もくじ
こんな感じで就職しても大丈夫なのかな?
ジョブホッパーとは、短い期間で転職を続けてしまっている人のことです。
この記事ではジョブホッパーがどんな実態なのか、そしてそれを続けるとどうなるのかを解説していきます。
転職回数が多い方やすぐに退職したくなっている方は、ぜひ参考にしてください。
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ジョブホッパーとは繰り返し転職する人のこと
ジョブホッパーとは、ジョブ(仕事)をホップする(飛び跳ねる)人のことで、短い期間で何度も転職を繰り返す人のことを指します。
明確な定義はありませんが、概ね20代で3回、30代で5回程度の転職をしているとジョブホッパーであるとみなされるでしょう。
転職が一般的に広く行われている英語圏で作られた言葉であり、本来は「転職を繰り返してスキルアップしている人」というような意味でした。
ですが、日本においては、ジョブホッパーとはあまり良くない呼び名として、ネガティブな意味合いで使われることが多い言葉となっています。
何回の転職であれば「転職回数が多い」と思われるのか、もっと詳しく知りたい方は以下の記事も確認してみてください。
ジョブホッパーの末路は評価されにくくなること
ジョブホッパーの末路は、はっきり言えば「だんだん評価されなくなってくること」なんです。
すでに旧来の日本で行われていた、1社で勤めあげるという慣例はなくなり、転職は当たり前となりました。
とはいっても、海外ほど頻繁に転職する文化も根付いていません。
ましてや、海外でいうところの「頻繁に転職する」だとしても、パートタイマーやインターンではない無期限の雇用であれば、3年に1回程度の転職です。
1年程度で次々と転職していては、いくら「転職が当たり前の社会」といわれたとしても、企業側から信用してもらえないのは当然といえるでしょう。
ジョブホッパーのデメリット
ですが、短い期間で転職を繰り返してしまうと、だんだんとキャリアが不安定になってしまうんです。
ジョブホッパーのデメリットは、キャリア形成が不安定になり、思うような仕事に就けなくなってしまうことにあります。
具体的に、どのようなデメリットが起こるのかここで確認しておきましょう。
転職するごとに採用されにくくなる
ある程度長い期間就業し、それから理由があって転職するのであれば問題ありません。
ですが、短い期間での転職回数が増えてくると、採用側に「せっかく採用しても、またすぐに辞めてしまうのではないか?」と思われてしまいます。
単純な話ですが、1回転職した応募者と、すでに10回転職を繰り返している応募者を比べたとき、どちらが長く自社にいてくれると感じるでしょうか?
おそらく多くの方が、1回転職した応募者のほうが長く自社にいてくれそうだと感じますよね。
人事が社員を採用する際には当然採用費もかかっていますし、複数の候補者の中から誰かを落として誰かを採用しているわけです。
そのため人事は、できるだけ自社で長く活躍してくれる人材を選んで採用したいと考えています。
1年以内の転職を何度も繰り返していると、自社で採用したときも同じようにすぐに辞めてしまうのではないかと思い、だんだんと採用されにくくなっていくのです。
スキルを育てにくくなる
人事が社員を採用する際、多くの場合は「将来的にどのように活躍してくれそうか」ということまで考えて採用しています。
すなわち、現在のスキルだけではなく、将来的な成長性も加味して採用するのです。
そのため、自社の社員向けにスキルアップ計画があり、その計画に従って仕事を割り当てたり、役職に就けたりしています。
これらの会社側から提供されるスキルアップの機会は長いスパンで考えられており、1年程度では決して完成しません。
短い期間で転職を繰り返してしまうと、1社の中で継続してスキルアップできないので、一貫したスキルツリーを育てにくくなってしまうのです。
応用的な仕事を任せようとしている時期に転職していくというサイクルを繰り返すと、結果的に基礎的な能力しか持っていないジョブホッパーが生まれてしまいます。
転職先が限られてくる
