もくじ
高度な専門知識が必要であり、理系の中でも特に需要が高いことが大きな理由です。
- 生産のオートメーション化(人の手を使うことなくコントロール・動作などを行うこと)
- 機械製品の電子制御
- ロボットの台頭
今後もこうしたことを背景に、ニーズが伸びていくと予想されます。
そんな電気電子系企業ですが、ぶっちゃけ気になるのは年収ですよね。
そこでこの記事では、電気電子分野において年収の高い企業トップ10をまとめました。
一体どんな会社がランクインしているのでしょうか?
なお、今回のランキングにおいては下記条件においてランキング順位を算定しました。
- 35歳での平均年収
- 年収には残業代も含む
- 福利厚生等の手当も含む
ぜひ就職や転職活動の参考にしてください。
それではさっそく見ていきましょう!
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電気電子系企業の年収ランキングを見てみよう
電気電子系の企業の年収ランキングは以下のとおりです!
ちなみにこれらは、勤続10年以上の社員の年収となります。
順位 | 企業名 | 年収 | 内容 |
---|---|---|---|
第1位 | 株式会社キーエンス | 2111万 | センサー・顕微鏡等 |
第2位 | ファナック株式会社 | 1364万円 | 半導体製造装置等 |
第3位 | 東京エレクトロン株式会社 | 1272万 | 半導体製造装置等 |
第4位 | マクセル株式会社 | 1178万円 | IoTサービス・光学部品等 |
第5位 | ユニデンホールディングス株式会社 | 1154万円 | 無線機器・ レーダー探知機等 |
第6位 | レーザーテック株式会社 | 1138万円 | レーザー顕微鏡・ 半導体装置等 |
第7位 | ソニー株式会社 | 1051万円 | AI・スマートフォン・ゲーム等 |
第8位 | 株式会社アドバンテスト | 1020万円 | 電気機器・半導体 |
第9位 | 株式会社ジーエス・ユアサ コーポレーション | 1010万円 | 太陽光発電システム等 |
第10位 | 株式会社アクセル | 985万円 | 半導体・ 情報セキュリティ等 |
※残業時間の過多や年度によって順位変動あり
参考:年収ランキング「電気機器企業の平均年収ランキング1位~244位【2023年最新版】」
ランキング上位の顔ぶれをチェック!企業情報をまとめてみた
ここでは、トップ5の会社の特徴をまとめてみましたので、チェックしてみましょう。
第1位:株式会社キーエンス
株式会社キーエンスの平均年収は、2,000万円超!
この年収は電気電子業界で1位というだけではなく、日本全体でも2位にランクインしています。
高年収ランキングの上位常連企業であるため、もしかしたらご存知の方もいるかもしれません。
もちろん忙しい時期もありますが、毎日残業ばかりで残業代によってここまで収入を上げているというわけではありません。
土日や祝日はしっかり確保でき、仕事とプライベートの切り替えも可能。
休日にリフレッシュすることで、業績アップにもつながっています。
主な事業内容は、様々な生産現場で使用される電子機器の企画や販売です。
- センサー
- タッチパネル
- マイクロスコープ
売上も伸びており、今後も拡大が期待できる企業といえるでしょう。
第2位:ファナック株式会社
ファナック株式会社は、FA事業やロボット開発に力を入れている企業です。
FAとは「ファクトリーオートメーション」の略で、工場などの生産工程を自動化すること。
ロボット技術や人工知能を活用して、様々な商品の製造作業を効率化するサポートをしているのです。
機械設計や数値解析などに興味がある人にはおすすめの会社といえるでしょう。
第3位:東京エレクトロン株式会社
東京エレクトロン株式会社は、半導体製造装置等のメーカーです。
半導体を製造しているのではなく、半導体を製造する装置を作っていることがポイント。
主な商品もメーカー向けの半導体製造装置がほとんどで、1つのジャンルに特化する戦略をとっています。
