もくじ
そこで本記事では総合職とはどのような仕事か、また高卒で総合職に就くためにはどのような方法があるかについて解説します。
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そもそも総合職とは
1.総合職の種類
総合職とは、企業の中で総合的に様々な業務にあたる職種のことです。
総合職は大きく分けて以下の3つに分類されるため、自分がどれを目指したいのか知るために業務内容を把握しておく必要があります。
- 事務系総合職
- 技術系総合職
- 営業系総合職
「事務系総合職」は、総務や人事、経理、企画、営業など、文系分野の業務を担当する職種です。
企業が円滑に機能するために必要な業務を担当し、仕事の幅は多岐に渡ります。
「技術系総合職」は、研究、設計、開発、生産、品質管理など、製品やサービスに関わる理系分野の業務を担当する職種です。
具体的にはシステムエンジニアやプログラマーなどが挙げられます。
「営業系総合職」は、新規顧客開拓や既存顧客、個人・法人に対し担当者として営業活動を行う職種です。
売上・利益の予算(責任)を持ち、その達成を目指すことがミッションであるため、会社の業績に直結する、かつ成果が数字で分かる仕事といえるでしょう。
2.総合職の仕事内容
具体的には営業、企画開発、マーケティングなど企業活動の軸となる業務を担い、将来の管理職や幹部候補として期待さる職種です。
基本的にはジョブローテーションによる異動や転勤があり、複数の部署を経験することで幅広い業務知識を身につけ、成果を出すことでキャリアを積んでいきます。
また管理業務を担うため、裁量や責任も大きい職種といえるでしょう。
総合職と一般職の違い
総合職は幅広く社内の業務を経験し成果を求められ、将来的に会社の中核的な人材になることを期待されます。
対して一般職の仕事内容は限定的で、総合職がスムーズに業務を進められるようにサポートする役割を担うことが多くなります。
キャリアアップや働き方の面で、どのような違いがあるのか見ていきましょう。
転勤や部署異動
総合職は将来会社の中核を担う幹部候補として期待されているため、定期的なジョブローテーションが発生します。
幅広く業務を経験する中で適性を見極められ、最も力を発揮できる部門の管理職を目指していくことになります。
国内・海外に複数の拠点を持つ企業では転勤もあり、辞令が出れば転居して赴任しなくてはなりません。
これに対して、一般職は総合職のサポート的な業務が中心となるため、部署移動や仕事内容の変更は総合職に比べると多くはありません。
転居を伴う異動も稀だといえます。
任せられる仕事の範囲や責任
将来の幹部として活躍することを求められているので、総合職は若いうちから責任の重い仕事を任されることが多いです。
例えば営業系の総合職であれば、取引先企業に対する会社を代表した窓口として、信頼関係を構築することが求められます。
もちろん、売上や利益といった数字の責任も果たさなくてはいけません。
一般職にも責任はありますが、総合職に比べると限定的です。
給与に差があるのは、こうした責任の範囲と重さの差があるからでしょう。
キャリアアップ
キャリアアップに関しても、総合職と一般職では差があります。
総合職の方が一般職と比較して昇進は早い傾向にあります。
将来の幹部として成長してもらいたいと考え、会社も様々な機会を用意していることが多いからでしょう。
対して一般職の昇進機会やチャンスは、総合職に比べると少ないことは否めません。
企業によっては一般職の昇進できる役職に、上限を設けていることもあるようです。
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
なぜ総合職と一般職に分かれているのか?
