もくじ
平成30年の文部科学省の調査によると、理系学生の約6割が学部卒で就職しています。
しかし、たくさんの理系学生が間違った就職活動方法で進めており、なかなか内定をもらえず苦労しているのも事実……。
そこでこの記事では、理系学部卒の正しい就職活動の方法や、やりがちな間違いを紹介します。
スムーズに内定を獲得できるよう、ぜひ参考にしてください!
この記事のポイント
- 理系学部生は就職すべきか進学すべきか
- 「専門分野」と「専門外」のどちらを選ぶべきか
- 「自由応募」と「学校推薦」のどちらにすべきか
- 理系学部卒が間違えがちな就職活動方法
- 理系学部卒がしておくべき準備
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そもそも理系学部生は就職すべき?進学すべき?
- 大学院に進学すれば 専門的な研究を行える
- 就職すれば 早めに実務経験を積める
というように、それぞれにメリットがありますので慎重に考えましょう。
ここでは、自分の進路を決める上で参考になる情報を紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。
学部卒で就職すれば実務経験を多く積める
理系の場合、大学院に進学する人も多いため、「周りの友人と一緒に進学しようかな」と考える人も少なくありません。
しかし、明確な目的を持たずに大学院に進んでも、研究に身が入らず、時間ばかりが無駄に過ぎてしまうでしょう。
「この研究がしたい!」という目標がないのであれば、就職するのもよい選択です。
実際、冒頭で紹介した通り、約6割の理系学部生が就職を選択しています。
学部卒で就職すれば、
- 修士生よりも多くの実務経験を積める
- 早く会社環境に慣れることができる
といったメリットを得られます。
実務を通して今後のキャリアプランをイメージできることも、就職のメリットといえるでしょう。
「研究職」を目指すなら大学院へ進学するのもあり
研究職の採用条件として「修士以上」と規定している企業も多いため、研究職を目指すなら大学院へ進学するのもよいでしょう。
大学院を卒業すれば、
- 専門的な知識を活かして働ける
- 学部卒より初任給が高くなる可能性もある
などのメリットが得られます。
ただし、大学院を卒業したからといって、簡単に就職できるわけではありません。
- 同じく専門的な知識を持った大学院生がライバルになる
- 大学院での研究と就職活動のスケジューリングが難しい
といった理由から、就活に苦労する理系大学院生も多いのです。
優秀であれば学部生でも研究職として採用されるケースもあります。
大学院へ進学するのであれば、しっかりとした研究成果を残し、それを面接でアピールできるように努力しましょう。
理系学部卒の就職活動は「専門分野」と「専門外」のどちらを選ぶべき?
理系学部卒が就職活動をするときは、まず、専門分野と専門外のどちらに進むかを考えた上で具体的な就職活動の方法を選びます。
ここでは、専門分野と専門外それぞれのメリット・デメリットを紹介しますので、進路選びの参考にしてください。
専門分野に進むメリット・デメリット
専門分野に進むメリットとしては、以下のようなことが挙げられます。
- 学んできた内容を仕事で活かしやすい
- 面接で専門的な知識やスキルをアピールしやすい
専門分野であっても油断すると不採用となることも多いため、志望動機やアピールポイントをしっかりと準備しておきましょう。
面接では、学部での勉強や研究の成果だけでなく、入社してからそれをどう活かすかを伝えることが大切です。
逆に、専門分野に進むデメリットとしては、
- 分野を絞りすぎると採用枠が少なくなる
- 入社後に専門外の部署に異動になる可能性もある
といったことが挙げられます。
行きたい企業が専門分野の採用枠をあまり確保していない場合もあります。
「絶対に大企業の研究職に就きたい!」などと固執すると、そもそも受ける企業が少なくなってしまうでしょう。
また、社会の変化に合わせて企業が研究内容を変更したり、全く経験のない業務を任されたりすることも少なくありません。
多くの企業は、「専門分野にしか対応できない人材」よりも「何事にも臨機応変に対応する人材」を採用したいと考えます。
面接では、
- 論理的な思考でさまざまな問題を解決してきた
- 新しい物事についても好奇心を持って積極的に学べる
といった柔軟さも上手にアピールしましょう。
専門外に進むメリット・デメリット
理系学部卒は、基礎学力を高く評価してもらえることも多く、専門外の職種や文系職へも応募できます。
専門外に進むメリットは以下の通りです。
- 就活の幅が広がる
- 自分の適職に出会える可能性もある
理系の学部で培った“分析力”や“論理的思考力”は、コンサルティング業界や金融機関などでも役立ちます。
このような企業を視野に入れておけば、面接を受ける業界の幅が広がり、内定を得る可能性も大きくなるでしょう。
専門外の企業研究をする中で、知らなかった仕事に興味が湧いたり、思わぬ適職に出会えたりすることもメリットといえます。
面接官があなたの専門分野について知らない場合も多いため、専門用語は避け、誰にでもわかりやすい言葉で説明することが大切!
