もくじ
専門学校で学んだ人が、専門分野を活かせる仕事に就きたいと思うのは、ごく自然なことです。
しかし、専門分野が活かせる就職先の競争率が高かったり、そもそもの求人自体が少なく、専門職に就くのが難しいケースもあります。
そのため、専門学校で学んでも専門とは関係のない仕事に就くことは、大いにありうることなのです。
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専門学校とは
専門学校とは、文部科学省の定義によると「実践的なカリキュラムを通して、職業に必要な能力を修得する高等教育機関」とされています。
参照:文部科学省「専修学校#知る専」
それぞれの専門分野における仕事で必要な知識や技能の取得を目的とし、全国に約2800校、60万人が学んでいます。
学科により修業年限が1年~4年と幅広く(概ね2年が多い)、一定の基準を満たせば4年生大学への編入や大学院への進学も可能です。
参考:文部科学省「専修学校#知る専」
専門卒で専門とは関係ない仕事に就く人はいるの?
そうじゃないと勉強したことが無駄になるし…..。
しかし、かなりの割合で専門外の仕事に就く人もいるようです。
学んだ知識やスキルを活かせる分野に就職する人が多数派ですが、中には専門外の分野に就職する人もいます。
理由は学んでいく中で興味を失って違う道を模索したり、新たに興味のある分野を見つけたりと様々です。
各分野ごとの人数を見てみましょう。
卒業者数 | 関連分野に就職 | 関連分野に就職した人の割合 | |
---|---|---|---|
全分野計 | 237,711 | 171,255 | 72.0% |
工業関係 | 36,465 | 26,253 | 71.9% |
農業関係 | 2,201 | 1,785 | 81.0% |
医療関係 | 54,417 | 48,604 | 89.3% |
衛生関係 | 33,832 | 23,866 | 70.5% |
教育・社会福祉関係 | 13,437 | 11,922 | 88.7% |
商業実務関係 | 34,264 | 22,009 | 64.2% |
服飾・家政関係 | 5,482 | 3,027 | 55.2% |
文化・教養関係 | 57,613 | 28,913 | 50.1% |
参照:東京都専修学校各種学校協会「令和4年度 専修学校各種学校調査統計資料」 P146③-9
分野計で見ると、専門分野に就職した人は7割~8割程度が多く、一部では5割台の分野もあります。
専門分野に就職する人が多数派だとしても、3割~5割程度は進学等も含め専門外の道を選んでいるようです。
専門卒で関係ない仕事に就く時に悩むこと
学んだことが無駄になる不安
多いのは、専門学校で学んで身につけたスキルや知識が、無駄になってしまうのではないかという不安です。
確かに専門外の仕事に就けば、そのままの形で活かせることはないかもしれません。
しかし、学んだことは、少しの応用で意外と専門外でも活かせるものです。
全てが無駄になってしまうことはないでしょう。
学んだ知識や身につけたスキルが、仕事に活かせる時はきっとやってくるはずです。
費やした学費や時間が無駄になる後悔
学んだことが活かせないのであれば、これまでに費やした時間や学費が無駄になってしまったと考えて悩むケースもあります。
「こんなことなら大学に進学しておけばよかった」「高校を出てすぐに働いておけばよかった」と、専門学校に進学したことを後悔してしまうのです。
しかし、専門学校で学んだことや、勉学以外の学生生活で積んだ経験は、自身の糧になっているはずです。
すぐには仕事に活かせなくても、学んだ知識や経験は無駄ではありません。
親に申し訳ないという気持ち
学費を工面して、専門学校に行かせてくれた親に申し訳ないという思いを抱く人もいます。
もし、実家が事業をしており、それを継ぐために必要な分野を勉強していたなら、そうした気持ちになることは仕方がないかもしれません。
しかし、多くの親は無事に卒業してくれることを第一に考えているものです。
専門分野で活躍してほしいというよりも、立派な社会人になってほしいと望んでいるのではないでしょうか。
監修者コメント
「“専門卒”という学歴を得ただけでもOK」と考える
専門学校に行かず就職した場合は学歴は高卒になりますが、専門学校を卒業すれば「専門学校卒」の学歴が取得できます。
最終学歴は、専門分野の仕事に就く・就かないに関係ないことです。
専門卒で就活すれば、応募できる求人の選択肢が増えますし、高卒よりも高い初任給が得られることも多いでしょう。
「専門卒の学歴を履歴書に記載できるという事実だけでも価値があること」と考えれば、迷いや悩みを払拭するきっかけになるのではないでしょうか。
専門学校の最終学歴の扱いや履歴書への記入方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
ぜひ合わせてお読みください。
専門卒が関係ない仕事への就活を決断するタイミングと判断基準
判断基準は1つではなく色々な側面から考えた方がよいでしょう。
