もくじ
AIやIT技術の発達により、将来多くの仕事がなくなると予測されています。
今、20代で仕事探しをしている人は、この先50年近く働くことになるわけですが、10年後・20年後になくなる仕事についてしまったら……。厳しい現実が待っているかもしれません。
- 将来なくなると予測される仕事とは
- 将来なくならない仕事の特徴と具体例
- 将来なくならない仕事につくためには何をすればいいか
将来なくならない仕事とは、人が介在する必要があり、AIやロボットでは対応できない仕事や、AIそのものを開発する仕事、またAIを利用する仕事であるといわれています。
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20年後には約半数の仕事をAIが担うと予測されている
野村総合研究所が行った「日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に」という調査結果によると、10~20年後に、日本の労働人口の約49%が就いている職業は、AIに代替することが可能と予測されています。
AIやIT技術の進歩は目覚ましいものがあり、やがてそういった将来がくることは間違いないでしょう。
今、あるいはこれから就職をする若い世代は、仕事選びにこうした視点を持つことが必要です。
約半数の人が「AIによって失業者が増える」と予想
20年後には「約半数の仕事をAIが担う」と予測されていますが、実際に世間の人たちはそのような状況をどう思っているのでしょうか?
ここで、エン・ジャパン株式会社が実施した『第128回 アンケート集計結果「今後の仕事への不安(AIに代替される仕事)」について(2016年版)』を紹介します。
この調査によると、「今後、人工知能(AI)によって失業者は増えると思いますか?」という問いに対して全体の50%の人が「増えると思う」と回答しています。
一方、「増えると思わない」と回答したのは全体の38%で、「わからない」と回答したのは12%です。
AIによって失業者が増えると予想している人が半数を占める一方、そのような事態を「良いと思う」もしくは「どちらかといえば良いと思う」と回答したのは合わせて68%です。
理由としては、AIの台頭によってワークライフバランスを取りやすくなったり、人間にしかできない仕事に労力を割けるようになったりといったことが挙げられます。
つまり、約半数の人が「AIによって失業者が増える」と予想している一方、それよりも多くの人たちが、AIに仕事を取って代わられるのは良いことと認識しているのです。
社会全体としてAIの台頭は受け入れられている傾向にあるため、今後はAIによって需要が減ったり、なくなったりする仕事が出てくる可能性は高いといえます。
参照:エン・ジャパン株式会社「第128回 アンケート集計結果「今後の仕事への不安(AIに代替される仕事)」について(2016年版)」
多くの仕事がAIによりなくなるのはなぜ
必ずしも人間が介在する必要がない仕事は、AIに置き換わる可能性が高いと予測されています。
例えば、繰り返し同じ作業をする仕事や、膨大なデータを絶え間なく処理するような仕事です。
こうした仕事をAIに置き変えれば、人間よりもスピーディーかつミスなくおこない、24時間365日フル稼働で生産性を向上させてくれます。
すでに、小売店のレジやホテルのフロントが無人化されつつあります。
こうした現実を目にすると、多くの仕事がAIに置き換わる未来が実感できるでしょう。
技術革新が起きるとき仕事はなくなる!?
画期的な技術革新が起きたとき、これまで人間が担っていた仕事がなくなります。
例えば、「運転手」という仕事を例にしてみましょう。
「自動運転技術」は画期的な技術革新です。
2030年には、レベル5の段階(完全にシステム化された自動運転)が実現するとされています。
こうなるとまず、「運転手」関連の仕事がなくなり、自動車を取り巻く社会構造も激変していきます。
- 車の販売台数は激減
⇒車を販売する営業職がなくなる - 運転免許を取る必要がなくなる
⇒教習所関連の仕事もなくなる - 駐車場が必要なくなる
⇒駐車場の管理業務がなくなる
⇒地価が下落し大家業がたちいかなくなる - 交通事故が激減する
⇒自動車保険に関わる仕事がなくなる
このように、画期的な技術革新は社会構造までも変化させ、そのために影響を受ける職種が出てくるのです。
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
AIによって本当に仕事がなくなるの?
