もくじ
ネット上の書き込みや巷の噂として耳にすることのある「第二新卒はブラック企業にしか就職できない」説。
第二新卒の人であれば、思わず「そんな噂はウソだ!」「絶対にブラック企業に就職なんかしたくない!」と願わずにはいられません。
果たして、本当に第二新卒はブラック企業にしか就職できないのでしょうか?
そこで本記事では、そんなモヤモヤを解消すべく、以下の内容についてじっくりと解説します!
- 第二新卒が考えるべきホワイト企業のポイント
- 「第二新卒はブラック企業にしか就職できない」説の実態
- 第二新卒が注意すべきブラック企業の特徴
- ホワイト企業を見極めるポイント
第二新卒での就活に不安を感じている方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
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1.そもそもホワイト企業とは?第二新卒が考えるべきポイント
ブラック企業には「パワハラがある」「長時間労働が多い」などの決定的な特徴もありますが、人によって受け止め方が変わる部分があることも事実です。
たとえば「給料はいいが、残業も多い」といったケースでは、「給料はいい」がホワイトであることは明白ですが、「残業も多い」は人によって許容範囲が異なります。
つまり、大切なことは「ブラックかホワイトか」の判断基準を自分の中で明確にすることです。
この基準がブレてしまうと、どの企業に就職しても「ひょっとしてブラック企業(第二新卒で就職したし)?」とモヤモヤを抱えてしまうことになります。
そこでまず、ここではその基準のヒントにすべく、誰の目から見ても「ホワイト企業」といえる企業の特徴についてご紹介します。
待遇が良い
ホワイト企業の特徴としてまず挙げられるのは、待遇の良さです。
たとえば基本給が高い企業は、業績が安定していることや、倒産のリスクが少ないことを表します。
仮に基本給がそれほど高くなくても、各種手当が充実している場合はトータルの支給額が平均を上回ることもあります。
求人情報・転職サイトdoda(デューダ)が2021年12月に公表した「平均年収ランキング(年代別・年齢別の年収情報) 【最新版】」によると、20代の平均年収は341万円ですので、このような平均年収も目安にしてみるとよいでしょう。
また、ホワイト企業では福利厚生が充実していることが多いです。
アニバーサリー休暇や独自の休暇制度が設定されている、宿泊施設の割引利用ができる、安く利用できる社員食堂があるなど、社員を思いやるサポートがあるかどうかも大きなポイントとなります。
残業時間が少ない
残業時間が少ない点もホワイト企業に多く見られる特徴です。
ホワイト企業では「長時間労働は社員の心身に悪影響を及ぼす」という意識が強く、社員に長時間労働をさせないためのシステムが整えられています。
勤務時間内で社員全員の業務がこなせるよう、バランスのとれた業務配分がされているのです。
また、残業する場合は上司の承認を必要としたり、決められた曜日が「ノー残業デー」になっている、一定の時間になると消灯するなどの対策もとられています。
残業は当たり前ではなく、定時上がりであることが前提です。
1カ月の残業時間が20時間以下、繁忙期でも45時間以下であれば「残業が少ない」といえるでしょう。
離職率が低い
ホワイト企業では離職率が低い傾向があります。
なぜなら、離職率の低さは、社員教育や人事評価制度が整っているなど、同じ会社内でモチベーションを維持しながら働ける環境があり、職場への満足度が高いからです。
目安としては、新卒入社3年以内の離職率が約30%を下回れば「離職率が低い」といえるでしょう。
なお、離職率は大手企業であれば自社サイトや「就職四季報」にて公表されていることが多いですが、中小企業の場合は情報が得られないこともあります。
離職率が公表されていない場合には、次のような方法で離職率を知ることができるかもしれません。
- 企業情報が載っている
- 企業の人事担当者に直接質問する
- 転職エージェントから情報を得る
この中でも、転職エージェントから情報を得る方法は、自分で直接企業に質問することなく、企業のリアルな情報を知ることができるためおすすめです。
働きやすい環境が用意されている
待遇の良さに通じる部分もありますが、働きやすい環境が用意されている点もホワイト企業の特徴です。
働きやすい環境とは、社員の裁量で働き方がコントロールできることとも言い替えられ、具体的には次のような仕組みが挙げられます。
- リモートワークができる
- フレックスタイム制が導入されている
- 時短勤務が選択できる
- 社内に託児所がある
特に、出産や育児、介護、病気やケガの療養など、ライフステージやライフスタイルの変化に合わせて柔軟な働き方ができる企業はホワイト企業である可能性が高いでしょう。
また、ホワイト企業では女性の役員や役職者が多くみられるといった特徴もあります。
2.第二新卒はブラック企業にしか就職できないって本当?
