もくじ
正社員や派遣社員、契約社員にパート・アルバイトなどなど……。
働き方の選択肢が豊富にあるゆえに「自分はどんな働き方が合っているのか」と悩む方も多いのではないでしょうか。
特に結婚・出産・育児とライフイベントの多い女性にとって、働きやすい環境に身を置くことは重要ですよね。
- 趣味に合わせたいから自由に休める仕事がいい
- 夫の仕事に合わせて転勤が多くなるから、正社員は難しそう
- 子育てするのに正社員じゃ正直厳しいでしょ?
このように考えている方も多くいます。
仕事に対する価値観が社会的にも変化しつつあり、企業側は「時間外労働の短縮」「待遇の改善」など“働きやすい環境づくり”に力を入れてきています。
この記事ではあなたに合った働き方を見つけるヒントとして、正社員と派遣社員それぞれの特徴や違い、メリット・デメリットをお伝えします。
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結論:「正社員」と「派遣社員」どっちがいいのか
それぞれ向いている人・向かない人とに分けられるのです。
「正社員がおすすめな人」と「派遣社員がおすすめな人」の特徴を紹介していきますね。
正社員がおすすめな人
正社員に向いている人の特徴がこちら。
- キャリアアップしたい人
- 安定した収入を得たい人
- 同じ会社で長期的に働きたい人
- 管理職を目指したい人
それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう!
キャリアアップしたい人
「自分のキャリア・スキルを磨いていきたい!」という人は、正社員に向いています。
正社員として入社すると、それなりに責任のある仕事を任されるので様々な経験が積めます。
また、資格取得支援や研修・学会への参加など正社員の教育に力を入れる企業も多く、キャリアを磨ける環境が整っているのです。
安定した収入を得たい人
正社員の場合、契約社員と違って雇用期間の定めがありません。
新卒で入社して定年まで働き続けることだって可能。
また、基本的に毎月決まった金額の給与が安定的に支給され、勤務継続年数や昇進によって定期的に収入がアップしていきます。
これは正社員の大きなメリットです。
さらに、福利厚生やボーナスなど待遇面においても契約社員より優遇されていることが多いので、「安定した収入を得たい」「収入アップを図りたい」という方は正社員を目指しましょう。
同じ会社で長期的に働きたい人
「あまり環境を変えずに同じ会社に腰を据えて長く働きたい」という人も、正社員に向いています。
そのためには協調性が高く、人間関係に折り合いをつけられることも重要になります。
安定した収入を得たい人
正社員の場合、派遣社員と違って雇用期間の定めがありません。
新卒で入社して定年まで働き続けることも可能です。
また正社員は毎月決まった金額の給与が安定的に支給され、勤務継続年数や昇進によって定期的に収入がアップします。
これは正社員の大きなメリットです。
さらに福利厚生やボーナスなど、待遇面においても契約社員より優遇されていることが多いので、「安定した収入を得たい」「収入アップを図りたい」という方は正社員を目指すと良いでしょう。
事実、公表されている統計データからも正社員と派遣社員の年収に差があることが読み取れます。
国税庁による民間給与実態統計調査(令和2年)によると、正規雇用の平均年収は496万円でした。
一方で日本人材派遣協会による労働者派遣事業報告(令和2年)によると、派遣労働者の1日当たり(8時間/日)賃金は15,590円でした。
令和2年の年間休日日数は124日ですので、241日働いたとすると派遣社員の年収は以下の計算で算出できます。
(土日祝日休み、夏季休日8/13~8/16、年末年始12/29~1/3の場合)
つまり正社員と派遣社員には約120万円も年収に差があるのです。
管理職を目指したい人
マネージャーや部長などの管理職や役職を目指したい、上昇志向の高い人は正社員を目指すといいでしょう。
派遣社員がおすすめな人
以下のような人は、派遣社員がおすすめです。
- 新しい環境を楽しめる人