近年、ChatGPTをはじめとした生成AIの登場により、AIによって既存の多くの仕事がなくなるのではないかと危惧されています。
なかには、シンギュラリティへ(技術的特異点:人工知能が人類の知能を超える地点)の到達が現実味を帯びており、AI関連の開発を一時的に止めるといった動きもみられています。
オックスフォード大学と野村総合研究所の共同研究では、国内601種類の職種において、AIやロボットに置き換えられる可能性があるという試算を発表しました。
その結果、日本の労働人口の49%にあたる人々が携わっている職業が、将来AIに代替される可能性が高いと予測されています。
一方で、協調性や創造性が必要な仕事や、非定型的な業務は引き続き人間が担うとの予測もしています。
実際に置き換えられる仕事はありつつも、まだまだ技術的に代替できない部分も少なくありません。
すぐに仕事がなくなるというのは杞憂かもしれませんので、技術の進展には注目しつつ、自身で活用する道なども考えてみると良いでしょう。
今後、需要が減っていくと考えられる仕事は?
それでは、AIの普及によって今後、需要が減っていくと考えられる仕事にはどのようなものがあるのでしょうか?
いくつか例を見ていきましょう!
事務職
AIは同じ作業の繰り返しを得意としています。
そのため事務職が行う書類の作成やファイリング、データ入力などはAIの得意分野といえるでしょう。
そのほか、経理事務の場合は伝票の仕分けや処理、労務事務の場合は給与計算や勤怠状況の管理なども該当します。
こうした業務はあらかじめ決まったルールに則って行うことが多く、イレギュラーな対応が比較的少ないため、ヒューマンエラーを防ぐためにも実際、多くの企業において事務業務でAIを活用する動きが増えています。
今後、AIの普及に伴って、事務職の需要は徐々に減っていくかもしれません。
小売店・アパレルショップの店員
コンビニやスーパーの店員のほか、アパレルショップの販売員も、今後需要が減っていくと予想されます。
最近では無人レジ・セルフレジを導入する小売店が年々増加していて、人件費削減や人材不足への対応のため、店員の人数を減らしている店舗も珍しくありません。
また、ECサイトで商品を購入する顧客が増えている影響で、実店舗よりもECサイトにリソースを割くアパレル企業も存在します。
今後、小売店の店員やアパレルショップの店員は需要が減っていくと考えられるでしょう。
バス・タクシーなどの運転手
AIが搭載された自動運転車が今後普及すれば、バスやタクシーなどの運転手は仕事が減っていくと予想されます。
ただし、これはあくまで「人間を運転手として雇う」よりも「AI搭載の自動運転車を導入する」ほうが、コストを抑えられると企業が判断した場合の話です。
また、自動運転車はシステムエラーなどによる事故発生リスクが懸念されます。
こうした課題をクリアして、自動運転車の導入が一般的になるまでは、まだまだバス・タクシーの運転手という仕事はなくならないと考えられます。
将来なくならない仕事にはどんな特徴がある?
それは、「必ず人間が介在する必要がある」ということです。
- コミュニケーション
- 臨機応変
- クリエイティブ
- マネジメント
こうしたキーワードが該当するものが、「必ず人間が介在」する必要がある仕事といえるでしょう。
ここで、エン・ジャパン株式会社が2017年に実施した『転職コンサルタントに聞く「AIに代替される仕事」調査』では、転職コンサルタントを対象にアンケート調査を見てみましょう。
調査の結果、「AIに代替されず、無くならないと考えられる業務を教えてください。」への回答は「相手の意図を汲み取り、臨機応変に対応する必要がある業務(80%)」が最多。
その次に多かったのが「他者とコミュニケーションを取りながら進める業務(63%)」、次いで「マネジメント業務(47%)」、「新たな事業やサービスを企画する業務(42%)」です。
転職市場に精通したプロによると、やはりコミュニケーションを取ったり意思疎通を図ったりといった分野はAIに代替されにくいようです。
参照:エン・ジャパン株式会社「転職コンサルタントに聞く「AIに代替される仕事」調査」
感情を読み取る必要がある仕事
感情を読み取ることは、AIにはできません。
行動や表情に表れる、言葉にしていない相手の感情や要望を察知して対応することは、人間にしか対応できない仕事です。
コミュニケーションスキルを駆使して交渉したり、気配りが必要であったりする仕事が該当します。
パターン化できない仕事
AIは過去のデータから最適解を導きますが、前例がないことへの臨機応変な対応には向いていません。
複数の分野にわたる見識を駆使して総合的な判断を下す仕事や、刻一刻と変化する状況に対応するなど、パターン化不可能な仕事は人間にしか対応できないでしょう。
クリエイティブな仕事
個性や感性、独創性が必要な仕事もAIでは対応できません。
AIは知識や情報を収集して活用することには長けていますが、過去のデータからは新しい発想や、独創性のあるアイデアは生まれにくいものです。
芸術や音楽なども、ある程度のクオリティーであればAIでも対応できます。
しかし、多くの人々を感動させるレベルになると、やはり人間独自の個性や感性が必要になってくるでしょう。
管理や責任を負う仕事
決断を下し責任を負ったり、管理したりする仕事もAIにはできません。
AIやロボットは定型的な業務をこなせても、それを管理・運用するのは人間です。
AIそのものが自分自身を管理することはできません。
マネジメント業務は人間にしかできない仕事であり、なにか不具合があれば最終的に責任を負うのも人間なのです。
将来なくならない仕事を8選紹介!
