- 正社員になりたいけど内定が取れない
- 契約社員からスタートしたいけど格差があるって本当?
と、ひとりで悩んでいませんか?
求人の募集は沢山あるけれど、正社員と契約社員の特徴や違い、メリット・デメリットが気になるところだと思います。
また雇用形態による違いが、その後の人生にどんな影響を与えるのでしょうか。
今回はふたつの雇用形態の違いに注目して、それぞれの働き方についてみていきましょう。
この記事の監修者

岡本啓毅
YouTube「ひろさんチャンネル」運営 / 株式会社UZUZ 代表取締役
北海道出身。第二の就活を運営する「株式会社UZUZ」を立ち上げ、数多くの就職をサポート。“自らと若者がウズウズ働ける世の中をつくる”をミッションに、YouTubeでは「就職・転職で使えるノウハウ」を発信中。X、TikTokなどSNS等の累計フォロワー数は13万人を超える。
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正社員と契約社員の違いとは?

正社員と契約社員、このふたつの雇用形態の大きな違いは「契約期間の有無」です。
正社員は契約期間に定めがない一方、契約社員は3か月や6か月など期間が決められており、都度更新の手続きが発生します。
契約期間以外にも沢山ある、それぞれの雇用形態の特徴について紹介します。
正社員とは
終身雇用を前提とした雇用社員を正社員といいます。
実は法律で明確に定義されているものではなく、アルバイトなどの非正規社員と区分するためにつけられた名称です。
多くは終身雇用が前提となっているので、雇用期間が無期限で、福利厚生などの待遇が用意されているのが特徴として挙げられます。
家賃補助や年金、退職金といった福利厚生が充実しているのも大きなメリットです。
長期間就労が前提となっているので、ビジネスマナーなどの新人研修やスキルアップ・キャリアアップを目指すための研修・教育制度が設けられている職場が多くあります。
契約社員とは
企業によって期間はさまざまですが、契約期間が決まっているのが契約社員です。
継続して勤務する場合は契約の更新が必要になり、都度雇用元と契約をしなおすのが正社員との大きな違いといえるでしょう。
正社員と契約社員には雇用格差があるって本当?
正社員と契約社員は雇用形態こそ違いますが、企業によっては昇給や昇進といったチャンスは等しく与えられます。
しかし、契約社員にはボーナスや退職金が用意されていないことも多く、待遇面で少なからず雇用格差を感じる人がいるでしょう。
この格差を是正するため、「同一労働同一賃金」を定めたパートタイム・有期雇用労働法が施行されています。
大企業は2020年4月から、中小企業は2021年4月から適用されました。
同じ企業の中で、正社員と契約社員の間に不合理な待遇差を設けることは禁止されています。
対象になるのは基本給や賞与だけではありません。
各種手当や福利厚生、教育訓練なども含まれます。
また、契約社員から待遇差の理由を聞かれた場合、企業には説明する義務があります。
納得できない差があると感じたら、まずは会社に説明を求めてみましょう。
なお、2026年10月1日から、パートタイム・有期雇用労働者(契約社員)の雇い入れ時に関する新たなルールが施行されます。
上記のため、企業は正社員との待遇差の内容や理由について、説明を求められる旨を明示する義務が発生するため、より情報を得やすくなるでしょう。
とはいえ、制度が整うだけで、実際の賃金差がなくなるわけではありません。
格差を埋めるための制度は整いつつありますが、賃金や待遇の差は、正社員と契約社員の働き方を考えるうえで重要なポイントの1つです。
参照:厚生労働省「同一労働同一賃金特集ページ 」
正社員と契約社員の働き方の違い
