もくじ
今までは転職が多い方が不利で、少ない方が有利だった印象なんだけど…。
一方で、経験不足の面で不利になる場合もあります。
転職の経験がなくても、アピールポイントを理解しておけば問題ありません。
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転職経験なしで転職するのは有利?不利?
有利に働く場合もあれば、不利な捉えられ方をすることもあるからです。
有利になる場合と不利になる場合を説明します。
転職経験なしが有利になる場合
転職経験なしが好印象とされるのは、粘り強さや適応力を評価される場合です。
20代後半から30代で転職経験がないと継続力があり、簡単には仕事を辞めない人物という印象を与えられます。
1社で継続して働いていることから、職場環境に適応できていると評価されることも考えられます。
また、1つのことを長く続けていれば技術が磨かれるため、前職のスキルを活かせる職であればポジティブに捉えられるでしょう。
このように、1社で継続して働いていることを良い方向に捉える企業なら「転職経験なし」が有利です。
転職経験なしが不利になる場合
転職経験なしで就職に不利になるのは、転職先が異業種・職種で、その分野に関する幅広い知識や技術が身に付いていない場合です。
20代なら伸び代があり、ポテンシャルで採用してもらえる可能性があるものの、30代になると専門性を求められる場合が多くなります。
そのため、1つの職しか経験していなければ、経験不足とみなされ不利になるおそれがあります。
転職経験なしだと異業種への挑戦は難しい?
第二新卒など若い段階であれば、ポテンシャルを見込んだ採用も多く、経験の有無を問われないケースもあります。
未経験者の採用を積極的に実施している企業もあり、こういった会社は教育体制が整っているところが多く、入社してからスキルを身に付けられます。
また、人手不足の企業では、人員確保のために未経験者まで間口を広げる動きがあり、転職しやすいです。
エン・ジャパンが実施した「2022年「企業の人材不足」実態調査」によると、525社の内82%の企業が、人材が不足している部門が「ある」と回答しています。
その中で、最も不足している職種として回答が多かったのが営業職(28%)でした。
この結果を踏まえると、業界経験がなくとも、どの業種でも人材が不足している営業職へは挑戦しやすいと考えられます。
このように、人手不足の業界・職種であれば、転職経験なしでも異業種への挑戦が十分に可能です。
参考:エン・ジャパン株式会社「2022年「企業の人材不足」実態調査―人事向け情報サイト『人事のミカタ』アンケート―」
転職経験なしの場合に使えるアピール例
1.持続性の高さをアピール
転職経験なしだと、1つのことを長くやり続けられる人材であるとアピールできます。
困難にもめげずに続けられる能力は、どの仕事にも求められるスキルです。
また、継続して取り組むことで知識と経験が蓄積されていき、技術が成熟するため、長く勤めるほど戦力になりやすいです。
このことから、持続性はどの仕事にも求められるスキルといえます。
持続性をアピールする自己PRの例文を示します。
「私は仕事で困難にぶつかっても、諦めずにやり抜く人間です。 入社してから1年間、営業で1件も契約を取れませんでした。 自分は営業に向いていないと感じながらも、クライアントの要望に応えられるよう、提案を考え続けました。 その結果、入社から1年後にようやく1件が成約し、その後も立て続けに契約を頂きました。 この経験を伸び悩む後輩への指導にも活かせています。」 |
2.忠誠心の高さをアピール
忠誠心の高さはアピールポイントです。
企業としては、採用後すぐに転職されてしまうと採用や研修にかかった費用および時間が無駄になってしまいます。
そのため、採用するからには少しでも長く働いてもらいたいと考えています。
長く勤めてくれそうだという印象を与えるには、忠誠心の高さをアピールするのが効果的です。
転職経験がないと、1つの会社にある程度の期間勤めている実績があるので説得力を持たせられます。
忠誠心をアピールするには、企業理念や方針への共感が重要です。
企業理念や方針と考えがマッチしていれば、同じ方向を向いて働けるので定着しやすいと考えられます。
