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第二新卒と既卒の「違い」と「どちらが有利か」を完全解説!

第二新卒vs既卒 2つの違いをプロが徹底解説!

転職活動をしていると必ずといっていいほど目にする「第二新卒」「既卒」という言葉。

実はこの二つの言葉、就活市場では全く別のものを意味します。

 
第二新卒と既卒って、就活ではどっちが有利なの?
一概にどっちが有利とはいえませんが、それぞれのメリットとデメリットを把握しておくことで就活対策がスムーズに進みますよ!

今回は改めて第二新卒と既卒の違いをご説明するとともに、以下のポイントについてお伝えします。

  • それぞれのメリット・デメリット
  • 就職にはどちらが有利か
  • 第二新卒と既卒の就活を成功させるためのポイント

この記事の監修者

岡本啓毅HIROKI OKAMOTO

株式会社UZUZ 代表取締役

1986年生まれ、北海道出身。第二の就活を運営する「株式会社UZUZ」を立ち上げ、数多くの就職サポートを実施してきた。“自らと若者がウズウズ働ける世の中をつくる。”をミッションに、Twitterで「仕事をウズウズ楽しむ情報」を、YouTubeで「就職・転職で使える面接ノウハウ」を発信。SNSの累計フォロワー数は9万人を超える。

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第二新卒と既卒について、改めて意味を確認しよう

既卒と第二新卒の違いってズバリ何なの?
既卒と第二新卒の大きな違いは「正社員経験の有無」です!

第二新卒と既卒の定義は似ています。

よくよく聞いてみたら自分は第二新卒じゃなくて既卒だった…!

なんて方も意外と多いんです。

ここでは第二新卒と既卒の違いを解説しますので、今後の転職活動に活かすためにも確認してみてくださいね。

第二新卒と既卒の特徴比較

【第二新卒】
  • 学校を卒業している
  • 正社員として就職したことがある
  • 学校卒業後およそ3年以内に離職をしている
【既卒】
  • 学校を卒業している
  • 正社員として就職したことがない
  • 学校卒業後およそ3年以内

第二新卒とは?

法的に定められておらず明確な定義はありません。

一般的に第二新卒とは、学校を卒業してからおよそ3年以内かつ一度(もしくは複数回)就職したことがある人のことをいいます。

ここでいう「学校」には大学だけでなく短大や専門学校、高校も含まれます。

ただし、企業によっては大卒のみを指している場合もありますので、応募条件はしっかりチェックしておきましょう。

ところで第二新卒って、どれくらいの割合でいるの?
学校を卒業して3年以内に正社員として働いた経験がある人なので、おおよそ3年以内の離職者が第二新卒に該当するのではないでしょうか。

厚生労働省の統計資料から、最新の新規学卒者の3年以内の離職の推移を見てみましょう。

【大卒者3年以内離職率の推移】

令和2年度32.3%
平成31年度31.5%
平成30年度31.2%
平成29年度32.8%
平成28年度32.0%

参照:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します

うーん、過去5年間で3年以内に離職した人は30%以上いるんだね。
そうです。新卒で就職した人のうち、約3割の人が第二新卒になっているとも捉えられますね。

第二新卒の方が抱きがちな疑問については、こちらの記事で詳しく解説しています。

既卒とは?

「既卒」も第二新卒と同様に明確な定義はありませんが、一般的には既に学校を卒業している人で、正社員として就職した経験がない人のことを既卒といいます。

じゃあ、既卒者ってどれくらいいるのかなあ?
学校を卒業して就職せずに進学する人もいるので、明確な数字は分からないのが正直なところです。

労働政策研究・研修機構の資料には、若年無業者・フリーター数の推移を示した資料があります。

年齢層を15歳~24歳に絞って、若年無業者数とフリーター数の過去5年の推移を見てみましょう。

【若年無業者・フリーターの推移】     (単位:万人)

年度若年無業者数フリーター数
2022年2656
2021年2759
2020年3759
2019年2459
2018年2161

参照:労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2023(p39,40)」

フリーターと無業者を合わせると80万人以上もいるんだね。
2020年は無業者数が大きく増えましたが、直近の2022年度でも、およそ80万人が正社員の職に就いていないことになります。

既卒者(ニートやフリーター含む)は、就活に不利になるイメージがありますが、一概にそうとも言えません。

なぜなら既卒であっても企業によっては卒業後3年以内は新卒枠での応募が可能であるケースもあるためです。

意外にも学校を卒業したからといって、すぐに新卒枠の道が絶たれるというわけではありません。

既卒生が就活を成功させるポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

第二新卒のメリット・デメリット

第二新卒のメリットデメリット

 
第二新卒のメリットって何があるの?短期離職してるし、なんだかデメリットしかないような……
そんなことはありません!第二新卒にはメリットもあるんですよ!