待遇以外には、どんな違いがあるのでしょうか?
それぞれの働き方の違いについて見ていきましょう。
正社員と契約社員の業務内容
一般的には正社員の方が大きな権限を持つことが多いです。
しかし、契約社員でも契約年数を重ねていくうちに、正社員同様の仕事を任される場合もあります。
正社員と契約社員の雇用期間
正社員と契約社員の最も大きな違いが、この雇用期間です。
正社員は契約期間の定めがない無期雇用であるのに対し、契約社員はあらかじめ期間を決めて働く有期雇用にあたります。
そのため契約社員の場合、期間の満了が近づくたびに契約が更新されるかどうかを気にすることになります。
この不安をやわらげる仕組みとして、 2013年4月に改正労働契約法が施行され、有期労働契約に「無期転換ルール」が設けられました。
同じ会社との有期労働契約が通算5年を超えた場合、労働者が申し込むことで無期労働契約に転換できる仕組みです。
ただし、気をつけたいのは、無期転換が自動では起こらない点です。
本人が申し込まなければ、有期契約のまま更新が続くことになります。
もう1点、押さえておきたいのは、無期転換しても「正社員になるわけではない」ということ。
契約期間の定めがなくなるだけで、給与や仕事内容は原則としてそれまでと変わりません。
つまり無期転換をすれば 「次の契約更新はできるのかな?」という不安から解放される反面、正社員になるタイミングを逃すのではないかという懸念も生まれています。
契約社員として勤務する場合は、正社員になれるタイミングについて確認しておきましょう。
参照:厚生労働省「労働契約法の改正について~有期労働契約の新しいルールができました~」
参照:厚生労働省「無期転換ポータルサイト」
正社員と契約社員の勤務時間
正社員は全員一律ですが、福利厚生によって、育児のための短時間勤務等が認められているケースもあります。
契約社員は契約段階で希望時間帯を交渉できます。
ダブルワークしている方や、自由な時間を多く持ちたい方は契約社員を希望し交渉に臨みましょう。
正社員と契約社員の転勤の有無
正社員と契約社員、どちらの場合も転勤の可能性があります。
正社員は企業規模の拡大などさまざまな理由で転勤の可能性がありますし、契約社員の場合もその可能性は否定できません。
そこで違いがでるのが「転勤を断った場合のリスク」です。
正社員は転勤を断っても仕事が減ることはありません。
万が一部署がなくなっても、他の部署に異動できます。
しかし、契約社員の場合、転勤を断ることで仕事が減れば次の契約に響く可能性が高いといえるでしょう。
この場合、「自分の希望に近い条件」を提示するチャンスでもあります。
ただ断るよりも今よりもいい条件で契約をしなおしてもらえるのか、正社員になれるかといったことを交渉してみてはいかがでしょうか。
| 正社員 | 契約社員 | |
|---|---|---|
| 雇用期間 | 無期契約 | 有期契約(ただし通算5年を超えて更新した場合、本人の申込みにより無期契約に転換できる) |
| 勤務時間 | 社員一律(福利厚生によって多彩な働き方が認められているケースあり) | 個別交渉可能 |
| 転勤の有無 | 有 | 有 |
監修者コメント
契約書の「更新の上限」は、早めに確認しておきましょう
働き方の違いを考える時、意外と見落とされがちなのが契約書の更新条件です。
契約期間ばかりに目がいってしまいますが、「更新」にも目を配ることが大切です。
例えば、契約書に「更新回数は3回まで」といった上限があると、その先の見通しは大きく変わります。
更新回数の上限が設けられているのかどうかで、その後のキャリアをどうするか考え始める時期が変わってきます。
いま契約社員として働いている場合、この機会に契約書を確認してみましょう!