ここでは就活の方向性を変えるタイミングと、判断基準について解説します。
就活の方向性を変えるタイミング
卒業までに内定獲得を目指すのであれば、遅くとも卒業する年度の夏までには方向性を定めましょう。
夏までというリミットは、秋採用のタイミングに合わせるという意味があります。
夏までに方向性を定めれば、秋採用で新しく目指す分野の企業に絞って活動できるでしょう。
よくないのは、この時点でも迷い、どっちつかずの活動をしてしまうことです。
集中できず力が分散していては、よい結果は生まれません。
就活の方向性を変える判断基準
判断基準は、客観的にいくつかの側面で考えてみるとよいでしょう。
例えば以下に挙げる視点で考えてみます。
- 専門分野の将来性
- 専門分野の就職難易度
- 専門分野の業界の給与水準
学んでいる専門分野の業界自体が縮小傾向であれば、活躍できる場所は限られます。
好きな分野で夢を追いかけたくても、その分野の仕事を得ることが狭き門であれば考え直した方がよいかもしれません。
収入面も大切な判断基準です。
将来にわたって、生活に困らない収入を確保できるかも、慎重に見極めましょう。
専門卒が専門と関係ない仕事を目指すための対策
方向転換をする場合は、一から準備をやり直すくらいの気持ちで対策することが、成功の秘訣です。
専門外の分野を目指す理由を明確にしておく
面接では必ず「専門外の分野だけど、なぜ希望したの?」と聞かれます。
必ず聞かれる質問なので、面接官を納得させる回答を準備しましょう。
ここが曖昧だと、あまりよい印象を持たれることはありません。
専門分野の就活を断念した理由と、新たに目指す分野を選んだ理由、そして新たな分野の中でもなぜ御社なのか、この3点セットで話せるように準備すれば万全です。
学んだ内容を活かせないか考えてみる
新たに目指す分野で、専門学校で学んだことが活かせないか考えてみましょう。
直接の専門分野でなくても、応用で学んだ知識やスキルが活かせることもあります。
例えば、専門学校で経理・会計を学んでいたが、営業職に方向転換したとします。
営業の仕事で経理・会計のスキルは、直接使わないかもしれませんが「数字に強い」という強みとしてアピールできるはずです。
このように、学んだことが少しでも活かせそうであれば、積極的にアピールポイントとして盛り込みましょう。
新たに目指す分野の業界研究・企業研究を綿密に行う
専門外の分野に方向転換するのであれば、これまで見てこなかった業界や企業を知る必要があります。
目指す業界を今一つ定めきれない場合、ターゲットを絞るためにも業界研究をしっかり行わなくてはならないでしょう。
しかし、あまり時間をかけている余裕はありません。
短時間で業界研究・企業研究を行うには、単独ではなく就活のプロに力を借りることが望ましいです。
効率よく情報収集できる手段を確保する
業界研究と企業研究を経て、応募先を絞り込む際には、綿密な情報収集を行う必要があります。
しかし、時間をあまりかけられないので、効率よく情報収集できる手段を確保しなくてはなりません。
ただ、専門学校は、専門外の分野の業界や企業の情報を豊富に持っているわけではないため、学校は頼れないと思った方がよさそうです。
そのため、就職エージェントなど、学校以外の情報源の確保が必須となるでしょう。
専門卒が関係ない仕事の求人を探す方法
だから、頼れる就活のサポート役が必要になるんです。
ここでは、効率よく情報収集し求人を探す方法を解説します。
求人サイトを活用する
求人を探す時に、真っ先に思い浮かぶのは求人サイトでしょう。
求人サイトには、様々な業界・企業の求人情報が豊富に掲載されています。
しかし、あまりにも豊富に掲載されているため、何から見ていけばよいのか、絞り込む作業も大変です。
企業ごとの情報も限られており、応募を検討する企業の内情は、自分で調べなくてはなりません。
ハローワークを活用する
ハローワークでは相談員が相談に乗ってくれ、マッチしそうな求人を紹介してくれます。
しかし、ハローワークの相談員は、個別の企業の内情にまで精通しているわけではありません。
加えて、ハローワークは求人内容が法的要件を満たしていれば、どのような企業の求人も取り扱うため、稀にブラック企業の求人に応募してしまうリスクもあります。
就職エージェントを活用する
就職エージェントは、就活生のサポートをしてくれる心強い存在です。
経験豊富なキャリアアドバイザーが様々な情報を提供してくれ、悩みにも親身に相談に乗ってくれます。
専門外にターゲットを移すべきか悩んでいる段階でも、的確なアドバイスをしてくれるでしょう。
応募企業の絞り込みや、書類選考・面接の対策まで一気通貫で面倒を見てくれるため、内定獲得の可能性も高まります。
まとめ
専門卒で関係ない分野に方向転換する場合は、情報取集からやり直すことになります。
タイミングによっては、情報収集に時間をかけられないこともあるかもしれません。
そうした時に強い味方になるのが、私たちUZUZのような、若年層の就活に特化した就職エージェントです。
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