- 上からの指示を素直に受け入れ、正確にスピーディーにこなせる人
- プライベートな時間を確保したい人
- ひとつの専門性を高めるより色んな仕事をしたい人
それぞれの特徴について詳しくご紹介します。
新しい環境を楽しめる人
派遣社員は労働者派遣法の定めにより、3年を超えてひとつの会社の同じ部署で働き続けることはできません。
3年経つと会社あるいは部署が変わります。
そのため新しい環境でもすぐに馴染める人が派遣社員に向いているでしょう。
他にも好奇心旺盛、新しいもの好きなどの特徴がある人は、仕事や環境の変化を楽しめるため派遣社員が向いています。
反対に、決まった企業でコツコツと働きたい人は派遣社員に向いていません。
上からの指示を素直に受け入れ、正確にスピーディーにこなせる人
派遣社員の場合、正社員のサポートや、決まった業務をこなしていくことが多くなります。
なので、指示を受けた仕事に対して正確にスピーディーに進める姿勢が評価されるんです。
「業務効率についてどんどん提案していきたい」「マネジメントにまわりたい」という方は、派遣社員よりも正社員の方が向いているといえるでしょう。
プライベートな時間を確保したい人
職種や企業、契約内容にもよりますが、一般的な派遣社員であれば定時に帰れることが多いです。
一方、正社員は仕事が終わっていても帰りにくい雰囲気があったり、繁忙期は残業が当たり前だったり、と毎日定時で帰るのは難しいケースも……。
アフターファイブを楽しみたい人、自分の趣味の時間を大切にしたい人、家庭の時間を大切にしたい人は派遣社員に向いています。
1つの専門性を高めるより色んな仕事をしたい人
「色々な職種の経験を積みたい!」と考える人には派遣社員がおすすめです。
派遣社員は3年で派遣先が変わるため、様々な企業に勤めることが可能です。
派遣先では必ずしも以前と同じ業務を任されるわけではないので、新しい仕事との出会いが多いのも1つの特徴でしょう。
中には全く興味のなかった仕事や業界が案外自分に向いていた、なんてこともあります。
経験を積むうちに自分の強みや得意なスキル、もっと深く関わりたい職種や業界が見えてきたら、その道に進むのも1つの手です。
どちらにも当てはまらない時は……
なぜなら、正社員であれば、「転職の際に仕事の幅が広がる」「将来的にチャンスが増える」ことが期待できるから!
「どうしても派遣社員がいい!」という理由がなければ正社員を選んでおくのがおすすめです。
どっちがいい?正社員と派遣社員の“違い”を比べてみよう
正社員と派遣社員は働き方がかなり違います。
両者のメリットデメリットをよく知った上で、どちらを選択するか決めましょう!
正社員の特徴
正社員とは、期間を定めない形で企業に直接雇われている社員のことです。
つまり、1年、2年と期間を区切らずに雇い続けることを約束されているということ。
給与は時給ではなく、月収制(または年俸制)で保証があり、失業時には失業保険の適用もあります。
正社員のメリット・デメリットを見てみましょう。
メリット:安定している
やはり正社員の最大のメリットは安定性です!
雇用と収入が安定しているので、ライフプランが立てやすいという特徴があります。
特に収入については「正社員がおすすめな人」の章でもご紹介しましたが、令和2年の正社員の平均年収は496万円で、派遣社員の平均年収は376万円でした。
派遣社員よりも正社員の方が年収は高い傾向にあるので「たくさん稼ぎたい!」と考える人は正社員を選びましょう。
メリット:福利厚生の充実
正社員は福利厚生によって様々な補助を受けられるのもメリットの1つです。
社会保険料や交通費の支給、家賃補助、企業によっては社員食堂や保養所の利用なども挙げられます。
福利厚生の充実度は会社によって異なりますが、中には正社員しか受けられない制度もあるのです。
特に交通費の支給や家賃補助、家族手当などの福利厚生が充実していると、家計への負担が減り、自由に使えるお金が増えます。
福利厚生は年収に直結するため、軽視できないポイントです。
メリット:ボーナスや退職金がある
ボーナスや退職金制度がある会社が多いのも、正社員のメリットです。
ボーナスがあると仕事に対するモチベーションも上がりますよね!
