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30代で公務員に転職できる?経験者枠の応募資格や試験内容|メリット・デメリットを解説

30代で公務員に転職できる?
公務員って安定しているって聞くけど……30代からでも、なれるの?
公務員試験には年齢制限が設けられているため、一般的には「30歳まで」とされている場合が多いです(地方公務員では35歳まで可能な自治体も増加中)。

ですが、経験者枠を使えば大丈夫です。

この記事では、30代で公務員に転職する際に利用できる「経験者枠」について解説します。

くわえて30代で公務員に転職するメリットやデメリットも詳しくお伝えするので、公務員が気になっている方はぜひ確認してみてくださいね。

この記事の監修者

岡本啓毅

株式会社UZUZ 代表取締役

1986年生まれ、北海道出身。第二の就活を運営する「株式会社UZUZ」を立ち上げ、数多くの就職サポートを実施してきた。“自らと若者がウズウズ働ける世の中をつくる。”をミッションに、Twitterで「仕事をウズウズ楽しむ情報」を、YouTubeで「就職・転職で使える面接ノウハウ」を発信。SNSの累計フォロワー数は9万人を超える。

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30代からでも公務員へ転職できる!

30代になると、公務員にはなれないの??
「なれない」というわけではありませんが、公務員試験の受験資格には年齢制限が設けられていて、一般的には30歳以下のケースが多いことは事実です。

公務員には国家公務員と地方公務員があり、いずれも一般的には多くの職種で30歳以下が年齢制限の上限になっていることが多いです。

その「一般枠」は学歴問わず誰でも受験可能であるため、新卒を含むすべての人が受験できます。

一般枠の試験は、新卒や新卒相当の若い世代を対象にしたものであるため、年齢制限が「30歳まで」とされていることが多いのです。

ですが、だからといって諦めることはありません!

なぜなら、社会人経験者向けの、いわば「公務員の中途採用」のような「経験者枠(または社会人枠)」を活用すれば、30代からでも公務員を目指すことが可能だからです!

経験者枠は年齢制限の上限が一般枠と比較してかなり緩和されていて、職種によっては、59歳まで受験資格がある場合もあります。

まずは、あなたが希望する自治体の経験者枠(社会人枠)を確認してみましょう!

参考:人事院「国家公務員採用一般職試験(社会人試験(係員級))

30代で公務員に転職するなら経験者枠がおすすめ

30代で公務員になりたいなら、やっぱり経験者枠がいいの?
少し早めに活動して29歳までに転職する方法や、場合によっては30歳以降でも受験できる公務員試験もあります。

ですが、やはり30代以降ならおすすめは経験者枠を利用することですね!

経験者枠とは、前述のように「公務員の中途採用枠」のようなものであり、民間企業で働いたことがある人向けの公務員採用試験のことです。

社会人採用、経験者採用など自治体によって名称は様々なので、確認してみてくださいね。

受験資格は、概ね社会人経験が5年前後あることなので、その基準を満たせていれば基本的にOKです(詳細な応募要項は各自治体にてご確認ください)。

経験者を採用する理由は即戦力として働いてほしいから

公務員で経験者を採用する目的は、民間企業などで得られた専門的な経験や知識を自治体などの公的業務に活かしてもらうことにあります。

すなわち、即戦力となる人材を求めているのです。

どうしても、公務員として働いていると民間企業的な感覚を持てない場合があります。

複雑化する行政課題に対応するためにも、民間企業で社会常識やルール・マナーを身につけ、なおかつ自分の専門領域も持っているビジネスパーソンが求められているのです。

つまり30代で公務員に転職する側としては「それまで培った民間企業での経験」を活かしながら、公務員として働けるのです。

中途でも新卒とキャリアの差がつきにくい

多くの自治体では新卒枠(一般職)でも、30歳(自治体や職種によっては35歳)で入職するケースもがいようです。

そうなると、中途でも新卒でも、公務員としてのキャリアでは大きな差が出るわけではありません。

また、公務員は数年に一度異動があり、担当する業務内容が大きく変わることもあります。

一から業務を習得しなければならないケースもあるでしょう。

その点、経験者採用は基本的に民間で培ったスキルを活かせる職務を担当するため、公務員歴が長い職員と比較しても、遜色ない活躍が可能です。

公務員試験「経験者の採用枠」はどれくらいあるの?

30歳を過ぎて公務員に転職を目指すなら、経験者採用枠がおすすめなのは分かったよ。
でも、そもそも「経験者枠」ってどのくらいあるの?
採用数が比較的多い地方公務員について見てみましょう!

