でも、そういわれる理由はあるんですよ。
この記事では「高卒は仕事がない」といわれる理由について詳しく解説します。
また、高卒者が多い業界や、高卒で選択肢の幅を広げて、就職を成功させる方法について解説しますので、高卒者で就職したいと思っている人はぜひ参考にしてください。
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「高卒は仕事がない」って本当なの?
ということは、求人数はどのくらいあるの?
厚生労働省のまとめによると、令和6年3月に高校を卒業する生徒の求職者数は約12万3千人であるのに対し、求人数は約46万5千人となっています。
有効求人倍率は3.79倍と、求職者1人に対して約3.8件もの求人がある状況なのです。
リクルートワークス研究所の調査によると、令和6年3月に卒業した大学生の有効求人倍率は1.71倍となっています。
このことから、高卒者を対象とする求人自体は多くあり「高卒は仕事がない」とはいい切れません。
参考資料:令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(9月末現在)
参考資料:リクルートワークス研究所「大卒求人倍率調査(2024年卒)」
「高卒は仕事がない」といわれるのはなぜ?
詳しく説明していきます。
1.応募条件が大卒以上になっている企業があるから
一部の大企業や有名企業は、応募条件を大学卒業以上と記載しているところがあります。
なぜなら、大卒以上を採用条件にすることで、応募者を絞り込み、採用プロセスを効率化できると考えられるからです。
高卒者はこのような大企業・有名企業には応募さえもできなくなるため、結果的に「高卒は仕事がない」というイメージを持たれると考えられます。
2.専門知識や技術が求められる仕事に応募できない
大学で学ばなければ取得できない資格や、専門的な知識や技術などが必要な職種もあります。
例えば、大卒以上でなければ取得できないのは次のような資格です。
- 医者
- 薬剤師
- 教員
- 裁判官・検事・弁護士
また、税理士や司書・作業療法士など、資格試験を受ける人の学歴に制限はないものの、一般的に専門学校や大学卒業以上の知識がないと取得が難しいものもあります。
そのため、このような職業に高卒で就くことは不可能または、難しくなり、職業選択の幅が狭くなってしまうのです。
3.採用時に基本的な知識やスキルで劣ることが多いため採用されにくい
高卒で就職する場合、大卒者に比べ、人生経験そのものが少なくなります。
また、アルバイトなどの経験を積んだ人もそう多くはないでしょう。
そうすると一般常識や基礎学力に加え、社会人としてのマナーなども大卒者に比べると劣ってしまいます。
採用の時に、高卒者と大卒者が同じ土俵に立たされるとどうしても競争力がなく、採用されにくくなるため「高卒は仕事がない」といわれてしまうのです。
4.「高卒」という学歴に対するイメージがあるから
一般的に「高卒」に対しては「勉強が嫌いなのかな」「意欲がないのかな」というマイナスイメージを持たれてしまうことがあります。
そのため採用担当者も「働く意欲があるか」「前向きな性格か」などを確かめたいと思っています。
万が一、無関心な様子や不真面目な態度などが面接などで見られると、採用にはつながりません。
高卒者向けの求人が多い業種5つを紹介
じゃあ、高卒者向けの求人が多い業種にはどんなのがあるの?
1.製造業
製造業は学歴を問われることはほぼないため、高卒者でも活躍できる業種で、実際、多くの高卒者が就職しています。
仕事内容は、工場内での組み立てや検品、ピッキング作業など、基本的に単純作業が多くなります。
製造業と一言でいっても、食料品や木製品・プラスチック・金属・工業製品・電子部品など様々な会社があるため、自分に合った勤務先を選択できます。
工場での仕事は体力や技術力が求められることが多く実務でしか培えないため、長く働ける高卒の人材は重宝されます。
2.建設業
建設業は住宅や商業施設・公共施設などの建築物の建設や、道路・橋・ダム・トンネルなどの土木構造物を建設するのが仕事です。
建設業は人材が不足している業界で、若さや体力などを重視する傾向にあります。
そのため高卒であっても経験を積んで技術を身につけ、資格を取得していけば、昇進・昇給しやすいのが大きな魅力といえるでしょう。
3.卸売・小売業
卸売業者は、メーカーや生産者からの商品の仕入れや仕入れた商品の在庫管理、小売業者や業務用企業などへ商品を販売・出荷する仕事です。
卸売・小売業は、基本的な業務が比較的すぐに学べるため、高卒者を即戦力として多く採用しています。
多くの業務は現場での実践的な経験を通じて習得できるため、学歴よりも実務能力が重視される業種です。
またこの業種では、販売員や店舗スタッフから始めて、将来的には店長やマネージャー、さらには本社の管理職へとキャリアを広げることができます。
現場経験を積めば昇進の機会が広がるため、高卒者にも多様なキャリアパスが提供される魅力のある業種といえるでしょう。
4.医療・福祉業
医療・福祉業の中でも、特に介護施設や老人ホームなどは高齢化に伴い、人材不足であるため、介護職としての求人が多くなっています。
介護職は専門的な知識も求められますが、多くの介護施設では、資格取得支援や研修制度が整備されており、働きながら身につけて資格を取得することも可能です。
また、介護士からスタートして、介護福祉士やケアマネージャーなどへのキャリアアップが可能です。
現場で経験を積むことで、管理職や指導職など多様なキャリアパスが臨めることも就職先として魅力的といえるでしょう。
5.運輸業
運輸業は、トラックやバス、タクシーなどの運転業務や配送業務などを行うのが仕事で、物流や人の移動を支える重要な産業であり、常に高い需要があり、雇用は安定しています。
特に近年、ネットショッピングなどが普及し、人手が不足している状況です。
運輸業では、学歴よりも実務能力や経験が重視されるため、高卒者でも即戦力として採用され、若いうちから実務経験を積めます。
企業によっては入社後に資格取得を支援する制度が整っているため、高卒者が働きながら必要な資格を取得し、キャリアアップを図れます。
基本給に加えて深夜手当や残業手当などが充実している場合が多く、比較的高収入が得られることが魅力です。
参考資料:厚生労働省「令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(9月末現在)」
高卒で高収入を狙える仕事を知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
学歴を問わず実力で評価される仕事を選ぶのもアリ!