ただ、うっかりブラック企業に転職してしまう一部の人がいるのも事実です……。
結論から言うと、第二新卒だからといってブラック企業にしか就職できないということはありません。
しかし、第二新卒は社会人経験が浅いがゆえに、求人情報の内容を正しく読み取れなかったり、面接官の「都合のいい話」を鵜呑みにしやすい傾向があります。
また、「早期離職してしまった」「一度目の就職に失敗してしまった」といった焦りから、多少の違和感を感じてもブラック企業に飛び込んでしまうといったことがあるのです。
さらに、第二新卒のような若い労働力を欲しがる企業の中には、若い人でないとこなせないようなハードさや、業務量が多い企業も少なくありません。
そのような背景もあり「ブラック企業だ」と感じてしまう第二新卒もいるのです。
3.第二新卒が注意すべき、求人情報から分かるブラック企業の特徴
転職を何度か経験したり、社会人経験が長くなってくると「求人情報にはこう書いてあるけど、実際はこうなのでは?」というギャップのようなものが肌感覚でわかるようになります。
しかし、第二新卒の場合は初めての転職であることが多く、社会人経験も浅いため、「そんなわけないでしょう」「これっておかしくない?」という疑念を抱きにくいのです。
そこで、ここからは求人情報から分かるブラック企業の特徴として、特に代表的なものをご紹介します。
社員数に対して募集人数がやたら多い
たとえば、社員数が100名程度なのに募集人数が10名というような、社員数に対して募集人数が多い求人は注意が必要です。
これは、大量募集をしている企業は、人の入れ替わりが激しい(=離職率が高い)可能性があり、慢性的な人手不足を起こしているケースが多いためです。
ただし、中にはブラック企業ではなく、業績が良かったり、新規事業や新拠点立ち上げのために募集人数を増やしているケースもあります。
業績が著しく伸びていたり、新拠点ができるわけでもなさそうなのに、大量募集の求人を出している企業には気をつけましょう。
残業について明示されていない
見落としがちなのが残業代に関する記載です。
ブラック企業の求人情報には、残業代について「年俸制」や「みなし残業」など、わかりにくい書き方をしているケースが多くみられます。
それらの記載がすべて悪いわけではありませんが、求人情報を見る側が以下の内容をきちんと理解しておかなければ、「こんなはずじゃなかった」ということにもなりかねません。
年俸制 | 1年単位で賃金が決まるが、残業代は別で支払われる。 「1カ月あたり〇時間の時間外手当を含む」と記載されている場合、その時間を超えなければ残業代は発生しない。 |
みなし残業代 | 給与に残業代が含まれる。 「みなし残業〇時間」「〇時間分の固定残業時間代を含む」と記載されている場合、その時間の残業代が含まれている。 |
固定残業代 |
また、労働基準法では残業時間は原則として月45時間・年360時間を上限とすることが定められています。
固定残業の想定する残業時間が月45時間を超えている場合、ブラック企業である可能性は高いでしょう。
内定までのスピードがやたら早い
本来、採用活動はその人と企業の相性を見極めるために、ある程度時間をかけて行うことが一般的です。
しかし、次のように採用活動が少なく内定までのスピードが異常に早い場合は、「とにかく人を確保したい」と考えるブラック企業の可能性があります。
- 書類選考がない
- 面接が1回のみ
- その場で採否がわかるなど、内定までのスケジュールが短い
- 記載されている採用基準が緩い(と感じる)
企業側も限られた時間、期間内で採用活動を行う必要があるため、必ずしも内定までのスピードが早いからといってブラックというわけではありません。
とはいえ、とにかく人を採用して、1日でも早く業務にあたってほしいと考えている企業があることも事実のため、注意が必要です。
4.ホワイト企業に転職したい第二新卒は転職エージェントを活用しよう!
