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人事採用担当者への取材(株式会社 Stella Point様)|インターン60名を採用できた理由

2023/03/22(Wed) INFORMATIONSTORY&WORKS
人事採用担当者への取材(株式会社 Stella Point様)|インターン60名を採用できた理由

はじめに

経営の中枢となる人材獲得の課題について、大手企業から中小・ベンチャー企業との関わりがあるUZUZが、現役の人事・採用担当者にインタビューをする新企画。昨今では、採用直結型インターンシップを実施する企業が増加傾向にあります。

そんな中、1か月で約250名の学生と面談を行い、多いときには60名のインターン生を採用した実績がある株式会社Stella Point代表取締役社長 米川さんに秘訣を伺いました。

米川 凱 |株式会社 Stella Point 代表取締役社長
法政大学卒業後、不動産ベンチャーへ就職。
自身の就職活動の経験から学生の選択肢が広がる世の中にしたいと考え、本音で語る新卒学生向けエージェント会社を2021年3月に設立。

就職活動のときに感じたエージェントへの不信感から学生向けエージェントを設立

-まず、設立のきっかけを教えてください。

米川さん:
僕自身、就職活動のときにエージェントを6社活用していました。エージェントの仕組みや、収益の上げかたを知り「この人たちは本当に僕の人生の選択肢に関わってくれるのか」「僕らをお金としかみてないのでは」という不信感を抱きました。

そんな原体験から学生に本音で語れるキャリアアドバイザーとなり、一般的な人材会社の印象を覆したい!旋風を巻き起こしたいと考えたのがきっかけで、2021年3月に新卒学生を対象としたエージェント会社を設立しました。

Stella Pointでは、長期インターンを積極的に採用していて、一般的にあるお手伝いのようなインターンではなく、学生が主体となって事業を運営し、スキルを得られるような取り組みを行っています。


-インターン生を積極的に採用しているとのことですが、どのように集客をしているのですか?

米川さん:
現在はノーコストで集客をしています。というのも、大学時代に水泳学部に所属していて、全国の体育会水泳部の仲間に連絡を取り「僕に、部活動の後輩の就職サポートを任せてほしい!」と声を掛けていたからです。インターン生は一番多いときで約60人いました。この8〜9割は、僕自身が面談をして採用を決めたという集まりでした。

-インターン生60人!すごい人数ですが、実際にどんな業務をされていたのでしょうか。

米川さん:
縮小した事業もありますが、当初は3つありました。

1つ目は、営業代行事業です。Stella Pointの商材ではなく、他社の商材をインターン生がテレアポをする営業です。ただただ「根気強くやれ!」ではなく、目標達成のためにチームを作り、チームリーダーを立て、KPIを設定していました。

2つ目は、SNSの運用です。Stella Pointのアカウントを持ち、時には僕や副代表のアカウントを運用している学生もいました。

3つ目は、オーダースーツを手がけるKASHIYAMAと提携をして販売促進のために広告を作成したり、企画、Instagramの運営をしていました。

これらの事業は、学生に対して「間違った会社選びをしてほしくない」と思って行っていたプロジェクトなので、一人ひとりに寄り添ったプランを提供し、日報を提出してもらい、それを2〜3日に一度、役員がフィードバックを含めたミーティングを実施していました。

就職活動に有利になるが故、インターンに取り組むという学生も多いと思います。そう思うことは間違いではありませんが、社会に出たときに能動的に行動できる人材であってほしいという思いが強くありました。

約7割が大手志望、中小・ベンチャー企業が選ばれるには

-インターン事業での成果を教えてください。

米川さん:
まず自社については30名のインターン生を集めて、そこから2名がStella Pointの社員になりましたこれは、会社としてとても大きな成果を感じました。