忠誠心をアピールする例文を用意しました。
「私は御社の企業理念である「商品開発で顧客の悩みを解決する」に共感しました。 営業活動を行う中で、既存の商品だけでは対応できない事案によく出会いました。 問題を解決するには、顧客の悩みを吸い上げて商品へ反映する活動が必要だと強く感じたものの、商社では限界がありました。 御社であれば、私の顧客ニーズを引き出す力を商品開発へ存分に役立てられます。」 |
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
成長意欲が低いと捉えられないような工夫が必要
自己PRをするときに、持続力や忠誠心をアピールするのは良いことですが、物事には裏表があります。
「単に挑戦することを避け続けてきたのでは?」「変化を好まない?」と面接官に思われるかもしれません。
つまり「単に“こういう内容を伝えればいい”ということではない」ということです。
そのため、決してそうではない理由・根拠も添えてアピールできることが好ましいので、事前に準備しておきましょう。
例えば、前職での挑戦や改善を試みた経験を話すと、保守的ではなく積極的に行動する人材であると捉えられます。
「転職経験なし」の人がやるべき準備・進め方
ただし、1社目の経験を踏まえて、自己分析からやり直す必要があります。
経験・スキルの棚卸し
企業へ効果的にアピールするために、これまでの経験やスキルを整理しておくことが必要です。
企業は経験やスキルを中心として採用を決めます。
つまり、経験やスキルが自身の強みであり、アピールポイントです。
自分がこれまでどんな経験をしてきて、どのようなことができるのか、どの程度のレベルでこなせるかの説明が結果に大きく響きます。
思いつく限りに書き出して表などにまとめると、頭を整理しやすいです。
整理した経験やスキルと、企業のメリットが重なるポイントをピックアップし、強みとして主張すれば、興味を持ってもらいやすくなります。
また、1社での経験の説明により、業界や職種を問わず発揮できるポータブルスキルを伝えることが重要です。
ポータブルスキルとはコミュニケーションや自己管理、マネジメントといったどんな職場でも変わらず発揮できる能力です。
専門性が高いわけではないので、特別なスキルがなくとも、ポータブルスキルを伝えることを意識しましょう。
業界研究・企業研究
転職を成功させるには、業界研究と企業研究をして、業界や企業についての理解を深めることが必要です。
業界や企業への理解が不十分だと、自身の設定した転職先の選択基準に合致するかを見極められないからです。
転職先の選択基準は、自分がどんな働き方をしたいのか、何を実現したいのか、どんなことに興味があるのかを明確にする自己分析により決定します。
選択基準を満たす業界・企業であれば、転職に満足できる可能性が高まります。
業界研究・企業研究は、業界地図や四季報を参考にして、全体像を掴むことから始めましょう。
興味のある業界を絞り込んでいき、その中で気になる企業が見つかれば、ホームページや採用サイトにて情報収集します。
転職エージェントを利用している場合は、エージェントにその企業の評判を聞いてみるのもおすすめです。
また、企業の口コミサイトにも目を通しておき、明らかにネガティブな評判が多くないかなどをチェックしておきましょう。
転職経験なしだと、職場環境のギャップに驚くかもしれません。
企業文化や社員の価値観、スピード感などは、会社によって様々です。
転職すると新たな環境に適応していかなければならず、ストレスを感じる可能性があるため、できる限りの情報収集・分析をしましょう。
面接対策
面接対策で重要なことは、面接官がどのような目的をもって質問をしているのかを理解することです。
面接官は志望者を落としたいのではなく、採用したいと考えています。
ただ、どんな人でも良いというわけではなく、求めているのは長期的に活躍してくれる人材です。
そのため、過去にした失敗を質問するなどして、困難な状況を乗り越えられる人材かどうかを見極めます。
つまり、長期的に活躍できる人材であることをアピールできれば、採用につながる確率は高くなります。
まずはよくある質問を、面接官の目的を踏まえて見返してみて、回答を考えてみましょう。