岡本啓毅
正社員と契約社員の契約面での違いとは?
契約面での違いは主に待遇面やキャリアアップのタイミングにあります。
その違いについて紹介します。
契約内容が一致するものもある
一見待遇が違うように感じる正社員と契約社員ですが、共通項目が多数あるのも事実です。
例えば雇用元や保険、年金などの福利厚生の一部、有給休暇の条件などがあげられます。
また解雇通告についても同じ内容が提示される場合がほとんどなので、どちらの場合もルールを破らないよう、雇用契約書をよく確認するようにしましょう。
昇進・昇格のタイミングが違う
正社員の場合、一般的には新入社員の入社や組織変更がある4月に昇進や昇給があります。
しかし契約社員の場合はそのタイミングよりも、契約のタイミングで昇進・昇給がある場合がほとんどです。
更新のタイミングを4月に合わせる場合もあり、その場合契約が通常よりも短い、長いといったこともありますので、企業のガイダンスに従いましょう。
任される業務内容が違う
配属部署などがありますが、正社員は契約的に社内の業務全てを請け負えます。
しかし契約社員は業務内容が契約書にしっかりと記載されています。
そのため幅広く活躍…というよりも、特定の分野を任されることのほうが多くなりそうです。
また応募段階で業務が確定しているのも契約社員です。
正社員だとやりたい仕事ができる部署に配属されない可能性があるので、スキルを特化したいという人が契約社員として就職するケースも少なくありません。
| 正社員 | 契約社員 | |
|---|---|---|
| 契約内容が一致するもの | 雇用元(直接雇用である)、有給休暇、各種保険、年金、一部福利厚生、解雇通告 | |
| 昇給のタイミング | 4月 | 契約更新時 |
| 業務内容 | 配属先によって異なる | 事前に決められている |
正社員と契約社員それぞれのメリット・デメリットとは?
それぞれの違いがわかったところで、正社員と契約社員のメリットとデメリットについてみていきましょう。
正社員の場合
| メリット | デメリット |
|---|---|
| ・契約社員よりも給与が高い ・賞与や業績賞与がある ・退職金がある ・福利厚生が充実している | ・有給が取りにくい場合がある ・残業が多い場合がある |
主に給与面や待遇面でのメリットが多いのが正社員の特徴です。
福利厚生や勉強支援サポートなど、企業によって用意されている待遇はさまざまです。
同じ業界でも、自分自身のキャリアを実現していくために必要なサポートがある企業を選んでくださいね。
正社員としての責任が生じるため、時には残業をする場合もありますが、時間の使い方を工夫し、効率的に仕事を進める習慣を今から身に着けておくといいでしょう。
契約社員の場合
| メリット | デメリット |
|---|---|
| ・好きな仕事ができる ・自分のライフスタイルに合わせた契約を結べる ・業務時間が決められているため、残業が少ない場合がある(契約内容による) ・得意分野を伸ばせる | ・正社員より給与が低い場合がある ・賞与や退職金が支給されない場合がある ・キャリアを積みにくい場合がある ・契約更新されない場合もある |
契約社員は、仕事内容や勤務時間などの条件を確認したうえで契約を結べるため、自分の希望に合った働き方を選びやすい点がメリットです。
また、特定の業務や職種で経験を積むことで、得意分野や専門性を伸ばせる場合もあります。
一方、給与や賞与、退職金などの待遇は、企業や契約内容によって異なります。
契約期間が決められている場合は、契約が更新されないケースもあるでしょう。
ただし、同一企業内で正社員と契約社員の間に不合理な待遇差を設けることは禁止されています。
職務内容や責任の範囲などに違いがあれば、その違いに応じた待遇差は認められますが、合理的な理由のない差は見直しの対象です。
賞与や退職金について気になる点があれば、会社に説明を求めてみましょう。
データで見る正社員と契約社員の賃金差

20代のうちは、思っているほど大きくありません。
正社員と契約社員の賃金差は、公的な統計で確認できます。
厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査によると、正社員・正職員の平均賃金は月35万8,800円でした。
一方、正社員・正職員以外は月24万1,700円です。
正社員を100としたときの水準は67.4で、およそ3割の差がついています。
ただし、その差は年齢によって大きく変わります。
| 年齢階級 | 正社員・正職員 | 正社員・正職員以外 | 賃金格差(正社員=100) |
|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 24万7,500円 | 20万3,500円 | 82.2 |
| 25〜29歳 | 28万5,000円 | 22万7,900円 | 80.0 |
| 30〜34歳 | 32万1,100円 | 23万3,800円 | 72.8 |
| 35〜39歳 | 35万2,600円 | 23万300円 | 65.3 |
参照:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
20代のうちは、正社員との差は2割ほどにとどまります。
ところが30代に入ると差が広がり、35歳〜39歳では3割を超えます。
正社員は勤続年数に応じて賃金が上がる一方、正社員・正職員以外は25歳〜29歳以降ほぼ横ばいで推移しているためです。
契約社員という働き方そのものに問題があるわけではありません。
けれど、続ける年数が長くなるほど差は開く傾向が見られます。
20代のうちに、どちらの働き方を選ぶか一度考えておきたいところです。
監修者コメント
月給の差だけで判断せず、賞与と退職金まで含めて確認しましょう
統計に出ている差は、あくまで月々の給与を比べたものです。
賞与や退職金は、この数字には含まれていません。
契約社員の求人では、賞与なし・退職金なしという条件も珍しくないところ。
そうなると、1年単位で見た収入の差は、月給の比較よりも大きくなりがちです。
比べる時は、月給ではなく「年収でいくらか」に置き換えてみてください。
求人票の想定年収と賞与の有無をセットで見ると、違いがはっきりします。
数字にしてみると迷いが減りますので、面倒でも一度やってみましょう!

