら旧帝大・早慶レベルの学校に通っている上に
「誰にも負けない長所」を持っていなければなりません(例えばバイタリティ、語学、リーダーシップなど)。
ですので、まだ大学を受験していない方で確実にプラント業界に入りたいという方は、まずは旧帝大レベルの大学を目指し、入学後は学業で優れた成績を修めた上で、語学の勉強や部活動・サークル活動に励んでください!
また、理系内定者の90%以上が修士過程を修了していますので、技術系の職種を希望している場合は、大学院に進むことをお勧めします。
【既卒・第二新卒採用】
既卒・第二新卒の求人に関しては、個人的にはあまり聞いたことはありませんが、よほど卓越した語学力+工学知識+リーダーシップを有していれば内定を勝ち取ることができるかもしれません。しかし現実的にはかなり優秀な方じゃない限り厳しいと考えてください。
【中途・キャリア採用】
中途・キャリア採用に関しては、ほぼ全てのエンジ会社が随時求人を出しております。ただし、英語力が要求されますので、TOEICスコアは最低でも730点以上が求められます。また、理系職種の場合、専門の工学知識をある程度高いレベルで有している必要もあります。
性格・人物面
プラント業界に適性がある人材の特徴を以下に記載します。
- 好奇心旺盛で物事に対して広く興味をもっていること
- 語学アレルギーがなく、かつリーダーシップを発揮すること
- 異文化・異人種の人たちと打ち解けることができること
- たえず自己を磨き、自分を向上させる努力ができること
- 柔軟な思考をもっていること
- 協調性があること
- バイタリティがあること
- 自分の意見を述べ、積極的に提案、改善できること
以上のように、エンジ会社では多国籍チームで仕事をすることが多いので、自己主張をしっかりしつつ、協調性のある柔軟性の高い人が求められています。
また、個人的な印象としては、「バックパッカー」、「海外ボランティア活動経験者」、「体育会経験者」などが割合多いという印象を感じています。
以上のように「好奇心が旺盛」や「バイタリティの高さ」をアピールできる活動を経験しておくと内定が獲得しやすいと思われます。部活動やサークルなどで主将や代表経験がある場合も非常に有効なアピール材料になると思います。
英語力
英語力は必須ですか?という質問をよく耳にするのですが、入社後では業務上必要不可欠となるのですが、新卒の時点であれば、選考段階で英語力を必須とすることはありません。
ただし、英語ができるに越したことはないので、大学在学時から勉強しておくことをお奨めします。(TOIEC730点以上は確実に取れるようにしておきましょう!)旧帝大レベル以下の大学に通っている場合は、特に英語を勉強しておきましょう。面接時に英語をアピールできれば、大きな武器となるはずです。
最後に
プラントエンジニアリングについて、まだまだ詳しく話すと長くなりますが、一旦はここまでにしておきます。私自身が持っている知識もまだまだ浅いので、これからもっと深くまで調べ、皆さんにお伝えしていきたいと思います。