もくじ
確かに、社会人経験が浅い第二新卒は、労働環境が整っていない企業に狙われやすい傾向があります。
しかし、実際にはポテンシャルを評価して、丁寧に育成してくれる企業も少なくありません。
この記事では、第二新卒がブラック企業に引っかかる理由とその対策、そして信頼できる転職先を見つけるためのポイントを分かりやすく紹介します。
この記事の監修者
岡本啓毅
株式会社UZUZ 代表取締役
1986年生まれ、北海道出身。第二の就活を運営する「株式会社UZUZ」を立ち上げ、数多くの就職サポートを実施してきた。“自らと若者がウズウズ働ける世の中をつくる。”をミッションに、Twitterで「仕事をウズウズ楽しむ情報」を、YouTubeで「就職・転職で使える面接ノウハウ」を発信。SNSの累計フォロワー数は9万人を超える。
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「第二新卒＝ブラック企業」は誤解！転職市場の現状
今の転職市場では、第二新卒のニーズって、結構高いんです。
てっきり「辞め癖がある」とか思われて、悪いイメージを持たれてると思ってた……。
実際のデータや傾向を見ながら説明します。
第二新卒を取り巻く採用ニーズは拡大傾向
近年、企業の採用ニーズは「新卒か中途か」ではなく「ポテンシャルがあるか」「すぐに活躍してもらえるか」といった観点にシフトしています。
第二新卒は社会人経験があり、若くて柔軟性があるという理由から、様々な企業から注目される存在です。
特に人材不足が深刻な業界では、第二新卒の採用枠をあえて設けている企業も増えており、2020年代以降、第二新卒を対象とした求人は安定して増加傾向にあります。
マイナビキャリアリサーチLabの以下の記事を見ると、第二新卒採用を取り入れている企業の割合は52.6%となっており、中途採用枠の中で最も多いことが分かります。
これまで「第二新卒＝不利」とされがちでしたが、採用市場では「魅力的な人材層」として見られているのが現状です。
参考資料：マイナビキャリアリサーチLab「2025年以降の第二新卒採用ニーズは8割超－境目が曖昧になる新卒採用・中途採用」
第二新卒にも優良求人がある
「第二新卒向けの求人はブラック企業ばかり」というイメージを持つ人もいますが、実際には待遇や労働環境の整った優良企業の求人も多いです。
長く働いてもらうために研修制度やキャリア支援が充実している企業も多く、未経験からでも安心してチャレンジできる環境が整っているケースも少なくありません。
企業が第二新卒の採用に積極的な理由は、以下の3つです。
- 新卒採用で確保しきれなかった人員を第二新卒で補える
- 中途よりも柔軟で、自社の色に染めやすい
- 教育コストが比較的低い
企業側も、ポテンシャルの高い若手を中長期的に育てることを重視しており、応募者の人柄や成長意欲を丁寧に見る傾向があります。
求人情報の見極めや情報収集を行えば、第二新卒として魅力的な職場に出会える可能性は十分にあります。
第二新卒がブラック企業に引っかかる理由
社会人経験が浅く、企業を見極める目が育っていない
第二新卒の多くは、社会人経験が1〜3年程度とまだ短いため「働きやすい職場とは何か」「ブラック企業の特徴とは何か」などを見極める知識や感覚が十分ではありません。
そのため、職場選びの際に求人票の文言や条件だけで判断してしまうことが多いです。
例えば「アットホームな職場」や「やりがい重視」といった曖昧な表現の裏に、過酷な労働環境が隠れているかもしれません。
その違和感に気付けないまま入社してしまうと、後で「ブラック企業だった」と後悔することになってしまいます。
採用面接での質問内容や、社員の雰囲気、企業の口コミなどをチェックすることが大切です。
焦りや不安から、条件の吟味が甘くなる
「早く次の仕事を決めなきゃ」「もう一度失敗したらどうしよう」といった焦りや不安が強いと、求人の内容を十分に確認しないまま応募・入社を決めてしまいがちです。
内定が出た安心感から「とりあえず働けるならOK」と判断してしまうこともあります。
結果として、長時間労働や劣悪な労働環境など、ブラック企業の実態を入社後に知ることになり、再び転職を余儀なくされる場合も少なくありません。
事前に給与体系や労働時間、福利厚生、職場環境などを丁寧に確認することが大切です。
第二新卒はコストが低く「都合のいい人材」と見られやすい
企業側にとって、第二新卒は「ある程度のビジネスマナーが身についていて、若くて柔軟性もある」などの魅力があります。
一方で「ゼロから教育する必要はないが、給与は新卒並みで済む」と考える企業もあり、安く雇えて思い通りに使える人材として見られてしまうリスクもあります。
特に人手不足の業界や、離職率の高い職場では、長く働ける人材というよりは「とりあえず穴を埋められる人」として扱われるケースもあるため、注意が必要です。
監修者コメント
表面的な条件だけで判断しないように注意
