20代の人達の中には「まだまだフリーターで大丈夫」と考えている人も少なくありません。フリーターの立場を選択する理由は人それぞれでしょう。「フリーターでも稼げるから」「就職したくない」「やりたいことが見つからない」……どれもが納得できる理由です。
しかしフリーターは長く続けるべきではありません。ここではフリーターを続けるべきではない本当の理由を説明していきます。
フリーターを長く続けるべきではない本当の理由
周囲の大人達に「早く就職すればいい」と言われても、あまりピンと来ない人が多いかもしれません。両親から就職を促されても「世間体のために就職を勧められている」と感じてしまうかもしれませんね。しかし、あなたに就職を勧めている人達は本当にあなたの将来を心配して勧めてくれているのです。
フリーターを続ければ続けるほど損をする
フリーターは企業にとってある意味都合の良い存在であり、労働者側のメリットはわずかしかありません。「辞めない程度の報酬を与えて、企業に都合の良いように働いてもらう」のがフリーターです。
代わりはいくらでもいますので給与を上げる必要もありません。昇給ばかりでなくボーナスや保証も必要ない場合がほとんどなので、正社員と比較すれば生涯賃金は最低でも1億円以上の差が出ます。
30代以上のフリーターも優遇はされない
給与面に関して、企業はフリーターを年齢で判断はしません。そのため定められた時給が850円ならば、30歳でも40歳でも850円です。
20歳の頃は時給850円でもよかったかもしれません。しかし、多くの人は年齢を重ねる毎に、時給が安く収入が少ないことに大きな不満や不安を抱くようになっていくでしょう。
フリーター経験は社会に出なかった経験
企業によってはアルバイト経験を職歴と見てくれるところもあります。しかし、多くの企業ではフリーター時期の経験を社会経験とは見てくれません。あくまで空白時期と捉えてしまいます。そのためフリーター時期が長ければ長いほど「社会から離れていた時期が長い」と捉えられてしまうこともあるのです。
「理不尽」と感じてしまうかもしれませんが、30歳を過ぎると、どれだけアルバイト先で仕事を頑張っていても、職歴としては評価されづらいのです。
20代前半の就活で重要なこと
ではフリーターから正社員になるためには、どうすれば良いのでしょうか。同じ20代でも20代前半と20代後半では、企業から求められることも変わってきます。そのため就活の仕方も変わってきますので、まずは20代前半の就活で重要なことを紹介しましょう。
若さは大きな武器になる
「若い社員が欲しい」と考える企業は少なくありません。そう考える企業が欲しがる人材は未経験でも良いのです。学歴や経験以上に若さを優先してくれる企業も多く、20代前半ならば就職の選択肢の幅が十分にあります。「若いうちの就職活動は有利」と考えておきましょう。
若いからこそ決断を先延ばしがち
選択肢が多いからこそ、決断を先に延ばしがちなのが20代前半フリーターの傾向です。「まだたくさん選択肢がある」と考えているうちに、どんどん選択肢の幅は狭くなっていきます。多くの人が陥りがちなので気をつけて欲しいですね。
残念ながら、多くの人が30歳を過ぎてから「若い時期は有利」と気がつくのです。つまり若さを失ってから、「若い時は有利だった」と感じてしまうのですね。そうならないように、若いうちに若さのメリットを最大限に利用していきましょう。
正社員になることが最優先
「どんな仕事があるのかわからない」「どんな仕事に自分が向いているのかわからない」と就職に抵抗を感じる人も少なくないかもしれません。
しかし同世代の多くは既にスタートを切っています。彼らに追いつき追い越すためには、フリーターの立場で社会経験をするのではなく正社員としてまずはスタートラインに立つことです。
仕事を選ぶのではなく、どんな仕事でも良いから正社員になることを目標にした方が良いですね。
「やりたいことが見つかるまでフリーター」は間違い
もちろん働いているうちに他にやりたいことや自分にあった職をみつけるかもしれません。その場合でも、正社員の立場でいた方が有利ですね。やりたいことが見つかった時に希望の職を得やすいのは、フリーターよりも正社員だからです。
20代後半の就活で重要なこと
20代の後半になってくると若さで勝負するのは困難になってくるので、20代前半とは別のアプローチで就活していく必要があります。
職歴のアピールは必要
20代後半になると若さだけのアピールでは物足りません。仮にストレートで大学を卒業すると3年以上経っているのですから、その間に何をしてきたのかをアピールする必要が出てきます。
アルバイト経験でもかまいませんので、自分がこれまでに何をしてきたのかをアピールしていきましょう。
アルバイト経験と応募先の繋がりを重視する
「アルバイト経験から応募先の仕事に興味を持った」とアピールすると説得力は増します。
25歳以降の就活だと「企業に就職する」というよりも「一企業の◯◯職に応募する」という形になることがほとんどですので「アルバイト経験を通じて自分が営業に向いていると感じました」とアピールするのは間違いではないのです。
新卒の就活との違い
新卒の就活では、企業に入社した後どこに配属されるのかわからないことも多いです。極端な話をすると、事務職に就きたかったのに営業職になることもあるでしょう。
しかし、既卒やフリーターへの募集では「△△企業の◯◯職募集」とされます。◯◯の中には、「営業」や「事務」などが入り、入社した後にどの業務を担当するのかが明確になっているのが特徴的です。
そのため、企業に対するアピール以上に担当予定の業務に対してのアピールが重要になります。
30歳になる前に正社員になるべし
1つの区切りとして30歳になる前に脱フリーターするべきです。
年齢で不採用になることもある
30歳という年齢を採用基準の1つにしている企業も少なくありません。厚生労働省から「年齢で採用するかどうかの判断はNG」とされていますが、「なるべく若い社員が欲しい」と考えてしまうのが企業の本音でしょう。だからこそなるべく早く、具体的には30歳になる前に正社員になった方が良いです。
やりたいことは正社員になっても見つけられる
一度就職してしまうと「その企業に骨を埋める覚悟で働く」と考えてしまうかもしれませんが、実際はまったくそのようなことはありません。ガベージニュースによると、社会人の半数以上が転職を経験しているそうです。
つまり、正社員になってから本当に自分のやりたい職に移る人は大勢います。フリーターの方がやりたい職につけそうな印象がありますが、実際はまったくの逆であり、正社員の方が就きたい職に就きやすいのです。
まとめ:アプローチは違えど目的は一緒
同じフリーターでも20代前半と後半とでは、企業に対するアプローチは違います。しかし目的は一緒です。少しでも早く正社員になることで、金銭的にも精神的にも余裕が生まれるでしょう。
そして職に就きながら「本当にやりたいこと」を探し続けるのもアリです。フリーターは自由な立場ではなく不自由な立場であることを知り、なるべく早く正社員になることをお勧めします。