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既卒のための業界解説|謎に包まれたMRの仕事を丸一日のぞいてみよう!

医療関係者に書類を使って説明をする、グレーのスーツを着た女性

前回の記事で、MR職のミッションは「医療への貢献」「売上への貢献」と述べました。今回は、より具体的に仕事内容を見ていきましょう。

MRの仕事内容


MRの具体的な仕事内容は、大きく分ければ次の5つです。

製品知識をつけること

MRは、「学術論文・資料を調べる」ことで自社製品の知識を身につけなければなりません。また、その根拠となる「医学的知識の習得」も義務付けられます。医薬品は日々進化しているので、最先端の知識を維持するため常日頃から勉強する姿勢が求められるんです。

医療従事者への情報提供

仕事内容の大半をしめる、大切な業務です。MRは担当するエリアの病院やクリニックなどを訪問し、医師や薬剤師などと面会することで「製品の情報提供」を行います。

製品の適正な使用と普及を促すために、医学的知識に裏付けられた効果・効用副作用から新しい適応症まで幅広い情報を提供します。MR職は何度も何度もドクターと面会することで、信頼関係を構築していくことが重要です。

会社へのフィードバック(情報収集・伝達)

MRの仕事は情報提供だけではありません。実際に医療現場で使用された自社の医療用医薬品に関して、実際の効果や安全性、副作用などの情報を集め、会社へフィードバックします。製薬会社の研究・開発職はこういったフィードバックを基に、医薬品の品質向上を行っております。

(注:医療用医薬品は発売される前に「臨床試験」や「国の審査基準」を満たしているので、ここでの情報収集・伝達はあくまで現場での「使用感」など生の情報のことを指します)

製品説明会の実施

情報提供の手段は医師・薬剤師との面会だけではありません。MRは月に1~2回ほど医師や病院スタッフなどを招き、自社製品の説明会を企画・開催・運営します。説明会は医師や薬剤師の都合を考慮して、週末に実施されることが多いようです。

講演会の開催

有名な医師に講演を依頼し、自社製品の普及活動を行います。説明会との違いはスピーカーと規模です。説明会では、社員が製品の説明をするのに対し、講演会では有名な教授に学術的な説明を依頼します。また高級ホテルを貸し切ることも珍しくなく、規模も比較的に大きいと言えるでしょう。

MR職の一日


MRは基本的には自由な時間の使い方が許されており、図書館や喫茶店で資料に目を通したり、必要に応じて講演会を企画・運営したりする場合もあります。

ただ、先述のとおりMR業務の大半は何度もドクターに会いながら信頼関係を構築していくことです。そのため、各訪問先の訪問可能な時間帯をしっかり把握し、効率的な訪問経路を考えながら動くことが重要となってきます。

参考までに、以下に開業医担当MRのタイムスケジュール例を記載します(参考資料:TOPMR.COM)。

一般的なタイムスケジュール

8時~9時半:MS(1~2件)を訪問し情報交換などを行う。

9時半~11時:営業所・喫茶店にて資料作成あるいは他社MRと情報交換を行う。

11時~14時半:クリニック・診療所(3~4件)訪問。外来診察時間外に出来るだけ多くのドクターに会う。担当エリアを熟知しているMRなら6~7件回れるらしいです。

14時半~15時:遅めのランチ。MSや他社MRと待ち合わせて食事するケースも多い。

15時~17時:資料作成などの事務作業や説明会の企画などを行う。

17時~19時:クリニック・診療所訪問。担当エリアによっては夜8,9時まで外来をしている診療所もあるので、その後に訪問するケースもある。

19時~:営業所に戻り残りの作業、あるいは直接帰宅。

参考元:TOPMR.COM「MRの仕事時間(開業医担当)」

ポイント

MRは基本的に患者数の多い診療所を中心に訪問します。そのため意中の医師に会えたとしても、3分~5分ほど世間話や医薬品の情報提供をして帰るケースが多くなります。ただし上手に医師の関心を引くか、その医師のお気に入りMRになることができれば、20分くらい話せることもあるようです。

何度訪問してもなかなか会えない医師に関しては、行動パターンを事前に分析することが重要です。医師が休憩を取る場所や行き帰りに立ち寄る場所など、通常の勤務場所以外で会う方法もあるので、普段から情報収集を行うことが大事でしょう。

第3回の記事はこちら→既卒のための業界解説|高収入な職業「MR」を目指すメリットとデメリット

執筆・編集

第二の就活 編集部

「“はたらく”をもっと身近に」をテーマに、就活=不安・やりたくないと感じる気持ちを変えるコンテンツを発信しています。編集部のメンバーは、全員が既卒や第二新卒の経験者です。だからこそわかる「就活に対する怖さ・逃げたい気持ち」に寄り添い、正しい情報をイラストや動画を用いてわかりやすく伝えていきます。

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