前述のように、ジョブホッパーは転職を繰り返すたびにだんだんと採用されにくくなり、しかも年齢が上がってもスキルが増えないという状態になります。
そうなると、転職先の選択肢が狭まっていくのです。
給与が安い/休日が少ない/待遇が悪いなど、有能な人は決して応募しないような企業ばかりが残り、結果的に行きたい就職先を選べないという状況になってしまいます。
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
回数が増えすぎると転職理由と転職しない理由の説明が困難に
転職の面接の場合、必ず現職からの転職理由を質問されます。
2、3回程度であれば、直近の会社からの転職理由を聞くのみであることも多いですが、人事によっては深掘りし、全ての転職理由を聞く人もいるほどです。
ですが、転職回数が増えてくるとこれまでの「転職理由」を全て説明することが大変になってしまうのです。
一貫性をもって転職歴を話せないと、行き当たりばったりで、そのときの気持ちだけで転職していると見られてしまうでしょう。
また人事側は、すぐに転職する人を採用したくはないので「この会社では、今までと違って転職しません」と納得してもらえる理由も説明する必要があります。
しかし、2回、3回と転職を繰り返すほど難しくなっていき、5回や6回になると複雑な経緯になるため、そもそも筋が通っていても理解してもらえない可能性もあるのです。
ある程度までは転職しても問題ありませんが、どこかのタイミングで急激に転職活動が難しくなる瞬間が訪れると覚えておきましょう。
ジョブホッパーのメリット
転職を繰り返すにはそれなりの理由があり「ジョブホッパー」と名前がつけられるくらいには、多くの人が転職を繰り返しているんですよ。
ジョブホッパーにも、一定のメリットが存在しています。
どのようなメリットがあるのか、確認していきましょう。
短期的なキャリアアップが望める
転職することで、短期的かつ急激にキャリアアップできる可能性があります。
じっくり1社でキャリアアップするよりも、転職して職場を変えたほうが劇的に待遇が良くなることがあるのは事実です。
同じ業界、同じ職種で同じ仕事をしていても、給与テーブルが異なれば給与は大きく異なります。
そのため、給与テーブルがより良い会社に転職できれば、自分自身のスキルは何も変わっていなくても給与アップが可能なのです。
これはその他の労働環境や待遇もすべて同様なので、短期的に転職を繰り返せば一気にキャリアアップができる可能性もあります。
キャリアチェンジで自分の可能性が広がる
業界や職種を短期的に変えることで、キャリアチェンジができる可能性があります。
基本的に、業界や職種が同じか似ていれば転職しやすく、異なれば転職はしにくいものです。
例えば、現在「飲食店のホールスタッフ」の人が「製造業の営業職」になりたいと思ったとしましょう。
いきなり、業界も職種も未経験の転職はかなりハードルが上がります。
ですが一度「飲食店の営業職」を挟めばどうでしょうか。
飲食店のホールスタッフ ↓ 飲食店の営業職 ↓ 製造業の営業職 |
上記のような経路を辿れば、同業種転職か同職種転職のため、転職ハードルが下がります。
このように、キャリアチェンジができる可能性があるため、短期間で転職する場合もあるのです。
自分が本当にやりたい仕事に近づける
キャリアチェンジやキャリアアップによって、自分がやりたい仕事や叶えたい夢に近づけるかもしれないと思い、転職を繰り返すことがあります。
特定の職種を目指している、関わりたい業界があるなど、転職しなければ叶えることが不可能な夢もあります。
生活のためや「内定をもらった会社が現職しかなかった」といった理由で、不本意な就職をしてしまった人が、それでも諦めきれずに転職を繰り返すことがあります。
前述したキャリアチェンジのような方法で、同業界の別職種、別業界の同職種などを経由しながら、自分がやりたい仕事にだんだんと近づいていくわけです。
その他、ジョブホッパーがもつメリットとデメリットを重点的に知りたい方は、以下の記事も確認してみてください。
ジョブホッパーから抜け出す方法とは?
