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フリーターの末路とは?正社員との違いや就職のためのポイントを解説

フリーターの末路は悲惨・・・?

フリーターってそんなにダメかな?このままでよい気がするけど……?
若いうちはそう感じるかもしれませんね。
ですが、年齢を重ねるごとに不利な場面が増えてしまうことは知っていますか?

夢のため、本当にやりたいことを探すため、新卒の就活で失敗してそのまま……。様々な理由でフリーターを続けている方もいるでしょう。

ですが、何も考えず流されるままにフリーターを続けていると、後悔してしまうかもしれません。

この記事では、フリーターを続けることで被るデメリットや、フリーターから正社員を目指すポイントを解説します。

この記事の監修者

岡本啓毅HIROKI OKAMOTO

株式会社UZUZ 代表取締役

1986年生まれ、北海道出身。第二の就活を運営する「株式会社UZUZ」を立ち上げ、数多くの就職サポートを実施してきた。“自らと若者がウズウズ働ける世の中をつくる。”をミッションに、Twitterで「仕事をウズウズ楽しむ情報」を、YouTubeで「就職・転職で使える面接ノウハウ」を発信。SNSの累計フォロワー数は9万人を超える。

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そもそもフリーターってどれくらいいるの?

フリーターってどれくらいいるの?

そもそも、フリーターってどのくらいの人数がいるの?
労働政策研究・研修機構の統計データから、15~34歳の若年層のフリーター数の推移を見てみましょう。

統計資料によると2022年度の15~34歳の若年層では132万人となっています。

【年度別 若年フリーター数の推移】            (単位:万人)

年度15~34歳計15~24歳25~34歳
2018年度144 6182
2019年度139 59 80
2020年度137 59 78
2021年度138 59 79
2022年度132 56 76

参照:労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計 2023」P39 表4-2

年々少なくなっているとはいえ、132万人もいるのか~。

2003年にフリーター数はピークの217万人でしたが、その後減少に転じ、直近5年間のデータを見てもその傾向は続いています。

132万人というのは決して少ない数字ではありません。

減少傾向にあるとはいえ、一定の割合で不安定な非正規雇用で働いている人がいることに変わりはありません。

フリーターになった理由

フリーターになった理由

フリーターになるのには、どんな理由があるのかな?
フリーターの道を選ぶ理由は人それぞれですが、概ね以下の理由に分けられると思います。
  • 就活が上手くいかなかった
  • 一度就職したが早期離職した
  • 就職活動をしなかった
  • 叶えたい夢がある

就職に失敗し、やむを得ずフリーターをしている人もいれば、明確な目的があってあえてフリーターの道を選んだ人もいるようです。

いずれにせよ、フリーターで働くことは、以下のような居心地のよさを感じてしまうものでもあるようです。

  • 自由な時間が確保しやすい
  • 好きなタイミングで働ける
  • 大きな責任を負わなくてよい

こうした居心地のよさから、ズルズルとフリーターを続ける人もいるかもしれません。

しかし、フリーターの末路は悲惨といわれがちなこともよく理解しておく必要があります。

「フリーターの末路が悲惨」といわれがちな理由

「フリーターの末路が悲惨」といわれがちな理由

この記事を読んでいる方の中には「フリーターの方がいい」「フリーターでも不自由していない」と考える方もいるでしょう。

確かに若いうちは気にならないかもしれませんが、問題は「今」ではなく「将来」にあります。

その理由は、以下のようなものが挙げられます。

  1. 正社員と給与の差がついてくるため
  2. 社会的信用が低いため
  3. いつ解雇されるか分からない不安を持ち続ける
  4. 年下の同僚や上司のもとで働きにくさを感じる可能性がある
  5. 社会人の基盤となるスキルを身につけづらいため
  6. 将来の経済的不安が生まれてしまうため
  7. 年齢が上がるにつれ就職が困難になるため

