【社内報】1年会社を休職し「世界一周」した女性社員が、ついに帰ってきた話。
UZUZの特徴的な「取り組み」や「人」を紹介しているUZUZ社内報。今回の主役は、UZUZでキャリアアドバイザーを担当している東柚実(あずま ゆずみ)。
実は彼女、つい先日まで旦那様と共に約1年間の「世界一周旅」をしていたんです!
「こんな体験している人そうそういない!これは絶対話を聞かなければ!」といてもたってもいられなくなったので、UZUZ広報&編集部が東に突撃インタビューを敢行しました!
▼プロフィール
東 柚実(あずま ゆずみ)
1993年生まれ。北海道出身。2歳から水泳ざんまいの生活を送り、中学生の時には全国大会にも出場。その経験から粘り強くコツコツ取り組む姿勢を身につける。3年間某人材会社で求人広告の営業を行ったのち、2018年UZUZに転職。キャリアアドバイザーとして求職者の就職サポートを行う。その後2019年7月から約1年間休職し、夫と共に世界各国を巡る旅に出る。2020年5月より復職。
▼私が「世界一周」に行くまで
——「世界を回ろう!」と思った経緯は?
元々、夫の16年越しの夢だったんです。
私も旅行が好きでしたし「まだ行ったことのない場所に行きたいね」「世界の色々な景色が見たいね」「いつか世界一周できたらいいね」という話は、結婚前からよくしていました。
——夫婦揃っての夢だったんですね!ずばり決断の“決め手”は?
これは正直“タイミング”です。もう「行くなら今しかないな」と……!
現在は私たちふたりだけですが、将来的に家族が増え出産・子育てをするとなると、今が夫婦生活を楽しめる最後のチャンスかもしれないと思いました。子どもを連れて世界一周するのは、なかなか無理がありそうですし(笑)。
それに、夫も夫で“長年の夢”を叶えるためかなり前から計画を練っていて。
まず、世界一周を決めた年(2017年頭)からWeb広告の知識を学び始めたんです。その後実践フェーズを経て、翌年には会社を設立。さらにその翌年には、Web広告の受託運用やSEOのコンサル業務など、リモートでも対応できる案件を着実に増やしていました。
超計画的ですごいですよね(笑)。
このように、夫が望んでいた“場所を選ばずに働ける体制”も無事に整ったので、思い切って決断したという感じです。
——旦那さんの行動力が凄まじい(笑)。世界一周に行くにあたり、一番悩んだことは?
やっぱり一度仕事を中断することになるので、自分のキャリアに関しては相当悩みましたね……。
UZUZに入社してちょうど1年くらいのタイミングでしたし、「自分にできることをもっと増やしたい」という気持ちも大きかったんです。
なので実際「一人だけで行ってもらった方が……」と夫に話したこともあります。
ただ夫は“二人で世界一周”に重きを置いていて。私も悩んだ結果「やっぱり挑戦するなら今しかないよね」という結論に至ったので、最終的には腹をくくりました。
とはいえ、UZUZにもきちんと伝えないといけなかったので、代表の岡本に自分の現状を相談してみたんです。
正直完全な休職もしくは退職を覚悟していたんですが……。岡本から提案されたのは「じゃあ世界一周中はアルバイトとして働ける時に働いて、帰国後正社員に戻ればいいじゃん!」という内容で。
これを聞いた時はめちゃくちゃびっくりしましたね!「そんな柔軟に対応してくれるの!?」と思いましたし、海外にいながらも仕事ができることがわかって嬉しかったです。
——UZUZは世界一周に賛成!でしたが、ご家族の反応はいかがでした?
最初はとにかくびっくりされて、もちろん心配もされて、そして否定的なことも言われました(笑)。
地元・北海道に帰り直接会って報告したんですけど、話した直後は結構空気がピリついたのを覚えています(笑)。
でも私たちはすでに“世界一周に行くこと”を決めていましたし、最終的には「あなたたち自身で決断したのなら」と応援してくれました。実際旅行中も定期的に連絡を取り合い、私と一緒に現地の名所や文化などを調べてくれたので心強かったです!
——出国までにどんな準備をしたんですか?
3ヶ月前くらいから本格的に準備を始めたんですが、滞在する国の順番やルート決め、全体のスケジュール管理、海外旅行保険の加入、ワクチンの摂取、コスパの良いクレジットカードやキャッシュカードの準備、スーツケースやバックパックの購入、宿の大量手配、現地での移動手段などなど……やることがとにかく山積みで!
