もくじ

仕事は一年は耐えるべきだ、という言説を聞いたことがある方もいるかもしれません。
本当にそうなのでしょうか?
「仕事は一年は耐えるべき」なのだとしたら、どういった理由があるのでしょうか。
この記事では、一年で仕事を辞めたくなった時にどのように判断すればいいのかというポイントも含めて解説していきますので、転職を悩んでいる方はぜひ確認してみてくださいね。
この記事の監修者

岡本啓毅
株式会社UZUZ 代表取締役
1986年生まれ、北海道出身。第二の就活を運営する「株式会社UZUZ」を立ち上げ、数多くの就職サポートを実施してきた。“自らと若者がウズウズ働ける世の中をつくる。”をミッションに、Twitterで「仕事をウズウズ楽しむ情報」を、YouTubeで「就職・転職で使える面接ノウハウ」を発信。SNSの累計フォロワー数は9万人を超える。
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仕事は一年は耐えるべき?転職するかどうか迷ったらどうする?

自身の状況によって、一年耐えたほうが良いケースとすぐに転職したほうが良いケースがあるので、まずは一度立ち止まって考える時間をつくりましょう!
「会社を辞めたい」と思った時は、基本的にはまずは一度立ち止まって「仕事に耐えながら自分はどうしたいのか」をじっくり振り返る時間をつくることがおすすめです。
ですが、あまりにも働くことがストレスになって耐えられそうもないという場合(精神的・肉体的にも悪影響を及ぼしている)は、早速転職を考えたほうが良いかもしれません。
いずれにしても、まずは自身の状況や気持ちを整理しなおして冷静に判断できるようになることがポイントですよ。
次項では、一年仕事に耐えることで得られるメリットや耐えずに辞めたほうがいいケースを見極める方法についても解説していくので、引き続き確認していきましょう!
監修者コメント

岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
「3年は会社に在籍すべき」には根拠はない!……が、根強いイメージも
かつては「会社に入社したら3年は辞めずに働いたほうがいい」という論調がありました。
『3年間は同じ会社に勤めること』の明確な根拠は特にありません。
ですが、明確な根拠がないにも関わらず、今現在も「3年は働いたほうがいいかな」と考えてしまう人は意外に多いです。
「つらいけど3年はがんばってみよう」と思ったり、転職の相談をされた時に「3年は続けてみたほうがいいんじゃない?今後、厳しくなるかもよ」と根拠のないアドバイスをしてしまったりする人もいるでしょう。
ですが、会社を辞めるかどうかの判断は「とりあえず3年働くべき」という曖昧な論調で判断すべきことではありません。
自分自身が置かれている状況や今後のキャリアを見据えて判断するものですから、根拠のない論調に惑わされずに検討するようにしましょう!
また、転職活動の際には、離職期間が早いことを懸念する採用担当者もいるので、しっかり理由を説明できるよう準備しておくことが大切です。
「まずは3年働こう」という論調のように、なぜ社会人3年目が節目とされているのかに関して、以下の記事でより詳しく解説しているので合わせて確認してみてください。
耐えられず一年で仕事を辞める人はどのくらいいるの?

過去5年間の1年目離職率を学歴別に集計したのが、以下のグラフです。

参考:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)を公表します」

どの学歴でも、毎年一定数の人が1年以内に離職していることが分かります。
大卒では、およそ3年以内に3割程度が新卒で入った会社を辞めていき、この傾向は過去にさかのぼっても大きく変わることはありません。
仕事に耐えられず一年で辞める人の理由とは

早期離職の原因としてよく挙げられるものは、以下の通りです。
仕事内容 | ・業務内容が想像していたのと違った ・思っていたより難易度の高い仕事だった ・業務範囲が広く対応するのが大変だった |
労働環境 | ・残業や休日出勤が多くプライベートの時間がとれない ・人間関係にトラブルを生じた ・社風や職場の雰囲気が合わない |
待遇 | ・給与が安い ・福利厚生が整っていない ・評価制度に納得できない |

とはいえ、実際に入社して働いてみなければ分からないことも多いですから、難しいところですよね。
早期離職の原因として挙げられる事項を見て、少しでも離職リスクを軽減できるよう、事前に企業研究を深めることが大切です。
一年仕事に耐えることで得られるメリットはあるの?