それぞれ確認していきましょう。

1.正社員と給与の差がつくため

年齢を重ねることでフリーターと正社員の間に生まれる大きな差のひとつは、収入面です。

20代前半のうちはそこまで差を感じにくいため、「フリーターのままでいい」と考える方も多いかもしれません。

ですが20代後半からフリーターと正社員の給与格差は広がり始め、だんだんと大きくなっていきます。

正社員の場合フリーターの場合
■定期的な査定で評価され、成果を上げれば年ごとの給与アップが見込める
■会社の業績や自身の活躍によってはボーナスの支給がある
■等級が上がるにつれ、ベースとなる給与水準が上がる
■多少時給アップすることはあっても、大きな昇給はない

上記で示したように、フリーターと正社員では給与アップの機会に大きな差があります。

これらが何十年も積み重なることで、生涯年収に大きな開きが生まれてしまうのです。

正社員とフリーターの賃金差を示すデータがあります。

下記は、厚生労働省が実施している「賃金構造基本統計調査」の令和5年度の、雇用形態別に見た月額賃金を示す表です。

                                   (単位  千円)

年齢層正社員の賃金正社員以外の賃金
全体336.3226.6
~19歳192.8170.7
20~24歳228.7194.8
25~29歳263.6216.4
30~34歳294.1221.4
35~39歳327.0220.5
40~44歳354.6220.6
45~49歳374.5217.7
50~54歳394.3222.2
55~59歳404.8221.7
60~64歳349.3256.9
65~69歳312.7231.7