当然土地勘も全くないですし全部一から調べないといけないので、正直大変でした。出発直前までてんやわんやしながら、なんとか終わらせた感じです。
ちなみにこれは世界一周に行ってみてわかったことなんですが、荷物はそんなに持っていかなくても意外と困りません。
最初こそ私たちも「あれも必要かな、これもあった方がいいかな」と、超ビッグサイズのキャリーケース3つ、バックパック2つ、手持ちのバッグ2つとかなりの大荷物で出発したんです。
でもだんだん邪魔になってきて、3カ国目あたりでいらない荷物をまとめて日本に送り、一番大きいキャリーケースは捨てました。生活に必要なものは現地でも買えますし「持っていった方が安心かも」と思ったものは大抵使いません(笑)。
▼私が体験したリアルな「世界一周」
——約1年という長期間、どんな国を旅したんですか?
旅したのは北欧・ヨーロッパ各国(4ヶ月)、アメリカ・カナダ(2ヶ月)、南米(4ヶ月)です。訪れるべき“時期”や“タイミング”に合わせて、観光名所や行きたいスポットを巡っていました。
アジアは近いし比較的行きやすい地域なので、今回はルートに入れていません。こんな時だからこそ行ける国をチョイスしました。
(※ドイツ・ノイシュバンシュタイン城)
旅の終盤はコロナの影響でアルゼンチンに長く滞在していたんですが、結構住みやすくて良いところでしたよ。ただ長期滞在しすぎたので、個人的には「もういいかな……」と思っています(笑)。
——コロナの影響も受けてしまったんですね!なんでも行程を変更して早めに帰国したとか……
そうなんです。コロナで旅行を続けられる状況ではなくなってしまい、予定を繰り上げて日本に帰国しました。
本当ならこの後、マチュピチュやモアイ像のあるイースター島、アメリカのイエローストーンを訪れる予定だったので、最後までいけなかったのは正直残念ですが……。とはいえ目標の8割は達成できましたし、満足感は大きいです!
——状況が状況なので、無事帰国できてよかったです……今回の旅で印象に残っていることは?
最初の1ヶ月、特に“旅を始めた1日目”はすごく記憶に残ってますね。
初日に訪れた国はアイスランドだったんですが、現地に到着した時「あれ?1日ってこんなに長かったっけ?」と思ったんです。
ここまでの移動ですらこんなに長く感じるのに、これからどうなっちゃうんだろう。
そんな気持ちと同時に「ここから本当に旅が始まるんだ」と実感が湧いたことを覚えています。
(※アイスランド・デティフォスの滝)
ただ“慣れ”とはすごいもので、半年も経つと逆に「世界一周」が当たり前になるんです。
新鮮な気持ちを忘れたくない人は、1ヶ月くらいのスパンで区切って旅した方がいいかもしれません。
——世界一周中はアルバイトとしてUZUZの仕事も行っていたとのことですが、どんなことをやっていたんですか?
UZUZが運営するメディア「第二の就活」に掲載する記事の装飾や、リンクの追加作業などを行っていました。
記事編集に関する業務はやったことがなかったんですが、ぐっさん(編集部・山口のあだ名)が丁寧に教えてくれたので、楽しく作業できましたね。
社会とのつながりも実感できましたし、私としては非常にありがたかったです。
とはいえ、ふとした瞬間に「私大丈夫なのかな……」って思うことはあって。
社員が頑張っている様子は日々のチャットワークからも伝わってくるので、私だけが置いていかれる「焦り」のようなものは感じていました。
でも色々な国を旅して新しい景色を見たり、知らなかったことがわかるようになるうち、ちょっとずつその気持ちも変わっていったんです。
旅をすると、普段日本にいたら考えないことを嫌でも考えるようになるんですが、これって“世界一周中だから”できることなんですよね。
「日本にいたら絶対にできなかったことが、“今”ならできる」と考えるようになったら、気持ちの面でもすごく楽になりました。
——世界一周を通して一番行ってよかった国、逆に「もういいかな……」と思った国を教えてください!
一番良かったのはボリビアです!「ウユニ塩湖」が圧倒的1位ですね!
標高3000m以上の場所にあるので高山病対策が必要だったり、事故が多発しているバスに7時間以上乗らないといけなかったんですが、それらが全部吹っ飛ぶくらいの絶景でした。
(※ボリビア・ウユニ塩湖)
まさに“天国”みたいなところでしたね。この世にはこんなに素晴らしいものがあるんだ……と考えるうち、感極まり夫婦揃って号泣したのはいい思い出です(笑)。
逆に「もういいかな……」と思った国は、ヨーロッパにあるスロベニアですかね。
イタリアやオーストリアに接している小さな国なんですが、なんというか……街の雰囲気が全体的に廃れていて。壁には落書きがされているし、歩いてる人もちょっと物々しいし。インフラも整っているわけじゃないし、観光名所も一箇所しかないんですよ。
正直「もう行かなくてもいいや」と思ってしまいました(笑)。
——旅先で体験した“過酷エピソード”はありますか?
