徳島県での就職を考える際、そのエリアのイメージだけで就業先を決めるのではなく、さまざまな視点から物事を判断した上で就職先を決めることをお勧めします。
こちらでは、徳島県の経済状況や人口規模、求人情報などをご紹介します。長期的に暮らせるか、そして自分が希望する職種があるのかを判断する材料にしてください。また地域を代表する企業や、実際に就職を決めた人の体験談も載せるので、就職活動の参考にしていただければと思います。
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基本データ
| 人口 | 755,733人（全国44位） |
| 人口密度 | 182人/km²（全国35位） |
| 面積 | 4,147km²（全国36位） |
| 年齢比率 年少人口（15歳未満） | 11.5%（平均12.6%） |
| 年齢比率 生産年齢人口（15〜64歳） | 56.6%（平均58.4%） |
| 年齢比率 老年人口（65歳以上） | 30.6%（平均28.0%） |
徳島県の人口は全国47都道府県中44位です。人口約75万人は、四国内では高知県に次ぐ少なさです。しかし、15歳〜64歳までの働き手となる人の数は四国で一番多くなっています。
人口推移のグラフを見てみると、2010年から総人口数が減っています。ピーク時と比べると、2030年には10万人もの人たちが徳島県からいなくなる予想です。一方で老年人口は右肩で上がっているので、徳島県は今後少子高齢化が進むと言えます。
参考：RESAS 地域経済分析システム「人口構成 / 人口推移」
経済データ
| 都道府県GDP（県民総生産） | 2.9兆円（全国43位） |
| 企業数 | 102社（全国47位） |
| 上場企業社数 | 3社（全国44位） |
| 黒字企業比率 | 82.4%（平均82.3%） |
| 赤字企業比率 | 17.6%（平均17.7%） |
| 常時従業者数 | 27,767人（全国44位） |
| 総資本 | 1,231,650円（全国37位） |
| 売上高 | 999,002円（全国41位） |
徳島県の県民総生産は43位と全国でも下位です。企業数については全国最下位の102社という結果となっています。上場企業数も3社のみと少数ですが、「黒字企業比率」と「赤字企業比率」はどちらも平均以上で基準をクリアしています。
徳島県が他県と違うのは市町村の活性化方法です。
例えば、神山町や佐村河内村、海陽町などを中心に過疎化の進む村や町に対して、東京のIT企業や人材育成会社がサテライトオフィス（本部とは別のところに設置されたオフィス）を構えることが徳島県では多く見られます。
地元で働きながら東京の仕事ができるので、今までにない働き方を実現することが可能です。地域活性化にもつながるので、就職活動の際にサテライトオフィスを構える企業を狙えば、選択肢が広がるのではないでしょうか。
また、徳島県の経済を支える観光業に関しても、ANAと「徳島県の地方創生の推進に向けた連携と協力に関する協定」を結びました。
これはANAのグローバルなネットワークと、徳島県の「あわ文化」「阿波風土」「スポーツ」活動などの資源を活用しながら、地方創生に向けて取り組んでいくというもの。徳島県は積極的に経済の活性化に努めているのが分かります。
雇用データ
| 平均年収 | 413万円（全国19位）（平均454万円） |
| 有効求人倍率 | 1.08倍（全国21位） |
徳島県の平均年収は413万円で全国19位、平均額は454万円です。さらに、有効求人倍率は全国21位と中位に位置しています。
有効求人倍率・有効求職者数の職業大分類で確認すると、「サービスの職業」は求人数が求職者数より3倍多く、逆に「事務的職業」は求職者数が2倍多いといったように、求人数と求職者数のバランスが偏っている業種があります。
また徳島県は、他県には見られない製品製造・加工処理を行う「生産工程の職業」が多いのが特徴です。
参考：RESAS 地域経済分析システム 「求人・求職者 / 分類別グラフ」
代表的な企業トップ3
徳島県で代表的な企業トップ3社をご紹介しています。県内でも知名度や事業の影響範囲が広いだけでなく、事業競争力のある企業を選出しているので、就職活動の参考になればと思います。
株式会社 阿波銀行
事業内容
明治29年に創業され、四国を中心に全国に99店舗を構えます。女性の視点からサービス向上を図る「AWA dONNA （アワ ドンナ）」や、融資業務を集中的に学び、事業性融資業務に強い女性行員を育成する「LIT（リット）」を行うなど、女性が活躍できる環境作りのために、数多くの取り組みを実施中です。
採用活動
大学・大学院・短大卒業の新卒採用の場合、主に2つの職種があります。ひとつは、銀行業務全般について専門知識とスキルを身につける「総合職」、もうひとつは個人向けコンサルティング業務のエキスパートコースである「エリア総合職」です。
