もくじ
同級生が就活を意識し始めた大学3年生の秋、長年憧れていた書店でのアルバイトが決定。
憧れのバイトは楽しくて、気づけば就活もしないまま大学を卒業……。
気楽で楽しいフリーター生活も4年目に突入した頃、ひとつの出来事を境に私は就活を始め、その後就職に成功したんです。
「就活を成功させた時に考えたこと」や、「その時に後悔したこと」などを赤裸々に語っていただきました。
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フリーター生活4年目で就職することを決めた理由
同級生たちが就活の話題に盛り上がりはじめた大学3年生の秋、私は中学生の頃から憧れていた書店のバイトが決まり、同級生たちとは違うところで盛り上がっていました(笑)。
バイト先には当然私と同じような本好きの人が多く、すぐに気の合う友達もできて、「大好きな本に囲まれながらお金が稼げるなんて最高!」と幸せを感じる毎日。
大学4年生になってからも卒論2割、バイト8割くらいの生活を続けていたんです。
就活についても多少気になるところはありましたが、なにしろバイト三昧の日々だったので就活に励む同級生たちと顔を合わせることも少なく……。
「先のことは今の生活を続けながら考えればいいか!」
そんなノリで大学を卒業してしまいました。
両親にも何度か「就職は?」と聞かれましたが、実家には年に1~2回しか帰っていませんでしたし、もともとあまり干渉しない両親だったので、就職しないことによる弊害は特に感じなかったです。
バイトもフルタイムで入ることが多かったので生活に困ることもありませんでした。
しかし、フリーター生活も4年目となった夏、転機は訪れました。
同い年の従弟が結婚するということで、生まれて初めて結婚式に出席。
結婚式には、従弟の会社の同僚や上司も多く出席していて、彼らのスピーチを聞いているうちに、なんだか同い年なのに自分とは全く違う世界に生きる「大人の階段を着実に上る従弟」が羨ましくてたまらなくなったのです。
出席者たちから新しい門出を祝福される従弟を目の前に、
「俺はこの先どうなるんだろう……収入は?結婚は?」
と、次々に不安が襲ってきて、正直なところ、その日は従弟への祝福の気持ちではなく劣等感しか感じませんでした。
その日から1カ月ほどモヤモヤと悩み続け、ついに私は就活をしようと決心したんです。
4年も続けたフリーターのまま過ごした場合のメリット・デメリット
「就職しよう」と決心するまでの1ヶ月の間で、私は「このままフリーターを続けるか、就職するか」の2択で悩み続けました。
フリーター生活を続けることのメリットについて考えた
正社員として働くいとこに劣等感を感じる一方、4年も続けたフリーター生活にも次のようなメリットはあり、そう簡単に見限ることができなかったのです。
- 売上を気にする必要がないので気が楽
- シフトの融通が利く
- 気の合う仲間がいる
- 今の生活に慣れている
書店の仕事は中学生の頃から憧れていたほどでしたし、バイトなので売上のことは気にする必要もなく気楽に働くことができました。
また、好きな作家の新刊が出る日はシフトを休みにしたり、バイトが終わってから気の合うバイト仲間と食事に行ったり、という自由な生活も捨てがたかったんです。
不安定と言われるフリーター生活も、続けていると「慣れ」という意味でそれなりに安定していたのも事実です。
フリーター生活を続けることのデメリットについて考えた
しかし、このままフリーター生活を続けると考えた時に、次のようなデメリットが気になりました。
- まとまった収入がない
- まとまった休みを取ると収入が激減する
- 社会的な信用がない
- 仕事での成長に限りがある
- 契約が更新されない可能性がある
これらのデメリットは、フリーター生活を続ける中で薄々気づいてはいたことです。
従弟が結婚式で「ボーナスで指輪を買ってプロポーズした」「長期休暇で新婚旅行に行く」「ローンを組んでマンションを買う」と話しているのを聞いて、改めてそのデメリットを思い知らされました。
また、バイトの場合、責任はないものの、いくら働いても一定の仕事までしか任せてはもらえません。
従弟のように安定した環境でステップアップしていく自分を想像することはできませんでした。
そうして私は次第に「正社員でも書籍に関わる仕事ができるかもしれないし、新しい環境でも出会いはある」と、フリーターを続けるメリットよりも、正社員になることのメリットに強く魅力を感じるようになっていったんです。
フリーター歴4年という現実が就職活動に与えた影響
書店でのバイトは続けながらも、一念発起して就活をはじめた「フリーター4年生」の私。
就活中「フリーター4年生じゃなくて大学4年生だったら……」と何度思ったことでしょう。
そのことを特に強く感じたのは、どの面接でも必ず聞かれた次の2つの質問でした。
「なぜ就職せずにフリーターになったのですか?」
ぶっちゃけると「書店のバイトが楽しくて将来についても真剣に考えてなかったから」なのですが、そんな回答をすると「この人は目先のことしか考えていない」と思われるのは明らかです。
だからといって「就活はしましたが内定がもらえませんでした」と嘘の回答をしても「就職氷河期でもなかったはずなのに……何か問題がある人物なのでは?」と疑われてしまいそうですし……。
そもそも学校を卒業して4年も経過している時点で本気で就活をしてこなかったのはバレバレです。
そんなわけで、就活をはじめた当初はこの質問をされた時点で「あぁ、もう駄目だ」と諦めモードになっていました。
「アルバイトではどんなスキルが身に付きましたか?」
書店でのバイトではレジや接客、商品整理などをしていましたが、私の働いていた店ではレジといってもコンビニのように常にお客さんが来るわけでもありませんでした。
書店なので接客といってもおとなしいもので、胸を張って「接客スキルがあります!」と言えるものではなかったんです。
また、商品整理では本を運んだり意外と力仕事もあったものの、引っ越しのバイトのように筋肉や体力がつくほどのものでもなく、ひと通り仕事を覚えてしまうと後は同じことの繰り返し。
当時は「このバイト楽でいいわ~」くらいに思っていて、当然スキルなんてものを意識したこともなかったので、面接で初めてスキルという単語を耳にした時は愕然としました。
4年間といえば、新卒ならそれなりのスキルも身につき先輩になっている頃なのに、私はその間一体何をしていたのだろうと……。
4年間のフリーター生活に終止符!でも反省点もたくさん!