将来なくならない仕事の特徴がわかったところで、次は具体的な職種について見ていきましょう。
人間が介在する必要がある仕事としては、以下が挙げられます。
8つの職種を紹介していきましょう。
医療・介護職
医師や看護師、介護福祉士など生身の人間相手の職業は、AIやロボットに置き換わる可能性が低い職種です。
診察や看護・介護は、人間が目で見て判断しながらおこなう必要があるためです。
患者や介護対象の状態は一人ひとり違うため、パターン化された対応はできません。
また、容態が急に変わるなど突発的なことも起きるため、臨機応変な対応は常に必要になります。
AIの活用も進んでいますが、あくまでも補助的な作業の負担軽減にとどまるでしょう。
営業職
相手のニーズを汲み取り、望むサービスや製品を提案するのが営業職の仕事です。
相手が何を望んでいるのか、要望にそった提案をするためには、会話によるコミュニケーションが欠かせません。
今後は提案型の営業が主流になるといわれています。
顧客自身も気がついていない潜在的な課題を深く掘り下げ、解決策を提案することは人間にしかできない仕事です。
カウンセラー・コンサルタント
カウンセラーやコンサルタントの仕事の大部分は、相手の話をよく聞くことです。
相談者がカウンセラーに求めるのは、アドバイスだけでなく「話を聞いてくれる」ことの場合も多いでしょう。
コンサルタントは、顧客の課題に対して解決策を提案していきます。
ある程度、人間同士の信頼関係がなくては、機能しない仕事であることがわかります。
AIに悩みを聞いてもらったり、アドバイスをもらったりしても、なんだかピンとはこないものです。
教育系職種
人に教える教育系の職種も、AIに置き換わる可能性の少ない仕事です。
知識をインプットするだけの教育であれば、AIでもある程度は可能かもしれません。
しかし、人間性の教育では、人として関わることが重要になってきます。
相手にする人間はみな違う個性を持っており、パターン化することは不可能です。
人間性を育むための教育では、個性を活かすべきであり、パターン化された画一的な教育はやってはいけません。
クリエイティブ職
芸術家やイラストレーター、デザイナーなどクリエイティブ系の職種も、AIに置き換わる可能性が低い仕事です。
人間が生み出す作品は、製作者の個性や感性が反映されたものであり、まったく同じものはありません。
こうした独自性・独創性があるから人は感動するのです。
AIの作成した正確で再現可能な作品とは、味わいや深みが違ってくるのではないでしょうか。
法律系職種
弁護士や裁判官・検事など法律系の職種も、AIへの置き換えが難しい仕事といえます。
単純に法律だけでなく、慣例や社会通念などが複雑に絡み合った判断を求められるからです。
また、こうした法律系の職種につくためには、「司法試験」に合格し国家資格を取得することが必要です。
業務に必須な国家資格がある職種は、法改正がない限り、将来にわたって人間が担うことになるでしょう。
企画職
企画職といっても、新規商品・サービスの立案から、宣伝・広告施策の企画まで様々です。
しかし、これらに共通しているのは、企画やアイデアの魅力を経営層や関係者に伝えるためのコミュニケーション能力が必要であるということ。
また、企画職は時にマーケティング活動に携わり、顧客層とコミュニケーションを取ることもあります。
様々な立場の人と場面に応じたコミュニケーションを取り、意見を伝えたり収集したりすることが欠かせません。
臨機応変な対応と活発なコミュニケーションが必要という理由で、将来なくならない仕事と予想されます。
AIエンジニア職
今後AIが人間の仕事を代替していくとはいっても、AIを開発する人間がいなければAIは稼働することができません。
そのため、AI開発に携わるエンジニア職は将来なくならない仕事のひとつと言えます。
AI開発では、プログラミング言語を使ってプログラミングを行いAIを構築したり、AIへ大量のデータを学習させて分析を行ったりします。
AIが行ったデータ処理の分析は、実際にはAIエンジニアではなくデータサイエンティストやデータアナリストが行うことがほとんどです。
したがって、AIエンジニア職だけではなく、データ分析の仕事も将来なくならないと予想されます。
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
なくなる仕事だけではない、新たに生まれる仕事もある!