参照:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」(6)雇用形態別に見た賃金 表6-1

全体で10万円以上の開きがあり、35歳から59歳までの層で差が最も大きくなっています。

やはり、収入面での大きな差は否めません。

2.社会的信用が低いため

社会的信用とは「社会でどれだけの信頼性があるか」を示すもの。

どんな企業に属しているか、契約形態は何か、年収はどの程度か、といった情報をもとに決められており、支払い能力の有無などを確認する際に確認されます。

残念ながらあなた個人がどんなに信用できる人だとしても「家賃を滞納しないだろうか」「ローンをしっかり払ってくれるだろうか」といった不安を感じてしまうのです。

一般的にフリーターは正社員より不安定であるとされており、以下のような不利益を被ってしまう機会が多くなります。

  • 賃貸の入居審査に通らない
  • クレジットカードを作れない
  • 車や家などのローンを組めない

3.いつ解雇されるか分からない不安を持ち続ける

フリーターが社会的信用を得にくいのは、不安定な非正規雇用であることも要因の1つです。

一般的にフリーターは「1年間」など、雇用期間に定めがある働き方です。

長く同じ職場で働くには、雇用契約の更新を繰り返していかなくてはなりません。

もし、勤めている企業が業績不振などで、人員を減らさなくてはならない事態に陥った場合、非正規では契約を継続できない可能性が高いのです。

このように、フリーターである以上、企業の都合で一方的に職を失う不安は常について回ります。

4.年下の同僚や上司のもとで働きにくさを感じる可能性がある

20代の前半など若いうちはフリーターとしての働き方に、さほど違和感を覚えないかもしれません。

これが、30代・40代と年齢を重ねても、フリーターを続けていくとどうなるでしょうか。

フリーターである以上、正社員である上司から指示を受けて仕事を進めることがほとんどですが、その指示を出す正社員が自分よりも年下の若い世代になってきます。

個別の業務についてはフリーターである自分の方が熟知しているのに、非正社員というだけで、経験の少ない若い社員の指示で仕事を進めなくてはなりません。

こうしたことに働きにくさを感じて、ストレスを溜めていく可能性もあるのです。

5.社会人の基盤となるスキルを身につけづらいため

新卒として企業に入社すれば、まずは新人研修でビジネスマナーなどの働く上で必要な基礎知識を教えてもらうことが多くなります。

これらは基本的に、学校では教えてくれないものばかりです。

しかしフリーターの場合、そのような研修機会を与えられることは珍しいでしょう。

また、フリーターと正社員の権限や責任の違いによるスキルアップ機会の差も、だんだんと大きな影響を与えていきます。

正社員の場合、会議でプレゼンをしたり、新商品の開発に関わったり、部下のマネジメントに責任を持ったりします。

そういった実務を通じて、どの会社でも通用する「ポータブルスキル」を身につけていくのです。

ポータブルスキルとは
どの会社でも必要とされる社会人スキルのこと

以下はポータブルスキルの例です。

  • コミュニケーション能力
  • 論理的思考力
  • リーダーシップ
  • マネジメント能力
  • 対応力
  • 情報収集力

フリーターという立場のままでは任せられる業務に限りがあるため、これらを身につけるのは簡単ではありません。

6.将来の経済的不安が生まれてしまうため

若いうちはよくても、将来にわたり経済的な不安が拭えないことは大きな問題です。

賃金が上がらないことはもちろんですが、老後の生活を支える年金も十分ではないと思っておいた方がよいでしょう。

正社員は厚生年金と国民年金の2つに加入できますが、フリーターは基本的に国民年金にしか加入できません。

そのため将来もらえる年金額は、必然的に正社員より少なくなってしまいます。

加えてフリーターは年金額のベースとなる給与も上がりにくく、同じ国民年金でも収める額が少なくなります。

そのため、そもそも同じ国民年金で比較しても、もらえる金額が少なくなりがちなのです。

7.年齢が上がるにつれ就職が困難になるため

これまで見てきたように、年齢が上がるにつれて正社員との差が開いてきてしまいます。

いざ30代後半で苦しさを感じたとして、フリーターから正社員になるには大きな壁があります。

それが、フリーター期間が長くなればなるほど、就職の難易度は上がるということ。

労働政策研究・研修機構が発表している資料では、以下のようなデータ(男性の場合)もまとめられています。

フリーター期間の割合

このようにフリーターを続けていくと、その分だけ就職成功率が下がってしまうのです。

いざ年を取ってから「やっぱり正社員の方がいい」と思っても、年齢が高いとそれすら難しくなってしまいます。

そのため、流されるままなんとなくフリーターを続けるようなことは可能な限り避けましょう。

また、このようなデータもあります。

同じく独立行政法人 労働政策研究・研修機構がまとめたデータで、フリーター期間と正社員になれた割合を示すものです。

2022年度に発表された資料によると、以下のようになっています。

【フリーター継続期間と正社員になれた割合】

1年未満1~2年2~3年3~4年4~5年5年以上
68.861.256.661.137.932.3

参照:労働政策研究・研修機構「大都市の若者の就業行動と意識の変容」P128図表4-33

フリーター期間が1年未満であれば約7割の人が正社員になれているようです。

一方、フリーター期間が長くなればなるほど、状況は厳しくなっていることが分かるでしょう。

特に、4年以上フリーターを続けると年齢的な制約も出てくるためか、正社員になれた割合が30%台と、かなり厳しくなってくることは否めません。

監修者コメント

岡本啓毅HIROKI OKAMOTO

動き出すなら早めの方がよいでしょう

現在フリーターで「正社員になった方がよいか?」と考えている方は、なるべく早く行動することをおすすめします。

もちろん、様々な事情で正社員を目指せなかった方もいるでしょう。

記事内でも言及されているように、年齢が上がれば上がるほど、フリーターから正社員になるハードルは高くなっていきます。

例えば接客業のアルバイトから企業の事務職や営業職に就くなど、未経験の職種を狙う場合は年齢が若い方が採用されやすい傾向にあります。

特に20代と30代では明確に求人の数も減ってくるので、少しでも選択肢を広げ可能性を高めるためにも、早めに動き出すようにしましょう。

フリーターから就職しやすい業種・職種7選

フリーターから就職しやすい業種・職種7選

フリーターでも雇ってくれやすい業界とか企業ってあるの?
人手不足の業界だったり、ポテンシャルを重視している業種・職種は、フリーターのような未経験者の採用にも積極的です!