地方公務員の経験者採用枠について、主な都道府県と政令指定都市の実績を見てみましょう。

公務員経験者採用の採用予定数は、以下の通りです。

【主な都道府県の公務員経験者採用枠】

都道府県採用予定数
北海道80名
東京都115名
神奈川県50名
愛知県40名
大阪府100名
福岡県38名

【主な政令指定都市の公務員経験者採用枠】

政令指定都市採用予定数
札幌市30名
仙台市40名
東京23区(特別区)419名
横浜市70名
名古屋市25名
大阪市60名
福岡市20名

参考:公務員採用制度研究会「公務員試験総合ガイド(令和6年度 社会人経験者採用実施状況)

大都市では採用予定数は多い印象だけど、地方都市では狭き門になりそうだね。
上記は全職種をまとめた数字なので一概にはいえませんが、倍率の高い求人だと10倍を超えることもあるようです。

公務員経験者採用の給与や試験内容はどうなっているの?

経験者枠で公務員に採用された場合、給与はどれくらいになるのかな?
応募資格や試験内容も気になるんだけど。
では、神奈川県職員の例で見てみましょう。

神奈川県では「キャリアフリー採用」と称して、社会人経験のある中途の職員採用を実施しています。

社会人経験者採用の応募資格と給与の例

神奈川県職員の実際の募集要項から、応募資格と給与例を確認してみましょう。

令和6年度(2024年度)神奈川県職員の場合、応募資格は以下の通りです。

「昭和39(1964)年4月2日から平成6(1994)年4月1日までに生まれた人(外国籍の人も受験できます。)」

すなわち31歳から 60歳の方が対象となります。

そして、給与は以下のように提示されています。

【神奈川県職員経験者採用給与】(基本給+地域手当)

最終学歴が高卒の経験年数最終学歴が大卒の経験年数採用時の給与例
13年の場合9年の場合約260,000円
18年の場合14年の場合約286,000円
23年の場合19年の場合約310,000円

参考:神奈川県人事委員会「令和6年度(2024年度)神奈川県職員採用試験 受験案内

上表の金額例は前職の経験がフルタイム勤務であった場合の設定であり、職務内容や勤務形態等により金額は変動することもあります。

なお、 この金額には地域手当が含まれていて、この他に住居手当・通勤手当・時間外勤務手当・期末手当・勤勉手当などが、それぞれの対象者に支給されるとのことです。

社会人経験者採用試験の内容

公務員の社会人経験者採用の試験内容は、概ね以下の内容で実施されることが多いようです。

  • 教養試験
  • 小論文
  • 経験者論文
  • 面接

※各自治体により若干異なるため、採用試験を受ける際は要確認!

前項と同様に、神奈川県職員の例を見てみましょう。

神奈川県では、令和6年度では以下の試験が行われる予定です。

【試験の方法】

種目方法内容配点
一次試験経験者小論文試験記述式800文字程度2題必須回答職務・社会活動経験、スキル・資格を活用した経験等に関する小論文試験100点
二次試験人物試験個別面接(1回)人柄、性向等についての試験
※ 個別面接の中で、事前に示した課題について5分程度のプレゼンテーションを行う
200点

神奈川県では、上記2回の試験が約2カ月の間に実施されます。

各自治体で試験内容の傾向が違うため、自身が受験しようとする自治体の募集要項を確認して、対策を練ることが欠かせません。

公務員試験の区分や試験の流れなどは、以下の記事でも詳しく解説していますので、ぜひ合わせてお読みください。

30代で公務員に転職するメリット

30代で公務員に転職するメリット

公務員は「安定している」っていうけど、具体的なメリットって何なんだろう?
30代で公務員に転職するメリットについて、確認していきましょうか!

根強い人気がある公務員ですが、人気の理由はなんなのでしょうか。

ここで、30代で公務員に転職することのメリットについて確認していきましょう。

民間企業よりも雇用が安定している

公務員は、民間企業と比較して、業績悪化によって会社が倒産したり、賞与が激減したりといった雇用上の不安定さが少ないという特徴があります。

これが「公務員は安定している」といわれる大きな理由の一つです。

特に30代になると、ライフステージの変化によって地方移住を検討したり、Uターンで地元に戻ったりする人もいるでしょう。

そうなった場合でも、安定して働ける公務員はおすすめです。

福利厚生や退職金などが充実している

公務員は、一般的な民間企業よりも福利厚生が充実しており、休日も中小企業より多い傾向にあります。

給与も基本的には、務める期間に応じて上がっていく傾向が強いようです。

また、退職金も30年程度働けば満額支給されるので、30代の前半頃に転職して勤め上げれば満額でもらえる可能性が高くなるでしょう。

民間企業には退職金制度そのものがない会社も多い中、こういった制度が充実しているのはうれしいですよね。

経験者枠なら前職の経験を活かせる

公務員は民間企業と異なる点が多いといわれるため、民間企業経験者だと慣れるのが難しいのではないかと不安に思う方もいるかもしれません。

ですが、そんなことはありません。

そもそも経験者枠は、新しい技術や知識を外部から取り入れたいという目的もあるため、これまでの経験を活かして働ける可能性が高いです。

特に社会人としてそれなりの期間経験をかけて積み上げてきた30代以降であれば、公務員の経験者枠として採用されることで、さらに自身の活躍できる幅を広げられるのではないでしょうか。

