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かつては女性の仕事というイメージが強かった事務職。
しかし、最近では事務職を希望する男性も増えているようです。
事務職と一口に言っても一般事務、OA事務、営業事務、経理事務、人事事務などその種類は様々ですが、事務職を希望する人から多く聞かれるのは、
- 営業など外回りの仕事に抵抗がある
- デスクワークなので年齢を重ねても長く働けそう
- 転勤になる可能性が低い
- 土日が休みなど、プライベートな時間がしっかり確保できそう
といった理由ですね。
また、「自分には特別な資格もないのでなんとなく……」という人も意外と多いです。
そんなことはありません!
やはり人気の職種なだけあって、事務職の競争率はかなり高いんです。
そうなんです!
そこで今回は、事務職の求人数や求人倍率から見る現状や、事務職の平均年収などについて詳しく解説してみたいと思います。
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【事務職の基礎知識】まずは、求人数を見てみよう
はい、事務職の求人数が他の職種の求人数と比べてどうなのかは、厚生労働省のデータから読み解いてみましょう。
厚生労働省が2019年4月に発表した「職業別一般職業紹介状況[実数](常用(除パート))」によると、事務的職業、つまり一般に言う事務職の有効求人数は162,263件でした。
その中でも最も多かったのが一般事務の求人数で、106,803件です。
次点である営業・販売関連の事務の求人数が19,742件ですから、実に事務職全体の求人の65%以上が一般事務の求人ということになります。
数字だけを聞くとそう思ってしまうかもしれませんが、そんなことはないんです。
先ほどのデータの全体の求人数は1,592,963件ですから、
事務職の求人数の割合は全体の約10%程度ということになります。
ちなみに、最も割合の高い職種は専門・技術職の22.9%(364,854件)、次がサービス職の18.8%(300,557件)となっています。
【事務職の基礎知識】求人倍率ってどうなってる?
先ほどもご紹介した厚生労働省2019年4月発表の「職業別一般職業紹介状況[実数](常用(除パート))」のデータを見ると、事務的職業の有効求人倍率は全職種の中で最も低い0.48。
つまり、1人の求職者につき0.48社の求人数ということになります。
全体の有効求人倍率の1.43と比較すると、事務職の有効求人倍率が低いことがわかります。
なお、同データで有効求人倍率が高かったのは、保安職の7.74、建設・採掘職の5.37、サービス職の2.91でした。
また、求人情報・転職サイトdodaが独自に調査を実施している転職求人倍率レポート(データ)においても、全体の転職求人倍率が2.19であるのに対し、事務・アシスタント系の転職求人倍率は0.21と11職種中最も低い倍率となっています。
ちなみに、同データで転職求人倍率が高かったのは技術系(IT/通信)の8.50、専門職の6.37、技術系(電気/機械)の4.49など。
また、事務・アシスタント系の転職求人倍率は調査データのある2014年4月度以降常に最下位となっています。
今後もAIなどによる事務処理の効率化が予想されるため、求人倍率が大幅に上昇することは考えにくいでしょう。
事務職の平均年収や平均残業時間ってどうなの?
求人倍率などからもその人気の高さが伺える事務職ですが、収入面や労働環境も気になるところです。
求人情報・転職サイトdodaが2018年12月に発表した「平均年収ランキング 最新版」によると、事務/アシスタント系の平均年収は以下のとおりです。
- 男性…384万円
- 女性…314万円
- 全体…330万円
事務/アシスタント系の平均年収は対象となる11職種のうち第10位となっています。
次に、以下の表は事務/アシスタント系の年代別の平均年収と全職種の平均年収とを比較したものです。
事務・アシスタント系 | 全体 | |
---|---|---|
20代 | 299万円 | 346万円 |
30代 | 344万円 | 452万円 |
40代 | 375万円 | 528万円 |
50代以上 | 436万円 | 645万円 |
参考:求人情報・転職サイトdoda「平均年収ランキング 最新版(年齢別の平均年収)」
これを見ると、事務/アシスタント系の平均年収は全年代において全職種の平均年収を下回っており、年齢が上がるにつれてその差も大きくなっていることがわかります。
そうですね、同じく求人情報・転職サイトdodaが2018年10月に発表した「15,000人の残業時間ランキング」を見ると、「残業が少ない職種」の上位10位のうち6位と8位の医療系専門職以外の全てが、経理事務や医療事務など、事務/アシスタント系の職種で占められています。
ちなみに、1位の経理事務・財務アシスタントの1ヶ月あたりの残業時間は11.1時間。
週休2日、月20日の勤務と考えると、1日あたり平均約0.55時間。
つまり1日あたり30分程度の残業時間であることがわかります。
また、10位の営業事務・アシスタントの1カ月あたりの残業時間も13.9時間となっていますので、事務職全般が残業時間はそう多くない職種であることが推察されます。
ただし、例えば経理事務における決算期など、ある一定の時期に残業が集中するケースなども考えられますし、「事務=残業が少ない」とは一概に言えないでしょう。
事務職に就きたい!と思ったら……
ごく一般的な職業に見えて、人気が高く就職の難しい事務職。
つまり、高い事務処理能力や即戦力となるスキルなどを身につけている人が有利になることを意味します。
事務職の求人の中には「未経験可」といったものもたしかに存在します。
しかし、その言葉のとおり受け止めるのは非常に危険です。
ここで言う「未経験可」というのは実際のところ「(実務経験がなくても最低限のスキルが身についていれば)未経験でも可」といった意味であることがほとんどです。
そのため、第二新卒や既卒、フリーターなどから事務職を目指す場合、最低限、以下のスキルは身に付けておく必要があります。
- パソコンの基本操作(ブラインドタッチ、メール送信など)
- OAソフト(Excel・Wordなど)の基本操作
- 基本的なコミュニケーションスキル(言葉遣い、不明点は質問するなど)
- 基本的なビジネスマナー(電話やメール対応など)
- 社会人としてのスケジュール管理能力(期日を守る、確認するなど)
はい、そんな方にご紹介したいのが、就職支援サービスを活用する方法です。
就職支援サービスには公的なサービスや就職・転職エージェントなどの民間のサービスがあります。
例えば「わかものハローワーク」や民間の就職・転職エージェントでは就職支援の一環としてビジネスマナー研修などのサービスを受けることができるんです。
もちろん、就職に関するカウンセリングや職業紹介などのサービスも行っているので、「何から始めればいいかわからない」といった方や「こんな仕事を探しているんだけど……」といった方にもおすすめですよ。
まとめ
求人倍率が低く、特に未経験者にとっては狭き門である事務職。
第二新卒や既卒、フリーターなどから事務職を目指す場合は、実務で求められるスキルについての情報収集、そして最低限のスキルを身に付ける努力が必要です。
そして、もし「デスクワークがいいからとりあえず事務職を」「残業が少なそうだから事務職で」といった風に考えているのであれば、一旦事務職という枠を取り払い、他の職種で自分のやりたいことが出来ないかを考えてみても良いかもしれません。
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