学歴に関係なく、実力で評価してくれる職種は、高卒でも自分の頑張りしだいで、キャリアアップが可能です。
実力で評価される職種には、例えば営業職やITエンジニアの仕事があります。
これらのような職種は、学力がなくても、知識や技術を身に付けて結果を出すことが重視されます。
自分に合った求人を効率よく探したい場合は、就職・転職エージェントに相談することも一つの手段です。
自分の希望に沿った仕事探しを、プロがお手伝いしてくれるので安心です!
高卒者が仕事の選択肢を広げて就職・転職を成功させる方法
1.資格を取る
高卒だと仕事の選択肢が少なく、なかなか自分に合った就職先が見つからないという場合は、高卒でも取れる資格を取得し、就職・転職でアピールすることも一つの方法です。
高卒でも取得できる資格には次のようなものがあります。
- 登録販売者
- 医療事務
- 宅地建物取引士
- 日商簿記検定
- ITパスポート
自分の興味のある分野の資格を取得すれば、これまで応募できなかった、より自分に合った職業に就ける可能性が広がります。
資格を取得していると、一定の知識やスキルがあると評価されるため、採用につながりやすくなるでしょう。
また資格取得のための勉強や努力も評価され、向上心や働く意欲があると思われ採用担当者に良い印象を持ってもらえるはずです。
2.インターンシップやボランティア活動に参加する
興味のある業界や企業のインターンシップに参加して、業界や職種に関する理解を深めることもおすすめです。
実務経験を積めると同時に、企業との人脈も築けます。
また、ボランティア活動を通じて、実務に直結するスキルを習得できます。
例えば、イベントの運営や広報活動、事務作業、コミュニケーション能力など、様々な仕事に役立つスキルを身につけられるでしょう。
自身の市場価値を高められ、これまで大卒者と競えなかった職種などにも採用のチャンスを広げられます。
インターンシップやボランティアの経験で身につけたスキルや学んだことを具体的に伝え、採用担当者に積極的にアピールすることで、採用につなげられるでしょう。
3.アルバイトや派遣などの経験を活かす
アルバイトや派遣での勤務経験を積めば、職場での基本的なスキルや経験を身につけられます。
例えば、アルバイト先や派遣先で得たパソコン操作やデータ管理のスキル・人とのコミュニケーションスキル・接客スキルなどは、他の職種でも活かせます。
その経験や学んだスキルを職務経歴書や履歴書に具体的に記載して、企業に対して即戦力であることをアピールするとその実績が評価され、採用に結びつくでしょう。
アルバイト先や派遣先での仕事が評価されれば、正社員への登用のチャンスがあるかもしれません。
アルバイトや派遣での経験を積み、その経験をアピールすることで、仕事の選択肢やチャンスを広げられるでしょう。
高卒で就活を成功させるコツについてはこちらの記事にも解説していますので、ぜひ読んでみてくださいね。
4.自分のスキルを洗い出してどう活かすか考える
仕事が見つからなかったり、応募しても採用されなかったりする場合は、自分の適性を把握できておらず、企業が求める人材とのすり合わせが上手くできていないのかもしれません。
まずは自己分析をしっかり行って、自分のスキルや能力を洗い出してみましょう。
自分のスキルや能力をしっかり把握してからそれを活かせる求人探しをすれば、これまで考えていなかった職種や業界にも応募できるようになります。
これにより選択肢が増えるとともに、より自分に合った適切な職場を見つける可能性が高まるでしょう。
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
資格は有利になるが必ずしも就職できるわけではない
資格を取れば就職・転職に有利になるものも多くあります。
しかし、資格を持っているだけではなく、実務経験が必要な求人もあるので、注意が必要です。
そのような場合は、最初は資格を活かして、派遣やアルバイトで実務を経験してから、正社員への応募をしてみるという方法もあります。
仕事の選択肢を広げるために、上記の方法を組み合わせていくことも有効です。
また、資格を持っていても、最終的にはその人の人柄や企業との相性などが重視されます。
「資格をもっていればOK!」ではなく、自分を活かせる企業探しを怠らないようにしましょう。
まとめ
「高卒者は仕事がない」といわれるのは大卒者と比べて仕事の選択肢が少ないことなどが理由で、決して求人自体が少ないわけではありません。
選択できる仕事が少ないことが原因で、自分のやりたい仕事に就けなかったり、やりたい仕事が見つからなかったりするとフリーターやニートになってしまうかもしれません。
そうならないために自分に合った仕事や、自分がやりたい仕事を見つけ、その仕事に就くためにはどうしたら良いかを研究し、行動することが大切です。
もし自分に合った仕事を見つけるのが難しいと感じている場合は、ぜひUZUZに相談してください。
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