特におすすめの仕事は次の7つです。

  1. 施工管理
  2. 介護職
  3. 営業職
  4. 販売・サービス職
  5. ITエンジニア
  6. 配送ドライバー
  7. 製造業

それぞれおすすめの理由を確認していきましょう。

フリーターから正社員を目指す人におすすめの職種は、こちらの記事でも詳しく解説していますので、ぜひ合わせてお読みください。

1.施工管理

施工管理は、工事現場などでまとめ役として業務全体の管理を行う仕事です。

“施工”と名がついていますが、重い物を運んだり建築したりといった仕事ではなく、そういった仕事を行う人たちを管理する指示役です。

インフラを整備する仕事はいつの時代も必要とされており、人手不足の業界でもあります。

加えて施工管理は資格がなくても就職できるため、未経験から挑戦するのにおすすめの仕事です。

さらに就職後は「2級建築施工管理技士」や「1級建築施工管理技士」などの国家資格を取得できるため、将来性もあります。

しかもこれらの職種は、実務経験が必要なのでまずは施工管理に就かなければなりません。

なお、施工管理について詳しく知りたい方は以下の記事もご確認ください。

2.介護職

日本の少子高齢化についてはみなさんもご存知のとおりです。そのため、介護職は人手不足の業界となっています。

介護職も未経験から挑戦しやすく、なおかつ社会的な需要が高まっていくため将来性もある仕事です。

介護職は「介護職員初任者研修」という資格取得を応募条件としているケースが多いため、就職前に取得しておきましょう。

この資格は合格率が90%以上なので、落ち着いて受験すれば未経験でも問題なく受かるのではないでしょうか。

また、就職後に上位資格である「介護福祉士実務者研修」を取得することで、さらに高度な職に就いて収入を上げられるという点もおすすめポイントです。

3.営業職

就職時に必要な資格がないため、営業職は未経験者におすすめの職種です。

コミュニケーション能力など、接客・販売・飲食といったアルバイトでの経験を活かしやすい能力で活躍できるのも魅力のひとつ。

また、実力次第で昇進・昇給しやすいため、収入面での後れを取り戻したい方にぴったりです。

なお営業職といっても、顧客相手によって2種類に別れる点に注意しておきましょう。

  • 個人営業(BtoC):一般ユーザーに対し営業を行う
  • 法人営業(BtoB):企業などの団体向けに対し営業行う

法人営業は相手が企業であるため難易度が高く、採用ハードルも高めです。まずは個人営業を目指すことをおすすめします。

4.販売・サービス職

販売・サービス職も慢性的な人手不足が生じており、フリーターからの就職がしやすい職種といえるでしょう。

特別な資格やスキルが必要なわけではなく、未経験からでも十分に活躍できるチャンスがあります。

実績を上げ、マネジメントスキルを身につければ、若いうちから店長やマネージャーなどの管理的なポストにつくことも可能です。

アルバイトで接客経験があれば経験を活かせますし、人と接することが好きであれば楽しく仕事ができるでしょう。

5.ITエンジニア

ITエンジニアは、近年のITの発展により慢性的に人手不足の傾向があります。

資格や成果物でスキルを判断しやすいため、勤務経験なしでも採用されることが多いこともおすすめの理由です。

さらに、ITエンジニア職でも「プログラマー」と「インフラエンジニア」は未経験からでも採用されやすく、特におすすめです。

プログラマーインフラエンジニア
プログラミング言語を使ってシステムを開発する仕事。
未経験でもプログラミング知識を保有していれば就職可能。
システムが稼働するインフラ環境を整える仕事。
未経験でもサーバー・ネットワークの知識があれば就職可能。
※入社後に研修を用意している企業も多く、プログラマーより採用間口が広め

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CCNA・LinuCコースでは、インフラエンジニアへの就職で有利になるCCNA・LinuCの資格を取得することが可能です。

