もくじ
転職活動をする際、必ずといっていいほど聞かれるのが前職の退職理由(転職理由)。
- 会社(仕事)がとにかく嫌で退職した
- 会社(仕事)は嫌ではなかったけど、将来を見据えて退職した
など、退職理由は人それぞれ違いますが、第二新卒として転職活動ができるということは、一般的に学校を卒業してからおおむね3年ほどしか経っていないということ。
つまり、退職理由に加え「前職を3年以内に退職した」「前職を短期離職した」といった事実も付いてまわるということです。
新卒時の就活では聞かれることがなかった、前職の退職理由(転職理由)。
- 短期離職をしてしまい良い理由が考えられない
- 自分でも退職理由がはっきりとしていない
- どのように説明するのがベストなの?
など、戸惑っている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、このような疑問や不安を解決すべく、第二新卒の退職理由(転職理由)の作り方についてご紹介したいと思います。
なお、こちらの記事は動画でも解説していますので、併せてチェックしてみてくださいね!
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【第二新卒の転職】“なぜ”退職理由を聞くの?
転職活動において、志望動機と並んでかなりの高確率で質問されるのが退職理由(転職理由)です。
しかし、応募する側からしてみれば、前職(現職)はもはや「過去のこと」であり、見てほしいのは「これからのこと」「自分の意気込み」ですよね。
退職理由については振り返りたくない、注目されたくない事柄なのに、どうして多くの面接官は退職理由(転職理由)について聞いてくるのでしょうか?
単純に気になるから
「単純に気になるだけ?」と拍子抜けしてしまうかもしれません。
しかし、応募者は何か理由があって転職しようと面接に来たわけですから、面接官がその理由を知りたいと思うのは自然なことだと思いませんか?
とはいえ、面接官も人それぞれ。
同じ「気になる」という理由でも、
- 採用しても同じ理由でまた辞めるのでは?
- この人に何か問題があるのでは?
といった、懐疑心から「気になる」人もいれば、
- この人のことをもっと知りたい!
- どんな経験をしてきたのかな?
といった、好奇心から「気になる」面接官もいます。
ここで大切なのは、退職理由(転職理由)を単純に伝えるだけでは損をしてしまう
ということ。
それが懐疑心であっても好奇心であっても、退職理由(転職理由)について聞かれるということは、あなたに関心を示していることに他なりません。
ここはあなたのことをアピールできるチャンスだと捉え、あなたにとってプラスになる退職理由(転職理由)を考えていきましょう。
失敗リカバリー能力があるのか知りたいから
面接官は退職理由について質問しながらも、その理由が何であれ「前職(現職)では何かうまくいかないことがあったんだろうな」ということは理解しています。
しかし、面接官が本当に聞きたいのは「この人は失敗(=退職したこと)からどのようなことを学んで、次にどう活かそうとしているのか」という部分。
人が失敗するのは「やったことがない」または「できないこと」をするからであり、失敗を成功に変えて、成長していくためにはその要因を分析して、改善する必要があります。
これは企業の成長においても言えることで、企業を成長させるためには、失敗してストップしてしまう人ではなく、成長する人(できることを増やせる人)を採用していく必要があります。
つまり、面接官は退職理由を聞くことによって「失敗リカバリー能力(失敗の要因を考え次の成功に結びつける能力)」を持っている人か否かを見極めようとしているのです。
退職理由(転職理由)で大切なのは“要因”と“改善策”
退職理由(転職理由)を伝える際には、
- 要因(なぜ退職してしまったのか)
- 改善策(次はこうする・こうしたい)
この2つを意識することが大切です。
それでは実際に、「人間関係が理由で退職した場合」の例を交えながら退職理由の作り方を見てみましょう。