「企業の採用枠に総合職と一般職があるのは、どうしてだろう?」と疑問に思った人もいるのではないでしょうか。
実は総合職・一般職という採用区分は、1986年に「男女雇用機会均等法」が施行されたことで生まれました。
それまでは企業における雇用管理は、個人の希望や能力は関係なく、男性か女性かによって行われていたのです。
女性は今でいう一般職の仕事を任されることが多く、昇進の機会もほとんどありませんでした。
逆に、男性は個人の希望を問わず、負担が大きい仕事をやらざるを得ないという状況でした。
このような企業の状況を変えたのが「男女雇用機会均等法」の施行です。
性別に関わらず、個人の能力や希望に応じて均等な待遇をすることが企業の義務となったことで総合職と一般職という採用区分が誕生します。
男女を問わず総合職として働けば、昇進の機会が増え、キャリアアップを実現させられるように社員の希望に寄り添った環境が用意されたということです。
総合職と一般職の割合はどれくらいなの?
高卒に限った数字ではありませんが、直近のデータ「令和5年度雇用均等基本調査」から企業規模別に見てみましょう。
【企業規模別 総合職・限定総合職・一般職の割合】 (単位:%)
総合職 | 限定総合職 | 一般職 | |
---|---|---|---|
5000人以上 | 58.4 | 10.5 | 18.0 |
1000~4999人 | 62.4 | 10.2 | 21.3 |
300~999人 | 62.5 | 8.8 | 25.6 |
100~299人 | 43.2 | 8.6 | 42.4 |
30~99人 | 35.6 | 11.5 | 48.3 |
10~29人 | 33.8 | 13.3 | 48.8 |
参照:厚生労働省「令和5年度雇用均等基本調査」(統計表企業調査第1表)
規模の大きい企業ほど総合職の割合が高く、中には半数以上を占めているところもあります。
事業規模が大きいためカバーする業務の範囲が広く、それぞれの分野で総合職が活躍しているといえます。
高卒の人でも一定規模以上の企業に就職できれば、自身の得意分野を活かして総合職として活躍するチャンスがあるかもしれません。
高卒と大卒では総合職と一般職の給与の差はどれくらい?
学歴の差も気になるところなんだけど。
厚生労働省の「賃金事情統合調査」令和5年版の統計資料です。
事務職と技術職の総合職・一般職のモデル賃金を学歴別に集計しています。
【学歴別 総合職・一般職の年齢別モデル賃金】 (単位:千円)
18歳 | 22歳 | 30歳 | 40歳 | 50歳 | 60歳 | |
---|---|---|---|---|---|---|
大卒総合職 | ー | 234.0 | 327.1 | 463.1 | 588.1 | 544.3 |
大卒一般職 | ー | 205.5 | 253.2 | 308.4 | 366.5 | 380.9 |
高卒総合職 | 186.1 | 214.2 | 298.0 | 390.6 | 462.1 | 450.6 |
高卒一般職 | 182.4 | 191.3 | 255.1 | 320.1 | 376.4 | 382.1 |
参照:厚生労働省「令和5年賃金事情統合調査」10.産業、学歴、労働者の種類、コース、年齢、勤続年数別モデル所定内賃金
高卒で総合職に向いている人
ここでは、総合職に向いている人はどんな人なのかを解説します。
以下の内容を読んで、自分が向いているかどうかを判断する参考にしてください。
- 仕事で成果を上げたい人
- キャリアアップしたい人
- 幅広いスキルを身につけたい人
- コミュニケーションを取るのが得意な人
- 異動や転勤を受け入れられる人
仕事で成果を上げたい人
自身の実績や成果を上司から評価され、その評価に基づいてインセンティブや給与に反映されることを希望する人は総合職に向いているでしょう。
評価されるとモチベーションが高まり、さらに成果を出せるようになるため成長意欲が高い人にはおすすめです。
幅広いスキルを身につけたい人
「管理職になりたい」「グローバルに活躍したい」など、キャリアアップを実現したい人も総合職に向いています。
与えられた業務で成果を出せば、より責任のある仕事が与えられるようになります。
プレッシャーに打ち勝つ強い精神力があり、事業の中心を担って第一線で活躍していきたい人は総合職を希望すると良いでしょう。
コミュニケーションを取るのが得意な人
総合職は業務の範囲も広く責任も重いため、仕事で関わる人は多くなります。
様々な関係者とスムーズに仕事を進めていくには、高いコミュニケーションスキルが必要です。
また、将来管理職に昇進した場合は、部下を持つことになります。
部下育成は管理職の重要なミッションの1つです。
上手に部下を育成していくためにも、高度なコミュニケーションスキルは欠かせないものになるでしょう。
異動や転勤を受け入れられる人
勤務地を限定せず、海外を含め転勤を受け入れられる人も総合職向きです。
海外での業務などに携わることができると、仕事に対する視野も広がります。
環境の変化にも柔軟に対応でき、勤務地での業務を楽しめるような人は総合職が向いているといえます。
高卒で総合職に就職するポイント3つ
結構責任のある大変な仕事だと思うけど、高卒で総合職に就きたかったらどうすればいいのかな?
