医師や薬剤師、看護師などの専門職が大きな割合を占める医療業界。
他の業界と比較して年収が高いことでも知られていますよね。
国家資格を必須とする専門職以外でも、医療機器や医薬品を製造・開発するメーカーは、就活生にとって魅力ある企業なのはないでしょうか。
今回まとめるのは以下の内容です。
- 医療業界の平均年収
- 大手医療機器メーカーの【初任給】と【平均年収】
- 大手医薬品メーカーの【初任給】と【平均年収】
ぜひ参考にしてみてください!
医療業界での初任給トップは「調剤薬局」
HRog(フロッグ)が行った「2016年卒採用の初任給ランキング」の結果を元に見ていきましょう。
2016年新卒の初任給ランキングトップは、日本商業開発株式会社の月収50万円でした。
ランキングを医療業界に絞ると、結果は以下の通り。
調剤薬局を幅広く展開するラッキーバック株式会社および株式会社サンテ。
こちらがともに月収40万円で上位につけています。
さらに、同じく調整薬局の運営をおこなう日本メディケア株式会社は、月収38万円で8位となっています。
調剤薬局での主な職種は、専門職である薬剤師です。
高額な初任給は当然の結果といえるのかもしれませんね。
薬剤師の初任給の高さを裏付けるように、上位20社のなかに調整薬局が6社ランクインしています。
さらに平均初任給においても、調剤薬局の月収26万7,200円が1位となっています。
ラッキーバック株式会社は、山形県に本社を構える企業です。
調剤薬局の経営を幅広く展開し、平成26年度の売上高は23億6千万円。
従業員130名のうち、半数近くの55名が薬剤師として勤務しています。
株式会社サンテは、茨城県に本社を構える企業。
調剤薬局の経営を中心に、一般薬や健康食品の販売、在宅医療や介護支援など、医療関連事業を展開しています。
グループ全体の従業員数は、215名(2016年4月1日時点)。
63名の薬剤師が従事しており、出身大学は、全国におよびます。
地域により、薬剤師の初任給には大きな違いがあるようですが、データを参考に比較検討してみてはいかがでしょう。
大手医療機器メーカーの【初任給】と【平均年収】
就活生にとって注目すべき医療関連企業のなかに、大手医療機器メーカーがありますよね。
医療機器メーカーの国内事業規模は、1兆9,054億円。
医療現場で使われるさまざまな医療器具から、最先端の治療装置まで医療機器メーカーの事業分野は多岐にわたります。
ここでは、国内大手の医療機器メーカー3社の初任給と平均年収についてみてみましょう。
オリンパス
オリンパスは、医療機器メーカーでは国内1位の実績を誇るグローバル企業です。
医療事業部門での2015年3月期の売上高は5,583億円。
営業利益は1,243億円。
メディカル事業を中心に、精密機械機器の開発・製造・販売を幅広く展開しています。
なかでも、消化器内視鏡は世界シェア7割を誇っており、検査機器で世界の医療を支えているといっても過言ではありません。
オリンパスでは、技術職を中心に優秀な人材を募集しています。
初任給は、大卒で月収217,000円、修士了で月収242,000円。
平均年収は865万円、平均年齢は43.5歳です。
テルモ
医療機器から医薬品の開発・製造・販売を主な事業として展開するテルモ。
オリンパスに次ぐ国内第2位の医療機器メーカーです。
2015年3月期の売上高は4,895億円。
営業利益は674億円。
従業員数は4,530人、グループ全体では20,198人(2015年9月末時点)となっています。
テルモの最大の特徴は、心臓血管分野において強みがあること。
カテーテルなどの繊細な医療機器では、国内トップシェアを誇っています。
テルモでは、開発技術職やSEなど、理系の就活生にとって魅力的な職種が募集されています。
初任給は、博士卒月収258,500円、修士卒月収236,500円、学部卒月収220,500円(2016年実績)。
平均年収は、716万円、平均年齢は40.9歳です。
ニプロ
医療機器事業、医薬事業、ファーマパッケージング事業を核とした医療事業を展開しているニプロ。
創業以来培われてきた優れた製品技術やノウハウは、国内のみならず世界の医療現場で活用されています。
なかでも、人工腎臓を含むディスポーザブル機器の分野においては、国内トップクラスの技術力。
2015年3月期の売上高は3250億円、営業利益は165億円。
従業員数は、単体で2,992人。
グループ全体では23,153人を数える医療機器メーカーとして成長し続けいます。
ニプロの初任給は本社・研究所勤務の総合職で、修士月収223,000円、学部月収208,000円です。
業種別、職種別、勤務地別などによって、賃金体系が異なることが大きな特徴のひとつ。
気になる平均年収は601万円、平均年齢は38.2歳となっています。
大手医薬品メーカーの【初任給】と【平均年収】
医療業界のなかでも平均年収が高いといわれる大手医薬品メーカー。
加速する高齢化や海外を含める市場の拡大で、業績を伸ばしています。
一方で、政府の法律改正や伸び悩む新薬の開発に苦戦を強いられているとも。
ここでは、大手医薬品メーカー3社の平均年収と初任給を比較してみましょう。
武田薬品工業
医薬品の製造開発・販売を幅広く展開する武田薬品工業は、創立230年を超える老舗医薬品メーカーです。
2015年3月期の売上高は1兆7778億円で、国内第1位のシェアを誇ります。
研究開発費には3,820億円を投入しており、がんや消化器系の医薬品に力を注いでいるとのこと。
事業領域は、国内にととまらず医薬品を通して新興国の医療水準の引き上げにも貢献しています。
従業員数は、グループ全体で31,263人。
初任給は、生産技術職で学部卒月収205,000円(2015年実績)。
平均年収は943万円、平均年齢は39.4歳です。
アステラス製薬
アステラス製薬は、新薬開発に特化した製薬会社として躍進し続けています。
新薬開発を事業の中心に据え、泌尿器、移植、がん領域の研究に最も力を注いでいる製薬会社です。
2015年3月期の売上高は1兆2,472億円。
営業利益は1,856億円で国内第2位。
研究開発費は2,066億円となっています。
従業員数は、グループ全体で17,113人(2015年3月31日時点)。
初任給は、博士月収278,000円、修士・学士月収244,000円です(職種によって多少の違いがあります)。
第一三共
第一三共は、国内医薬品事業とグローバル医薬事業を2本の柱とする医薬品メーカーです。
優れた医薬品の研究開発と提供を行っています。
2015年3月期の売上高は国内第3位となる9,193億円、営業利益は744億円を計上。
研究開発費は1906億円を投入し、新薬開発に注力しています。
第一三共での新卒募集職種には、MR職と理系に限定した研究職、開発職があります。
初任給は、学士月収220,000円、修士・学士月収244,000円です。
年間の平均年収は1,122万円、平均年齢は42.5歳となっています。
(参考書籍:会社四季報|業界地図2016年版)
まとめ
医療業界における新卒の平均年収は、他業種と比較して高めに推移しています。
医療関連企業に多くの就活生が応募する背景には、将来的に安定した収入を得られることが理由のひとつといえそうですね。
さらに、特に理系出身者の場合、医療分野の研究開発や技術開発職には魅力を感じる人も多いでしょう。
しかし残念ながら未経験者の採用は、ほぼ全てを新卒でまかなうことができてしまいます。
そのため、既卒や第二新卒がこれらの研究開発や技術開発職に就くのは至難の技です。
(ほぼ不可能と言ってもいいかもしれません)
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