エリア職だけ自宅から通勤可能な範囲に限定されます。給与は約20万円前後、徳島県本部または各営業店での勤務です。
参考：阿波銀行「募集要項」
阿波製紙株式会社
事業内容
大正5年、徳島県内初の機械すき和紙メーカーとして設立されました。現在は各種フィルターペーパーや、車両に使われるクラッチ板用摩擦材など、特殊紙・機能材料を生産しています。
徳島県を中心に工場や研究所を構えていますが、タイ・韓国・中国にも生産拠点があり、活躍の幅を世界に広げています。
採用活動
新卒採用の職種は「生産・技術部門」「研究開発部門」「営業・管理部門」に分かれています。
基本給は大卒で約18万円。採用される職種によって勤務地が変わり、事務系は東京都、技術系は徳島県内での勤務となります。
参考：阿波製紙株式会社「採用情報」
ニホンフラッシュ株式会社
事業内容
「日本一のフラッシュドア（「フラッシュ工法」を用いて作られたドアのこと）メーカーになる」という決意のもと、昭和39年に設立されました。現在はドアの生産だけでなく、住宅内装システム全般の開発・生産・メンテナンスを一貫して行なっています。
国内の内装ドア市場（マンション向け）ではトップシェアを獲得。日本のみならず、中国でも受注生産数を増やしています。木工業界に属しながら最新技術を扱う、近代的な住宅内装メーカーです。
採用活動
新卒採用は学部・学科を問いません。募集職種が豊富で「研究・開発部門」「営業部門」「設計・計画部門」「資材調達部門」「製造部門」などがあります。中国にも子会社があるため「中国事業担当」も存在します。
勤務地は本社のある徳島県をはじめ、東京都・大阪府・福岡県などの支店や営業所、さらに子会社のある中国も含まれます。
参考：新卒採用情報「ニホンフラッシュ株式会社」
徳島県の就職／転職活動まとめ
徳島県の就職や転職活動に役立つ情報をまとめました。就職・転職イベントだけでなく、就職・転職の体験談、徳島県を対象とした就職・転職活動の支援サービスも合わせてご紹介していますので、参考になればと思います。
徳島県の就職/転職活動のイベントまとめ
求職者に向けたイベントが、徳島県で定期的に開催されています。面接での受け答えやビジネスマナーなど独学では学びづらいと感じる方はぜひ参加してみてください。
とくしま就活フェス
徳島新聞企画推進部が主催する、徳島県でも大規模な就活イベントです。
県内で就職したい人を支援するため、就活解禁時期から約半年間就活イベントを開催。参加企業120社以上、期間内は多数回開催されています。また、先述した代表的企業「株式会社 阿波銀行」も参加しています。
徳島県の就職/転職活動の体験談まとめ
徳島県で就職/転職活動を行い、無事に内定を獲得した方の体験談をご紹介します。20代の求職者が、どのように活動を進めていったのかを見ていきましょう。
体験談その1（27歳・男性）
実家のある徳島県で就職を希望していたため、インターネットの求人サイトや新聞の求人情報で仕事を探しました。
正社員で土日休み、職種は製造業を希望していました。何社か応募して面接を受けに行きましたが、魅力的に感じた求人には応募者も殺到していたりと倍率が高かったのを覚えています。
当時は不景気で、すぐに就職が決まらないことも珍しくありませんでした。地方なので都内より求人数も少ないですが、専門職の募集が多いことが印象的でした。就職活動を始めてから2カ月目、阿波市にある工場から内定をもらえたので嬉しかったです。
体験談その2（24歳・男性）
東京の大学を卒業しましたが、親の体調が優れず、看病するために地元の徳島県で就職することを決めました。
理系の大学を卒業したため工業系の企業を中心に就活を行いました。徳島は高速ブロードバンド環境が整っていたこともあり、理系企業が多かったです。特にLED関連の企業が多く、自分もLED関連の企業に就職しました。
最近は多くの地方学生が、東京や大阪など都会の企業で就職活動を行っています。しかし地方には地方の魅力がありますし、その地域にしかない仕事も多いので、地元の企業に就職することも選択肢に入れた就職活動を行ってほしいと思います。
おわりに
その地域で発達している産業によって、募集職種は変わります。「都会で楽しそうだから」「自然がいっぱいあってゆっくり過ごせそうだから」などの理由だけで住む場所を決めると、希望職種に就けないかもしれません。
納得のいく就職活動にするためにも、経済状況や求人情報を確認した上で就業先を探してみてください。記事を読んで「徳島県で就職したい！」と思った方は、まずは上記で紹介したエージェントに問い合わせてみましょう。
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