この半導体製造装置においては世界でも上位クラスのシェアを誇っており、日本に限らず海外でも活躍している企業です。
第4位:マクセル株式会社
マクセル株式会社は、生活に関連した商品も多く開発しています。主な商品は以下のとおり。
- ドライヤー
- 音楽用メディア
- 乾電池
上記の商品をまったく触ったことがないという方は極めて珍しいのではないでしょうか。
そういった意味では、身近に感じやすい会社かもしれません。
その他、法人向けには、以下のような商品も展開しています。
- ドローン用電池
- IoTサービス
- 光学部品
生活に密着した商品や、企業をサポートする商品の開発に関わりたいという人は、視野に入れておくとよいでしょう。
第5位:ユニデンホールディングス株式会社
ユニデンホールディングス株式会社は、無線通信・レーダー探知機等のメーカーです。
アジア圏や北米にも拠点を持っており、アジア圏で生産したものを北米で販売するという事業モデルです。
一方で、グループ全体としては不動産事業で大きな収益を上げている点も特徴の1つ。
製造部門で上げた利益を分配しつつ、うまくリスクヘッジしているといえるでしょう。
電子部品や精密機器の需要はどうなる?電気電子系企業の将来性をチェック
- 電子部品・精密機器の今後の需要
- 電気電子系企業の将来性
ここでは上記2点をチェックしていきます。
今後の展望の前に、これまでの電気・電子産業の市場規模の推移も確認しておきましょう。
一般社団法人日本電機工業会の調査から、電気・電子産業の年間生産額を見てみます。
【電気・電子産業の生産額】
引用:一般社団法人日本電気工業会「電気・電子産業の生産額」
年(暦年1月~12月) 生産額(百万円) 前年比 2019年 12,390,011 83.4% 2020年 13,236,270 106.8% 2021年 13,892,181 105% 2022年 16,659,101 119.9% 2023年 14,383,175 86.3%
国内の電気・電子系産業の生産額は、2023年において14兆円を超える巨大な市場であることが分かります。
電気・電子系の分野は日本の主要産業であり、就職先としての将来性は高いといえるでしょう。
電子部品や精密機器の需要は今後どうなる?
電子部品や精密機器は、以下のように多くの分野で使用されます。
- 家電製品
- 自動車
- コンピューター
- 産業用ロボット
- ロケット
- 発電システム
- あらゆる家電製品のIoT化
- AIの発達によるロボット技術の進化
今後は上記も予想されるため、電子部品や精密機器の需要はどんどん大きくなっていくでしょう。
電気電子系企業への就職はおすすめ?将来性はある?
電子部品や精密機器の需要拡大により、電気電子系企業も発展していくことが予想されます。
家電製品や自動車など、身近なところでも電子部品の活躍を見られるため、やりがいも大きいでしょう。
近年はAI制御が組み込まれたスマート家電なども一般化しており、ますます様々な分野で電気電子系の技術が深く広く活用されると考えられています。
特に、
- 電気電子工学科
- 情報工学科
- 機械設計学科
などを卒業した人は専門知識が活かせるため、おすすめの就職先です。
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
ソフトの社会的な浸透にはハードの進歩が不可欠
IoTやAIなど、技術面での進歩が日々取りざたされています。
特にAIの分野は発展が目覚ましく、自動生成AIによる製作物をどう扱うか、などの議論も活発です。
それらのソフト面の進歩を支えているのが、電気電子系の企業が製造する電子機器などのハード部品です。
どんなに優れたAIがあっても、それをスムーズに運用できるだけのハイスペックマシンが一般化しなければ、社会には広がっていきません。
一部の大学や企業の研究室でだけ運用されるようなスーパーコンピューターの中だけで動くようなシステムは、ビジネス展開が難しいのです。
優れたソフトが多数生み出されている昨今、それを一般社会に普及させるためにもハード面の進歩も欠かせません。
電気・電子系企業の仕事内容・職種とは?