質問の回答がある程度まとまったら、転職エージェントと模擬面接をして、感覚を掴んでおくと安心です。
転職経験なしでキャリアチェンジする際の2大注意点
まずは自分に合った転職先がどんなところかを明確にしましょう。
1.自分の経験・スキルが十分活かせる会社か
自分の経験やスキルを活かせる会社であるかは、転職先を決めるうえで重要事項です。
これまでの経験やスキルを活かせないと、即戦力として活躍しづらいため、はじめの内はスキルを身に付けるのに苦労します。
企業目線でも活躍できるまでに時間のかかる人材はメリットがないとして、採用を見送りがちです。
また、異業種・業界への転職は、年収の下がる可能性があります。
基本的に年収がアップするのは、培ってきた専門的な技術や知識を引き継いでいる場合です。
未経験で専門性の低い状態だと、活躍できるまでに時間と教育コストがかかるため、年収が下がることも考えられます。
以上のことから、自分の経験やスキルを十分に活かせる企業を選ぶのが重要です。
自分の強みが転職先の企業として必要とされているかなど、エージェントを通じて確認しておきましょう。
2.10年後のキャリアプランとも合致する転職先か
思い描いている10年後のキャリアプランを、実現するのにふさわしい転職先を選ぶことが大切です。
次の転職先でじっくりとキャリアを積みたいと考えているものの、将来性の低い企業を選ぶと、参画したい事業やプロジェクトが中止になることも考えられます。
そうなると、転職が望むキャリアにとって遠回りとなる可能性があります。
反対に、転職先で数年キャリアを積んだ後、さらなる転職を見据えているのであれば、将来性以上に、その企業で何を学びたいのかをより明確にすることが必要です。
このように、長期にわたるキャリアプランを明確にし、合致する企業を転職先として選ぶ必要があります。
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
キャリアプランを考える際には第三者を交えて
優秀な人だとしても、自分だけでキャリアプランを考えようとすると、偏りが出たり、冷静な判断ができなかったりするものです。
もちろん、最低限の考えは他人に頼らずとも、整理できてしかるべきですが、転職エージェントなど、プロの意見を聞きながら一緒にキャリアプランについて考えていくことをおすすめします。
自分だけでは気づけなかった視点をもらえたり、より実践に近いアイデアをもらうことができるでしょう。
未経験でもチャレンジしやすい業界・職種
最後に、未経験でもチャレンジしやすい業界・職種を紹介します。
未経験採用を積極的に行っている業界
主に、人手不足の業界が未経験採用を積極的に実施しています。
これらの業界が抱える課題や、求められるスキル、適性を中心に紹介していきます。
IT
IT業界は、技術が急速に発達したことから人材育成が間に合わず、人手不足に陥っています。
人手不足による長時間労働の慢性化も、IT業界の課題です。
技術が必要な分野であるものの、人材不足から未経験採用を行う企業もあります。
IT業界で求められるスキルは、学習意欲の高さです。
IT業界の特徴として、新しい技術の出現やトレンドの移り変わりの早いことが挙げられます。
このような環境で戦力となるのは、知識や技術に関する情報を積極的に収集し、吸収する姿勢のある人材です。
また、プログラミングに携わる場合は、論理的な思考が求められます。
好奇心や行動力、論理的思考といったスキルのアピールが効果的です。
製造
製造業では人材不足と、技術継承の難しさを課題に挙げる企業が多くあります。
技術継承では後継者が不在の場合、職人の転職や退職によってノウハウが途絶えてしまうおそれがあります。
製造業の現場では、マニュアル化が進んでおらず、職人が手本を見せて技術を受け継ぐというスタイルが多いため、後継者不足は深刻な問題です。
製造業で求められるスキルには、問題発見力、対応力が挙げられます。
製品や工程に不具合が生じた際に、どこにどのような問題があったのかを突き止めて、解決に導く必要があります。
そのため、データや現場状況の観察から問題を見つけ出すスキルが重要です。
また、製造現場では製品や製造ラインにおいて突発的な問題が生じるため、関係各所への連絡、相談、解決策の立案・実行といった対応力が求められます。