「ホワイト企業を見つけられる自信がない」など、第二新卒の就活に不安を感じているなら、転職エージェントを活用した就活がおすすめです。
転職エージェントは独自の企業情報を保有しており、「就活のプロ」である担当者から内部情報を聞くことができます。
自分が企業の人事担当者に直接質問するのではなく、転職エージェントの担当者が代わりに質問してくれるので、聞きづらいことも聞きやすいメリットもあります。
転職エージェントを利用して就活を行う場合は、次のような質問をするとホワイト企業かブラック企業かが見極めやすいでしょう。
- 求人情報はいつから出ているのか
- 会社内の雰囲気はどうか
- 国の認定を受けているか
- 面接官の態度はどうか
求人情報はいつから出ているのか
転職エージェントでは、求人の紹介も行っているほか、自分で見つけた気になる求人について相談することも可能です。
先にご紹介した大量募集の求人情報と同様、長期公開されている求人情報も次のような理由から注意が必要です。
- 離職率が高く慢性的な人手不足に陥っている
- 採用条件が細かすぎる
- 会社や業務内容に人が集まらない何らかの事情がある
第二新卒(中途採用)向けの求人の場合、求人情報の公開期間は1カ月程度であることが一般的です。
転職エージェントから求人を紹介されたり、気になる求人がある場合、いつから公開されている求人かを確認し、期間が長いと感じた場合は担当者に理由を聞いてみましょう。
会社内の雰囲気はどうか
転職エージェントには、会社内の雰囲気についても質問できます。
企業側に「どんな雰囲気ですか」と直接聞いても聞こえのよい回答しか返ってこない可能性がありますが、転職エージェントの担当者であれば、客観的な意見を聞くことが可能です。
ホワイト企業とブラック企業では、会社内の雰囲気に次のような違いがあることが多いでしょう。
ホワイト企業 | ブラック企業 |
---|---|
・オフィスが明るい雰囲気 ・社員の笑顔が多く見られる ・会議室などから笑い声が聞こえる ・社員がいたるところで会話をしている ・採用担当者が気さく ・休暇をとっている社員がいる ・休憩や退社時刻が守られている | ・オフィスが雑然としている ・無表情の社員が多い ・オフィスが静かすぎる ・精神論的発言が多い ・上下関係が厳しい ・体育会系的なノリが色濃くある ・休日返上のイベントがある |
実際に自分の目で会社の雰囲気を見てみたい場合は、社内見学ができるかを担当者に尋ねてみましょう。
企業によっては見学できない場合もありますが、見学できる場合は担当者が日程調整などのやりとりをしてくれます。
国の認定を受けているか
ホワイト企業の場合、厚生労働省や経済産業省などが行っている次のような認定制度から認定を受けていることが少なくありません。
安全衛生優良企業認定 (ホワイトマーク) | 社員の健康や安全を確保するための取り組みを積極的に行っている企業が認定される。認定を受けるためには約80の基準を満たす必要がある |
ユースエール認定 | 若者の採用や育成に積極的で、若者に対する労働環境が充実している中小企業が認定される。12の基準を満たす必要がある |
健康経営優良法人認定 | 社員の健康管理や地域の健康課題に積極的に取り組んでいる企業が認定される |
えるぼし認定(プラチナえるぼし認定) | 「採用」「継続就業」「労働時間等の働き方」「管理職比率」「多様なキャリアコース」の5つの基準を満たしている |
くるみん認定(プラチナくるみん認定) | 一定水準以上の育児休業の取得がある、育児に伴う時短勤務制度を導入しているなど、さまざまな基準を満たしている |
これらの認定を受けている企業は、自社サイトやSNSでPRしていることが多いですが、分からない場合は転職エージェントの担当者に尋ねてみましょう。
面接官の態度はどうか
こちらは、実際に面接を受けた際にチェックしたいポイントですが、面接時は次のような点がないかを確認しましょう。
- 高圧的な態度で質問をしてくる
- 妊娠や結婚、付き合っている人の有無などプライベートなことを聞いてくる
- 精神論をやたらと持ち出してくる
- 「〇〇してください」のような命令口調で話す
- 業務内容について曖昧な説明しかしない
- 別の作業をしているなどやる気がまったく感じられない
転職エージェントを介して応募をする場合、細かいことでも気になったことは担当者に相談できます。
圧迫面接をしたり、横柄な態度の面接官がいた場合、今後一緒に働く可能性もあるため注意が必要です。
面接後に「あの態度ってどうなの?」「あの質問はアリなの?」と違和感を感じた場合は、遠慮をすることなく担当者に相談してみましょう。
5.この記事のまとめ
ホワイト企業やブラック企業にはわかりやすい特徴がある一方、人それぞれ感じ方や価値観が違うため、一概に判断できない部分もあります。
大切なことは自分にとって「ホワイト企業」と思える企業に転職すること。
就活に不安や迷いがあるときは、一人で悩まずに「就活のプロ」である転職エージェントをぜひ頼ってみてください。
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- 若手の離職率が高くないか
- 長時間の残業が慢性的に行われていないか
- ハラスメントがないか
- 求人情報と大きく異なる部分がないか
- 教育体制や労働環境が整えられているか
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