その他にも、優良なIT企業の紹介やエンジニア就職に関する相談なども行っているので、スキル取得から就職まで一貫してサポートを受けたい方はぜひ試してみてください。

6.配送ドライバー

配送ドライバーも慢性的な人手不足が生じており、フリーターからの就職に狙い目の職種です。

オンラインショッピングの利用者が増えており、今後ますます人手不足が深刻化していくことが予想されるため、配送業の需要は伸び続けるでしょう。

配送ドライバーの仕事は、自動車運転免許を持っていれば、その他の特別な資格やスキルは必要ありません。

そのため、未経験者歓迎の求人も多くなり、フリーターからでも目指しやすいのです。

7.製造業

製造業も人手不足が深刻であり、特に工場のライン業務などは、未経験者が応募可能な求人も多く、フリーターからでも正社員として就職できるチャンスがあります。

また、工場のライン業務は他の職種に比べ、非正規雇用から正社員へのキャリアパスが整備されている傾向にあるようです。

そのため、最初は契約社員などの非正規雇用で入社して、正社員を目指すのも1つの方法です。

工場によっては、夜勤や残業などで高収入を目指せる場合もあるため、狙い目の職種といえるでしょう。

フリーターから正社員を目指す際の注意点

フリーターから正社員を目指す際の注意点

よし!なんか自信が出て来たぞ。僕も正社員、目指してみるかなぁ~
それでは、フリーターから正社員を目指す際の注意点を3つお伝えします。少しでも就職成功確率を高めたいという方は、ぜひ意識してみてくださいね。
  1. できるだけ早めに就職活動する
  2. 「100%の求人はない」という認識を持つ
  3. 年齢が上がるにつれて求人が少なくなる現実を理解する

それではそれぞれ確認していきましょう。

1.できるだけ早めに就職活動する

フリーター歴が長いほど正社員採用されにくくなるとは、お伝えしたとおり。そのためフリーターの方は、できるだけ早めに就職活動を始めましょう。

20代後半から30代、30代後半……と進むにつれて、さらに就活は厳しくなっていきます。

「“今”が自分の残りの人生の中で、一番若い時期」というのも、よく聞く言葉ですよね。

若さが武器になっているうちに動き出せば、何かしらの成果を得られるはずです。

2.「100%の求人はない」という認識を持つ

少し残念かもしれませんが、100%自分に合う求人はない、という認識を持ちましょう。

すべての希望を叶えられる求人を見つけるのは難しく、そこに就職するのはさらに困難です。こだわりが強すぎるとせっかくの就職機会を逃してしまうかもしれません。

自分にとって絶対に譲れない条件を3つ程度挙げておき、それ以外は妥協することも視野に入れてみてください。

もちろん、30点や40点の企業に就職するのは避けるべきですが、まずは70点の会社でもいいのでひとまず就職することを目指しましょう。

そこでスキルと経験を積んだのち、理想に近い企業へ転職することをおすすめします。

3.年齢が上がるにつれて求人が少なくなる現実を理解する

何度かお伝えしていますが、年齢が上がるにつれて受けられる求人は大きく減っていきます。

求人数と年齢の関係

また、例えば年齢以外が同じ能力・経歴を持った求職者がいた場合、若い方が採用されてしまう可能性は十分あります。

そのため、若いうちからとにかく今すぐ動くことを念頭においてください。

フリーター歴が長い方は、これまでご紹介した以下のようなポイントを押さえ、少しでも選考通過率を高められるようにしましょう。

  • 正社員登用制度がある企業に派遣・契約として入社する
  • エンジニア職、介護職など人手不足が深刻な仕事を選ぶ
  • 未経験者向けエージェントに就職サポートを行ってもらう

フリーターの末路を左右する社会情勢の変化とは

フリーターの末路を左右する社会情勢の変化とは?

