ひとことで「マスコミ」といっても、多彩な職種がありますよね。
今回は特に注目度が高く、採用に特徴のある職種を中心に、マスコミの業界別就職対策をまとめてみました。
大手新聞社やキー局そして広告代理店だけではなく、出版・TV・WEBといった、メディアの枠に捉われない制作会社も多くあります。
マスコミ志望の方は是非ご一読ください。
マスコミ業界のポイント
筆記試験
マスコミでは時事問題や、クリエイティブな作文などを筆記で課す企業が多くあります。
国語や算数などのWEBテストや時事問題は事前に対策がしやすいですので、日ごろから意識して対策を行いましょう。
クリエイティブな問題は、事前に対策をさせないために出題されることが多いです。
文章力があるに越したことは無いですが、誤字脱字や構成にも気を配りましょう。
作文はマスコミ関係以外でも出題されることが多くありますので、苦手意識をお持ちの方は、日記をつけたりしてある程度まとまった文章を書くことに慣れておいてくださいね。
企業によっては、自社の人気コンテンツを筆記試験の問題に起用するケースがあります。
志望する企業の人気がある出版物は一通り目を通しておくのは、企業研究の一環としても外せないポイントといえそうです。
倍率が高い!
マスコミ業界は、中小企業であっても倍率が高いことで知られています。
これは、採用人数の少なさに起因しています。
ただし、マスコミはES(エントリーシート)の通過率が良いこともポイントの1つ。
特に出版業界のある企業では、ESの通過率が80%ともいわれています。
出版業界のESはボリュームがあることで有名です。
まずはESを丁寧に書くことを心がけてくださいね。
私服面接
マスコミ業界に多い「私服面接」。
クリエイティブな職では、センスを見る為に私服面接を行う企業も多くあります。
私服とはいえスーツではないというだけで、「オフィスカジュアル」を意識し、ジャケットを羽織るのが基本です。
男性はTシャツやジーパンなどのラフすぎる格好は避けます。
女性は、トレンドを取り入れ、少しアクティブなスタイルの方が好印象。
アクセサリーで女性らしさの演出をしましょう。
男女ともにスニーカーやサンダルではなく、きちんとした革靴やヒールを履くのがおすすめです。
一次情報にこだわりを持つこと
マスコミ志望の方の中には、学生のころから記事を執筆なさっている方も多くいらっしゃいます。
どこかの後追いではなく自分が興味のある一次情報に触れることで、情報収集のノウハウを学びましょう。
「マスコミに就職して他人に伝える仕事をしたい」と考えているのに、OB・OG訪問をせずに就活がスタートしてしまうのは勿体ないですよね。
自らの足で有意義な情報を集める大切さを知っていること、そして一次情報の情報源を持っていることは就職後にも武器になります。
注目の職業別対策
マスコミ業界の中でも特に注目度の高い3つの職業の対策をご紹介します。
アナウンサー
数多くあるマスコミの職業の中でも、特異性が高いのがアナウンサーです。
文系・理系問わず、有利な学部はないとされています。
アナウンス志望者を専門に指導するスクールも多く、各局でもアナウンススクールを開催しています。
アナウンス技術を学ぶことができるだけではなく、メイクや服装そして言葉づかいや立ち振る舞いなど、細部にわたる指導が行われます。
写真
有名な某キー局は、約20000人もの応募者の中から1~2名を採用するそうです。
選考多い企業では5段階以上にもおよびますが、その中で大切なポイントの1つが「写真」です。
書類選考には、複数枚の写真を添付することが多くあります。
単に宣伝写真の様な写真だけではなく、バリエーションにとんだ写真で魅力をアピールする方が多いそうです。
「伝えること」が大切
自分の魅力をうまく伝えられなければ、人に伝えるアナウンサーという仕事は難しいですよね。
「アナウンサーになって何をしたいのか」そして「自分はどんな人なのか」を明確にするだけではなく、自分の魅力を発信できるように日頃から心がけましょう。
アナウンサーにはミスコンの出身者が多くいますが、これは「自己PRが上手で魅力を上手く伝えることができる人物として適している」のかもしれませんね。
ディレクター
ディレクターは、文系職のイメージを持つ方が多いですが、実は進捗管理やマーケティングなど理系と親和性の高い職業でもあります。
WEBディレクションだけではなく、広告出稿のディレクションなど、マスコミの中でも出版・メディア・TVなど媒体を問わず多くの求人が見つかります。
インターンに必ず参加する
実はディレクターは離職率が高い職業として知られています。
メディアを問わず、進捗管理能力や統率力そして判断力が必要とされ、業務内容が非常に多岐に渡り、肉体的にも精神的にも疲れ果ててしまう方が多いのです。
そこで就職後のミスマッチをなくすためにお勧めなのが「インターンへの参加」です。
働くことだけではなく、ディレクションという仕事に少しでも触れることで、イメージの差異を埋めることができます。
面接対策
大手キー局では、面接が5回以上あることも。
ディベートやディスカッションが行われることも珍しくありません。
短時間で自分をアピールする為に、面接対策を行うだけではなく、自分の考えた企画を複数用意しておくことも大切です。
志望者数が多いTV業界では、「落とす」ための面接を行います。
減点方式なので、時には柔軟性をみるために応えにくい質問や想定外の質問があることも。
基本的には「反応」を見るためのものなので、自分の目指すものがしっかりとしていて一貫性があれば大丈夫です。
デザイナー
デザイナーはセンスが求められる職業ですが、デジタル化が進み技術力が求められるケースも多くなってきました。
大切なことは、どんなに素晴らしい作品を作り上げる人でも、チームで働く企業の場合にはコミュニケーション能力が重視されます。
企業別の研究をしっかりと行い、自分の能力を最大限にいかせる職場を選んでくださいね。
ポートフォリオ
デザイナー志望の方は、自分の作品をおさめた「ポートフォリオ」を面接で持参してアピールします。
作品だけではなく、掛った時間や使用ツールが分るようにしておくと、スキルを理解してもらいやすいです。
WEBデザインの場合には、PVなどの情報もあると良いかもしれません。
また動的なサイトの場合には、ノートパソコンなどを立ち上げて閲覧してもらうこともありますので、WEBに接続することができるディバイスを持参するのもお勧めです。
課題
デザイナー志望の場合、企業によっては選考ごとに課題を提出することがあります。
また、その作品についてプレゼンを行うケースも珍しくありません。
作品のみで勝負するのではなく、その作品の魅力や自分の想いを伝えられるように、プレゼンの練習もしておいてください。
おわりに
マスコミ業界には他にも、「声優」や「脚本家」そして「アニメーター」など様々な職業がありますが、いずれも募集人数が少なく狭き門として知られています。
業界別研究をするだけではなく、職種別にも対策をしっかりと行うことで、後悔のない就職活動をしましょう。
理系と親和性の高いクリエイティブ職も多くありますので、経験をいかしたいとお考えの方は是非キャリアカウンセラーに相談してくださいね。