岡本啓毅
契約社員から正社員を目指す3つの方法

契約社員から正社員になるルートは、大きく3つあります。
どれが現実的かは、今の会社の制度と自分の希望によって変わります。
順番に見ていきましょう。
社内の正社員登用制度を使う
最初に確認したいのは、今の会社に正社員登用制度があるかどうかです。
就業規則や人事制度に登用の条件が書かれていれば、実績を積むことで正社員を目指せます。
確認しておきたいのは、対象となる勤続年数や評価の基準、選考の進め方です。
面接や筆記試験、上司の推薦が必要な会社もあります。
あわせて調べておきたいのが、登用の実績が実際にあるかどうか。
制度は用意されていても、ここ数年で登用された人がいないケースもあります。
上司や人事に「これまで何人くらい登用されていますか」と聞いてみましょう。
あわせて「直近ではどなたが登用されましたか」まで聞ければ、実態がつかみやすくなります。
無期転換ルールとの違いを理解しておく
無期転換と正社員登用は、別の制度です。
無期転換は法律で定められた仕組みで、条件を満たして申し込めば契約期間の定めがなくなります。
一方の正社員登用は、企業がそれぞれ独自に設けている制度です。
気をつけたいのは、無期転換によって契約期間が無期になっても、正社員と同じ待遇になるとは限らない点です。
「無期になれば正社員と同じ扱いになる」と考えていると、期待とずれてしまいます。
正社員を目指しているなら、無期転換を待つだけでなく、正社員登用制度の有無と登用実績もあわせて確認しておきましょう。
正社員求人に応募して転職する
今の会社に登用の見込みが薄いなら、正社員求人へ応募するのが近道です。
20代であれば、未経験からでも正社員として採用される求人は多くあります。
賃金の差は30代から広がる傾向にあるため、早い時期に動くほど選択肢は多くなります。
求人を見るときは、雇用形態の欄が「正社員」になっているか、試用期間の後も正社員のままかを確認しておきましょう。
なぜなら「正社員登用前提の契約社員」として募集しているケースもあるためです。
契約社員として担当してきた業務や実績は、そのまま職務経歴に記載できるポイントになります。
「契約社員だから経験にならない」ということはありません。
担当した業務の範囲や工夫した点を書き出しておくと、面接で具体的に伝えられます。
監修者コメント
迷っているなら、20代のうちに一度計算してみよう!
契約社員という働き方そのものに、良い悪いはありません。
特に自分で時間をコントロールしたい方や、特定の分野を極めたい方には合った選択肢でしょう。
ただ、気をつけたいのは「気づいたら5年経っていた」というケースです。
今の働き方をあと何年続けるのか、ぜひ数字で考えてみてください。
そのうえで契約社員を選ぶのであれば、それは立派な決断だと思いますよ。

岡本啓毅
まとめ
正社員と契約社員、それぞれの違いとメリット・デメリットについて紹介しました。
「働き方」を選ぶか、「安定」を選ぶかが正社員と契約社員の大きな違いといえるでしょう。
ですが、もし、
本当は正社員として働きたいけど、受かる自信がないから消去法で契約社員を検討している
というのであれば、正社員に挑戦することをおすすめします。
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