電気・電子系の職種に就職する人は、やはり学生時代に理系の勉強をしてきた人が多い印象です。
応用研究・技術開発職
学術的な基礎研究の成果を踏まえ、その技術をどのように実用化し、自社製品に取り入れるのかを研究・開発するのがこの仕事の役割です。
企業における研究職・開発職では、新しく発見されたテーマから新たな製品を開発したり、既存の技術を応用して他分野で活用するケースもあります。
研究開発職は人気の職種であり、求人自体もそう多くはありません。
大学院レベルの研究経験が求められることが多いため、一般の求人で目にすることは少ないようです。
機械・電子機器設計職
設計職は製品である機械や電子機器製品の設計を行う仕事です。
普段の仕事内容はCADを駆使して図面を作成することですが、CADのスキルだけでなく、様々な素養が求められます。
コストを意識した設計や、納期等のスケジュール管理、不具合への対応など総合的なスキルが必要です。
機械・電子機器設計の仕事内容はこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ合わせてお読みください。
生産・製造技術職
電気・電子系のメーカーにおいて、実際の製品製造に携わるのが生産・製造技術職です。
製造工程の管理・運営が主な仕事となります。
場合によっては、需要予測をもとに生産計画を立案したり、原料調達までを行うこともあるようです。
生産はオートメーション化されていることが多く、機械を操作することが業務の中心になります。
製品製造の土台を支える大切な役割といえるでしょう。
品質・生産管理職
品質管理は製品の性能や耐久性、安全性といった品質を守り抜く仕事です。
不良品によるリコールは、企業の社会的信用を失墜させます。
また、製品の不具合によってはユーザーの命に関わったり、健康を害することにもなりかねません。
それだけに、責任が重大で重要なポジションです。
生産管理は、製造から市場に出回るまでをトータルで管理する仕事です。
自社製品の需給予測から綿密な生産計画を練ったり、販売や在庫の状況を把握して調整をかけていきます。
製品の適正な流通を支える重要な役割です。
文系で電気系の就職を目指すなら営業系の職種という選択肢もある
営業・セールス系の仕事もあるので、絶対に文系の出身者が活躍できないというわけではありません。
専門スキルが重視される電気・電子系の仕事でも、商談相手の意図を読み取るコミュニケーションスキルが求められる場面もあります。
文系出身の人材が、電気・電子系の企業で活躍する道は、この辺にありそうです。
とはいえ、営業・セールス系の職種であっても、電気・電子系の知識やスキルはある程度求められるでしょう。
セールスエンジニア
セールスエンジニアは、営業担当者に同行し、技術的な視点から営業活動をサポートする役割を担います。
ユーザーである取引先に出向いて、自社製品を技術的な部分を分かりやすく説明することがメインの業務です。
ときには単独で取引先に出向き、情報提供やアドバイスを行い、必要があればオプションの導入やアップデートを推奨するなどの営業活動も行うこともあります。
そのため、取引先の担当者が「何につまずいているのか」察知して寄り添えることも必要です。
技術営業
営業職は自社の製品を売り込みシェア拡大を図る仕事で、売上と利益を作る企業運営の根幹を支える業務です。
電気・電子系の営業職には、顧客のニーズを把握し解決に導くコンサルティング的な要素も求められます。
そのためには、機械・電子系の技術に関する専門的な知識も欠かせないでしょう。
それ以上に技術営業職に求められるのは、顧客でさえも明確にできていない潜在的な問題を、言語化し提示してみせることかもしれません。
そのために必要な、考察力・洞察力は文系出身者にも十分に養われているはずです。
技術営業の仕事内容はこちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ合わせてお読みください。
「年収が高めの企業を狙いたい……」電気系の就職先を選ぶ際の注意点とは
大切なのは入社した企業で、長く働き続けられるかどうかです。
失敗しないためには以下のポイントに注意しましょう。
- 技術の進歩が早く競争が激しい業界であることを理解しておく
- 企業規模や売上高だけで企業を絞り込まない
