証券マンが扱う主な仕事
次は、証券会社で働く社員が実際にどのような仕事をして、どのように収益をあげているのかをお話しします。
利益の仕組み(ビジネスモデル):証券会社はこうして利益をあげている
まずは、証券会社がどのようにして収益をあげているのかお話しします。もっともよく知られているのは、株式売買の手数料ですが、これは全体の25%程度でしかありません。お客様の株の売買のお手伝いをした際に、手数料が発生しますが、これだけでは大きな利益にはならないのです。
他にいくつもの業務を行うことで、証券会社は莫大な利益を生み出します。もっともよく知られている手数料を稼ぐ業務は、ブローカー業務と呼ばれています。そのブローカー業務を含めて、証券会社で行われている業務を、紹介していきましょう。
ブローカー業務:お客様の代わりに株式売買を行う業務
ブローカー業務とは、株式を買いたい人や売りたい人の注文を受け付け、その注文を証券取引所に伝える仕事です。お客様の代わりに、株式取引を成立させるのですが、この際に手数料が発生します。先程も記載したように、証券会社の利益の約25%程度は、この手数料によって生まれます。手数料のために行う売買ですので、証券業界に利益は少ないのですが、確実に利益が生まれるのが特徴です。
ディーラー業務:自らの資金で株式売買を行う業務
ディーラー業務は、証券会社のお金で株式の売買を行います。ブローカー業務はお客様の注文通りに売買をするだけですが、ディーラー業務の場合、自分達の考えで売買をしなくてはなりません。つまり、お客様と同じ立場で株式の売買を行うのですから損をする可能性すらあります。
アンダーライティング業務:株を買ってくれる人を探す業務
企業が株式を発行しても、買ってくれる人がいなければ、株式の意味がありません。そのため、企業側が証券会社に株を買ってくれる人を探してもらうことがあります。この業務をアンダーライティング業務と言います。
アンダーライティング業務の場合、最初に証券会社が企業から株式を買います。既に買い取った株式を、お客様に売る仕事になります。
セリング業務:株が欲しい人を探して売る業務
セリング業務は、アンダーライティング業務によく似ています。企業に依頼を受けてお客様に株式を売る仕事なのですが、アンダーライティング業務と大きく異なるのは、証券会社が株式を購入しない点です。
証券会社はあくまでお客様を紹介するだけですので、ノーリスクになります。
企業から買い取るのがアンダーライティング業務、買い取らないのがセリング業務と考えるとわかりやすいです。