- 直属の先輩や上司とウマが合わず、自分の仕事が回らなくなり、職場に居づらくなって会社を辞めてしまった
このような理由があったとします。
まず、 “なぜウマが合わなかったのか”という失敗の要因について整理すると、以下のようになります。
- 先輩・上司に苦手意識を持ってしまった
- 後輩・新人としてあまり好かれなかった
入社してすぐの新人は、先輩や上司のサポートがあってこそ仕事が回せるもの。
にもかかわらず自分から距離を置いてしまったことで、先輩や上司からそのサポートをうまく引き出すことができなくなってしまったケースです。
- 先輩・上司との関係づくりを重要視する
- 関係を良くするために共通の話題を見つける
- 仕事以外の会話で接触頻度を増やせるようにする
- 先輩・上司がサポートしやすいように、報告・連絡・相談の質を高める
このような改善策を自ら打ち出すことで、面接官には次のような印象を与えることができます。
- 退職したことにより、先輩や上司との関係の重要性を学んだ
- 次は自ら改善策をとってくれる
- 自分で要因を分析して改善策を考えることができている
「改善策=応募企業に転職すること」に見せるのが最高
具体例を挙げて説明しましょう。
- 要因:先輩や上司とウマが合わなかった
- 改善策:仕事以外の会話で接触頻度を増やせるようにする
- 応募企業の特徴:社員同士の交流を深めるイベントが多い
- 要因:労働時間が長すぎた
- 改善策:仕事の効率化を図る
- 応募企業の特徴:効率的に仕事の成果を挙げられる社風・仕事にメリハリをつけられる職場環境
面接で転職理由を聞かれた時に、要因だけ伝えても、「その不満、うちに転職して解消するの?」と疑問に思われてしまいます。
一方で改善策を提示し、それが転職理由につながればスジが通っていて面接官も納得しやすいといえるでしょう。
退職理由(転職理由)は“改善策”が見出せているものにしよう
退職理由(転職理由)は人それぞれではあるものの、
- いくつかの小さな問題が重なって退職に至った
- 何となく漠然と会社が嫌になった
- 社内恋愛→破局で居づらくなった
- 大手企業で働きたくなった
- とにかく給料をアップさせたかった
- 顧客とトラブルを起こした
など、「はっきりとした理由がなくなんとなく退職してしまった人」や、「どう考えても企業側に不採用にされるような理由で退職してしまった人」もいるかと思います。
そのような場合、退職理由(転職理由)は、全てを包み隠さず話す必要はありません。
次の手順に沿って、改善策が見いだせるものだけを話すようにしましょう。
- 思いつく限りの要因(退職理由・転職理由)を書き出す
- それぞれの要因に対しての改善策を考える
- 改善策が見いだせたものだけを残しておく
こうすることで、失敗リカバリー能力がアピールできる退職理由(転職理由)のみに絞ることができます。
さらに、面接官の反応や、応募する企業によって納得してもらえそうな退職理由(転職理由)に変えることが可能になるのです。
【どうしてもムリなら】退職理由や転職理由を多少ボカすのも致し方ない
例えば、
- 遅刻を繰り返し、上司に嫌われてしまって居場所がなくなった
- 不正行為をしてクビになった
- 社内不倫がバレてしまった
一方的にあなたに問題があって、辞めてしまった場合は面接で正直に話しても採用を見送られてしまうでしょう。
このような場合は、
- ボカした伝え方をする
- 別の転職理由を考える
という手段を取りましょう。
ただ、面接で伝えなかった真の転職理由は入社後も誰にも言わない方が賢明です。
第二新卒の退職理由や転職理由の例文【5つ紹介】
- 仕事が辛くて辞めてしまった
- 仕事がおもしろくなかった
- 給料が少なかったので辞めた
- 残業が多すぎて続けられなかった
- 会社の将来性が不安だった
それぞれ例文とポイントを詳しく解説していきますね。
【例文1】仕事が辛くて辞めてしまった
面接官は「何が辛かったのか」「転職することであなたはその根本的な辛い想いをしなくなるのか」が知りたいところ。