学生の頃就活をした経験もないフリーター4年生の私。
就活の基本も知らなければ、新卒のように一緒に励ましあえる同期もおらず、就活を始めた当初は面接はおろか書類選考でも落とされまくり……。
やっとのことでこぎつけた面接はボロボロ、辛さを吐き出す相手もおらず、当時はまさに「暗黒時代」でした。
そんな私でしたが、ある時期を境に就活のコツを掴めるようになり、そこから2カ月ほどで正社員として、しかも希望していた書籍に関われる職種に就職することができました。
結果としては「就活できて本当に良かった!」の一言なのですが、もっと早くやっておけばよかったと後悔していることもあります。
なので、これから就活を始めようと考えているフリーターの方へのアドバイスとして、特に伝えておきたい3つを記しておきます。
就職支援サービスを利用するという手
私が就活を始めた当初は、誰に相談するわけでもなく、ネットで気になる正社員の求人に自己流で応募していて、当然結果も散々でした。
しかし、しばらく経ってから「わかものハローワーク」や民間の就職支援サービスといった就職相談ができる場所があると知り、誰かに話を聞いて欲しかったこともあり、無料だしいいかなと思って利用してみたのです。
私が利用したのは民間の就職支援サービスでしたが、面接対策や自己分析の方法など自己流では考えもしなかったアドバイスを受けることができました。
それまでは面接で「例の質問」をされて困っていましたが、アドバイスをもとに「フリーター経験があったからこそ今の自分の考え方がある」といった伝え方に変えるようにしたところ、面接でも手ごたえを感じるようになったのです。
最終的にはそこで紹介してもらった企業に就職もできて、「最初からここに来ておけば暗黒時代はなかったのに…」と後悔したので、興味がある方は一度そういった就職支援サービスを利用してみることをおすすめします。
フリーターの就活は早く始めた方がいい
就活中、特に前半の暗黒時代はどこに行っても「4年間も何してたの?」という視線が痛かったです。
特に私の場合、バイトの仕事も「慣れてるから作業が早い」というだけで、長く働いたからといってスキルとして身に付くことが増えるわけでもなかったため、今思えばシフトの融通もきいていたし、資格のひとつでも取っておけば良かったと後悔しています。
それに、大学卒業から4年も経っていると、20代といえども毎年第二新卒や自分より若い既卒のライバルが増えてきます。
「このまま何年も就活が続いたらどうしよう……」という焦りもあり、就活を続けるモチベーションを考えても、やはり早く始めるに越したことはないと実感しました。
正社員になりたいだけではNG
フリーターから正社員を目指す人は、身をもって非正社員のデメリットを思い知らされているため、新卒で正社員を目指す人よりも正社員になることのメリットを知っているかもしれません。
しかし、ここで注意したいのは「正社員になること」と「その会社の社員になること」は違うということです。
面接ではもちろん「なぜ就職しようと思ったの?」と聞かれることもありますが、「なぜうちの会社を志望したの?」と聞かれた時に、しっかりと答えられなければ内定をもらうのは厳しいでしょう。
「なんでもいいからとにかく就職したい!」という気持ちではなく、「自分に合った会社で働きたい!」という意識で企業研究をすると、モチベーションもアップしますし、面接の時にもスムーズに答えられるかと思います。
まとめ
今回、4年間フリーターだった私が正社員になるまでの経緯をお伝えしてきましたが、今思うのは、とにかく少しでも就職に関心があるのなら、どんなことからでもよいのですぐに行動してほしいということです。
なぜなら、フリーターにはいつでもなれるから。
考え方を変えれば、フリーターが就活に失敗してもフリーターのままでいられるのです。
とはいえ、何度も書類選考で落とされたり、面接で失敗することを繰り返しているとメンタル的にも良くないですよね。
困った時は積極的に就職支援サービスなどを利用して、就活のプロを頼ってみるのがおすすめです。
みなさんは、フリーターからの就職活動で私のように回り道をして後悔しないよう、しっかり考えて行動してくださいね!
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