ひと昔前までは「就活=新卒カードが最強」という考え方が一般的でした。

しかし近年では、第二新卒ならではのメリットなどを踏まえ、新卒だけではなく第二新卒も採用していこう、という企業も見られるようになりました。

ここからは、第二新卒のメリットとデメリットについて解説していきます。

メリット1.面接では過去の業務経験をアピールできる

第二新卒は、正社員経験がまったくない既卒とは異なり、企業での業務経験があります。

そのため採用面接では、過去の業務経験やそのなかで身に付いたスキル、業務へ取り組む姿勢をアピールできるのです。

さらに、正社員経験がある第二新卒には下記の内容を一から教える必要がありません。

  • 社会人としてのマナー
  • 電話応対方法
  • パソコンの基本的な使い方

新卒と比較して教育コストをカットできるため、企業にとって育てやすい存在です。

ただし、第二新卒の場合、前職ではまだまだ新人として業務を行っていたため、数値で業績や成果を伝えるのは難しいもの。

仕事への取り組み方を伝えて、自分のポテンシャルをアピールするようにしましょう。

メリット2.早期入社と戦力化を期待される

第二新卒は新卒とは異なり、いつでも入社ができる状態の人がほとんどです。

新卒では大学や高校を卒業するのを企業が待たなければいけませんが、第二新卒はそのような事情がなく、すぐにでも入社できます。

このことは既卒にもいえることですが、第二新卒は既に社会人としての経験があるため、企業は早期の戦力化を期待するでしょう。

すぐにでも人手が欲しい企業には、スピーディーな入社が可能で、社会人経験のある第二新卒が有難いと思ってもらえるます。

この点が、既卒と違い第二新卒が有利になる点です。

第二新卒の人が就職活動を行う際は、このメリットを意識したうえで上で「すぐに入社できる」ことと、「社会人経験」を合わせてアピールするのがおすすめです。

デメリット1.すぐに辞めるのではないかと心配される

第二新卒にはメリットがある一方で、デメリットも同様に存在します。

第二新卒は、新卒で入社した企業を何らかの理由で辞めています。

倒産など、仕方のない理由でない限り、一度前職を辞めたという事実は採用担当者にとってはマイナス要素。

そして、自社で採用しても何かあればすぐに辞めてしまうのではと心配されてしまうのです。

前述の統計資料からも分かる通り、新卒で入社する社員の約3割が入社後3年以内に離職するといわれています。

とはいえ、3割は少数派とはいえ、不安視されてしまうのは仕方がないこと。

そのため第二新卒の転職活動においては、以下の2つが重要です。

  • 企業の求める基本的な社会人スキルを身につけている
  • 「自分は辞めない」という転職への熱意を企業側に伝える

 
あまりにも早く退職するとデメリットの方が目立っちゃうかも!?
そうですね。退職を考える場合は慎重にいきましょう!

デメリット2.基本的なビジネスマナーができていないとマイナスに評価される可能性がある

第二新卒の応募者は短期間であっても社会人経験があるので、教育にコストをかけなくても済む点が企業にとってのメリットです。

即戦力的なスキルは期待しないまでも、基本的なビジネスマナーを最初から教える必要はない点に魅力を感じます。

そのため、入社後1年も経たずに早期離職してしまった人の場合は、第二新卒に求められる基本的な社会人スキルすら身についていないと企業に判断される可能性もあります。

新卒と同じ教育コストをかける必要があり、なおかつ早期離職のリスクがあるので、どうしてもマイナスに評価されてしまいがちになるのです。

監修者コメント

岡本啓毅HIROKI OKAMOTO

第二新卒の就活では熱意や意欲をアピールしよう!

少々古いデータにはなりますが、独立行政法人・労働政策研究・研修機構「企業における若年層の募集・採用等に関する実態調査」(2008年)を見てみましょう。

第二新卒の採用においては熱意・意欲を重視する企業が最も多いです。

複数回答可という条件で全体の60.5%となっています。

新卒採用と比較すると、実務経験を重視する企業は多いですが、新卒と同様「仕事に取り組む姿勢」が見られているようです。

そのため、第二新卒の就活では、過去のアルバイト経験や学生時代のサークル活動経験をもとに、仕事への熱意や意欲をアピールしましょう。

そして、困難や壁にぶつかってもどのような気持ちと方法で乗り越えていくのかを説明することが重要です。

前職を辞めた理由を伝える際には、状況を変えるために自分でも何らかの行動を起こしたことを話すようにしましょう。

本記事の「第二新卒と既卒の就活を成功させるためのポイント」でも詳しくお伝えしていきます。

参考:厚生労働省「3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!!