- 年収や知名度だけで企業を選ぶのは避ける
ここでは上記3つのポイントを解説しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
技術の進歩が早く競争が激しい業界であることを理解しておく
電気・電子系の産業は、テクノロジーの進歩が恐ろしく早い世界です。
家電や通信端末は小型化や多機能化が進むなかで、新たな技術が生まれ実用化されていきます。
このような業界では、技術開発のスピードが企業の存続に大きく関わる要素になってくるでしょう。
また、ロボットやAIの活用は、今後さらに進んでいきます。
企業選びの際には、こうした流れについていける企業であるか?これも重要なポイントです。
もちろん技術の進歩への対応は企業だけの課題ではなく、そこで働く個人にも求められることを忘れてはいけません。
企業規模や売上高だけで企業を絞り込まない
せっかく就職するのであれば、できるだけ規模が大きくて、ネームバリューのある企業に入りたいと思うかもしれません。
それが叶えば、安定した生活が送れるとも考えがちです。
しかし「その企業で自分が望むキャリアや働き方ができるのか?」という視点が抜け落ちているのであれば危険です。
- 給料は抜群に高いが激務でワークライフバランスがとれない
- 自身が目指したいキャリアを実現できそうにない
こうした理由から、早期の離職につながるケースもあるためです。
年収や知名度だけで企業を選ぶのは避ける
給料や福利厚生は、就職先を選ぶ際の重要なポイントの1つです。
ただし、それだけで会社を選ぶと、就職後のミスマッチにつながる危険性があります。
- 仕事内容に興味が持てない
- やりがいを感じられない
いくら年収が高くても、このような状況になると、仕事が長続きしません。
最悪すぐに転職してしまう可能性もあるでしょう。
- 知名度が高い
- 大企業である
などの理由だけで、就職先を決めるのも避けるべきです。
年収やネームバリューは、働く上で企業に求める要素の1つに過ぎません。
- 働きやすい設備が整っているか
- 残業の多さや休日の日数は問題ないか
- 企業文化が肌に合っているか
- 福利厚生に不満はないか
これら様々に存在する要素のうち「年収」や「知名度」だけで決めてしまうと、他の要素が合っておらず「企業選びに失敗した」と感じてしまう可能性があります。
就職は、自分の長い人生に関わる一大イベント。
じっくりと考えた上で、就職先を決定しましょう。
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
知名度だけが優良企業の指標ではない
私たちは一般消費者であり、特定の業界について深く知っているわけではありません。
特に、まだ働いたことがない業界の内情については、ほとんど知らないといっても過言ではないでしょう。
そうなると、私たちはどうしても「知っている企業=一般消費者向けに事業を行っている企業」に目を向けがちです。
しかし、企業向けに事業を行っている企業にも、「業界では有名な」優良企業が多数存在しています。
私たちは業界の内部事情を知らないため、企業向け事業を行っている優良企業の存在を知らないのです。
深く業界研究を行ったり、実際に業界で働いている人から話を聞いてみるなどして、「一般には知られていない優良企業」を探すのもおすすめします。
電気電子系企業で自分に合った就職先の探し方とは
- 自己分析
- 企業研究
電気電子系の会社といっても、開発している商品やサービスはそれぞれ異なります。
半導体の開発に携わりたい
AI技術を活かしたロボットを作りたい
など、自分の希望によって狙う企業は変わってきますよね。
そのため、まずは自分としっかり向き合い、どのような製品の開発をしたいのか明確にしましょう。
- 自分のやりたい仕事に携われるか
- 会社の理念には共感できるか
こうしたことが実現できるのか、しっかり企業研究をしてなどを調べることが大切です。
電気電子系企業へ就職するなら転職エージェントの利用もおすすめ!
今回は、電気電子系企業の年収や、就職先選びの注意点を紹介しました。
電子部品や精密機器に興味のある人は、ぜひ目指してみましょう。
就活って、自分1人の力で頑張るものって思ってませんか?
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