けど、具体的にはどんなメリットがあるの?
一年仕事に耐えることで得られるメリットについて、代表的な3つを紹介していきます!
- 仕事との相性をしっかり見極められる
- 転職が不利になる可能性を軽減できる
- ネガティブな転職癖をつけずにキャリアを考えられるようになる
勢いで会社を辞めてしまおうと考えている方は特に、メリットを読みながら一度じっくり考えてみてくださいね。
3つのメリットについて解説していくので、見ていきましょう。
仕事との相性をしっかり見極められる
一年は仕事に耐えることで、その職種や業務内容との相性をしっかりと見極められることはメリットの一つです。
入社して最初の数ヶ月〜半年程度は、研修やOJTが行われることが一般的ですよね。
その後、本格的に業務を行ったり、独り立ちできたりするようになるまでには一定の期間が必要になります。
また、仕事によっては季節によって覚える事柄や対応作業が変わったり、繁忙期や閑散期があったりする場合もあるでしょう。
そうなると、本当に自分に合っている仕事なのかどうか、という相性は1年程度働いてみないと判断できないケースが往々にしてあります。
1年かけて、仕事で成果が出れば楽しさを感じられるかもしれませんし、できることが増えて大きな仕事を任されるようになればやりがいを感じるかもしれません。
しかし、研修期間や業務を覚えスキルを高めていく最中に「成果が出なくてつまらない」「研修ばかりでやりがいがない」と感じてしまうこともあります。
そうした理由から勢いで辞めてしまったが「実は向いている職場だった」という、もったいないことが起きる可能性もあるのです。
スキルを習得したり、成果を出したりするためには時間がかかるものなので、一年は仕事に耐えてみることで、自分との相性を見極められやすくなりますよ。
転職が不利になる可能性を軽減できる
転職が当たり前になってきた現代においても、1年以内の転職は短期離職とみなされる傾向があります。
企業の採用担当者は、なるべく長く在籍して活躍してくれる人を採用したいと考えています。
そのほうが将来的な採用費を抑えることにもつながりますし、自分たちの仕事の高評価につながるためです。
短期間での転職を繰り返している応募者がいたら「自社もすぐに辞められてしまうのでは?」と感じられててしまう可能性は高いといえるでしょう。
一年は耐えることでその仕事の本質を知り、しっかりと転職の理由を説明できるようになりますし「あまりにも短期転職すぎるのではないか」と思われる可能性を軽減できます。
ネガティブな転職癖をつけずにキャリアを考えられるようになる
仕事においては、がんばって耐えることが大切なタイミングがあるのは事実です。
社会情勢の変化で業績が悪影響を受けたり、天候や災害のために業務が停滞したりすることもあります。
大変な思いをすることもあるかもしれませんが、そのたびに「つらいから、耐えずに転職しよう」と続けていては、キャリア形成が難しくなってしまうのではないでしょうか。
心身的に耐えられない場合はすぐに退職すべきですが、そうでない場合は一年は耐えてみることで、ネガティブな転職癖がつくのを防げます。
仕事を一年耐えることなく辞めるデメリット

やはり1年以内の早期離職は、次の転職活動に少なからず影響を及ぼします。
ここでは、仕事を一年耐えることなく辞めてしまった場合の、デメリットを確認していきましょう。
早期離職者は採用面接で警戒されやすい
企業が最も避けたいのは、早期離職により採用コストが無駄になってしまうことです。
そのため早期離職を経験した応募者が面接に来れば、警戒するのは仕方がありません。
面接では必ず、前職の退職理由を聞かれます。
これは「忍耐力」「適応力」「人間関係構築力」が欠如していないか、細かく確認しているのです。
ネガティブな印象を与えず、こうした不安を払拭する退職理由を語れるようにするには、対策が必要になるでしょう。
経験やスキルが身につかない
1年も経たずに辞めた場合、仕事に関するスキルが身につくことは、ほとんどないといってもよいでしょう。
特に3ヶ月など超短期離職の場合は、基本的なビジネスマナーすら身についていないかもしれません。
企業は第二新卒の応募者に、専門的なスキルは求めていません。
しかし、最低限のビジネスマナーが身についているという前提で、教育コストを抑えられる点やこれから大きな成長を期待できるポテンシャルにメリットを感じています。
ですが、基礎的なビジネスマナーが身についていなければ、早期離職はマイナスの印象を残すだけになってしまうでしょう。
転職グセがついてしまう
早期離職により転職活動をして、割とすぐに仕事が決まった人は「次もすぐに決まるだろう」と、転職に対するハードルが低くなりがちです。
こうした理由から、次の職場でちょっとでも意に沿わないことがあると、転職を考えるようになるのです。
転職グセがついてしまうと、短期間の職歴ばかりが増え、その後の転職に影響が出てしまいます。
仕事を一年耐えたほうがいい3つのケース