この辺りを意識して作成してみましょう。
- 要因:飛び込み営業で拒絶され続けるのが辛かった
- 改善策:紹介営業でお客様1人1人と信頼関係を築きたい
- 応募企業の特徴:紹介営業が中心
また、飛び込み営業を続けていくうちに「自分のやっていることは多くのお客様にとってただの迷惑行為なのではないか」と罪悪感を感じるようになりました。
そして徐々に、お客様に拒絶され続けることや、罪悪感を覚えながら働くことが辛くなってしまいました。
その中で、価値のあるサービスや商品を本当に必要としているお客様にアプローチしたいと考えるようになりました。
御社であれば、紹介営業が中心であり、御社の商品を必要としている可能性のあるお客様へ提案することが可能です。
お客様一人一人と信頼関係を築いていける仕事内容に魅力を感じました。
【例文2】仕事がおもしろくなかった
- 要因:新卒の就活で安易に就職先を決めてしまい、仕事に興味をもてなかった
- 改善策:次は「自分が興味あること」を仕事にしたい、自分はプログラミングをやってみたい
- 応募企業の特徴:未経験でもプログラマーとして就職できる
会社の同僚や上司にも恵まれているのですが、私が従事しているサービス業は毎日同じことの繰り返しで自分が成長しているのかもよく分からず、仕事に興味を持てなくなってしまいました。
何より、今後のキャリアを考えた時、理想とするキャリアプランが描けないことに気づき転職を決意しました。
新卒時に仕事選びをきちんと行わなかったことを反省し、次に目指す仕事選びの軸を深く考えました。
その結果、「興味が持てる」「キャリアプランが明確である」職種である、プログラマーに挑戦したいと考えました。
御社であれば未経験からプログラマーとして就職できること、また社内でのキャリアアップが明確に示されていることからモチベーションを維持しながら精進できると思い、志望させていただきました。
【例文3】給料が少なかったので辞めた
ただ、「お金が欲しい」だけではなくて「お金を稼ぐことがあなたにとってどのような意味があるのか」についても伝えるといいです。
- 要因:生活できないほど給料が少なかった
- 改善策:次はもっと稼げる仕事をしたい
- 応募企業の特徴:インセンティブ制度がある
先輩社員や上司を見ていても将来的に余裕が生まれるとは思えず、転職を決意しました。
私は大学時代の奨学金の返済義務もあるため、しっかり稼げる企業に就職したいと思っております。
御社であれば、インセンティブ制度がありモチベーションを維持しながら仕事に従事できると確信しております。
【例文4】残業が多すぎて続けられなかった
また、残業が多くて辞めてしまった場合、残業の少ない企業を選ぶ人が多いと思うのですが、それだけが志望理由になってしまうと「怠けたいのでは?」とも捉えられてしまいます。
- 要因:残業が多すぎて体を壊しそうになった、仕事のパフォーマンスが低下した
- 改善策:短時間で高いパフォーマンスを発揮できる仕事をしたい
- 応募企業の特徴:仕事は厳しいけど残業をさせない社風
次第に体調を壊すようになり、仕事にも集中できなくなってしまいました。
医師からは過労と診断され、「病気になる前に職場環境を変えた方がいい」とアドバイスを受けたこともあり、退職を決意しました。
そこで、業務時間内に最大限のパフォーマンスを発揮し結果を出せる企業に就職したいと考えました。
御社は、ライフワークバランスを重要視しており、残業削減のための様々な取り組みを実施していることに感銘を受けました。
また仕事の効率化を進めると同時に、成果主義を導入している点も魅力に感じました。
御社であれば私の能力を十分に発揮できると確信しております。
【例文5】会社の将来性が不安だった
「業績悪化により退職」のみでは「うちの会社の業績が少しでも傾いたら会社を捨ててしまうのでは?」と思われてしまいます。
そう思われないためには、あなたが会社の業績不振を挽回するために、どのような行動をとったのかを述べましょう。
- 要因:会社の業績が傾いていた