社会人経験が浅い第二新卒は、求人票の裏にある「企業の本音」を見抜く力がまだ育っていないことも多いです。
ブラック企業は魅力的な言葉で取り繕っていることが多いため、実態とのギャップを見抜くには様々な方向から情報を収集することが大切です。
- 第三者の意見
- 口コミ
- 面接での質問
- 実際の社員の声
以下の記事は、残業時間・残業代の有無・休日について知ることでブラック企業かどうかを判断する方法について紹介しています。
企業選びの参考に活用してください。
岡本啓毅
ブラック企業を見抜くチェックポイント
どうすればブラック企業を見抜けるのかな？
応募前や面接時に確認すべきチェックポイントを紹介しますので、参考にしてください。
常に求人を出している
同じ企業が長期間にわたって求人を出し続けている場合、離職率が高い可能性があります。
特に「未経験歓迎・大量採用・研修充実」といった表現が並んでいる場合は、社員の入れ替わりが激しいことを意味する場合もあるため、要注意です。
求人サイトで「またこの会社が出ているな」と感じたら、一度疑ってみるのも大切です。
内定までのスピードがはやい
「選考スピードが速い＝良い企業」とは限りません。
ブラック企業の場合、書類選考が無かったり、面接したその場で合否が分かる場合があります。
これは丁寧な選考よりも「とにかく人手がほしい」気持ちが優先されている証拠です。
志望動機やスキルの確認が浅いまま内定が出る場合は、ブラック企業かどうかを慎重に見極めることが大切です。
入社を急かしてくる
「すぐにでも働けますよね？」「前向きに進めていいですね？」と入社を急かす場合は要注意です。
このような企業は、誰でもいいから早く人を確保したいだけかもしれません。
また、自社の労働環境や定着率についての質問に明確に答えない場合は、問題を抱えている可能性があります。
少しでも不安を感じたら、返事を急がずに冷静に対応することが大切です。
監修者コメント
面接での違和感を無視しない
面接時の対応や社内の雰囲気は、その企業の働く環境を映す鏡です。
質問に対して誠実に答えてくれるか、無理なスケジュールを強いてこないかは重要なチェックポイントです。
転職活動では「企業から選ばれる」だけでなく「自分が選ぶ」という視点を忘れずに進めましょう。
こちらの記事はブラック企業の特徴や見抜く方法について詳しく紹介しています。記事のもととなった動画も見ることができますので、参考に見てください。
岡本啓毅
第二新卒が安心して働ける企業を見つけるためのコツ
第二新卒が安心して働ける企業を選ぶためのコツを紹介します。
転職の軸を明確にする
「成長できる環境」「ワークライフバランス」「人間関係が良い」など、自分が転職先に何を求めるのかを明確にすることで、求人を見極める軸ができます。
軸がぶれると、目先の条件に流されやすくなり、後悔の原因になります。
まずは「これだけは譲れない条件」をリストアップしてから、転職活動に臨みましょう。
転職の軸があることで、求人選びの精度がぐっと上がり、自分に合った職場と出会いやすくなります。
未経験者の育成実績がある企業を選ぶ
「未経験歓迎」と書いてあっても、実際には放任主義の職場もあります。
本当に安心して働ける企業を選ぶには「未経験から入社した人の定着率」や「入社後の研修制度」などの情報を求人情報や企業ホームページで確認することが大切です。
面接で「これまでに未経験から入社して活躍した人はいますか？」と質問するのも有効です。
企業の評判を口コミサイトやSNSで調べる
求人情報だけでは分からない職場のリアルな雰囲気や実態は、口コミサイトやSNSの投稿が参考になります。
全ての意見を鵜呑みにする必要はありませんが「離職率が高い」「残業が多い」など、ネガティブな情報が目立つ場合は注意が必要です。
複数の情報源を比較しながら、企業の実態を立体的に捉えていくことが、自分に合った企業選びにつながります。
信頼できる転職エージェントを活用する
転職活動に慣れていない第二新卒にとって、頼れる転職エージェントの存在は心強い味方になります。
求人紹介だけでなく、履歴書・面接対策、希望に合う企業の見極め方など、あらゆる面でサポートしてくれます。
第二新卒向けに特化したエージェントを選べば、あなたのキャリアや希望を理解した上で、ブラック企業を避けた求人提案をしてくれるでしょう。
1人で転職活動をするのが不安な人には特におすすめです。
まとめ
「第二新卒＝ブラック企業」というイメージは、決して全ての転職先に当てはまるわけではありません。
ただ、第二新卒は情報不足や焦りから、ミスマッチな職場を選んでしまうリスクはあります。
大切なのは、自分の価値観や希望を明確にし、冷静に企業を選ぶことです。
準備を整えて転職活動に臨むことで、納得できる転職になるでしょう。
もし「企業選びに自信がない」「1人で転職活動を進めるのが不安…」という人は、第二新卒に強いUZUZにご相談ください。
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