運送
運送業の主な課題は、ドライバー不足と長時間労働です。
ネット通販の浸透により、取り扱う荷物が増加し、運び手となるドライバーが不足しています。
ドライバー不足に起因する、1人あたりの労働時間の長さが問題です。
運送業で求められるスキルは、配送で利用する自動車免許、体力です。
配送内容によっては、トラック免許を求められる場合があります。
また、長時間運転や重い荷物を運ばなければならない場面も想定されます。
建設
建設業が抱える課題は、人材不足と長時間労働です。
若年層が少なく、職人の高齢化が問題視されており、問題を打破するために建設業のDX化が推進されている状況です。
建設業で求められるスキルには、スケジュール管理能力、危険予知能力、コミュニケーション能力が挙げられます。
建設はスケジュールに基づいて納期までに建物を完成させなければなりません。
工事には多くの業者が関わっており、関係各所との打ち合わせを重ねて進めているため、スケジュール管理能力とコミュニケーション能力が重要です。
また、建設現場は重機や資材との接触や、高所からの墜落といった危険と隣合わせです。
安全管理を怠らず、確実に作業を進められる危険予知能力が求められます。
飲食・サービス
飲食・サービス業界では人手不足、原材料費の高騰、不規則な労働時間が課題として挙げられます。
飲食業界では原材料費の高騰によって経営が圧迫されたり、値上げを余儀なくされたりしている状況です。
開店準備や閉店後の作業、深夜営業により、労働時間が不規則になることも労働者の負担となっています。
飲食・サービス業界で求められるスキルは、体力、コミュニケーション能力です。
店舗が忙しくなるピーク時間や繁忙期は、作業量や接客人数が増えるため、体力が求められます。
また、顧客とのやり取りでトラブルにならないような接客のできるコミュニケーション能力も重要です。
未経験採用を積極的に行っている職種
人手不足や事業拡大で人員を必要とする職種で未経験採用を積極的に行っている。
各職種の概要、求められるスキル、適性を中心に紹介します。
営業
営業は企業の利益を左右する重要なポジションであり、業界を問わずに求められる職種です。
営業に求められるスキルは、コミュニケーション能力、論理的思考力です。
顧客との意思疎通をスムーズに行なったり、要望を引き出したりするには、コミュニケーション能力が欠かせません。
論理的思考によって筋道を立てて説明すれば、話の説得力が増し、受注に至りやすくなります。
これらの能力に自信がある方は営業に向いています。
技術
技術職で求められるスキルは、技術に関する基礎的な知識、発想力が挙げられます。
開発や研究に携わる場合は関連する基礎知識を必須条件としている企業が多いです。
大学で専門知識を学んでいたものの、関連のない職種に就職した場合は、技術職としてのキャリアを歩める可能性があります。
技術職では既存の製品やプロセスを改良するといった、発想力を活かせる場面があります。
事務
事務職ではスケジュール管理能力、PCスキルが求められます。
事務職は依頼された書類の提出や送付を期日までに行なったり、顧客や従業員へ適切なタイミングで情報を通知したりするため、スケジュール管理能力が必須です。
PCを用いてデータ入力や書類作成を行うので、WordやExcelといったソフトウェアに関する基礎的なスキルが求められます。
介護
少子高齢化によって介助を必要とする高齢者が増加しており、介護職が求められています。
介護職において必要とされるスキルは、コミュニケーション能力と観察力です。
サービス利用者1人1人を理解し、声掛けの仕方やタイミングを決めたり、危険行動を予測したりする必要があります。
また、利用者の異変に素早く気付けることも重要です。
まとめ
転職経験が多い人よりも好印象を与えやすいです。
ただし、未経験の業界・業種へ挑戦する際には、経験の面で不利になるおそれがあります。
未経験でも挑戦しやすいのは、人手不足の業界・業種です。
多数の求人や企業情報を持っているUZUZだから、魅力的な転職先を見つけられるはず。
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