福島県での就職を考える際、そのエリアのイメージだけで就業先を決めるのではなく、さまざまな視点から物事を判断した上で就職先を決めることをお勧めします。
こちらでは、福島県の経済状況や人口規模、求人情報などをご紹介します。長期的に暮らせるか、そして自分が希望する職種があるのかを判断する材料にしてください。また地域を代表する企業や、実際に就職を決めた人の体験談も載せるので、就職活動の参考にしていただければと思います。
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基本データ
人口 | 1,914,039人(全国21位) |
人口密度 | 139人/km²(全国40位) |
面積 | 13,784km²(全国3位) |
年齢比率 年少人口(15歳未満) | 12.0%(平均12.6%) |
年齢比率 生産年齢人口(15〜64歳) | 58.5%(平均58.4%) |
年齢比率 老年人口(65歳以上) | 28.3%(平均28.0%) |
福島県は北海道、岩手県に次ぐ3番目に面積が広い県で、13,784km²を誇ります。また、人口は全国21位の約191万人です。そのうち生産年齢人口は58.5%で、全国平均の58.4%をわずかながらに上回っています。
一方、年少人口の割合が12.0%であり、全国平均の12.6%に比べ少なく、少子化が進んでいる様子が伺えます。子ども手当の充実を図るなど、少子化対策が求められます。
経済データ
都道府県GDP(県民総生産) | 7.1兆円(全国21位) |
企業数 | 303社(全国23位) |
上場企業社数 | 11社(全国27位) |
黒字企業比率 | 81.6%(平均82.3%) |
赤字企業比率 | 18.4%(平均17.7%) |
常時従業者数 | 112,903人(全国20位) |
総資本 | 2,063,325円(全国28位) |
売上高 | 3,210,018円(全国23位) |
福島県のGDPは前項21位の7.1兆円。企業数は303社あり、そのうち11社が上場企業です。福島県は2011年に発生した東日本大震災の被害を受け、一部の地域では県民が県外へ避難したため、人口が減少しました。
人口流出により消費の減少が発生、県内の生産にも影響が出ていました。現在は、輸入や生産にも回復の兆しが見られ、景気の持ち直しが期待されています。
参考:
一般財団法人 とうほう地域総合研究所「震災後の人口流出が福島県経済に
及ぼす経済波及効果について」
内閣府「第2章 第2節 2.震災による経済活動への影響(フロー)」
雇用データ
平均年収 | 379万円(全国31位)(平均454万円) |
有効求人倍率 | 1.31倍(全国9位) |
福島県の有効求人倍率は全国9位の1.31倍です。これは、東日本大震災で被害を受けた住居や施設の再建など、復興関連求人が多いためで、人手不足の状態が続いています。また、復興が進んでいることから、建設業だけではなく、卸売業や小売業などでも求人が増加傾向にあります。
しかし、平均年収は379万円で全国31位。全国平均の454万円と比べ、76万円の差があります。人手不足を補うためには、待遇改善などの課題に取り組む必要がありそうです。
東日本大震災からの復興にあたり、除染作業や再建作業が必要なことから、「建設・採掘の職業」の求人が豊富です。しかし建設業界は、バブル崩壊後に雇い控えを行ったためもともとの人材が少なく、現在の人員不足が深刻です。
実際に「建設・採掘の職業」の求人数と求職者数を比較してみると、46,355人の求人に対し、求職者は14,082人であり、求人の三分の一程度にとどまっていることがわかります。
「事務的な職業」を求める人は99,005人にのぼり、41,635人の求人を大幅に上回っています。一方で、先に挙げた「建設業・採掘の職業」や「サービスの職業」「介護関連系職種」では人手が不足しており、深刻なミスマッチが発生している現状が見受けられます。
県外や仮設住宅で避難生活を続けている人も多く、復興のスピードを早めるためにも、早急に人材不足解消へ向けた対策を実施していくことが求められます。
参考:RESAS 地域経済分析システム 「求人・求職者 / 分類別グラフ」
代表的な企業トップ3
福島県で代表的な企業トップ3社をご紹介しています。県内でも知名度や事業の影響範囲が広いだけでなく、事業競争力のある企業を選出しているので、就職活動の参考になればと思います。
東邦銀行
事業内容
東邦銀行は、昭和16年に郡山商業銀行、会津銀行、白河瀬谷銀行の3項合併により設立した銀行で、現在全国115カ店を展開しています。創立80周年となる平成33年度に、当期純利益150億円を達成することを目指し、事業を展開しています。
採用活動
東邦銀行では銀行業務全般を担う人材を「総合職」と「一般職」に区分し、採用しています。2016年には大卒、短大・専門卒、高卒を合わせて131名が採用されました。
東邦銀行は従業員教育に力を入れており、「とうほうユニバーシティ」という研修機関を備えています。「とうほうユニバーシティ」では、基礎講座や階層研修など100以上の講座が展開され、専門知識を身につけることができる環境が整っています。
参考:東邦銀行「採用のご案内」
常磐開発
事業内容
常磐開発は、昭和35年に設立した建設事業や環境事業、不動産事業を担う企業です。スパリゾートハワイアンズなどのリゾート施設や、いわき駅前広場などの施工実績を持ち、いわき市を中心に様々な施設を手がけています。