そうではなく、ただ転職を繰り返すだけでは、いつか難しい状況に陥ってしまうかもしれませんね。
ここからは、ジョブホッパーから抜け出す方法について解説していきます。
すでにジョブホッパーとみなされるほど転職を繰り返している方や、これから転職を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
キャリアプランをしっかりと立てる
ジョブホッパーとなってしまう最大の要因が、行き当たりばったりで、その場の思いつきだけで転職を繰り返してしまうことです。
まずはしっかりと立ち止まってキャリアプランを立て、特定の年齢や時期ごとにきちんと目標を立てて、着実に達成していきましょう。
いわゆる「5年後の自分」「10年後の自分」がどうなっているかの予測を立て、その予測に向けて短期的にキャリアアップやスキルアップを計画していくことが大切です。
キャリアプランを立てておけば、ズレてしまった際に軌道修正ができますし、無計画に短期間で転職を繰り返すことは防げます。
転職の目的を明確にする
ジョブホッパーがすぐに転職してしまうことの理由として「なんとなく転職しようとしても内定を獲得できるので、内定先に飛びついて転職してしまうこと」が挙げられます。
人手不足の会社などの目に止まり、軸がなくとも内定を獲得することはできます。
しかし、なんとなく転職しようとしているので「この転職で叶えたいこと」が明確になっていないため「なんとなく違った」と感じてまた転職していくのです。
目の前の状況だけでなく、長期的な視点を持ちながら「この転職で叶えたいこと」を明確にし、求める待遇や給与などの要素に優先度をつけるようにしましょう。
自分が何を大切に考えているかは自己分析で見つけ、応募先企業の調査は口コミサイトや評判調査などで多面的に行うのがおすすめです。
もし自分の力で自分の想いを深掘りしたり、企業の内情を調べるのが難しければ、キャリアのプロであるエージェントサービスの利用も検討してみましょう。
キャリアビルダーになる
ジョブホッパーと似た概念で、何度も転職をする人のことをキャリアビルダーと呼ぶことがあります。
ジョブホッパーは日本ではネガティブな印象がある言葉ですが、キャリアビルダーはポジティブな印象があります。
ジョブホッパーは、日本においては無計画に短期間で転職を繰り返す人という意味合いで使われます。
一方でキャリアビルダーは、自分のキャリアに主体的に関わり、キャリアプランに沿ってキャリアを構築(ビルド)していく人だとみなされています。
ジョブホッパーが作られた英語圏での本来的な意味合いである「転職を繰り返してスキルアップする人」と似た意味合いですよね。
キャリアビルダーは、自分がおそらく比較的短い在籍期間で転職していくであろうことを説明し、その期間に自分が提供できる価値を示し、その上で内定を獲得します。
言い換えるなら、キャリアビルダーは計画的に明確な目的がある転職を繰り返す人といえるでしょう。
応募先の企業も、「我々会社側もあなたのスキルを利用するし、あなたも我々を利用して成長してほしい」というスタンスで、一緒に成長していく関係性を築きます。
転職を繰り返すのが辞められなかったり、自分の夢や目標のために必要であるなら、しっかりと計画してスキルアップし、キャリアビルダーになりましょう。
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
ジョブホッパーは転職事体が目的なわけではない
ここまでの話から、ジョブホッパーにあまり良い印象をもっていない方も多いと思いますが、ジョブホッパーの目的は、転職して何かを良くすることにあります。
決して、積極的に転職回数を増やしたいわけではないのです。
何がしたいのかが明確になっていないか、または叶えたいと思っていたことが分析や調査不足により叶えられなかったため、何度も転職してしまっています。
そして、結果的にジョブホッパーになっているというケースがほとんどではないでしょうか。
転職の目的を明確化することができれば、限られた回数の中で「成功した転職」にめぐり合い、転職結果に満足することができるようになるでしょう。
まとめ
キャリアプランをしっかり立てて、目的意識をもった転職をしないと、短期間で転職を何度も繰り返すジョブホッパーになってしまう可能性があります。
ジョブホッパーは転職を繰り返すたびに評価が低くなっていき、転職先がだんだんと厳しい環境になってしまうかもしれません。
そうならないよう、しっかりと自己分析と企業分析をして転職活動に臨みましょう。
もし自分一人の力で自己分析したり企業調査を行うのが不安なら、エージェントサービスの力を借りてみるのもおすすめです。
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もし現在、ジョブホッパーになっているか、またはそれに近い転職回数の方はぜひご相談ください。
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そのため、キャリアに関する悩みを抱えている方に親身に寄り添ったアドバイスができるのです。
気になった方はぜひ一度、相談のためだけにでもご連絡ください。
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