監修者コメント

岡本啓毅HIROKI OKAMOTO

「なぜ公務員を目指すのか」を整理しておこう

公務員試験には面接もあります。

一般採用枠とは異なり、奉仕精神や公的組織に仕えることへの意気込みは、経験者枠ではそれほど重視されないといわれています。

ですが「なぜ公務員(その公務員の職種)を選んだのか」は、必ず質問されるでしょう。

  • 自分にはどのような経験があるか
  • 自分はどんなスキルを持っているか
  • それらをどのように志望職種で活かせるのか

民間企業への転職活動と同様に、公務員を目指す場合も「自分の経験やスキル」を根拠にして、自分が活躍できることをしっかりアピールできるようにしておきましょう。

自分の特技を整理する方法をもっと詳しく知りたい方は、以下の記事も確認してみてください。

30代で公務員に転職するデメリット

30代で公務員に転職するデメリット

30代で公務員に転職するのってメリットがたくさんあるんだね!
ですが、メリットもあればデメリットもありますよ。

デメリットも知った上で転職先の候補に入れるようにしてくださいね。

ここからは、30代で公務員に転職するデメリットについて見ていきましょう。

メリットと合わせて確認して、公務員への転職を考える際の参考にしてくださいね。

経験者枠の試験は応募が殺到しやすい

経験者枠は募集の数自体が少ないため、応募者が殺到する傾向にあります。

全体の応募数から見た合格率が低く、意を決して応募しても採用難易度が高い点は大きなデメリットす。

一般枠で働くことも狭き門だといわれていますが、一般枠よりも経験者枠の方が採用枠数が少ないため、これは経験者枠の方がより顕著に見られる特徴でもあります。

公務員になりたい求職者がたくさんいるってことだよね。
一方で、安定性や地方創生といった観点で人気職種であることも伺えますね。

賞与以外のインセンティブはないケースが多い

民間企業には、達成度に応じて給与や賞与と別でインセンティブが支給される企業もあります。

例えば、目標売上やノルマを達成した場合に、特別なインセンティブが出る、といったケースです。

これらは実力主義の社風がある会社では、比較的よく見られます。

一方で、公務員にはそういった売上や成果の達成度合いによるインセンティブはありません。

30代を超えてから仕事で評価されることがうれしく、バリバリと働いて実力に応じたインセンティブを得たい、という方には公務員への転職は向いていないといえるでしょう。

転職直後は給与が下がる可能性がある

30歳を過ぎた頃であれば、会社内でも活躍しはじめる時期であり、一定以上の昇給を経験しているはずなので給与が上がってくる時期です。

公務員の給与は経験年数と職能で決まりますが、転職の場合は前職の経験年数も加味されます。

ただ、公務員として勤務する職種と直接関係ない仕事をしていた場合は、経験年数を8割程度に換算されることもあるので注意が必要です。

ライフステージの変化などを理由にした30歳での公務員転職の場合、プライベートでもお金が必要になる時期と重なるため、給与の低下を厳しく感じる人もいるでしょう。

その後は昇給していくはずですが、転職するたびに給与水準を上げていくキャリアアップ型の転職を考えている方は、公務員転職だと期待と異なる結果になるかもしれません。

監修者コメント

岡本啓毅HIROKI OKAMOTO

公務員に転職したあとのキャリアのゴールを想定しておこう

民間企業から公務員に30歳以降に転職すると、再度民間企業に転職するのが難しくなってしまう可能性が高いといわれています。

そのため30歳で公務員に転職するなら、公務員としてどのようなキャリアのゴールを目指すのか想定しておくことをおすすめします。

公務員として職種の専門家を目指すのか、汎用的にいろいろなスキルを磨くのか、または民間と自治体をつなぐアドバイザーのような職種を目指すこともできるでしょう。

いずれにせよ、公務員に転職したあとは民間企業への復職以外の道でキャリアゴールを考えておくことが重要です。

まとめ

30代を超えても、経験者枠を活用すれば公務員に転職することは可能です。

公務員は民間企業と比較して雇用が安定しており、福利厚生や退職金が充実しているため人気の転職先でもあります。

ですが、その待遇を目指して応募が殺到するため、倍率が高くそもそも採用されにくいというのは大きなデメリットです。

少しでも合格率を上げるための対策として重要なのが、なぜ公務員として自分の経験やスキルを活かしたいのかを整理しておくこと。

ですが、自分の力だけでこれらを整理するのが難しいと感じる方もいるかもしれませんね。

そんな方は、転職エージェントへの相談を検討してみてください。

転職エージェントが無料で提供している選考対策については、民間企業への転職だけでなく、公務員への転職に活かすことも可能です。

また、公務員を志望した理由をエージェントと一緒に整理すれば、もしかしたら公務員になるよりも良い企業の求人が見つかるかもしれません。

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