退職金は長く勤めるほど貰える金額が大きくなります。
デメリット:責任が重い
正社員は責任の重い仕事を任される機会が派遣社員よりも多いです。
経験を積めるという点はメリットでもありますが、人によっては強いプレッシャーを感じることもあるでしょう。
また責任の重い仕事は複雑であったり検討に時間を要したりするため、労働時間が長くなる傾向にあります。
時には心身ともに疲弊することもあるでしょう。
ただし同じ正社員でも、責任の重さは企業によって違います。
最近は転職しやすい傾向にあるため、プレッシャーが重すぎると感じたら、別の企業で正社員として働くのも1つの手です。
デメリット:残業や休日出勤がある
正社員は残業や休日出勤にも応じなければならないこともあります。
時にはプライベートな時間を削って、仕事をしなければならないこともあるでしょう。
ただし残業代や手当が出るため、少しでもお金を稼ぎたいと思う人にとってはメリットになる可能性もあります。
一方で派遣社員は契約に記載されていなければ、基本的に残業や休日出勤はありません。
そのためプライベートを大事にできるのは派遣社員と言えるでしょう。
デメリット:異動や転勤がある
正社員は会社から辞令が出れば、部署異動や転勤に従う必要があります。
家庭を持っている人の場合は、引っ越しか単身赴任を迫られることがあるでしょう。
特に夫婦ともに転勤の可能性のある仕事だと、ライフプランが崩れてしまう恐れもあります。
そのため「転勤なし」と記載のある地域採用枠などの求人をチェックしておきましょう。
ただしそういった求人は「募集人数が少ない」「ベースとなる給与の額が下がる」などのケースもあるため、注意が必要です。
派遣社員の特徴
派遣社員は実際に働く会社との直接的な雇用契約はありません。
派遣社員は人材派遣会社という、企業に社員を派遣する会社と契約を結んで、働き手の欲しい他の企業に派遣されます。
株式会社リクルートジョブズジョブズリサーチセンターの調査によると、三大都市圏における2022年7月の平均時給は1,591円でした。
給与は月毎に一定額が保証されていない時給制のため、祝日などでお休みの多かった月には収入が少なくなってしまいます。
参考「株式会社リクルートジョブズジョブズリサーチセンター:平均賃金レポート(派遣)」
そんな派遣社員のメリット・デメリットをまとめてみました。
メリット:スキルを活かした仕事を選べる
派遣社員の場合は、あらかじめ部署が決まっている求人が多く、あなたのスキルを活かした仕事を選べます。
一方正社員は、配属先を自分で選べないケースも多く、望んでいた部署で働けない可能性もあります。
「どうしても◯◯の部署で働きたい」という強い希望がある場合は、派遣社員として働くことを選ぶのもひとつの方法です。
メリット:責任が軽い
派遣社員は大きな責任を伴う仕事を任される機会は少ないです。
責任が軽い分、仕事におけるストレスが少ないといったメリットがあります。
メリット:プライベートな時間も確保しながら働ける
派遣社員は勤務地や勤務時間・仕事内容があらかじめ決まっているので、プライベートの時間をしっかり確保しやいのもメリット!
「勤務時間は15時までにしたい」「水曜日は休日にしたい」といった希望を伝えることも可能。
- 子どもとの時間を大切にできる
- 資格取得に向けて勉強できる
- 趣味を充実させる
このように「自由な時間を持ちやすいこと」を派遣として働く理由に挙げる方も多くいます。
メリット:派遣会社が間に入ってサポートしてくれる
勤務先の会社に対する悩みが生じたとき、派遣社員という立場を気にして会社に言いづらいこともあるでしょう。
そんなときは派遣会社が企業と派遣社員の間に入ってサポートしてくれます。
悩みがあるときに頼れる存在がいるのは頼もしいですよね。
何か問題があったときに、必ずしも1人で解決する必要がないのは派遣社員のメリットと言えるでしょう。
デメリット:安定性がない
派遣社員は、契約期間が終わると新しい勤務先を探さなければなりません。
すぐに新しい仕事が見つかる保証がなく、雇用が不安定なのはデメリットのひとつと言えるでしょう。
特に資格やスキル、アピールできる実績のない人は、次の仕事が見つかりづらい傾向にあります。
そのため積極的に仕事に取り組んだり、資格取得をしたりすることで、自分の市場価値を高める努力が大切です。
デメリット:時給制なので収入が不安定
派遣社員は、基本的に時給制で給与が決まります。
つまり、祝日やお休みの多い月は収入が減ってしまうのです。
また交通費が支給されないことも多く、自宅から遠い会社だと日々の負担が大きくなることもあります。
デメリット:年齢を重ねると不利になる場合がある
派遣社員は特別なスキルがないと、年齢を重ねるごとに仕事探しが難しくなっていく傾向があります。
30代までは仕事が見つかりやすかったのに「40代に入ったら次の派遣先が見つからない……」なんてことも起こり得るのです。
そのため収入や雇用の安定性を考えると、正社員の方が安心と言えるでしょう。
特に女性の場合は「結婚するから派遣社員でいいや」と考える方もいるかもしれませんが、今は夫婦共働きが当たり前の時代です。
性別に関わらず自分自身に経済力があるに越したことはありません。
また35歳を過ぎると転職の難易度は跳ね上がります。
先を見据えた上で正社員か派遣社員か選択しましょう。
まとめ:正社員と派遣社員の違い
ここまでの内容を以下の表にまとめてみました!