トルコでアイスを売っている店員に騙されたり、航空券を販売する詐欺会社に16万円ぼったくられそうになったり、挙げれば色々あるんですが(笑)。
特にアルゼンチンで経験した2日間の車中泊は過酷でした。
コロナの影響で都市がロックダウンしてしまい、国内でも飛行機が飛ばなくなってしまったんです。
当時都市から離れた場所にいた私たちは、なんとかして首都のブエノスアイレスまで行こうと奇跡的に手配された臨時のチャーターバスに乗ったんですが……。
飛行機でも片道5時間かかる距離を車中泊で2日間(40時間)、コロナ感染防止のため外には出られず、50人の乗客で車内の小さなトイレを使い回すあの環境は、肉体的・精神的にも辛かったです。
——なんという壮絶な体験……!ちなみに旅の途中で「日本に帰りたい」と思ったことはなかったんでしょうか?
これが、実はそんなになくって!
インターネットで繋がっているので家族や友人とはすぐ連絡が取れましたし、あまり寂しいと感じることもなかったですね。
ただ、日本食を食べられない環境というのが想像以上にキツくて……(笑)。我慢できず、作れる時は自分で一汁三菜を用意したこともあります。
帰国して日本のご飯を食べた時は、そのあまりの美味しさに感動しました(笑)。
これは世界を旅したからこその“実感”なんですが、食事の美味しさに限らず、やっぱり日本って良い国だなと思います。インフラも整ってますし、街は綺麗で人は落ち着いてますし。
日本にいる時は“日常”だったので気づけませんでしたが、帰国した今はそのありがたみを感じる毎日です。
——世界を回ってきたからこそ言える「外国を旅するならこれだけは持っていくべし!」な物って何かありますか?
正直な話「絶対持っていった方がいい物」はないと思います……!私たちも初めは大量の荷物を持って出発しましたが、結局途中で減らしちゃいましたし(笑)。
この世界一周を通して、逆に「物がなくても十分旅行できるし、生活もできる」ことがわかりましたね。
でもお金に余裕があるなら、ドローンがあるとより楽しめるかもしれません!
(※ノルウェー・トロルの舌)
ウユニ塩湖でもドローンを使ったんですが、やっぱり“ドローンだからこその景色”が撮影できたので、持っていって損はないかと思いますよ!
▼「世界一周」から帰国して、今私が思うこと
——約1年間休職しての世界一周、ズバリ感想を教えてください!
これはもう100%「行ってよかったな」と思います!
大人の学び直しというんでしょうか。日々の生活に追われるあまり、これまで考えてこなかった世界の歴史・文化・政治・経済など、ありとあらゆる知識に触れることができました。
日常から距離を置くことで“自分”とも向き合えましたし、将来をじっくり考える良い機会にもなりましたね。
——世界一周は人にもおすすめしたいですか?
時間に余裕が持てるなら、行ってみる価値“アリ”です!
ただ個人的には「場所」や「期間」はあまり重要ではないと思っていて。正直もっと短い期間でもいいし、それこそ海外じゃなくてもいいと思います。
言ってしまえば、世界一周も“手段”のうちのひとつなんですよね。日常から離れられる場所で、知らない人に会い、知らない景色を見て、新しい価値観に触れることができるなら、手段にこだわる必要はないんじゃないでしょうか。
——長期間の世界一周旅経験者は社内でただひとりだけ。仕事面で活かせることはありそうですか?
「仕事に臨む上でのマインド」に、良い影響を与えてくれそうです。
仕事への向き合い方って国によって全然違うんですが、やっぱり日本は世界の中でも働くことに対してストイックだと感じました。日々仕事に追われる人も多いですし、自分と対話できる時間が少なくなりがちなんですよね。
でも私は今回の旅を通して自分と向き合う時間を持てたので、この“収穫”はこれからの仕事でもプラスに作用してくれると思います!
そして“そういう変化”があったことを、実体験として求職者の方にお伝えしたいですね。
(※ブラジル〈リオデジャネイロ〉・ペドラボニータ)
——最後に「やりたいことをやるかどうか」悩む人へメッセージをお願いします!
情報収集や達成するために必要な準備は、かなり念入りにやることをおすすめします!
この準備段階である程度適性が判断できるというか……「準備進めてみたけどやっぱり何か違うかも」「大変だけどやっぱり挑戦したい」のような自分の“本気度”も見えてくると思うんですよね。
あとは、未知の世界に飛び込む“勇気”や決断力”も大事なので、それらを持てる方はぜひ自分のやりたいことに挑戦して欲しいなと思います。