また、いわき市議会定例会において、いわき市フラワーセンターの指定管理者認定も受けています。
採用活動
建設現場や土木現場、緑地建設現場などで施工管理を行う技術系の人材や、総務・経理などを行う事務系の人材を若干名募集しています。
参考:常磐開発株式会社「採用情報」
アサカ理研
事業内容
アサカ理研は昭和44年に創立し、平成20年に株式を公開している企業です。ゴミとなった家電製品などの中にあるレアメタルなどの貴金属をリサイクルしたり、光触媒、水処理などのエコ事業を担っています。
採用活動
2017年には15名ほどの採用実績があり、大卒総合職の初任給は19万円です。採用部門は材料資源の開発・製造を行う技術部門、メーカにリサイクルや材料供給の提案をする営業部門、バックオフィス業務を担う企画管理部門の3つです。
参考:株式会社アサカ理研「採用情報」
福島県の就職/転職活動まとめ
福島県の就職や転職活動に役立つ情報をまとめました。就職・転職イベントだけでなく、就職・転職の体験談、福島県を対象とした就職・転職活動の支援サービスも合わせてご紹介していますので、参考になればと思います。
福島県の就職/転職活動のイベントまとめ
求職者に向けたイベントが、福島県で定期的に開催されています。面接での受け答えやビジネスマナーなど、独学では学びづらいと思う方はぜひ参加してみてください。
ふくしま働きたいネット
福島県では福島雇用促進支援事業として、大人のインターンシップと称する、職場体験実習を開催しています。これは、避難生活を送っている人や、避難解除区域が認定されている市町村に居住する人の雇用安定を図るために行われている事業の一環です。
大人のインターンシップで体験できる業種は、介護・福祉・建設・水産加工・美容・農業など多岐に渡り、330社の登録企業の中から、体験したい仕事や興味がある仕事を探すことができます。
参考:福島広域雇用促進支援協議会「ふくしま働きたいネット」
福島県の就職/転職活動の体験談まとめ
福島県で就職/転職活動を行った方の体験談をご紹介します。20代の求職者が、どのように活動を進めていったのかを見ていきましょう。
体験談その1(27歳・男性)
地元の就職フェアへに参加し、その後個別面接を経て、2011年からの勤務ということで内定が決まりました。しかし、出社前にハローワークの紹介状を持ってくるように指示され、実際にハローワークを訪れその旨を伝えたところ、突然「2011年3月11日はどこにいましたか?」と聞かれました。
その時は県外の大学に通っていたので正直に答えましたところ、ハローワークから内定先に電話がいき、「震災当日に被災地にいなかった新卒者については、被災者採用の対象にならず、助成は受けられない」という内容が説明され、目の前で揉め始めてしまいました。
周りにたくさん人がいる中でのできごとで、とても見ていられませんでした。内定先は渋々といった態度で了承していましたが、たまらずに辞退、就職活動再開となりました。
体験談その2(25歳・男性)
福島県郡山市で就職活動をしました。もともと関東生まれの関東育ちです。まず、言葉の壁にぶち当たりました。話している言葉の意味がわからないのですごく戸惑ったことをおぼえています。
「よそ者」というイメージが強いので、「働いてもすぐに辞める?」とよく聞かれました。そのため、面接に行ってもなかなか決まりませんでした。特に地元にしかない企業は99%と言ってもいいくらい受からないと思います。
私は求人雑誌だけに頼ることを辞め、自分の足で企業に飛び込み面接をすることにしました。働くことの大変さを知った就活でしたが、一度受け入れてくれるとみなさん温かい人たちです。
福島県の就職/転職活動の支援サービスまとめ
福島県の就職支援を行っている団体をご紹介します。ちゃんとした実績を持ち手厚いサポートを提供しているので、気になった方はお問い合わせください。
株式会社ヒューコム
株式会社ヒューコムは、福島県で就職したい学生に向けて、県内の企業を紹介する支援を行っています。たとえば地域密着型の「ふくしまファン」という支援サイトを設け、求人情報に加えて企業の説明会情報を掲載。
また、就活生の交流の場として「就とも」という就活サークルを開催中です。サークルではグループワークなどを通して、学生たちが将来について話し合う場を提供しています。
さらに学生時代にこちらのサイトを利用した方で、第二新卒として再び就職活動を再開される場合、「セカンドキャリアチェンジ」という応援も実施中です。福島へのUターン就職やキャリアチェンジを考える方にとって、ヒューコムは心強い味方となってくれるでしょう。
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▼株式会社ヒューコム
おわりに
その地域で発達している産業によって、募集職種は変わります。「都会で楽しそうだから」「自然がいっぱいあってゆっくり過ごせそうだから」などの理由だけで住む場所を決めると、希望職種に就けないかもしれません。
納得のいく就職活動にするためにも、経済状況や求人情報を確認した上で就業先を探してみてください。記事を読んで「福島県で就職したい!」と思った方は、まずは上記で紹介したエージェントに問い合わせてみましょう。
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