ここでは、仕事に一年耐えたほうがいいケースについて紹介していきます。
転職を考える際に、自分が置かれている状況に当てはめてみてくださいね。
今後のキャリアを考えず勢いで転職しようとしている
転職を考えるきっかけは、いくつもあるものです。
それが仕事上の不満に起因していても、前向きに改善しようとする転職であれば問題ないでしょう。
ですがその転職が、キャリア目標や叶えたい夢があるなどの前向きな目的ではなく、何か会社に対して不満があってのことなら要注意です。
改善を試みたり他者へ相談したりすることもなく、勢いで転職しようと考えているのなら、少し耐えたほうがいいかもしれません。
勢いで会社を辞めようとした場合、将来的なキャリアプランを考えていないため、どこかでつまずいて後悔してしまうことにもなりかねないからです。
キャリアを考えずに勢いで転職しようとするのは止めたほうがいいでしょう。
昇進や昇給を目前に控えている
昇進や昇給を目前に控えている場合、少し耐えてみるのがおすすめです。
昇進して責任範囲や業務範囲が変われば、見えるものが変わる場合もあります。
それまで「つまらない」「自分には合わない」と思っていた仕事が、急に楽しくなってくることもあり得るのです。
また、たとえ結果的に転職するにしても、転職後のベース給与は現職の給与が影響するケースがほとんどです。
将来的に転職した際の給与ベースを引き上げるためも、昇給するタイミングを待ってから転職したほうがよいでしょう。
仕事内容や待遇には不満がなく人間関係で悩んでいる
仕事内容や待遇には不満がないにも関わらず、人間関係の悩みで転職したいと思っているなら、少し耐えてみることをおすすめします。
給与体系や福利厚生などの会社の制度、会社全体の社風、そして会社の事業内容などを変えるのは非常に難しいものです。
一方で、人間関係は自分からの働きかけで変えられる可能性があります。
メンバーへの接し方や態度を変えることで人間関係を改善したり、自分への態度が悪いなら上長に相談したりして直してもらうように働きかけることもできます。
あまりに耐えられないならチーム変更や部署異動を依頼することもできるでしょう。
人間関係は変えられなくても「仕事上のコミュニケーションだ」と割り切ることで人間関係から受けるストレスを軽減することもできるかもしれません。
このように、仕事内容や待遇は変えにくく、人間関係はそれらと比較して変えやすいものです。
仕事内容や待遇が合っているとしたら、それはなかなか得難いものなのです。
その得難いチャンスを捨て去って転職に賭けるよりは、人間関係を改善できるよう取り組むほうが良いこともあるでしょう。
監修者コメント

岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
仕事を耐えながら転職の準備をしてもOK!
一年は現職で耐えつつ、その間に転職の準備を並行して進めることは大いにOKです。
自己分析をしたり、なぜ辞めたいと思ったかを振り返ったり、どうなったら辞めないのか、あるいはどんな会社なら長く続けられるかを考えるなど、今の会社で働き続けながらもできることは様々にあります。
自分の希望や理想を整理することは、転職するにしても現職を続けるにしても有意義な体験です。
自身の考えを整理整頓しつつ、転職活動を通じて他社を知ることで「現職が自分に合っている!」と分かる場合もあるでしょう。
「仕事は一年耐えたほうがいい」とはお伝えしましたが、だからといって一年経過するまでは転職活動を封印しなければならない、ということでもないのです。
仕事を一年耐えることなく転職したほうがいい4つのケース