正社員と契約社員の違いをもう少し深く知りたい方は以下の記事をご覧ください。
参考:厚生労働省大臣官房統計情報部「平成 30 年賃金構造基本統計調査の概況」
正社員と派遣社員以外にも雇用形態がある
常用型派遣は、派遣会社に正規雇用されている正社員が別の企業に派遣される勤務形態です。
通常の派遣社員との決定的な違いは、派遣先企業との契約期間が終了していたり、どこにも派遣されていなかったりする時でも給料が発生するという点です。
一方で、働き方の自由度は下がってしまうというデメリットもあるので注意は必要です。
常用型派遣について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてくださいね。
紹介予定派遣
紹介予定派遣では、派遣先企業に直接雇用されることを前提に派遣されます。
派遣として働く中で、企業と派遣社員がそれぞれ雇用を結ぶか検討し、双方が合意したときに直接採用されます。
職場の雰囲気や仕事をある程度分かった上で社員として働けるので、企業とのミスマッチが起こりづらいという特徴があります。
また紹介先の企業が想像と違った場合は断ることもできますし、すぐに次の企業を紹介してもらうこともできます。
将来、正社員を目指している人に向いている派遣形態といえるでしょう。
ただし紹介予定派遣は必ずしも正社員として採用されるわけではありません。
契約社員として採用される場合もあります。
また派遣時の契約と直接雇用時の契約が異なる場合もあるので注意が必要です。
無期雇用派遣
無期雇用派遣とは常用型派遣の中の1つで、派遣会社に期間を定めずに雇用契約を結んでいる社員のことを指します。
常用型派遣の中には、正社員として派遣元企業に雇用されている人もいれば、正社員ではないものの、期間を定めずに雇用されている人もいます。
正社員ではないが、期間を定めずに契約を結んでいる社員のことを「無期雇用派遣」としているのです。
無期雇用派遣は派遣会社と雇用契約を結んでいるため、派遣されていない期間も給料が支払われ、収入が安定しているというメリットがあります。
ただし無期雇用派遣は派遣会社に登録するのではなく、採用される必要があります。
選考を経て派遣会社に雇用されるため、登録型派遣よりもややハードルが高めです。
正社員と派遣社員、どっちがいいかは“ライフスタイル”に合わせよう
正社員と派遣社員のそれぞれの特徴やメリット・デメリットを紹介してきましたが、結局のところ「どちらが正解!」というのは存在しません。
重要なのは、あなたのライフスタイルや価値観に合わせること。
特に女性の場合、どうしても出産や子育て・旦那さんの転勤の都合などで転職を余儀なくされることもありますよね……。
働き方の多様化が進み、”ひとつの会社で定年まで働き続ける”というのが常識ではなくなってきています。
そのため、「結婚するまでは正社員としてキャリアを築き、子育てしている間は派遣社員として家庭の時間を優先し、落ち着いたらまた正社員として再スタートを切る」
というような、そのときのライフスタイルに合わせた働き方を選ぶのもアリです!
ただ、なるべく多くの選択肢・可能性を残しておくためにもバリバリ働ける間は正社員としてキャリア・スキルを磨いていくことをおすすめします。
結婚や育児など環境が大きく変わると、価値観は変わっていくものです。
なので、柔軟に対応できるようなライフプランを立てていくのが賢明。
まとめ
男性にも女性にも、正社員あるいは派遣社員として働く選択肢があります。
その選択をするときに、「給与がいいから」「アフターファイブが楽しめるから」といった単純な理由のみで決めるのはNG!
「正社員を選ぶ」か「派遣社員を選ぶ」かは慎重に選ばなければなりません。
今のライフスタイルや将来のこともよく考えて、総合的に判断するようにしましょう。
もしも一人での判断が難しい場合は、一度UZUZに相談に来てください!
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