初出勤から一ヶ月間は、上司や同僚があなたのことを「どんな人なんだろう?」と観察している時期といえます。人間関係において第一印象は、自分の立ち位置を決めかねない重要なものです。
できれば目立ったミスをせずに、好印象を残しておきたいですよね。このページでは、初出勤前に知っておきたい「新入社員のよくある失敗例と対処法」についてご紹介しましょう。
新入社員のよくある失敗例
新入社員がよくやってしまうミスの原因の多くは、大きくわけて3つのタイプに分けられます。
1つめは「ビジネスマナーがまだ身についていないため」。
2つめは「新生活に体が慣れていないため」。
3つめは「業務内容をまだ覚え切れていないため」です。
たとえば1つめの「ビジネスマナーがまだ身についていないため」にやってしまう失敗例としては、以下の物があげられます。
名刺の渡し方を間違えた
名刺は、「訪問した側の一番偉い人」から先方に渡すのが基本です。新入社員が上司と一緒に営業に行った場合は、自分の上司が先方に名刺を渡す様子に倣うとよいでしょう。
名刺を渡す相手が複数いる場合は、「先方の一番偉い人」→「先方の部下」の順番で渡します。机は挟まず、相手のそばに寄って渡すのが基本です。
こちらから名刺を渡すときは、「〇〇会社××部署の△△と申します。よろしくお願いいたします」と言い添えながら、胸の高さで名刺を両手で差しだすようにします。先方から名刺と自己紹介をいただいたら、「頂戴いたします」とお礼をいうのも忘れないようにしましょう。
電話の取り次ぎをミスした
会社の名前がとっさに出てこない、上司の顔と名前が一致しないために在席かどうかわからないなどのミスが挙げられます。部署内の席順のメモを用意し、早めに名前を覚えるようにしましょう。
エレベーターの上座・下座を間違えた
新入社員の立場では、エレベーターに一番最初に乗るのは無作法とされています。エレベーターは、社外のお客様→社内の上司→社内の部下の順番で乗り込むのが基本です。部下はお客様や上司がドアに挟まれないよう、ドアを抑えながら入口の外に立ち、一番最後にエレベーターに乗ります。
エレベーターに乗り込んだあとは、操作盤の前に立ちましょう。この時、後ろにいる上司やお客様にお尻を向けるのはNGです。壁に背を向けて立ち、横顔を見せるようにします。誰かがエレベーターを降りる時は「開」ボタンを押し、事故のないように努めましょう。
全員が同時に降りる場合は、やはり社外のお客様→社内の上司→社内の部下の順に降ります。「新人はとりあえず最後!」と覚えておくといいかもしれませんね。
上記で挙げたミスは、新人時代であれば誰もがやってしまいがちなものなので、入社直後はおおらかに見ていただける場合が多くあります。とはいえ、いつまでもミスをすると不真面目な印象を与えてしまいがち。ビジネスマナー本や新人研修でしっかり社会生活のルールを学び、自然に対応できるように練習しておくとよいでしょう。
ミスをしてしまった時に気をつけたいこと
業務中のミスは、新人でなくても起こりえることです。重要なことは「ミスをした後の対処法」にあるといえます。
自分のミスに気づいたらすぐに上司に報告する
ミスに気づいたら、「自分で修正できる」と決めつけずに上司に報告しましょう。
状況によっては自分が思うより大きいトラブルである可能性があります。業務の進捗の共有は、仕事の基本です。新入社員時代であれば尚のこと慎重な対応を心がけましょう。
言い訳をしない
「ミスをした」と上司に報告する際に、「こういう理由があったからミスをした」と言い訳をしないことが大切です。特に同僚や上司など、会社の仲間のせいにするのはやめましょう。
なお、上司から一度教わったことはできるだけメモをとるようにしましょう。メモをとれば後で見返すことができますし、自分の成長の記録にもなります。わからないことがあればその場で質問することも大切です。後で聞き返すより熱心な印象を持たれやすく、スムーズに疑問に答えてもらいやすいでしょう。
また、病気や育休などで長く職場を離れると「あの仕事ってどうやるんだっけ」とド忘れしてしまうこともあります。「今更な質問」は長く勤めれば勤めるほど聞きにくくなるので、備忘録として残しておくと安心です。
これだけは避けたい3つの失敗とは
新入社員のある程度の失敗は、「新人がやったこと」として大目に見てもらえます。新卒であれば特にこの傾向が強いといえるでしょう。
しかし中には、「新人だから」で済まされないミスもあります。以下に、これだけは避けたい3つのミスをまとめました。
機密の漏洩
機密の漏洩は、会社の社会的地位を大きく失墜させかねないミスです。顧客情報の漏洩、新商品のリーク、人事など、外部に漏らしてはいけない情報の取扱には十分注意しましょう。
同じミスの繰り返し
同じミスを繰り返すと、職場での信用を失いかねません。一度注意されたことは必ずメモして、同じミスをしないよう改善に努めましょう。
犯罪行為
あえて言うまでもないことですが、犯罪行為は厳禁です。上司・同僚・取引先への暴言や暴力、職場の備品の窃盗、経費の虚偽の申請など、反社会的な行為は避けましょう。
上記の3つのミスは、社会人としての信用を大きく落としかねないものです。
特に機密の漏洩は無意識のうちにやってしまうケースも多いので注意しましょう。軽い気持ちで友人や恩師などに話した内容や、SNSに投稿した文面が思わぬ問題になるケースがあります。「会社の内部情報は、些細なものでも不用意に漏らしてはいけない」という意識を持つことが大切です。
まとめ
「新入社員のよくある失敗例」と対処法についてご紹介しました。
- 名刺の渡し方やエレベーターの乗り方など、ビジネスマナーはできるだけ予習しておこう
- ミスをした時は言い訳をせず、報告・連絡・相談をきちんと行う
- 無意識に機密を漏洩しないよう注意する
ビジネスマナーや業務内容を早めに身につけて、上司や同僚から信頼される人材を目指してみてくださいね。