ここからは、仕事を一年耐えることなく転職したほうがいいケースについて紹介していきます。
入社前に聞いていた業務内容や条件・待遇が異なる
自分が求める業務内容や条件・待遇と実態がミスマッチしていると、転職したくなってしまうものです。
しかも自分が聞いていた求人内容と実態が異なるような、ミスマッチの原因が会社側にある時は、すぐに転職を検討しても問題ありません。
求人票で嘘をついていたり、誤解されそうな表現を意図して使っていたりした場合、そういった会社からはすぐに離れたほうが良い可能性があります。
そのような会社の場合、その他の業務面でも不誠実な対応をされてしまうこともあるかもしれません。
そのような会社で耐える必要はないため、すぐに転職活動をはじめましょう。
他にやりたいことが明確にある
働いていく中で自分のやりたいことが見つかり、それを実現する手だてやキャリアプランがしっかり描けているなら一年耐えずに転職しても問題ありません。
キャリアプランが明確でなく、勢いで転職してしまうことが問題なのです。
やりたいことや夢に向かってしっかりと計画して行動してキャリアを築けるのであれば、早いうちに活動を開始したほうが良いでしょう。
自分のやりたいことや夢のために「やりきった!」といえるまで挑戦できたとしたら、たとえ目標に届かなくとも、その後のキャリアにおいて良い糧になりますよ。
改善を試みたが変化がなかった
異動願いを出したり上司に相談したりして、改善するための努力をしたにも関わらず効果がない時は、一年耐えずに転職したほうが良いかもしれません。
明確な回答がなく訴えが受け入れられていないと感じた場合はもちろん「○年後に異動できる」と、あまりにも解決できる時期が先伸ばしされている場合も同様です。
何かしら改善するための方策を講じたのであれば、短期間の転職であっても改善しようと努力したことを選考で伝えることができ、ネガティブな印象を軽減できます。
仕事が原因で体調に影響を及ぼしている
仕事が原因で心身に不調が生じているなら、退職を検討したほうがよいでしょう。
身体を壊してしまったら取り返しがつかないのと同様に、精神がすり減ってしまっても回復には時間がかかります。
キャリア形成も自己実現も、安全かつ平和に働ける環境があってこそです。
また、そのような悪影響による転職の場合、面接で不利になると考える方もいるかもしれませんが、自身がどういう状況にあったのか誠実に伝えれば問題ありません。
まずは自分の心身の健康を第一に考えてみてください。
とはいえ、何度も短期間での転職を繰り返すのは避けたいですよね。
転職を繰り返さないよう、以下の記事も合わせて確認してみてください。
仕事に耐えられず一年未満で退職した人が転職を成功させるポイント

企業は若手人材を貴重な戦力として捉えています。
できるだけ早く転職活動を始めるほど、良い結果が出やすいのはそのためです。
企業研究と自己分析を入念に行う
次の転職の失敗は絶対に避けたいものです。
離職の原因となるミスマッチを防ぐには、しっかり企業研究を行い情報を集めることが欠かせません。
できればインターネットに出ている情報だけでなく、実際に働いている人や働いたことがある人に話を聞いてみましょう。
また「転職の軸」を明確にすることも大切です。
この転職で譲れない要素は何か、妥協できる点は何か、明確にした上で企業を絞りこみましょう。
新卒だけでなく第二新卒求人にも積極的に応募する
新卒で入社して1年以内に退職した人は、企業からは第二新卒として扱われます。
政府の推奨もあり、第二新卒でも新卒の募集に応募できる企業もありますが、どうしても不利になることは否めません。
新卒の求人も応募しつつ、第二新卒向けの求人も狙うことで成功率が高まります。
第二新卒を募集している企業には定員に満たない、辞退者が出たなどの事情があるものです。
こうした企業であれば4月を待たず、すぐに入社できる可能性があることもメリットです。
第二新卒の転職については以下の記事でも詳しく解説しています。
ぜひ合わせてお読みください。
転職エージェントの力を借りる
情報収集から自己分析・企業研究・選考対策まで、転職活動はやるべきことが多いものです。
すべてを単独で完璧にこなすのは難しいのではないでしょうか。
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情報収集だけでも、心強い味方になることは間違いないでしょう。
まとめ
転職が頭をよぎったら、まずは自分が仕事を一年耐えてみたほうがいいケースにあるのか、耐えず会社を辞めたほうがいいケースあるのか判断できるようになりましょう。
しかし、なかなか自分一人の力でキャリアに関する判断を下すのは難しいものです。
そんな時は、キャリアのプロである転職エージェントに相談してみてください。
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