- 改善策:同業種で将来性がある会社で働きたい
- 応募企業の特徴:業界内で成長企業
それでも私は経営が苦しいなら仕方ないと理解し、経営改善に向けての様々なアイディアを提案しました。
その一つとして、主に高齢層をターゲットとしている自社商品を若年層にもアプローチすることを提案しました。
具体的にはパッケージのリニューアルです。
パッケージのみのリニューアルであれば大きなコストをかけずに済むからです。
しかし、私の様々な提案は全て却下されてしまいました。
残念ながら私の力では前社の古い経営体質を変えることは難しく、同業種で将来性のある会社で働きたいと思い退職に至りました。
業界内で目覚ましい成長を遂げている御社で、私のこれまでの経験・スキルを存分に活かしたいと考えております。
NGの例文【人のせいにしてはいけない】
しかし入社して配属されたのは希望していた部署ではありませんでした。「そのうちチャンスが来る」と思い、目の前の仕事を頑張っていましたが、同じ部署のまま2年が経過しました。
このまま待っていても風向きは変わらないと思い転職を決意しました。御社であれば……
面接官は「この人は、やりたい仕事ができないと辞めてしまうんだな」という印象を持ってしまいます。
また、この場合だと、「新規プロジェクトの声がかからなかったのは、実は仕事ができないからなのでは?」と思われてしまう可能性も。
- 要因:ステップアップしたい
- 改善策:次なるステージを探す
- 応募企業の特徴:自分のやりたいことに特化している、これまでの経験・知識が活かせる
御社は開発に特化しており、まさに私の希望している仕事内容です。
同業界で培った私の営業経験・知識を活かしてステップアップしたいと思い志望させていただきました。
このように、要因を「やりたい仕事ができなかった」ではなく、「ステップアップしたい」というポジティブな姿勢に変えてみましょう。
転職・退職理由として避けなければならないポイントは、
- 会社や環境のせいにしない(自分の非を認める)
- 前職に対する愚痴をこぼさない
- ネガティブな転職理由にしない(ポジティブな伝え方を心がける)
これらを意識して転職理由を考えましょう。
面接で極力ツッコまれない対策【第二新卒の面接ノウハウ】
むしろ履歴書や職務経歴書はあるがままの事実を記載するだけなので、高評価を得るにも限界があるのですが、面接はそうではありません。
あなたの心構えや前向きな姿勢・好印象を与えるテクニックを使うことでいくらでも評価が変わってきます。
模擬面接はプロに見てもらうのが一番ですが、回答準備やコツについては独学で習得できます。
面接ノウハウについてはこちらの記事で詳しく説明していますので、是非こちらをご覧ください。
まとめ
面接官が退職理由(転職理由)を聞く大きな理由としては、
- 単純に気になるから
- 失敗リカバリー能力があるのか
この2つがあり、ありのままを包み隠さず話す必要はないことがお分かりになったかと思います。
そして、退職理由(転職理由)について考える際には、
- 要因(なぜ退職してしまったのか)
- 改善策(次はこうする・こうしたい)
という2つのポイントを意識しながら、いくつかのパターンを作っておくことをおすすめします。
退職という経験を無駄にすることなく、経験を強みに変えて、第二新卒だからこそできる就活をしていきましょう!
その気持ち、と~ってもよくわかりますよ!
今回の記事で、第二新卒向けの退職理由の作り方についてはご理解いただけたかと思いますが、とはいっても、
- 気づいたら無意識のうちにNGな退職理由になってしまいそう……
- 文章としてうまくまとめられない
- 何パターンも考えられる自信がない
- 一度“ちゃんとした人”に見てもらいたい
という人も多いかと思います!
正解のわからない“退職理由”のまとめ方のアドバイスだけではなく、志望動機をあなたと一緒に考えていったりと、就活のすべてをお手伝いします。
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