- 専門知識を入社後にどう応用するのか
- 知らない分野についてどう勉強していくのか
といったことも説明できるよう準備しておきましょう。
理系学部卒の就職活動方法は「自由応募」と「学校推薦」のどっちにすべき?
理系学部卒の就職活動方法は、大きく分けると「自由応募」と「学校推薦」の2つがあります。
それぞれにメリット・デメリットがありますので、順番に見ていきましょう。
自由応募のメリット・デメリット
自由応募とは、自分で面接を受けたい企業を探して応募する方法で、以下のようなメリットがあります。
- 興味のある企業に自由に応募できる
- 同時に複数企業に応募でき、複数の内定をもらえることもある
企業のサイトから直接応募したり、就職サイトを経由して応募したりするのが一般的です。
- 人気の企業への応募者は多いため、競争が激しくなる
- 面接のスケジュール管理が難しい
といったことが自由応募のデメリットであり、注意点です。
応募者が多くなる分、選考が厳しくなったり、面接の回数が増えて内定をもらうまでに時間がかかったりするケースもあります。
また、多くの企業を受けるほど、研究や学校行事とのスケジュール調整も難しくなるでしょう。
「せっかく応募したのに面接に行けない……」という失敗がないように、あらかじめ大学の予定などを確認しておくことが大切です。
学校推薦のメリット・デメリット
学校推薦とは、大学側から企業へ推薦してもらうことで有利に選考を進める方法です。
企業は信頼関係のある大学へ採用枠を提供し、学生は大学の選考を受けることでその枠を獲得できます。
- 自由応募よりも競争率が低い
- 面接や選考プロセスが省略されるケースも多い
ということが大きなメリットです。
面接回数が少ないなどの有利な面はありますが、志望動機や自己PRをしっかり考えておかないと内定は獲得できないでしょう。
また、内定をもらったら辞退はできないというデメリットもあります。
学校推薦は企業と大学の信頼関係に基づいて行われるため、内定を辞退すると、その信頼関係まで壊してしまう可能性があるのです。
学校推薦を受けるのであれば、絶対に入社したい企業だけにしましょう。
学校推薦については以下の記事でも詳しく解説していますので、もっと詳しく知りたい方はぜひ読んでみてくださいね!
「教授推薦」「学校推薦」でも落ちるんです!就職前に知りたい“推薦”の実態【動画あり】
理系学部卒が“間違えがち”な就職活動方法とは
- 理系だから専門的な研究職に就くべきだよね!
- 行きたい企業だけを受ければいいよね!
と考える人も多いのですが、自由応募にしても学校推薦にしても、もう少し柔軟に考えることが大切です。
ここでは、理系学部卒が間違えがちなポイントを紹介しますので、就活をスムーズに進めるためにぜひチェックしてください。
“自分の専門分野に特化した”企業しか見ない
自分の専門分野や研究テーマだけに特化して企業を選ぶと、選択肢が少なくなり、将来の可能性まで狭めてしまいます。
もちろん、専門分野に関連した企業を目指すのは問題ありませんが、もう少し幅広い目線も持って自分に合った仕事を探してみましょう。
例えば、水産に関する研究室に所属している場合、
- 魚類や海洋に関する研究所
- 水産関連の食品メーカー
だけに目が行きがちですよね?