近年はVUCAという言葉の通り、先行きを見通すことが難しい時代です。

VUCA(ブーカ)とは、以下4つの単語の頭文字をとった言葉です。

  • Volatility(変動性)
  • Uncertainty(不確実性)
  • Complexity(複雑性)
  • Ambiguity(曖昧性)

様々なテクノロジーの発展や、政治・経済の環境変化により、今後の社会情勢も大きく変わっていくでしょう。

労働を取り巻く環境も当然例外ではなく、フリーターの末路も予測が難しいものになってきます。

ここでは、現時点で予測される、フリーターの末路に影響を与えるかもしれない社会情勢について解説します。

予測できない将来

テクノロジーの発展が加速する近年では、新たなビジネスがどんどん生まれています。

反面、これまでは順調であったビジネスモデルが、通用しなくなるケースも出てきました。

この傾向は今後も加速し、あらゆるビジネスも将来を予測することは困難です。

もし、今フリーターとして働いている企業のビジネスが、時代の流れにより廃れていくとしたらどうでしょうか。

非正規雇用であるフリーターから、職を失う可能性が高くなるのです。

AI技術の発展

近年のAI技術の発展には、目を見張るものがあります。

2015年には野村総合研究所によって、「日本の労働人口の49%にあたる仕事が、AIの導入により20年以内に失われる」という予測が出されたほどです。

AIに代替されやすい仕事のほとんどは、決められた手順で行われるルーティンワークです。

現在、企業においてルーティンワークの担い手となっているフリーターに、直接的な影響が及ぶことは避けられないかもしれません。

参考:野村総合研究所「​​日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に

雇用形態や働き方の多様化

近年の社会情勢の変化は、フリーターにとって悪いことばかりではありません。

雇用形態や働き方の多様化により、あえて正社員という働き方を選択しないという人も増えています。

スキルを身につけ、フリーランスとして働くことも、働き方の一つとして一般的に認知されるようになってきました。

ビジネスとして通用するスキルを身につけさえすれば、正社員を目指す以外の選択肢もありうるのです。

雇用の流動化

終身雇用の維持が困難になり、雇用が流動化している現代では、個々の人材のスキルが重視されるようになってきました。

現代の労働市場において高く評価されるのは、一定のスキルを有し即戦力として活躍が見込める人材です。

スキルが蓄積ができない環境で長く働き続けることは、正社員を目指すうえで大きなリスクと認識するべきでしょう。

フリーターとして働き続けることにより、正社員としての就職は難しくなることは間違いないようです。

フリーターから正社員を目指す具体的な取り組み

フリーターから正社員を目指す具体的な取り組み

フリーターから正社員になるには、具体的にどんな取り組みをしたらいいの?
フリーターから正社員を目指す人がどんな取り組みをしているか、統計資料から紐解いてみましょう。

労働政策研究・研修機構の統計資料に、正社員になるための具体的な取り組みを性別・年齢層別に示したものがあります。

【性別・年齢層別 正社員になるための取り組み】           (単位:%)

取り組み25-29男性30-34男性25-29女性30-34女性
ハローワークなど公的機関で相談37.4 39.5 41.6 38.7 
両親や知人・友人に紹介を依頼18.2 14.2 12.8 13.6 
学校等に入学3.0 7.41.6 5.0 
資格試験を受験14.1 19.1 12.0 14.6 
公的職業訓練を受けた・応募した4.0 4.3 4.0 6.5 
アルバイト先で正社員登用に応募8.1 14.2 8.8 9.0 
他の会社の正社員求人に応募38.4 24.7 34.4 32.7 
情報収取のみ行った9.1 15.4 16.0 14.1 
正社員になる見込みのある仕事に応募した19.228.4 28.833.7
特になにもしない6.15.64.08.5

