UZUZで就活したとある就職成功者の話を元に、なぜその第二新卒・既卒の就活がうまくいったのか「要因」を探るシリーズ記事です。第二弾の今回は「学校中退からの就職」に焦点を当てます。
志半ばで専門学校を中退する人は、少ないながらも存在します。文部科学省が2014年に発表した統計では、全学生のうち中途退学者は2.65%。その理由で最も大きいのは、学業不振です。2017年に看護学校を中退したMさんもその1人。しかし彼女はそこから一念発起し、見事に就職活動を成功させました。そのポイントはどこにあったのでしょうか?
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「専門中退だから、就活は無理」ということはない
看護の道を志していたものの、卒業間近で単位を落とし学校を去ったMさん。最終学歴は高卒となり、就職活動においては大卒、専門卒以上に不利な状況となります。しかし、Mさんは中退後すぐに就職を決意し、無事にエンジニアとして内定を勝ち取りました。高卒というハンデを覆し、ゼロの状態から就職活動をスタートされ、半年以内というスピードで内定をもらえたポイントは以下の3点にありました。
- 就職に際し、自分の信念を明確にした
- 現状を自分の言葉で語った
- これまでの勉強経験も追い風にした
1.就職に際し、自分の信念を明確にした
看護からエンジニアという大幅な進路の変更を行なったMさん。当然、面接ではその点について突っ込んだ質問が想定されます。
専門学校へ通っていたころから、Mさんの考えの軸にあったのは「世の中に広く必要とされる技術を身につけ、人の役に立ちたい」という気持ちでした。当初はその気持ちが生きる職業を「看護」一択で考えていましたが、エンジニアという職種で考えてみても同じことでした。
IT業界はこれからも成長が期待できる業界です。一方で、慢性的な人手不足に悩まされています。独立行政法人情報処理推進機構IT人材育成本部が2017年4月に発表した「IT人材白書2017」によると、IT企業の86.9%が人材不足を感じているという状況です。
このようにITエンジニアは、まさに「世の中に広く必要とされ、人の役に立てる」職業。さらに、医療関係であれば学校を卒業しなければ就職もままならないのですが、エンジニアは学歴不問の会社もあり、今後の頑張りで遅れを取り戻すこともできるのです。
この事実をもとに「自身が今後どうなりたいのか」「どうしてエンジニア職に就きたいのか」の明確な理由を作り、面接でアピールしました。
もちろんこれまで学んできた看護の分野とは毛色の異なる職種でしたが、就職することへの心構えがブレなかったことも大きなポイントとなり、就活を優位に進めることができました。
独立行政法人情報処理推進機構IT人材育成本部「IT人材白書2017」
2.現状を自分の言葉で語った
面接において、Mさんは以下の3点について説得力をもって説明する必要がありました。
- 看護の専門学校を、途中で断念した理由
- 別の道で働きたいと思った理由
- エンジニアを志望した理由
そのため、Mさんは面接対策において専門学校を中退してから、就職の決断に至るまでの一貫したストーリーラインを組み立て、自分の言葉で話せるように練習しました。
就職活動の面接で大切なのは、「自分がどうして、面接の場にいるのか」をしっかり面接官に伝えること。その上で、過去の選択の仕方や経験、身につけてきた能力や適正をジャッジされます。
Mさんは自身の経歴をもとにストーリーを組み立て、面接対策の練習を重ねる中でしっかりと自分の中で腹落ちさせました。こうしたおかげで面接の本番でも、まるで棒読みで朗読しているかのような伝え方ではなく、はっきりと「自分の言葉」として、面接官に対し就職の意思を伝えることができたのです。
3.これまでの勉強経験も追い風にした
Mさんの場合、これまでの勉強に対する一生懸命さが活きました。エンジニア職は常に勉強することが求められる職種です。大学受験を経験していなかったりすると、これまで取り組んできた「勉強の全体量」が、大学受験を経験してきた人に比べて少なかったりもします。
しかしMさんの場合は、高卒ではあれども、今まで専門学校でひたすら課題と戦ってきた経験がありました。なんせ落とした単位はわずか1つ。しかも落とした理由も、学費を稼ぐためにバイトに忙殺されたからで、Mさんは決して遊んでいたわけではないからです。勉強に対する耐性はついており、また、真面目さも企業側へはっきりと伝わりましたので、エンジニア職の経験のなさは問題になりませんでした。
希望したエンジニアの職業は看護とは異なり、未知の分野でしたが、専門学校時代に身に付いていた学びへの耐性とそのアピールが功を奏し、新天地の勉強も進んで取り組むことができたのです。
素直さを大切に!
未経験の受け入れを示している企業が求める人材の要素として、「素直さ」はとても大切な要因になります。会社に入りたての新人はなかなか即戦力とはならないため、上司は業務について一つ一つ教えていく必要があるからです。
また職種未経験というだけでなく、未就業(一度も企業に入って働いたことがない)という場合、会社のスタンス、他社とのコミュニケーションの取り方から、就職先の企業が教育していく必要があります。そんな場面においても、組織へ馴染む柔軟性や学ぼうとする姿勢が重要になるため、企業側は素直さを求めます。
Mさんの例に見ても、就活中に就職理由や志望動機を明確に持っておくことは、就職した後のためにもやっておいたほうが良いです。考えの軸を自分の言葉で話す…そんな面接練習も欠かさないほうがいいでしょう。正の情報も負の情報も自分の言葉で伝えられるという技術は、面接だけでなく社会人になってからも必要だからです。
Mさんは、就活にとってマイナスに働きやすい「専門中退」というスタートからの就職活動でしたが、結果的に、専門学校を卒業するよりも社会人経験を早めることができました。この他の人には得られなかった経験は、今後の人生の中で、あらゆる場面で活きてくるのではないでしょうか。
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