しかし、少し視野を広げてみると、
- 水産関連の飼料会社
- 研究実績を活かせる製薬会社
なども就職先の候補になるでしょう。
一見専門分野とは関係なさそうな企業にも、自分の経験を活かせるポジションが置かれている場合もあります。
1つの企業や業界に固執しすぎず、さまざまな方向に目を向けると、意外と自分に合った仕事に出会えるものです。
就職活動中は選択肢を幅広く持ち、
- 本当に自分の力を活かせる場所
- やりがいを持って働ける場所
を探しましょう。
“理系企業”だけに絞って応募してしまう
理系企業だけを狙って就活を進めることもよくある間違いです。
実は、文系企業の中にも、理系の知識や研究成果を活かせる職種はたくさんあります。
- 商品開発を行っている商社
- 専門知識を持ってプレゼンする営業職
などは、理系学生も活躍できる職種でしょう。
理系企業や研究分野という枠に囚われるのではなく、自分の長所や短所、適性なども考慮した上で、志望企業を選定することが大切です。
応募するのは、志望度の高いor有名な企業のみ
- 志望度の高い企業だけに応募する
- 有名な企業ばかりを受ける
といった方法は、就職活動を長期化させる要因となります。
ただし、
- 志望度は低いけれど気になる会社
- 有名ではないけれど実績のある会社
なども並行して受けておきましょう。
就職活動の長期化を防げるだけでなく、今まで気づいていなかった魅力的な企業を発見できる可能性もあるからです。
また、知名度の高い会社は当然倍率も高く、簡単には内定を勝ち取れません。
落ちた後に別の会社を探そうとしても、応募が締め切られている場合もあります。
そのようなリスクを避けるためにも、たとえ志望度が低い企業であっても同時に受けておきましょう。
“研究職”と“開発職(研究開発職)”の違いを理解せずに進めている
業種によって細かな部分は異なりますが、一般的には、
- 研究職:基礎研究のこと
- 開発職:製品化のための研究のこと
を指します。
研究職よりも開発職のほうが人前に出る機会も多い傾向にあるほか、企業によってはマーケティング力を求められることもあります。
基礎研究にとどまらず、製品化するまでの流れにも携わりたい場合は、開発職を目指すのがおすすめです。
違いを知らずに就職すると、「こんなはずではなかった……」と後悔してしまう可能性がありますので、研究職だからといって安易に応募せず、仕事内容までしっかり確認しておきましょう。
“研究職=コミュニケーション力がいらない”と勘違いしている
企業の研究職には、それなりのコミュニケーション力が求められます。
多くの職種に共通しますが、自分一人の力だけで完結する仕事はほとんどありません。
仕事を進める上では、
- 同僚や先輩とのコミュニケーション
- マーケティング部や営業部への連絡
- 取引先やクライアントとの会議
など、伝える力が必要となる場面は多くあります。
いくら素晴らしい研究結果を残したとしても、その魅力や将来性を相手に伝えられなければ意味がありません。
「研究職だからコミュニケーション力は不要」と思わず、コミュニケーション力を磨いて就職活動に臨みましょう。
以上、理系学部卒が“間違えがち”な就職活動方法を紹介しました。
次の記事では、理系大学院生の就職活動のポイントを紹介していますので、併せて読んでみてください。
理系学部卒の就職活動で“すべき準備”
ここでは、絶対にやっておくべき準備を3つ紹介します。
誰でも簡単に実践できますので、ぜひ準備しておきましょう。
インターンに参加する
インターンとは、興味のある企業を訪問し、実際の仕事内容を体験することです。
数週間のものから数ヶ月のものまで、体験期間は企業によって異なります。
インターンに参加することで、
- アルバイトよりも実践的なスキルが身に付く
- 企業や業界の実情を把握できる
といったメリットが得られるでしょう。
就活時に、インターンを通して企業や業界について勉強したことをアピールすれば、面接官に「よく研究しているな!」と思ってもらえるため、内定獲得にも近づけます。
インターンに参加したいときは、
- 大学のキャリアセンターに相談する
- OB・OGに紹介してもらう
といった方法で探すとよいでしょう。
自己分析をする
就職面接では、
- なぜこの業界で働きたいのか?
- なぜこの会社を志望するのか?
といったことをほぼ確実に質問されます。
自己分析をしっかりと行い、明確に答えられるように準備しておきましょう。
- 自分の得意分野・苦手分野は何なのか?
- 得意分野をどう仕事に活かすのか?
- 苦手分野をどうカバーするのか?
なども面接でよく聞かれる項目です。
大学での研究生活やアルバイト経験を振り返りながら、自分の長所・短所をまとめておきましょう。
面接のシミュレーションをしておく
面接官を前にすると意外と緊張してしまい、うまく話せないものです。
- 自己分析を通して自分のことをまとめておく
- 想定される質問に対する答えを準備しておく
だけではなく、それを実際に口に出してしゃべってみましょう。
何度か練習するうちに慣れてきて、面接本番でもスムーズに話せるようになります。
家族や友人などに面接官役をしてもらうと、さらに効果的でしょう。
まとめ:理系学部卒の就職活動は、“理系出身”のプロと一緒に
今回は、理系学部卒の就職活動方法について紹介しました。
ポイントをおさらいしておきましょう。
- 多くの実務経験を積みたいなら進学より就職がおすすめ
- 専門分野だけでなく専門外の分野や文系職も検討すべき
- 目的に応じて自由応募と学校推薦を使い分ける
- インターンや自己分析などの準備をしっかりしておく
「文系よりも有利」と思われがちな理系の就職活動ですが、きっちり準備しておかないと内定は勝ち取れません。
今回紹介した内容を参考にしながら面接に臨みましょう!
そもそも就活って、1人でしないといけないものでしたっけ?
みなさん意外とお気づきでないようなのですが、就活って第三者のサポートを受けたっていいんです!
もちろん最終的にはその人自身が面接を受け、内定をもらい、入社するものではありますが、その過程はなにも1人で全て行う必要はないんですよ。
それなら大丈夫。
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