AI技術、また近年の生成AIの進展により、多くの仕事が置き換わる、ホワイトワーカーの仕事も多く削減されるといった声も少なくありません。
しかし、なくなる仕事のみを考えるのではなく、新たに生まれる仕事もあることにも着目してみることが大切です。
特にChatGPTといった生成AIサービスについては、まだまだビジネスシーンでの活用術は模索段階であり、実際に既存業務に利活用できているケースは少なくありません。
そのため、いち早くこういった技術の活用ケースを実験し、その使い方をマスターした「プロンプト(AIに適切な指示を与える人)」の需要が高まると予測できます。
実際にChatGPTの活用について様々な情報を発信し、エバンジェリストや活用を検討する企業を支援する人も現れています。
先進技術は働き方を変えてしまうという可能性がある一方で、いち早く取り入れることで付随した「先行利益」を得られるチャンスも秘めています。
この需要は様々な業界、職種で求められるので、ぜひキャッチアップし続けてみてください。
将来なくならない仕事に就職するには何をすればよい?
20年後には、労働人口の約半数の仕事がAIに置き換わるという試算を紹介しました。
ずいぶん先のような感じもしますが、20代の若手人材にとってはまさに働き盛りの時期をむかえるタイミングでもあります。
テクノロジーの進歩は早く、画期的な技術革新が起き、社会構造が大きく変化する可能性があることにも触れました。
大切なのは、「今できることは何か?」を考え、行動を起こすことです。
世の中の動きに敏感になること
社会とニーズの変化を察知するアンテナを持つことが大切です。
日頃からニュースや新聞などでITやAI関連の情報に触れ、将来を予測・分析する習慣をつけるとよいでしょう。
そうすることで、将来なくなる仕事、なくならない仕事、新たに生まれる仕事を察知できるようになります。
資格取得などのスキルアップ
AIに負ける・負けないではなく、個人としてスキルアップを図ることも大切です。
業務に必須の国家資格や、AIの開発・運用に必要な資格など、「人間にしかできない仕事」は何かを考え、必要な資格を取得することも有効です。
クリエイティブ職ではAIにはマネできない独自の感性を磨き、スキルアップを図るとよいでしょう。
業界・企業研究を怠らない
将来なくなる仕事を選ばないためには、業界・企業研究に真剣に取り組むことが欠かせません。
興味のある業界や企業の動向には、常にアンテナを張り注視しておくことです。
常に新しい取り組みをおこなっているか?技術革新のスピードはどうか?という視点を持ち、将来の展望を予測しましょう。
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将来なくならない仕事といっても、営業職や企画職、介護職やエンジニア職など、様々な職業があり、それぞれ業務内容や必要なスキルもまったく異なります。
そのため、将来なくならない仕事に就職しようと思っても、何から手をつけて良いのか、どの仕事が自分に合うのか迷ってしまうことでしょう。
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まとめ
もし、10年・20年先になくなる仕事でキャリアを積んでしまったらどうなるでしょうか?
おそらく、その先の選択肢はかなり狭くなってしまうでしょう。
20代の若手人材が将来なくなる仕事を選ばないためには、転職エージェントを活用した情報収集が必要です。
技術革新によりなくなる仕事がある反面、人手不足はこの先も深刻さを増し、労働力を必要とする職種も増えていくでしょう。
そのため、すでに「将来なくなる仕事」についてしまっている若手人材にとっては、将来性があり、人材を必要とする仕事への転職を考えなくてはならない時期がやってきます。
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