参照:労働政策研究・研修機構「大都市の若者の就業行動と意識の変容」P130図表4-35

「正社員求人への応募」「ハローワーク等の公的機関に相談」に次いで「正社員になる見込みがある仕事に応募した」が、どの性別・年齢層でも多いことが分かります。

もし、正社員求人に応募し続けても結果が出ない場合は、正社員登用の制度や実績がある職場でアルバイトしてみるのも1つの方法です。

遠回りに感じるかもしれませんが、求人に応募して落ち続けるよりも、日々の収入を確保できる点ではメリットがあります。

しかし、正社員登用制度はあるが実績がないなど、頑張っても難しい場合があることは頭においておきましょう。

フリーターから正社員になるためのポイント

フリーターから正社員になるためのポイント

そういわれると、確かにちょっと不安になってきたな……。でも、どうすれば社員になれるの?
フリーターから正社員になるためには、次の5つのポイントを覚えておきましょう!
  1. 自己分析を行い向いている仕事を考える
  2. 派遣社員・契約社員から始めることも視野に入れる
  3. 資格を取得し働く意欲をアピールする
  4. 積極的にエントリーする
  5. 未経験者向けのエージェントを活用する

それぞれのポイントを確認していきましょう。

1.自己分析を行い向いている仕事を考える

就職活動を始めたら、自己分析を行い自分の適職を考えてみましょう。

「自己分析」と聞くと、マインドマップや自分史作りのような方法を思い浮かべる方もいますが、そういったことを行う必要はありません。

自己分析を行う目的は、ただひとつ。それは「自分に合った仕事を知るため」です。

面接で話すエピソードを洗い出すためでも、自分自身を深く知るためでもありません。

就活で多くの人が抱えてしまうのが「自分の適職が分からない」という悩みです。

自分に合った仕事が分からないがゆえに、色々な会社や業界を見ても興味が持てない。結果的に就活にも挫折してしまう。

しかし自分の適職が分かれば、目指す方向性が見えてくるので、企業研究などはもちろん就活自体もスムーズに進められるようになります。

そしてこの適職を知るための自己分析ツールとしておすすめしたいのが、UZUZのLINE公式アカウントで行える「適職診断」です。

以下のUZUZ LINE公式アカウントを友だち追加するだけで、誰でも無料で診断可能です。

診断の所要時間はわずか3分。11個の質問に答えるだけで、自分に合った仕事を知ることができます。

以下の動画では、この適職診断を使った自己分析方法をさらに詳しく解説しています。

就職活動の指針となってくれるツールなので、ぜひお試しください。

2.派遣社員・契約社員から始めることも視野に入れる

フリーター歴が長くなると、なかなか採用につながらないというのは前述のとおりです。

そこで、すぐに正社員になることにこだわらず、派遣社員・契約社員としてまず就職し、正社員へのキャリアアップを狙うという方法もあります。

正社員登用制度がある会社を探すのもよいでしょうし、「紹介予定派遣」を利用してみるのもよいかもしれません。

紹介予定派遣とは、最長6ヶ月の勤務を経て企業と派遣社員が双方合意すれば、派遣先の企業で直接雇用される制度のこと。

場合によっては「契約社員として直接雇用」というケースもありますが、フリーターよりは安定的に働けます。

また、一旦フリーターでなくなれば、その後の就活でも有利になっていきます。

まず派遣社員・契約社員になってから、もう一度正社員向けの就活をしてみるという方法もおすすめです。

3.資格を取得し働く意欲をアピールする

スキル重視の仕事で正社員を目指す場合は、就活と並行して資格勉強を進めるのも手です。

例えば、後述する「ITエンジニア」は、未経験者にも採用の間口を広げていることが多い職種です。

実務経験がなくても、求職者のポテンシャル次第で採用してくれる可能性は高く、面接の時点で業務に関わる資格を取得または勉強していれば、企業への大きなアピールにつながります。

ですが、取得したとしても働く意欲のアピールにつながらない資格もあります。

働く意欲のアピールにつながらない資格一例
  • MOS
  • 簿記検定
  • 秘書検定
  • TOEIC(800点未満)