なぜなら、学生の評価って図ることが難しいと思っているので、実際に一緒に働いて、覚悟や姿勢、パフォーマンスといった点を見てみないと分からないからです。

次に、学生の就職サポートを行っているので「どんな企業へ紹介するのが適切なのか」を本音ベースで話せること。これは企業に対してもですが、「この学生は御社で必要な〇〇力が身についている」「〇〇な成果を出している」など。企業の採用担当者とも本音ベースで語れるんですね。学生との距離がとても近いところがStella Pointの強みだと思っています。

基本的にエージェントは、学生に対して「こんなところが向いているね」って話すと思いますが、僕らは友達みたいな関係性になることを第一ステップとして置いているので、向き不向きではなく「まずは好きなところの面接を受けてみようよ!」というスタンスです。「決めるのではなく、一緒に伴走すること」を心掛けています。

僕は「世界1のぶっちゃけキャリアアドバイザー」と謳っていますが、これには理由があって、僕たちエージェントは対人事業なので、まだそんなに社会を知らない学生に対して、気持ちを操ろうと思えばできてしまうと思うんですね。

目先の利益を考えると、決めきれない学生に対して、誘導することも不可能ではない。学生を守るためにも彼らにとって有益な情報を与えることが必要だと考えています。


-ベンチャー企業が学生に選んでもらうには、どんなことが必要だと考えますか?

米川さん:
1か月で約250名の学生と面談をしていますが、本音で話すとその中の約6〜7割は大手志望です。理由を聞くと「安定している」「名前を聞いたことがある」「親から勧められる」の3つです。

大手に行きたい理由がしっかりしているなら全然問題はありません。しかし、終身雇用もなくなり退職金も減少している中で、果たして大手=安定かというとそうではない。

学生の選択肢を少しでも広げたいので、僕たちは大手企業・中小企業・ベンチャー企業すべての話をして「何がしたかったのか」を提案しています。大手だけを見てしまったばかりに、本来の目的や、やりたいことがわからなくなってしまうような場面を減らしていきたいです。

一方で企業は、自社採用に対してのペルソナを変えてはいけないと思います。

僕たちはその企業の一員ではなく外部の人間なので、企業の人の意見や経営理念を尊重しなくてはいけない部分はありますが、1回2回の面接だけでは学生の本質を知ることは難しい。とくに企業側には「ガクチカ」だけで決めるのは良くない。ということをお伝えしています。

過去の経験から人を評価するのではなく、今後未来どうなっていきたいかというバイタリティを見る必要があります。

例えば、 選考で落ちてしまった学生の志望度が高ければ僕から直談判をしています。なぜならば僕たちは、ラフな面談をしているのでその学生の本質を見抜いているからです。

よく、就職支援の会社は推薦文を書いていますが、僕らは一切書かないですね。学生が希望の会社の選考に落ちをしてしまったらまず、採用担当者に会ってみて所感を回収します。そこでまだチャンスがあるなら、再度チャレンジさせてもらい、それでも違うのであればミスマッチだったという事で、学生も新たな企業にチャレンジできます。

学生との距離が近いからこそ選択肢を広げデザインしたい

-最後に今後に向けた展望や目標などをお聞かせください。

米川さん:
目標は2つあります。まずは、人材業界のトップ10に入るということです。僕を含め、約8割は体育会系の出身なので、体育会系のエージェントの中でも5本の指に入れるように、認知度を上げていくことが今後必要だと考えています。

もう1つは決定率です。綺麗ごとだけではなく、これはビジネスなので、一人でも多くの学生が希望した企業へ就職できるようにサポートすることです。

僕らの場合6割学生のことを考え事業を行っていますが、企業のこともしっかりと考えています。学生とラフに面談し、インターン生のときから知っているので、この強みを生かし全ての企業の新卒就職支援を僕らが出来たらいいなと思っています。

企業の広告塔になり、学生が探し出せなかった企業の良さを伝える。そうすることで、学生の選択肢や可能性がどんどん広がると思うのでどんな企業よりも学生に近い距離で、引き続きサポートしていきます。

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