でも……大丈夫!!いくつかの方法がありますので紹介します!
1.一般職からキャリアチェンジを狙う
現在は多くの企業が総合職から一般職、あるいは一般職から総合職へのキャリアチェンジを可能にしています。
そのため一般職からキャリアチェンジを狙うことも一つの手です。
ただし一般職から総合職へのキャリアチェンジは難易度が高い企業も多いため、就職・転職前に必ずチェックしておきましょう。
また同じ企業内に限らなくても、一般職で働いた知識やスキルをもとに転職で総合職に就くという方法も可能です。
例えば「一般職の経理アシスタント」から「総合職の経理担当者」など、これまでの経験を活かせる職種だと即戦力としてアピールできるため、採用される確率が高くなります。
高卒の20代が転職に成功するポイントは以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせてお読みください。
2.地域限定職で探してみる
総合職は、全国や海外に転勤があるのが一般的ですが、異動したり転勤したりする地域を限定した「地域・エリア限定職」でも総合職の求人があります。
エリア総合職も幅広いキャリアを積み、企業にとって重要な業務を担うという点は「総合職」と同じです。
「エリア総合職」は給与や待遇面では転勤がない分「総合職」に比べると少し下がってしまうかもしれませんが、自分に合った仕事ができると考える人にはおすすめです。
総合職にこだわるのであれば、地域限定職にも範囲を広げて求人を探してみると選択肢が広がり、就職・転職しやすくなります。
3.就職・転職エージェントに相談する
一人で就職活動を行おうとしても、そもそも求人数が少ない高卒で応募できる総合職の求人を見つけることは、なかなか難しいでしょう。
そのような時は就職・転職エージェントに相談すると、自分に合った求人探しをキャリアアドバイザーと一緒にできるのでおすすめです。
就職エージェントを活用すると、求人紹介や選考対策に加え「履歴書の作成」や「面接の練習」なども行えます。
転職エージェントである私たちUZUZでは、豊富な企業情報とブラック企業を排除した優良企業求人をたくさん持っているので、安心してください。
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高卒から総合職として働くことを目指すのであれば、きっと力になれると思いますよ!
監修者コメント
岡本啓毅HIROKI OKAMOTO
国家公務員の総合職とは?高卒でも受験できる?
国家公務員にも一般職と総合職があるのをご存じでしょうか?
国家公務員の総合職は「大卒程度」以上の試験のみですが、一般職の場合は「高卒者試験」というものがあるため、高卒者も受験が可能です!
加えて総合職の試験も学歴要件はないため、年齢制限さえクリアしていれば、高卒の人が受験することもできます。
総合職試験は一般職試験よりも難易度がかなり高いため、合格するのは非常に難しいですが、高卒者でも国家公務員の総合職に就くチャンスはあるということです。
高卒で公務員に興味がある人はこちらの記事も参考にしてくださいね。
まとめ
高卒で総合職に就職・転職することは難しいですが「絶対に無理!」なんてことはありません!
初めから総合職で就職できなかったとしても、一般職で仕事のスキルを磨くことで総合職へキャリアチェンジできたり、総合職への転職をしたりすることもできます。
地域限定職なども含めて探せば、より総合職への道が開けるはずです。
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