~「青少年雇用機会確保指針」が改正されました~

既卒のメリット・デメリット

既卒のメリット・デメリット

 
じゃあ、既卒のメリット・デメリットはなんなの?
新卒とはまた違った、既卒だからこそのメリット・デメリットがあるんです!

既卒の場合は社会人経験がないため、企業側にとっては入社後に新卒と同様一から教育する必要があります。

そのため、既に卒業してしまっている点以外は一見新卒と変わりないように思える既卒ですが、既卒ならではのメリット・デメリットもあるのです。

メリット1.企業によっては新卒枠に応募できることも

既卒は、新卒枠に応募できる場合もあることをご存知でしょうか?

厚生労働省が発表した「労働経済動向調査(令和5年8月)の概況」によると、既卒が新卒枠に応募できる企業は70%程度です。

つまり、100社中70社もの企業が、既卒でも新卒枠に応募できるのです。

ただし、応募できるからといって必ず採用されるとは限りませんし、卒業してから3年を超えると既卒ですらなくなります。

こうした理由から、なるべく早いうちに就活を始めるのがおすすめです。

参考:厚生労働省「労働経済動向調査(令和5年8月)の概況」 P14

メリット2.新卒と同様の研修を受けられる可能性が高い

既卒が新卒枠に応募して採用される場合、新卒と同様の研修を受けられる可能性が高いです。

全く教育を受けていない状態で、いきなり実務を行わなければいけない可能性が低いのです。

既卒は正社員経験がないため、社会人として必要なビジネスマナーや電話応対が身についていないことも。

新卒と同様の研修を受けられれば、こうした知識を身につけられて、今後の業務において大いに活きることでしょう。

また、新卒と一緒に研修を受けられることには、同期と仲を深められて業務で協力し合える関係になれるメリットもあります。

デメリット1.大企業ではそもそも既卒の募集枠がないことも

既卒が新卒の採用枠に応募できることもありますが、一方で大企業では求人を出していないところが多い可能性も考えられます。

大企業が既卒の募集枠を設けない場合、その背景には新卒採用の時点で十分な人員が確保できるからという理由が存在します。

大企業への就職を希望する人は、既卒の募集枠があるかどうかを確認しておきましょう。

さらに既卒の場合、新卒のように何十社も並行して選考を受けることは難しいというデメリットがあります。

これは、既卒は新卒よりも採用後なるべく早い時期での入社が求められることが多いからです。

内定を獲得した段階で、就職活動を終了して入社するようにお願いされる可能性は高いといえます。

デメリット2.既卒というだけでマイナスイメージを持つ人もいる

既卒というだけで、マイナスイメージを持つ人もいる点は、既卒のデメリットのひとつ。

企業の担当者によっては「何かしらの問題があるから入社できなかったのでは?」「新卒時に就職活動を怠ったのでは?」といったネガティブな感情を持つ人もいるのも事実。

面接では「なぜ既卒となったのか」という理由、就職するために自分から積極的に行動して努力していたことをきちんと伝えるようにしましょう。

その上で、他の応募者と差をつけられるよう、過去の経験を交えて自分の強みや保有スキルをアピールできるようにしてください。

ぶっちゃけ第二新卒と既卒では、どちらが就職に成功しやすいの?

ぶっちゃけ第二新卒と既卒 どちらが就職に成功しやすい?

 
結局のところ、「第二新卒」と「既卒」だったらどっちが就職しやすいの!?
結論としては、企業によって様々ですので一概にはいえま

企業の風土や求める人材像、経営方針によって、第二新卒と既卒のどちらが有利かは異なります。

ここでは、第二新卒と既卒のそれぞれが有利になりやすいケースを紹介します。

第二新卒の方が有利になるケース

まず、教育コストを少しでも抑えたい意図が企業側にある場合、第二新卒の方が有利といえま

一定の社会人マナーが身についている第二新卒を採用すれば、新人教育にかける時間も費用も抑えられます。

多くの企業にとっては、やはり教育にかける時間もコストも抑えたいのが本音でしょう。

第二新卒と既卒のどちらが有利かは一概には言えないとお伝えしましたが、社会人経験がある分、第二新卒が有利になる場面も多いかもしれません。

既卒のほうが有利になるケース

一方で、他社の風土に触れたことがない、フレッシュな新人を採用したい意図がある場合、既卒の方が有利と言えます。

第二新卒は他社での正社員経験がありますが、既卒はそのような経験がなく、他社のカラーにまったく染まっていない状態です。

他社の風土に触れたことがない方が、自社に馴染んでもらいやすいため好都合だと採用担当が考えていれば、既卒が有利になるかもしれません。

第二新卒と既卒の就活を成功させるためのポイント

第二新卒と既卒の就活を成功させるためのポイントとは?