これらの資格が必要となる仕事(事務職や英語を使える仕事など)は、人気が高く応募数も多いのが特徴です。

そういった求人には、資格取得者はもちろん実務経験者も多数集まるので、就業経験がないフリーターが資格を取っても、残念ながら大きなプラスにはなりません。

資格は「取得しなければその仕事に就けない」「取得することで就活が大きく有利になる」場合にのみ、力を入れましょう。

4.積極的にエントリーする

フリーター歴が長くなってくると、書類選考にもなかなか通過しなくなってきます。

そこで1~2社だけでなく、5〜6社ほどまとめて応募することをおすすめします。

ポイントは、積極的な姿勢は保ちつつ、一度に何十社も応募しないことです。

新卒就活とは異なり、中途入社の場合は内定承諾期限が設けられています。

何十社も応募しても、他の気になる会社の選考結果が出ないまま内定承諾をするのはモヤモヤしてしまいますよね。

まずは入社希望が強い企業に応募し、その企業の選考がひと段落ついたら新たに企業を補充する、という方法が効率的でおすすめです。

5.未経験者向けのエージェントを活用する

エージェントとは、求人紹介や就職相談といった就活サポートを行ってくれるサービスのことです。

選考状況に応じて、書類添削や面接対策を行ってくれるところもあります。

そんなエージェントの中には、未経験者向けのものが存在しています。

彼らは、正社員経験がない方でも採用されやすい求人を多く保有し、フリーターの就活サポートにも多数の実績を持つ、いわば「未経験就活のプロ」です。

経験者や転職者をターゲットにしたエージェントよりも濃いノウハウを持っているため、必然的に就職成功率は高くなります。

私たちUZUZも、面接対策などの手厚い就活サポートを行っています。

フリーターの方向けの求人も多数ご用意しているので、気になる方は以下をチェックしてみてください!

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監修者コメント

岡本啓毅HIROKI OKAMOTO

まずはできることから始めましょう

フリーターとして長く働く方の中には、ご自身の現状に焦りを感じつつも、就職活動に向けてなかなか動き出せない方もいるかもしれません。

まずは「今のあなたができること」から始めてみましょう。

最初は現在の職場で正社員になる道を聞いてみたり、周りの人に相談してみたり、個人で調べたりすることからで十分です。

いきなり就職に向けた大きな目標を立てるのではなく、今の生活で確実に達成できる小さな目標を設定し、少しずつ目標達成していくことをおすすめします。

もし自分だけでは正社員になるための道筋が見えないという方は、お近くのハローワークに行ったり、転職エージェントに相談してみるとよいかもしれません。

まとめ:フリーターからの就活はUZUZへの登録・相談から

フリーターでいることの不利益を実感し、正社員になりたいと感じる頃にはすでに正社員就職はかなり難しくなっている……。

そんな状況から「フリーターの末路は大変なものである」といわれがちです。

この記事を読んで危機感を抱いた方は、今すぐにでも行動に移しましょう。

今まで就職活動をした経験がない方や、就職活動をしたものの就職できなかった方は、UZUZなどのエージェントを活用するのがおすすめです。

私たちUZUZに在籍しているキャリアアドバイザーは、全員が既卒・第二新卒の経験者。

そのため、どのエージェントよりも皆さんの不安な気持ちに寄り添ったサポートができます。

現状に不安を感じているフリーターの方は多いと思いますが、自分の現状を理解しつつポイントを押さえて就活すれば、満足できる企業に就職できます。

できるだけ早く、ポイントを明確にして、ぜひ就活を成功させてください!

これまで紹介した情報をはじめ、フリーターの就職活動についてまとめた動画もあるので、記事と合わせてチェックしてみてください。

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執筆・編集

第二の就活 編集部

「“はたらく”をもっと身近に」をテーマに、就活=不安・やりたくないと感じる気持ちを変えるコンテンツを発信しています。編集部のメンバーは、全員が既卒や第二新卒の経験者です。だからこそわかる「就活に対する怖さ・逃げたい気持ち」に寄り添い、正しい情報をイラストや動画を用いてわかりやすく伝えていきます。

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