やっぱり第二新卒と既卒って新卒に比べると、どうしても不利になるのかなあ…..。
多少ハンデはあるかもしれませんが、しっかりポイントを押さえた就活ができれば、そこまで心配する必要はないと思いますよ。

忘れてはいけないのは「第二新卒・既卒に関わらず、若手人材は歓迎されやすい」ということです。

特に人手不足が慢性化している職種・業種では、経験不問の求人で広く人材を集めようとするため、経験やスキルよりも熱意ややる気、ポテンシャルを評価されます。

そのため、第二新卒・既卒にも十分にチャンスがあるのです。

このことを踏まえて、以下のポイントに注意すれば就職成功率は高まるでしょう。

それでは、第二新卒と既卒の就活を成功させるためのポイントを解説していきます。

【第二新卒】の就活を成功させるためのポイント

第二新卒は早期離職をしたとはいえ、就活を経て会社に正社員で所属し働いた経験を強みとしてアピールすることを考えましょう。

前職の経験を魅力的にアピールし、退職したことをネガティブに取られないようにすることがポイントです。

前職で得たスキルや経験を洗い出す

実際に選考を受ける前に、前職での成功体験や仕事で身につけたスキルがないか、徹底的に洗い出しましょう。

極端な早期離職でない限り、前職の業務経験から得た学びはあるはずです。

その点を効果的にアピールできる方法はないかよく考えて、面接で自信を持って話せるくらいまで練り上げておきましょう。

また、企業が第二新卒に魅力を感じるのは、育成にコストがかからない点にあります。

基本的なビジネスマナーも前職で身につけたスキルの一つです。

もしビジネスマナーに自信がないのであれば不安がなくなるまで、再度おさらいしておきましょう。

そうすることで、きっと自信を持って選考に臨めます。

前職を辞めた理由の伝え方を工夫する

第二新卒は、他社を早期離職した経験があるため、採用担当は「採用してもまたすぐに辞めてしまうのではないか?」と心配しています。

その心配をできるだけ払拭できるよう、前職を辞めた理由は、なるべくポジティブに変換して伝えることが重要です。

例えば、仕事に飽きてしまって退職した場合には「新しいチャレンジがしたいと思った」などと言い換えられます。

また、ノルマが厳しくて退職したケースでは「お客様一人ひとりとしっかり向き合いながら関係を築いていきたいと思った」と話すのがおすすめです。

さらに、前職を辞めた理由を話すときは、前職の企業へすべての責任を転嫁することがないよう注意しましょう。

自分にも反省すべき点があること、そしてその反省点を次にどのように活かしていくのかまで説明できると好印象につながります。

【既卒】の就活を成功させるためのポイント

既卒の就活はスピード勝負であるといえます。

なぜなら、職歴の空白期間は、長くなればなるほど不利になっていくからです。

そのため、思い立ったらできるだけ早く動くことが欠かせません。

明確に年齢が定められているわけではないとはいえ、もたもたしていると、既卒枠・新卒枠で受け入れる企業の年齢制限にかかってしまうことも考えられます。

そうならないうちに、できるだけ早く決めてしまいたいものです。

就職しなかった理由を前向きに説明できるようにしておく

既卒の就活では、新卒で就職しなかった理由や、ブランク期間に何をしていたかは必ず聞かれます。

取り繕うような回答はマイナス印象になるので、正直に答えるようにしましょう。

ただ、ありのままを正直に話すだけでは、好印象はもらえません。

就職しなかった(できなかった)ことや、ブランク期間で経験したことから、何を学び今後に活かしていきたいかをセットで話せるようにしておきましょう。

既卒となった事実は変えられないので、そこは真摯に受け止め、今後どのように成長していきたいかポジティブに語れるようにしておくことが大切です。

過去のアルバイト経験をアピールする

既卒が就活する際には、過去のアルバイト経験をしっかりとアピールしましょう。

第二新卒と異なり、既卒は過去に企業で勤めた経験がありません。

アルバイト経験がある場合には、その経験のなかで取り組んだ工夫や身につけたスキル、課題をどのように克服したのかを話すことが重要です。

既卒の就活では熱意やポテンシャルが重視されるが、それらを裏付けられる経験を説明できると説得力が増します。

目標を達成するために起こした行動だけではなく、業務成績など具体的な数値を挙げて定量的なデータを示すようにしましょう。

監修者コメント

岡本啓毅HIROKI OKAMOTO

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執筆・編集

第二の就活 編集部

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